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第8章 怪しい依頼
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「とにかく、オークの排除が先決です!」
「そうだね」
ルーの言葉にサトコが頷いた。私も深呼吸を入れて自分を落ち着かせる。
オークは領民に狙いを定めたようで、思い思いに散っていく。まだ犠牲者は出ていないが、このままでは時間の問題だ。一刻も早く対処しないと、皆んなの生命が危ない。
「ただ、パニックを起こした人たちが入り乱れて、魔法が当てにくいんです」
本来苦戦するハズのない相手に思うようにいかず、ルーが悔しそうに歯ぎしりをした。
「やってくれるわね」
私は「ガッ」と右足で地面を蹴りつけた。ベルは最初から、私たちを倒すために魔物を呼んだんじゃない。逃げる時間を稼ぎたかっただけなんだ…
そしてそれは、とても有効に機能している。ホント嫌なヤツ!私は両手で自分の両頬を「パン」と叩いて気合いを入れ直した。
「私がやる!トドメはルーに任せたよ」
私はすかさず聖女を発動させると、両手を前に突き出した。あんな大きな目標、外すなんて絶対あり得ない。
「捕えろ!」
私の声と共に、3体のオークが球状の結界に包まれた。本邦初公開、捕縛結界術だ!
オークは結界の中で暴れるが、私の結界はビクともしない。小型魔核程度になんとかなる代物じゃないっての!
「ルー、いくよ!」
私は3個の結界を「グーン」と空に持ち上げた。それから一ヶ所に集めると、パッと結界を解除した。
結界から解放された3体のオークが落下を開始する。恐怖心があるかは分からないが、手足をバタバタとバタつかせていた。
「嵐竜の顎!」
ルーは魔法を唱えると、一杯に広げていた両腕をバッとクロスさせた。瞬時に創り出された2本の巨大な風の刃が、まるでハサミのように口を閉じた。
3体のオークはたったの一撃で真っ二つになり、空中でそのまま消滅した。
「ふぅ、ヤッタです」
ルーは額の汗を拭って、ホッと一息ついた。
~~~
ルーは領民の人たちに取り囲まれ、感謝の賛辞をひたすらに受けている。ルーはホント、このリース領の人たちに人気がある。
私は焦る気持ちをグッと堪えて、それでも堪え切れずに同じ場所を行ったり来たりしてた。
「カリューから連絡来ないと動けないんだから、ちょっとは落ち着きなさい」
サトコが「やれやれ」と、溜め息を吐きながら私を諭す。
「分かってるよ!分かってるけど…」
私が反論しかけたとき、サトコが「待って!」と遮った。
「カリュー!」
サトコが慌ててスマホを操作すると、カリューが「ポン」と姿を現した。
「すまない、サトコ」
唐突にカリューが、サトコに頭を下げる。
「見つかってしまった。恐らく遊び半分で見せた殺気だったのだろうが、このサイズでは勝てないと判断した」
「見失っ…たの?」
サトコが顔面蒼白になる。私も目眩に襲われた。てっきり居場所を突き止めたのかと思ってたのに、こんなことって…
「呼び戻される直前にキレーナレイクに降りるのを見た。おそらくだが、そこで我らを待っている」
「な、なんでそんなコトが分かるのよ?」
カリューの答えに、サトコが半ば尋問するように突っ掛かった。しかし私は、少し合点がいった。
「諦めの悪い私たちに嫌気がさして、完全に引導を渡そうって訳ね」
性悪女のやりそうなことだ。でもそれは、コッチにとっても好都合。そのまま逃げられる方が手に負えない。
「そうはいくかっての!返り討ちにしてやるんだから!」
私は自分の左の手のひらに、右拳を「パン」と打ちつけた。
「でも…どうやって行くの?カリューには乗れないよ」
「ふむ…」
サトコの疑問に、私は少し首を捻る。それから「そうだ!」と顔を上げた。
「事情を話して、ファナさんに馬車でも借りよう」
「そうだね」
ルーの言葉にサトコが頷いた。私も深呼吸を入れて自分を落ち着かせる。
オークは領民に狙いを定めたようで、思い思いに散っていく。まだ犠牲者は出ていないが、このままでは時間の問題だ。一刻も早く対処しないと、皆んなの生命が危ない。
「ただ、パニックを起こした人たちが入り乱れて、魔法が当てにくいんです」
本来苦戦するハズのない相手に思うようにいかず、ルーが悔しそうに歯ぎしりをした。
「やってくれるわね」
私は「ガッ」と右足で地面を蹴りつけた。ベルは最初から、私たちを倒すために魔物を呼んだんじゃない。逃げる時間を稼ぎたかっただけなんだ…
そしてそれは、とても有効に機能している。ホント嫌なヤツ!私は両手で自分の両頬を「パン」と叩いて気合いを入れ直した。
「私がやる!トドメはルーに任せたよ」
私はすかさず聖女を発動させると、両手を前に突き出した。あんな大きな目標、外すなんて絶対あり得ない。
「捕えろ!」
私の声と共に、3体のオークが球状の結界に包まれた。本邦初公開、捕縛結界術だ!
オークは結界の中で暴れるが、私の結界はビクともしない。小型魔核程度になんとかなる代物じゃないっての!
「ルー、いくよ!」
私は3個の結界を「グーン」と空に持ち上げた。それから一ヶ所に集めると、パッと結界を解除した。
結界から解放された3体のオークが落下を開始する。恐怖心があるかは分からないが、手足をバタバタとバタつかせていた。
「嵐竜の顎!」
ルーは魔法を唱えると、一杯に広げていた両腕をバッとクロスさせた。瞬時に創り出された2本の巨大な風の刃が、まるでハサミのように口を閉じた。
3体のオークはたったの一撃で真っ二つになり、空中でそのまま消滅した。
「ふぅ、ヤッタです」
ルーは額の汗を拭って、ホッと一息ついた。
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ルーは領民の人たちに取り囲まれ、感謝の賛辞をひたすらに受けている。ルーはホント、このリース領の人たちに人気がある。
私は焦る気持ちをグッと堪えて、それでも堪え切れずに同じ場所を行ったり来たりしてた。
「カリューから連絡来ないと動けないんだから、ちょっとは落ち着きなさい」
サトコが「やれやれ」と、溜め息を吐きながら私を諭す。
「分かってるよ!分かってるけど…」
私が反論しかけたとき、サトコが「待って!」と遮った。
「カリュー!」
サトコが慌ててスマホを操作すると、カリューが「ポン」と姿を現した。
「すまない、サトコ」
唐突にカリューが、サトコに頭を下げる。
「見つかってしまった。恐らく遊び半分で見せた殺気だったのだろうが、このサイズでは勝てないと判断した」
「見失っ…たの?」
サトコが顔面蒼白になる。私も目眩に襲われた。てっきり居場所を突き止めたのかと思ってたのに、こんなことって…
「呼び戻される直前にキレーナレイクに降りるのを見た。おそらくだが、そこで我らを待っている」
「な、なんでそんなコトが分かるのよ?」
カリューの答えに、サトコが半ば尋問するように突っ掛かった。しかし私は、少し合点がいった。
「諦めの悪い私たちに嫌気がさして、完全に引導を渡そうって訳ね」
性悪女のやりそうなことだ。でもそれは、コッチにとっても好都合。そのまま逃げられる方が手に負えない。
「そうはいくかっての!返り討ちにしてやるんだから!」
私は自分の左の手のひらに、右拳を「パン」と打ちつけた。
「でも…どうやって行くの?カリューには乗れないよ」
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「事情を話して、ファナさんに馬車でも借りよう」
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