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チートで町興しに挑戦する!
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「師匠、兄弟子、おめでとうございます!」
「今月で随分人生変わったよなぁ。」
バランが青年部部長になった件を二人は祝福してくれた。
今思えば、俺に役職が付いたのは蛇足だった気がする。
「どうしてですか、兄弟子。
めでたい事じゃないですか。
兄弟子なら絶対に成功しますよ!」
『ありがとう。
でも、バランギル工房だけでポスト二つは…
私物化と解釈されかねないかな、と。
だからさ、俺は書記のポストを2年更新にするべきだと思う。』
「確かに。
一つの工房から2人役職者が出るのは目立つかな。」
『ドランさんもそう感じますか?』
「俺達はチートとバランが微妙に別資本だって知ってるからいいけど。
殆どの人間にとってチートはバランの新弟子に過ぎない訳じゃない?
バランギル工房がお友達人事をしている様に取られかねないな。
だから、先手を打ってポストに期限を設ける宣言は賢いと思う。」
「俺も青年部のメンバーを増やして、次期部長の選出を急ぐよ。」
「だな。
そのポーズだけでも取っておくべきだろう。
それで?
爺さん連中はどの業種を誘致しろって?」
『はい。
現在、この前線都市に存在しない業種は以下の通りです。
レンガ屋・陶工・車屋・カゴ屋・紐縄屋・漬物屋…
他にも不足があるようなので、追加で職工ギルドがリストを送ってくれるそうです。』
「おいおい、幾らなんでも漬物屋くらいはあるだろう。」
『自家漬けを含んだ小売りレベルなら数件あるんですけど、産業として携わっている漬物工房が全部廃業か商都へ移転したみたいなんです。』
「…ああ、確かに。
アボット漬物会社もワイアットさんトコの工房も両方閉まったしな…
ああ、そっか!
確かにそうだ!
今、この街にちゃんとした漬物工房ないわ!」
『その中でもギルド側は陶工を増やしたがってます。
ちょっとした壺や食器も全部商都から購入しているみたいなので。』
「言われてみれば、ちょっと前まで窯元は幾つかあったのになあ。
一つ閉め、二つ閉めで…
ああ、そうか。
全部、窯元閉まっちゃったか…」
『なので、俺はしばらく陶工を優先して各業種の誘致に挑戦してみます!』
「うん、それは誰かがやるべき事だった。
だがチートよ。
どうやって誘致するんだ?
この瞬間にも若い職人は退職届を書いてるんだぞ?」
『人手が余ってる所からスカウトして来ます。』
「おいおいw
この街の労働力不足はチートも見て来ただろう。
このご時世に人手を余らせている所なんて一つも無いよw」
『いえ、一つだけあるんです。』
「ん? どこ?」
『冒険者ギルドです!』
「「「冒険者ギルド!?」」」
『はい。
明らかに人余り状態です。
カネに困った健康な男子がブラブラとしてますから。』
「いやいや、そこから引き抜いたら
職工ギルドと冒険者ギルドの揉め事になってしまうぞ!?」
『俺もギルド間の対立は望んでません。
なので、こっそり引き抜くのではなく、冒険者ギルドに頭を下げて求人の協力を依頼します。』
「協力… してくれるのだろうか?」
『職工ギルドの役員達に尋ねたのですが…
今までは協力を呼び掛けた事が無かったそうなんです。
それで協力呼びかけに関しては、許可を貰いました。』
「ふむ…。
つまり職工ギルドから冒険者ギルドへの要請となる訳だな?」
『調べてみたのですが、職工ギルドと冒険者ギルドは業務的にも隣接している箇所は多いです。
採集や魔物部材収集を依頼するだけでは勿体ないと思うんです。
例えば軽作業人員募集などでしたら、職工ギルドと冒険者ギルドで募集情報を共有するメリットは大きいです。』
「ふーむ。
後は冒険者ギルドが話を聞いてくれるか、だな。」
『俺が行っても相手にされないと思うので、最初はバラン師匠の就任挨拶に同行する形を取ります。』
「それで向こうのお偉いさんの前で。
チートを代理人として派遣したい、と頼むつもりだ。」
「なるほど。
それならフリーハンドでチートが交渉に専念出来るな。」
『それで皆に確認しておきたいのですけど。
俺が職工ギルドの依頼を遂行しても、この工房の直接的な利益にはなりません。
割り当て予算を工房や俺達自身に流すつもりがないからです。』
「だな。
カネには困って無いし、これ以上目立つのはリスクが大きい。」
『なので。
間接的な利益を得ましょう。』
「「「間接的利益!?」」」
『例えば、《職工ギルドからの打診》という体を取れば、この街の全ての業者に接触出来ますよね?
今まで敷居の高かった大手のそれも経営者クラスと普通に話せるんです。
そこで、俺がこの工房に絡めた商売が出来ないかを探ります。』
「確かに、元々チートは営業担当だ。
職工ギルドからの連絡名目なら、どこにでも入れるようになるか…
新たに旨味のある案件を発見出来るかも知れないな。」
『次に冒険者ギルドとの関係です。
折角隣同士なのですから、向こうの事情を把握出来れば
今以上に割のいい商売が出来るかも知れません。』
「そうだな。
お隣さんである利点が活かせるなら、大きいな。」
『…そして何よりモテる気がします。』
「「「モテ!?」」」
『はい。
バランギル工房は昨日までとは桁違いの社会的地位を得ました。
我々は名士です!』
「いやいやチートよ。
たかがギルドの青年部だぞ?
それで名士は大袈裟だよ。」
『いや、師匠。
それは解釈違いです。
現に俺達は職工ギルドで会合が始まるまで凄く緊張したじゃないですか?』
「…言われてみれば、確かにすごく緊張してたな。」
『実際に会合のメンバーと話してみれば、ただの年老いた隠居職人の群れでした。
実物を見て、そんなに大した面子では無かったから緊張が解けたと思いませんか?』
「まあ、ただの老人会だったわけだしな。
見知った顔もあったし。」
『組織や役職ってそれくらい権威があるんです。
少なくとも知らない人間から見れば、怖くて凄い存在ですよ。』
「ふーむ。
いや、チートの言う通りだ。
少なくとも俺は権威を感じてた訳だからな。」
『なので、ギルドの青年部部長という権威を前面に出しましょう!
既に青年部本部の看板を工房に掲げる許可は取ってますし。』
「…兄弟子は本当に周到ですよね。」
『この看板で女を口説きます!』
「「「????」」」
『原理は簡単です。
アリサちゃん達をここに呼んだ時に
この肩書を見せつつガチ口説きをするんです!』
「「「おおお!!!!」」」
『これは俺の確信なんですが、今まで以上に【彼女達の本音】が浮き彫りになります!』
「「「ゴクリ!」」」
『俺が【彼女達の本音】を共有しますんで、そろそろ決めましょう!』
「兄弟子! 師匠方! ボク! アリサちゃん狙いです!」
『「「譲る!!」」』
「下っ端のボクが一番可愛い子を狙ってしまって申し訳ありません!」
『「「祝福する!」」』
「ありがとうございまっしゅ!!!」
「…しかしチートよ。 若いオマエやラルフはそれでいいかも知れんが…
俺とドランはおっさんだ。
ぶっちゃけあの子達の親より年上だ…
い、行けるものなのか…?」
『師匠。 あくまで俺の分析なのですが、エルザちゃんは師匠に惹かれてます。
ほらあの子母子家庭じゃないですか?
師匠に父性を感じてるんです。
これは100%確実な分析なので信じて下さい!』
「え、エルザちゃんか…
あの中では一番しっかりした子に見えたが…
そんなファザコンみたいな考え方するものなのか?」
『あれはバラン師匠に子供っぽく思われたくないように、必死で背伸びしてるんです。
余裕を持って抱擁感を出せば、普通に行けます!』
「チート…
俺はオマエに全てを賭ける!!!」
「チート! 俺は? 俺は?」
『ドランさんに気があるのは、マリーちゃんとクレアちゃんです。』
「うおっ!? 一気に二人もか!?
俺のモテ期が来たのか!?」
『落ち着いて下さい。
マリーちゃんはエルザちゃんの幼馴染です
エルザちゃんがバラン師匠に靡いてるのを見て、潜在意識下でドランさんに寄ってます。
マリーちゃんは一見能動的に見えますが、その本質は異なります。
彼女は職場の同僚や女友達のムーブを見ながら行動を決めてます。
あの子にとっては周囲に合わせる事そのものが自我なのです。
従ってエルザちゃんがバラン師匠と結ばれた場合、自動的にマリーちゃんはドランさんの元に来るのです!』
「うおおお!!
じゃ、じゃあクレアちゃんは? クレアちゃんは?」
『あの子は実利主義者です。
目先の欲望を満たす事を最優先する性格です。
なので親切にセックスさせてくれる反面、浮気や二股も平気でします。』
「い、言われてみればクレアちゃんはそういう所あるよな。」
『で、あの子は食べ歩きが趣味なので
話が合って実際に食べ物をくれるドランさんに本能レベルで懐いてます。
部屋に誘えば普通に来てくれます。
渋る素振りをするかも知れませんが、《ジャーキーやるから服脱げよ》と冗談半分で言えば
ノリでヤラせてくれます。
その時にキョドらなければ100%行けます!』
「うおおおおおおおおおお!!!!
オマエ神かよおおお!!!!!!」
『バラン師匠が公的な役職を得た事で、この戦略の成功率は更に上がりました!
彼女達も俺達の工房に遊びに来ている事を親に打ち明けやすくなった!
敢えて言いましょう、我々は既にッ勝確です!!!!!』
「「「うおおおおおおおお!!!!!!
チート!!! チート!!!! チートおおおおお!!!!!」」」
『ご安心下さい。
この青年部部長への就任。
俺が十二分に活用して見せます!!!』
「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」
後半は女の話ばかりになってしまったが、職工ギルドの依頼は絶対に俺達の利になるんだよね。
少なくも俺の能力が【心を読む】である以上、接触対象の地位を上げれば上げる程有効な情報を取得出来るに決まっているのだ。
「あ。
兄弟子。
ノエルちゃんは誰狙いなんですか?」
『ノエルちゃんは特定の誰かって言うよりも、俺達みたいな勢いのある工房に出入りできる事自体に興奮してるし、名誉を感じてるんだ。
あの子スラム生まれで、親も病弱だから、承認欲求が人一倍強いんだよ。
今までずっと立場が一番弱かったからね。
だから、青年部部長就任を一番祝ってくれるんじゃないかな。』
「おお。
おっとりした子に見えてましたけど。
人は見かけに寄らないですね。」
「で、チートよ!
あの5人を次はいつ呼ぶ!?」
『…まずはベスおばさんを追い出しましょう。
あの人居ると邪魔だから…』
「「「確かに!!!」」」
こうして俺は職工ギルドの町興し任務に専従することになった。
「今月で随分人生変わったよなぁ。」
バランが青年部部長になった件を二人は祝福してくれた。
今思えば、俺に役職が付いたのは蛇足だった気がする。
「どうしてですか、兄弟子。
めでたい事じゃないですか。
兄弟子なら絶対に成功しますよ!」
『ありがとう。
でも、バランギル工房だけでポスト二つは…
私物化と解釈されかねないかな、と。
だからさ、俺は書記のポストを2年更新にするべきだと思う。』
「確かに。
一つの工房から2人役職者が出るのは目立つかな。」
『ドランさんもそう感じますか?』
「俺達はチートとバランが微妙に別資本だって知ってるからいいけど。
殆どの人間にとってチートはバランの新弟子に過ぎない訳じゃない?
バランギル工房がお友達人事をしている様に取られかねないな。
だから、先手を打ってポストに期限を設ける宣言は賢いと思う。」
「俺も青年部のメンバーを増やして、次期部長の選出を急ぐよ。」
「だな。
そのポーズだけでも取っておくべきだろう。
それで?
爺さん連中はどの業種を誘致しろって?」
『はい。
現在、この前線都市に存在しない業種は以下の通りです。
レンガ屋・陶工・車屋・カゴ屋・紐縄屋・漬物屋…
他にも不足があるようなので、追加で職工ギルドがリストを送ってくれるそうです。』
「おいおい、幾らなんでも漬物屋くらいはあるだろう。」
『自家漬けを含んだ小売りレベルなら数件あるんですけど、産業として携わっている漬物工房が全部廃業か商都へ移転したみたいなんです。』
「…ああ、確かに。
アボット漬物会社もワイアットさんトコの工房も両方閉まったしな…
ああ、そっか!
確かにそうだ!
今、この街にちゃんとした漬物工房ないわ!」
『その中でもギルド側は陶工を増やしたがってます。
ちょっとした壺や食器も全部商都から購入しているみたいなので。』
「言われてみれば、ちょっと前まで窯元は幾つかあったのになあ。
一つ閉め、二つ閉めで…
ああ、そうか。
全部、窯元閉まっちゃったか…」
『なので、俺はしばらく陶工を優先して各業種の誘致に挑戦してみます!』
「うん、それは誰かがやるべき事だった。
だがチートよ。
どうやって誘致するんだ?
この瞬間にも若い職人は退職届を書いてるんだぞ?」
『人手が余ってる所からスカウトして来ます。』
「おいおいw
この街の労働力不足はチートも見て来ただろう。
このご時世に人手を余らせている所なんて一つも無いよw」
『いえ、一つだけあるんです。』
「ん? どこ?」
『冒険者ギルドです!』
「「「冒険者ギルド!?」」」
『はい。
明らかに人余り状態です。
カネに困った健康な男子がブラブラとしてますから。』
「いやいや、そこから引き抜いたら
職工ギルドと冒険者ギルドの揉め事になってしまうぞ!?」
『俺もギルド間の対立は望んでません。
なので、こっそり引き抜くのではなく、冒険者ギルドに頭を下げて求人の協力を依頼します。』
「協力… してくれるのだろうか?」
『職工ギルドの役員達に尋ねたのですが…
今までは協力を呼び掛けた事が無かったそうなんです。
それで協力呼びかけに関しては、許可を貰いました。』
「ふむ…。
つまり職工ギルドから冒険者ギルドへの要請となる訳だな?」
『調べてみたのですが、職工ギルドと冒険者ギルドは業務的にも隣接している箇所は多いです。
採集や魔物部材収集を依頼するだけでは勿体ないと思うんです。
例えば軽作業人員募集などでしたら、職工ギルドと冒険者ギルドで募集情報を共有するメリットは大きいです。』
「ふーむ。
後は冒険者ギルドが話を聞いてくれるか、だな。」
『俺が行っても相手にされないと思うので、最初はバラン師匠の就任挨拶に同行する形を取ります。』
「それで向こうのお偉いさんの前で。
チートを代理人として派遣したい、と頼むつもりだ。」
「なるほど。
それならフリーハンドでチートが交渉に専念出来るな。」
『それで皆に確認しておきたいのですけど。
俺が職工ギルドの依頼を遂行しても、この工房の直接的な利益にはなりません。
割り当て予算を工房や俺達自身に流すつもりがないからです。』
「だな。
カネには困って無いし、これ以上目立つのはリスクが大きい。」
『なので。
間接的な利益を得ましょう。』
「「「間接的利益!?」」」
『例えば、《職工ギルドからの打診》という体を取れば、この街の全ての業者に接触出来ますよね?
今まで敷居の高かった大手のそれも経営者クラスと普通に話せるんです。
そこで、俺がこの工房に絡めた商売が出来ないかを探ります。』
「確かに、元々チートは営業担当だ。
職工ギルドからの連絡名目なら、どこにでも入れるようになるか…
新たに旨味のある案件を発見出来るかも知れないな。」
『次に冒険者ギルドとの関係です。
折角隣同士なのですから、向こうの事情を把握出来れば
今以上に割のいい商売が出来るかも知れません。』
「そうだな。
お隣さんである利点が活かせるなら、大きいな。」
『…そして何よりモテる気がします。』
「「「モテ!?」」」
『はい。
バランギル工房は昨日までとは桁違いの社会的地位を得ました。
我々は名士です!』
「いやいやチートよ。
たかがギルドの青年部だぞ?
それで名士は大袈裟だよ。」
『いや、師匠。
それは解釈違いです。
現に俺達は職工ギルドで会合が始まるまで凄く緊張したじゃないですか?』
「…言われてみれば、確かにすごく緊張してたな。」
『実際に会合のメンバーと話してみれば、ただの年老いた隠居職人の群れでした。
実物を見て、そんなに大した面子では無かったから緊張が解けたと思いませんか?』
「まあ、ただの老人会だったわけだしな。
見知った顔もあったし。」
『組織や役職ってそれくらい権威があるんです。
少なくとも知らない人間から見れば、怖くて凄い存在ですよ。』
「ふーむ。
いや、チートの言う通りだ。
少なくとも俺は権威を感じてた訳だからな。」
『なので、ギルドの青年部部長という権威を前面に出しましょう!
既に青年部本部の看板を工房に掲げる許可は取ってますし。』
「…兄弟子は本当に周到ですよね。」
『この看板で女を口説きます!』
「「「????」」」
『原理は簡単です。
アリサちゃん達をここに呼んだ時に
この肩書を見せつつガチ口説きをするんです!』
「「「おおお!!!!」」」
『これは俺の確信なんですが、今まで以上に【彼女達の本音】が浮き彫りになります!』
「「「ゴクリ!」」」
『俺が【彼女達の本音】を共有しますんで、そろそろ決めましょう!』
「兄弟子! 師匠方! ボク! アリサちゃん狙いです!」
『「「譲る!!」」』
「下っ端のボクが一番可愛い子を狙ってしまって申し訳ありません!」
『「「祝福する!」」』
「ありがとうございまっしゅ!!!」
「…しかしチートよ。 若いオマエやラルフはそれでいいかも知れんが…
俺とドランはおっさんだ。
ぶっちゃけあの子達の親より年上だ…
い、行けるものなのか…?」
『師匠。 あくまで俺の分析なのですが、エルザちゃんは師匠に惹かれてます。
ほらあの子母子家庭じゃないですか?
師匠に父性を感じてるんです。
これは100%確実な分析なので信じて下さい!』
「え、エルザちゃんか…
あの中では一番しっかりした子に見えたが…
そんなファザコンみたいな考え方するものなのか?」
『あれはバラン師匠に子供っぽく思われたくないように、必死で背伸びしてるんです。
余裕を持って抱擁感を出せば、普通に行けます!』
「チート…
俺はオマエに全てを賭ける!!!」
「チート! 俺は? 俺は?」
『ドランさんに気があるのは、マリーちゃんとクレアちゃんです。』
「うおっ!? 一気に二人もか!?
俺のモテ期が来たのか!?」
『落ち着いて下さい。
マリーちゃんはエルザちゃんの幼馴染です
エルザちゃんがバラン師匠に靡いてるのを見て、潜在意識下でドランさんに寄ってます。
マリーちゃんは一見能動的に見えますが、その本質は異なります。
彼女は職場の同僚や女友達のムーブを見ながら行動を決めてます。
あの子にとっては周囲に合わせる事そのものが自我なのです。
従ってエルザちゃんがバラン師匠と結ばれた場合、自動的にマリーちゃんはドランさんの元に来るのです!』
「うおおお!!
じゃ、じゃあクレアちゃんは? クレアちゃんは?」
『あの子は実利主義者です。
目先の欲望を満たす事を最優先する性格です。
なので親切にセックスさせてくれる反面、浮気や二股も平気でします。』
「い、言われてみればクレアちゃんはそういう所あるよな。」
『で、あの子は食べ歩きが趣味なので
話が合って実際に食べ物をくれるドランさんに本能レベルで懐いてます。
部屋に誘えば普通に来てくれます。
渋る素振りをするかも知れませんが、《ジャーキーやるから服脱げよ》と冗談半分で言えば
ノリでヤラせてくれます。
その時にキョドらなければ100%行けます!』
「うおおおおおおおおおお!!!!
オマエ神かよおおお!!!!!!」
『バラン師匠が公的な役職を得た事で、この戦略の成功率は更に上がりました!
彼女達も俺達の工房に遊びに来ている事を親に打ち明けやすくなった!
敢えて言いましょう、我々は既にッ勝確です!!!!!』
「「「うおおおおおおおお!!!!!!
チート!!! チート!!!! チートおおおおお!!!!!」」」
『ご安心下さい。
この青年部部長への就任。
俺が十二分に活用して見せます!!!』
「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」
後半は女の話ばかりになってしまったが、職工ギルドの依頼は絶対に俺達の利になるんだよね。
少なくも俺の能力が【心を読む】である以上、接触対象の地位を上げれば上げる程有効な情報を取得出来るに決まっているのだ。
「あ。
兄弟子。
ノエルちゃんは誰狙いなんですか?」
『ノエルちゃんは特定の誰かって言うよりも、俺達みたいな勢いのある工房に出入りできる事自体に興奮してるし、名誉を感じてるんだ。
あの子スラム生まれで、親も病弱だから、承認欲求が人一倍強いんだよ。
今までずっと立場が一番弱かったからね。
だから、青年部部長就任を一番祝ってくれるんじゃないかな。』
「おお。
おっとりした子に見えてましたけど。
人は見かけに寄らないですね。」
「で、チートよ!
あの5人を次はいつ呼ぶ!?」
『…まずはベスおばさんを追い出しましょう。
あの人居ると邪魔だから…』
「「「確かに!!!」」」
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