22 / 138
チートで滅私奉公する
しおりを挟む
工房に帰ってバランに復命。
最近はホーンラビットの解体練習をしながら会話出来るようになった。
俺が一体解体する間にラルフ君は四体捌くので、まだまだ戦力の域には達してない。
「おっ、兄弟子。 この皮なら美品で通りますよ!
ですよね、師匠。」
「いいじゃん。
殆どキズも無いし、この皮は美品の棚に入れとこう。
腕を上げたな、チート。」
『いやあ、スピードが全然なので。
自分が作業に携わってみて、職人さんの凄さがよくわかりました。』
「大丈夫大丈夫。
冒険者で不器用な奴はもっと遅くて雑だから。」
そんな雑談をしながらアンダーソンのパーティーハウスで見聞した話を二人に伝える。
(ドランさんは卸市場に納品中。)
職工ギルド名義で店舗購入するアイデアをその場で思いついた事も加えて報告。
「そもそも求人している事自体が知られてないんじゃないですか?」
「どういう事だラルフ?」
「職人の求人って店の前の張り紙か、田舎に送られる求人票しかないじゃないないですか。」
『冒険者だってギルド以外に仕事募集してないけど。』
「いえ兄弟子違うんです。
冒険者ギルドに行ったら多少危険でも即金になる仕事が貼ってるじゃないですか。
ほら、ブラックトードとかウルフとかの討伐。
後、薬草の収集とかありますよね。」
『確かに。
その日のうちにお金になるよね。』
「でも職人って大抵月給制でしょ?
しかも見習い期間中はロクに給料出さない所も多いし。」
『求人探しているような人間はそもそも生活に困ってるから
手早く現金収入を得れる冒険者になっちゃうってことかな?』
「はい。
もしもボクが失業して生活費に困ってたら、冒険者ギルド一択になると思います。
そもそも解体屋になったのも村に求人票が来たから集団就職しただけで、それまでそんな業種の存在は知りませんでしたから。
商都に居た頃も冒険者向けのクエストの話題はあちこちでされていたんですけど、職人の求人は話題になりませんでした。
転職を意識してはじめて工房に貼られている求人ポスターに目が行くというか。」
『生活を安定させようと思ったら冒険者ギルドに行くよね。
じゃあ、仕事探している人はとりあえず冒険者ギルドに行くってこと?』
「ボクは腕に自信が無いから何度かしか行ったことないんですけど。
ある程度の年齢になったら皆で冒険者ギルドに見学に行って出来る仕事が無いか探しますね。」
『職人仕事って… 募集してないよね?』
「うーん。 俺は見た事ないなあ。
ラルフは聞いたことある?」
「いやあ…
そういう話があれば工房にも入って来るでしょうし…」
『誰でも出来るような簡単な職人仕事を冒険者ギルドでも募集出来ないかな?』
「ギルド同士の合意があれば行ける。
職工ギルドの許可はあるから、明後日に尋ねる冒険者ギルドのOKさえ貰えれば可だよ。」
『まずは陶工の復活から始めるべきだと思います。
漬物業を調べてみたのですが大量の壺を必要とする産業でした。
なので、窯が全部止まって容器用の壺を自給出来なくなった時点でこの街では漬物業が成り立たなくなってしまいました。
商都から輸入される業務用漬物壺は自給されたものの10倍の値段でしたから。』
「連鎖倒産が起こっているということだよね?
俺、今まで意識した事なかったけど。」
『はい。
悪いサイクルが続いている様に見えるので
解かる範囲で流れを変えていくべきだと思います。』
「具体的にチートはどうするの?」
『挨拶も兼ねて商業ギルドに行ってきます。
陶器工房の空きの現状調査で。
彼ら、不動産関連は把握してますよね?』
「ああ、把握している筈だ。
もしも彼らの手が空いている様なら、全空き家のリスト貰って来てくれない?
手数料掛かるなら払うからさ。」
この様な話の流れがあって、俺は商業ギルドに向かった。
商業ギルドと言っても冒険者ギルドや職工ギルドの様に職業人が集まって作られたものではない。
商業ギルドは大蔵省の下部組織である商業振興協会の一組織に過ぎない。
近世までは銀行(高利貸)のカルテルだったが、悪辣な振る舞いが多かったので当時の皇帝に接収されて以降は無難な天下り組織となっている。
取り扱っているのは金融・輸送・決済。
職員は全員が公務員か準公務員。
その構造上利益を求めておらず、積極性はない。
グランバルド人はこの在り方を概ね肯定的に捉えている。
前線都市の商業ギルドは中央区(軍隊が駐屯した場合に総本部が設置される)に位置しており、やや敷居は高い。
前線都市の最中央の中央区は街の外周を囲む城壁程ではないが、そこそこ堅牢な内壁に囲まれている。
職員の住居もこの狭い中央区に立ち並んでおり、暗黙の高級住宅街となっている。
相当、身構えて商業ギルドの窓口で訪問の意を伝えたのだが、拍子抜けするほどあっさりと支部長室に通して貰った。
これは本来あり得ない対応だが、俺が上級市民権を保有していた為、儀礼上支部長が応接せざるを得ないとのこと。
手土産を渡そうとするも、「規則で受け取る事が出来ない。 気持ちだけ受け取らせて欲しい」と謝絶される。
支部長はレザノフ卿という長身の気品ある男だった。
彼は大蔵省の中でも辺境回りのスペシャリストで、入省以来帝国の外周を転々としているとのことである。
「いやあ、若いですねえ。
イセカイ書記は御幾つになりますか?」
『はい、25歳です。』
「ああ、羨ましいですなあ。
私にもそんな頃があった。
25歳の頃、私何をしてたかなあ。
ああ思い出した! 砂漠地帯でキャラバン相手に塩の検品をしておりました。
いやあ、あれは地獄だったww
ほら、この腕の傷を見て下さい!
人食いサボテンに食い殺されそうになったんですw」
初見からレザノフ卿が極めてフレンドリーに対応してくれたので、念の為スキルを発動させる。
この人は俺如きが到底手に負える人物ではない。
「なるほど、職工ギルドで空きテナントを買い取れないか、ということですね。」
【皮肉なものだ。 このタイミングで意欲的な若者が生まれるとはな…】
『ええ、支部長は既に御存知かと思いますが、前線都市の多くの業者が廃業・移転してしまった為に、住民生活に支障が出ております。』
「それで… イセカイ書記は復旧に向けて取り組んで下さっておられるのですね?
まずは放置テナント一覧を見たいと。」
【議会は… 前線都市を放棄したがっている。
遺憾ではあるが、対リザードの防衛ラインは商都にまで下げざるを得ないんだ。
勿論、自治都市たる前線都市の自治運動には干渉出来ないし、する気も無い。
ただ他の街であれば普通に得られる支援をこの街には与える事が出来ないんだよ。】
『はい、法律的に問題が無ければ職工ギルドで各工房を買い取った上で、必要な仕事を単発で出せないか、と模索しております。』
「その様な運用は帝国商法43条で禁止されております。」
【あの法律もおかしいよな。 何で改正されないんだろう?】
『そうですか…』
「ですが、前線都市は自治都市です。
関連ギルドの同意は、帝国商法よりも優先されます。」
【自治都市と言えば聞こえはいいんだけど…
要は棄民の一種だよね…】
『あ、では。』
「既に職工ギルド内で話はついているんですよね?
後は冒険者ギルドが承諾すれば、我々も追認しますよ。」
【多少のゴタゴタは私の権限で押し通せるしね。】
『あ、ありがとうございます!』
「ははは、礼を言われても困ります。
私は法律の解説をしただけですよ。
では資料室まで一緒に行きませんか?
そこで印刷しちゃいましょう!」
【いやあ、本当に皮肉な話だ…
彼がここで得た知見は、きっと総撤退の役に立ってしまうだろう。
わかっているのか?
騎士団は遠方から落城を確認するために《駆け付けて》来るんだよ?
君も… ちゃんと逃げてくれるんだよな?】
レザノフ卿から貰ったリストは以下の通りである。
金額は所有者の希望価格(ウェン省略)。
-----------------------------------------------------------
陶器工房(大型窯) 1軒 2.5億
陶器工房(小型窯) 3軒 1500万 1200万 400万
漬物工房 4軒 5千万 3千万 200万 150万
籠類工房 1軒 80万
煉瓦工房 2軒 1.5億 9千万
紐縄工房 1軒 180万
車両製造 2軒 2億 1.7憶
-----------------------------------------------------------
『随分金額に開きがありますね。』
「億越えの物件は個人管理ですね。
廃業された皆さんが所有権を持たれてます。」
【買値で売りたい連中もいるからなあ。
あんな廃工場に億を出す馬鹿はどこに居るんだよ。】
『逆に数百万の物件は個人では無いのですか?』
「1000万以下は我々商業ギルドの管理物件です。」
【書類上の話だけどね。】
『その… これらを購入させて頂くことは…』
「ええ、勿論可能です。
というより法律上、買付申請を拒絶出来ないんです。」
【あー、この子買うつもりだな…
止めても買うよな。】
『では早速購入の手続きについて教えて下さい
可能であれば内見も希望します。』
「購入して頂くことに問題はないのですが、この街に万が一が発生した場合
無駄金になってしまいますよ?
リザード側が年々兵力を増強している事は御存知ですよね?
行政としても軍部への支援要請等出来る限り行いますが、不幸にしてここが落城する可能性もあります。」
【わかってるよな? わかってるよな? 公人の私が執務室内でここまで言うってことは、上層部が《戦線放棄》を決めているということなんだぞ?
援軍は、来ない!】
『まずは内見させて下さい。
支部長の御指示には全面的に従います。』
どういう気まぐれか、この男は馬車を出してくれて、わざわざスラムまで同行案内してくれた。
貴族身分を持つような人物をこんな所に来させていいのか?
いや、御者の表情を見る限り良い訳がない。
万が一不審者にでも絡まれたらどうするんだと不安に思っていたら、案の定以前俺に絡んで来た頭のおかしいキティと鉢合わせてしまった。
「お久しぶりですぅ!
あれから探したんですよぉ!
貴方を探して毎日冒険者ギルドに通ってるのにぃ。」
『あ、すみません。
今就業中ですので。』
無駄だと思いつつスキルを発動させ【心を読んでみる】が、例によってキティの【心中】はポップアップしてくれない。
俺のスキルレベルも相当上がっている筈なのだが、この女は能力をブロックするスキルでも持っているのだろうか?
「仕事なんてサボっちゃえばいいじゃないですかぁ♪
私と一緒に楽しいことしましょうよぉ♪」
相変わらず出る所の出たいい身体をしている。
この尻とか最高だね。
だが胸中の解らない相手は出来るだけ避けたいし、何より俺は仕事中だ。
「申し訳ありません。
すぐに終わりますので。」
レザノフ支部長がそういった瞬間。
キティの姿が消失し、俺が振り返ると支部長の胸倉を掴んで押し倒していた。
「がはッ!!」
「…何口挟んでんだテメエ。」
は、早過ぎる。
何だこの女。
ワープ? 瞬発力?
いやむしろ沸点おかしいだろ!
『キティ!! やめろ!!』
無駄だと理解しつつもキティの腕を振りほどこうとするが、冗談抜きで1ミリも動かせない。
これが冒険者の膂力…
駄目だ生物としての格が違い過ぎる…
「ごほっ! ごほっ!」
『キティ! その人は貴族だ! レザノフ子爵だ!
君の貴族仲間だろう!
仲間に危害を加えるな!』
恐らく、これがこの女の琴線に触れると踏んだ。
幸いにも予想が当たったのか、キティは静かにレザノフ卿を開放し、その手で今度は俺の手首を掴んだ。
異常な馬鹿力だ。
「…。」
『ぐああああああ!!!!』
キティは無言で俺の手首を握り続けると、突然手を離し振り返りもせずにどこかに行ってしまった。
『支部長、御無事ですか!?』
「ああ、何とか生きてるよ。
君こそ、さっき変な音がしたけど、手は大丈夫?」
あの怪力に襲われて大丈夫なはずもなく、俺の手首にはハッキリとキティに握られた跡がついていた。
赤く腫れた手首をさすっていると徐々に青黒くなる。
さては骨折したか、と焦っていると、御者がポーションを二本馬車の中から持って来てくれた。
やたら豪華な瓶に入っている。
『こんな高価そうなものを使ってしまっていいんですか?』
「ははは。 今ここで使わなきゃ備品の意味ないでしょ。
立派なのは瓶だけ、中身は単なるハイポーションだよ。
ほら、飲んで飲んで。
患部にも直接擦り込んで、跡が残ったら大変だからね。」
俺達は馬車に戻ってハイポーションを飲んだり擦り込んだりする。
すると驚くことに痛みと腫れがすぐに引いた。
残念ながらあの女の手形は残ってしまったが、明らかな骨折状態から回復出来たのだから感謝するべきだろう。
俺はレザノフ卿と御者に礼を述べてから内見に戻った。
気に入った物件は以下の通りである。
---------------------------------------------------
『陶器工房(小型窯)1200万』
前線都市の搦手である東門脇の施設。
門道沿いかつ屋根付駐車場も揃った完璧なテナント。
違法建築でなければ理想の窯場。
(陶器工房の城内建築は帝国建築法違反)
『漬物工房150万』
切り場・洗い場・漬物壺・地下倉庫・荷車スペース完備。
スラムの中央にある事を除けば理想の物件。
まさにキティに絡まれた場所なので怖い。
『籠類工房 80万』
残置物がそのまま残っているのでこの格安価格とのこと。
期待はしていなかったが、職人道具が大量に残されており
道具の価値だけでも80万ウェンは見込めそうである。
編み機等の機材や作業机が6つずつ揃っていたので、恐らくは6人体制で運用されていたのだろう。
『紐縄工房 180万』
空物件。
職工ギルドの向かいにある好立地。
間取りが狭すぎる上に車両が横付け出来ないので不人気ならしい。
二階部分が住居なのはポイント高い。
---------------------------------------------------
俺はレザノフ卿にキティの件を詫び、内見の便宜を図って貰った事とハイポーションの礼を述べ、これからの緊密な連絡を約束して別れた。
職工ギルドに立ち寄った俺は、経費での物件購入を再度確認し、言質を書面で取ってからその近所の5人娘の職場前に向かい、偶然を装って(心を読めるから装えるのだ)エルザを呼び出すとバランの出世劇を大袈裟に語った。
「ええ♪ すっごーい♪」
【とにかくすごい♪ すごいからすごい♪】
『師匠もいずれ職工ギルド長になられる方だからね。
俺も雑用が増えて大変だよw』
「ええ! ギルド長!? はへぇーーー!!」
【しゅごい! いっぱいしゅごい!!】
俺は慎重にエルザの【心を読み】ながら話を進める。
『ああ、そう言えばさあ。
師匠がエルザちゃんともっとゆっくり話したいって言ってたよ。』
「えーーー♪ 私ですかぁーー♪」
【…それってどっち? 私? 私達?
遊びたいってこと?
ヤリ目オンリー?】
『そうそう。
5人の中でエルザちゃんだけが妙に気になったみたいでさ。』
「あははー。
バランさんはクレア狙いかと思ってたぁー♪」
流石に女は勘が鋭いな。
そう、バランは最初クレア狙いだった。
ただ話好きなクレアは訥弁のバランをそこまで評価していない。
(軽口屋のドランとは滅茶苦茶相性が良い)
『そうかなあ。
師匠の口からクレアちゃんの話は出た事ないなあ。
他の子の話題をしてる時でも、あの人はすぐにエルザちゃんの話ばっかりするんだぜw』
「えーーー♪
またまたー、チートさん話を作ってるでしょーーー♪」
【…トゥンク♥】
よし、この女は堕ちた!
後は師匠に届けるだけだ!
『あ、そうだ。
晩飯まだだろ?
良かったら師匠に付き合ってやってくれない?
あの人放っておくとすぐに食事抜いて仕事しちゃうからさぁ。』
「えーー♪
みんなを待った方がいいかなあ♪」
【一人で行きたいナ♪】
『皆はまた今度改めて誘うよ。
ほら、もう帰るからさ。
エルザちゃん、来るんならお母さんに言って来なよ。』
エルザは母親に大急ぎで報告すると、瞬間で小奇麗な服に着替えて俺に着いて来た。
【お母さんったら《積極的に行きなさい》とか言って現金なんだから。
言われなくても…♥】
よし、その気だな。
俺は帰路、エルザの気が変わらないように細心の注意を払いながら師の偉大さを売込み続けた。
玄関前で掃除していたラルフ君にアイコンタクトで合図すると、彼は意図を察してくれてすぐにバラン達に声を掛けに行ってくれた。
徒弟の鑑だなラルフ・ラスキン!
本当は師匠の私室に誘導したかったのだが、ベスおばさんが調合しながらギャーギャー奇声を挙げていたので、向かいのセントラルホテル(転移初日に俺が泊まった宿ね)の1階レストランに誘導した。
師匠とエルザちゃんがいい雰囲気でレストランに入った事を確認してから、スイートを予約し食後に二人を誘導する事を指示する。
やや難色を示され掛けたが、鷲掴みでチップを押し付けると話はついた。
俺はドランとラルフ君と共に屋上に上ると、最上階南端のスイートを眺め続けていた。
やがて部屋が灯り、そして消灯されたのを確認出来たので3人で胸を撫でおろした。
感極まった俺達は抱き合って泣いた。
師匠、おめでとうございます!
最近はホーンラビットの解体練習をしながら会話出来るようになった。
俺が一体解体する間にラルフ君は四体捌くので、まだまだ戦力の域には達してない。
「おっ、兄弟子。 この皮なら美品で通りますよ!
ですよね、師匠。」
「いいじゃん。
殆どキズも無いし、この皮は美品の棚に入れとこう。
腕を上げたな、チート。」
『いやあ、スピードが全然なので。
自分が作業に携わってみて、職人さんの凄さがよくわかりました。』
「大丈夫大丈夫。
冒険者で不器用な奴はもっと遅くて雑だから。」
そんな雑談をしながらアンダーソンのパーティーハウスで見聞した話を二人に伝える。
(ドランさんは卸市場に納品中。)
職工ギルド名義で店舗購入するアイデアをその場で思いついた事も加えて報告。
「そもそも求人している事自体が知られてないんじゃないですか?」
「どういう事だラルフ?」
「職人の求人って店の前の張り紙か、田舎に送られる求人票しかないじゃないないですか。」
『冒険者だってギルド以外に仕事募集してないけど。』
「いえ兄弟子違うんです。
冒険者ギルドに行ったら多少危険でも即金になる仕事が貼ってるじゃないですか。
ほら、ブラックトードとかウルフとかの討伐。
後、薬草の収集とかありますよね。」
『確かに。
その日のうちにお金になるよね。』
「でも職人って大抵月給制でしょ?
しかも見習い期間中はロクに給料出さない所も多いし。」
『求人探しているような人間はそもそも生活に困ってるから
手早く現金収入を得れる冒険者になっちゃうってことかな?』
「はい。
もしもボクが失業して生活費に困ってたら、冒険者ギルド一択になると思います。
そもそも解体屋になったのも村に求人票が来たから集団就職しただけで、それまでそんな業種の存在は知りませんでしたから。
商都に居た頃も冒険者向けのクエストの話題はあちこちでされていたんですけど、職人の求人は話題になりませんでした。
転職を意識してはじめて工房に貼られている求人ポスターに目が行くというか。」
『生活を安定させようと思ったら冒険者ギルドに行くよね。
じゃあ、仕事探している人はとりあえず冒険者ギルドに行くってこと?』
「ボクは腕に自信が無いから何度かしか行ったことないんですけど。
ある程度の年齢になったら皆で冒険者ギルドに見学に行って出来る仕事が無いか探しますね。」
『職人仕事って… 募集してないよね?』
「うーん。 俺は見た事ないなあ。
ラルフは聞いたことある?」
「いやあ…
そういう話があれば工房にも入って来るでしょうし…」
『誰でも出来るような簡単な職人仕事を冒険者ギルドでも募集出来ないかな?』
「ギルド同士の合意があれば行ける。
職工ギルドの許可はあるから、明後日に尋ねる冒険者ギルドのOKさえ貰えれば可だよ。」
『まずは陶工の復活から始めるべきだと思います。
漬物業を調べてみたのですが大量の壺を必要とする産業でした。
なので、窯が全部止まって容器用の壺を自給出来なくなった時点でこの街では漬物業が成り立たなくなってしまいました。
商都から輸入される業務用漬物壺は自給されたものの10倍の値段でしたから。』
「連鎖倒産が起こっているということだよね?
俺、今まで意識した事なかったけど。」
『はい。
悪いサイクルが続いている様に見えるので
解かる範囲で流れを変えていくべきだと思います。』
「具体的にチートはどうするの?」
『挨拶も兼ねて商業ギルドに行ってきます。
陶器工房の空きの現状調査で。
彼ら、不動産関連は把握してますよね?』
「ああ、把握している筈だ。
もしも彼らの手が空いている様なら、全空き家のリスト貰って来てくれない?
手数料掛かるなら払うからさ。」
この様な話の流れがあって、俺は商業ギルドに向かった。
商業ギルドと言っても冒険者ギルドや職工ギルドの様に職業人が集まって作られたものではない。
商業ギルドは大蔵省の下部組織である商業振興協会の一組織に過ぎない。
近世までは銀行(高利貸)のカルテルだったが、悪辣な振る舞いが多かったので当時の皇帝に接収されて以降は無難な天下り組織となっている。
取り扱っているのは金融・輸送・決済。
職員は全員が公務員か準公務員。
その構造上利益を求めておらず、積極性はない。
グランバルド人はこの在り方を概ね肯定的に捉えている。
前線都市の商業ギルドは中央区(軍隊が駐屯した場合に総本部が設置される)に位置しており、やや敷居は高い。
前線都市の最中央の中央区は街の外周を囲む城壁程ではないが、そこそこ堅牢な内壁に囲まれている。
職員の住居もこの狭い中央区に立ち並んでおり、暗黙の高級住宅街となっている。
相当、身構えて商業ギルドの窓口で訪問の意を伝えたのだが、拍子抜けするほどあっさりと支部長室に通して貰った。
これは本来あり得ない対応だが、俺が上級市民権を保有していた為、儀礼上支部長が応接せざるを得ないとのこと。
手土産を渡そうとするも、「規則で受け取る事が出来ない。 気持ちだけ受け取らせて欲しい」と謝絶される。
支部長はレザノフ卿という長身の気品ある男だった。
彼は大蔵省の中でも辺境回りのスペシャリストで、入省以来帝国の外周を転々としているとのことである。
「いやあ、若いですねえ。
イセカイ書記は御幾つになりますか?」
『はい、25歳です。』
「ああ、羨ましいですなあ。
私にもそんな頃があった。
25歳の頃、私何をしてたかなあ。
ああ思い出した! 砂漠地帯でキャラバン相手に塩の検品をしておりました。
いやあ、あれは地獄だったww
ほら、この腕の傷を見て下さい!
人食いサボテンに食い殺されそうになったんですw」
初見からレザノフ卿が極めてフレンドリーに対応してくれたので、念の為スキルを発動させる。
この人は俺如きが到底手に負える人物ではない。
「なるほど、職工ギルドで空きテナントを買い取れないか、ということですね。」
【皮肉なものだ。 このタイミングで意欲的な若者が生まれるとはな…】
『ええ、支部長は既に御存知かと思いますが、前線都市の多くの業者が廃業・移転してしまった為に、住民生活に支障が出ております。』
「それで… イセカイ書記は復旧に向けて取り組んで下さっておられるのですね?
まずは放置テナント一覧を見たいと。」
【議会は… 前線都市を放棄したがっている。
遺憾ではあるが、対リザードの防衛ラインは商都にまで下げざるを得ないんだ。
勿論、自治都市たる前線都市の自治運動には干渉出来ないし、する気も無い。
ただ他の街であれば普通に得られる支援をこの街には与える事が出来ないんだよ。】
『はい、法律的に問題が無ければ職工ギルドで各工房を買い取った上で、必要な仕事を単発で出せないか、と模索しております。』
「その様な運用は帝国商法43条で禁止されております。」
【あの法律もおかしいよな。 何で改正されないんだろう?】
『そうですか…』
「ですが、前線都市は自治都市です。
関連ギルドの同意は、帝国商法よりも優先されます。」
【自治都市と言えば聞こえはいいんだけど…
要は棄民の一種だよね…】
『あ、では。』
「既に職工ギルド内で話はついているんですよね?
後は冒険者ギルドが承諾すれば、我々も追認しますよ。」
【多少のゴタゴタは私の権限で押し通せるしね。】
『あ、ありがとうございます!』
「ははは、礼を言われても困ります。
私は法律の解説をしただけですよ。
では資料室まで一緒に行きませんか?
そこで印刷しちゃいましょう!」
【いやあ、本当に皮肉な話だ…
彼がここで得た知見は、きっと総撤退の役に立ってしまうだろう。
わかっているのか?
騎士団は遠方から落城を確認するために《駆け付けて》来るんだよ?
君も… ちゃんと逃げてくれるんだよな?】
レザノフ卿から貰ったリストは以下の通りである。
金額は所有者の希望価格(ウェン省略)。
-----------------------------------------------------------
陶器工房(大型窯) 1軒 2.5億
陶器工房(小型窯) 3軒 1500万 1200万 400万
漬物工房 4軒 5千万 3千万 200万 150万
籠類工房 1軒 80万
煉瓦工房 2軒 1.5億 9千万
紐縄工房 1軒 180万
車両製造 2軒 2億 1.7憶
-----------------------------------------------------------
『随分金額に開きがありますね。』
「億越えの物件は個人管理ですね。
廃業された皆さんが所有権を持たれてます。」
【買値で売りたい連中もいるからなあ。
あんな廃工場に億を出す馬鹿はどこに居るんだよ。】
『逆に数百万の物件は個人では無いのですか?』
「1000万以下は我々商業ギルドの管理物件です。」
【書類上の話だけどね。】
『その… これらを購入させて頂くことは…』
「ええ、勿論可能です。
というより法律上、買付申請を拒絶出来ないんです。」
【あー、この子買うつもりだな…
止めても買うよな。】
『では早速購入の手続きについて教えて下さい
可能であれば内見も希望します。』
「購入して頂くことに問題はないのですが、この街に万が一が発生した場合
無駄金になってしまいますよ?
リザード側が年々兵力を増強している事は御存知ですよね?
行政としても軍部への支援要請等出来る限り行いますが、不幸にしてここが落城する可能性もあります。」
【わかってるよな? わかってるよな? 公人の私が執務室内でここまで言うってことは、上層部が《戦線放棄》を決めているということなんだぞ?
援軍は、来ない!】
『まずは内見させて下さい。
支部長の御指示には全面的に従います。』
どういう気まぐれか、この男は馬車を出してくれて、わざわざスラムまで同行案内してくれた。
貴族身分を持つような人物をこんな所に来させていいのか?
いや、御者の表情を見る限り良い訳がない。
万が一不審者にでも絡まれたらどうするんだと不安に思っていたら、案の定以前俺に絡んで来た頭のおかしいキティと鉢合わせてしまった。
「お久しぶりですぅ!
あれから探したんですよぉ!
貴方を探して毎日冒険者ギルドに通ってるのにぃ。」
『あ、すみません。
今就業中ですので。』
無駄だと思いつつスキルを発動させ【心を読んでみる】が、例によってキティの【心中】はポップアップしてくれない。
俺のスキルレベルも相当上がっている筈なのだが、この女は能力をブロックするスキルでも持っているのだろうか?
「仕事なんてサボっちゃえばいいじゃないですかぁ♪
私と一緒に楽しいことしましょうよぉ♪」
相変わらず出る所の出たいい身体をしている。
この尻とか最高だね。
だが胸中の解らない相手は出来るだけ避けたいし、何より俺は仕事中だ。
「申し訳ありません。
すぐに終わりますので。」
レザノフ支部長がそういった瞬間。
キティの姿が消失し、俺が振り返ると支部長の胸倉を掴んで押し倒していた。
「がはッ!!」
「…何口挟んでんだテメエ。」
は、早過ぎる。
何だこの女。
ワープ? 瞬発力?
いやむしろ沸点おかしいだろ!
『キティ!! やめろ!!』
無駄だと理解しつつもキティの腕を振りほどこうとするが、冗談抜きで1ミリも動かせない。
これが冒険者の膂力…
駄目だ生物としての格が違い過ぎる…
「ごほっ! ごほっ!」
『キティ! その人は貴族だ! レザノフ子爵だ!
君の貴族仲間だろう!
仲間に危害を加えるな!』
恐らく、これがこの女の琴線に触れると踏んだ。
幸いにも予想が当たったのか、キティは静かにレザノフ卿を開放し、その手で今度は俺の手首を掴んだ。
異常な馬鹿力だ。
「…。」
『ぐああああああ!!!!』
キティは無言で俺の手首を握り続けると、突然手を離し振り返りもせずにどこかに行ってしまった。
『支部長、御無事ですか!?』
「ああ、何とか生きてるよ。
君こそ、さっき変な音がしたけど、手は大丈夫?」
あの怪力に襲われて大丈夫なはずもなく、俺の手首にはハッキリとキティに握られた跡がついていた。
赤く腫れた手首をさすっていると徐々に青黒くなる。
さては骨折したか、と焦っていると、御者がポーションを二本馬車の中から持って来てくれた。
やたら豪華な瓶に入っている。
『こんな高価そうなものを使ってしまっていいんですか?』
「ははは。 今ここで使わなきゃ備品の意味ないでしょ。
立派なのは瓶だけ、中身は単なるハイポーションだよ。
ほら、飲んで飲んで。
患部にも直接擦り込んで、跡が残ったら大変だからね。」
俺達は馬車に戻ってハイポーションを飲んだり擦り込んだりする。
すると驚くことに痛みと腫れがすぐに引いた。
残念ながらあの女の手形は残ってしまったが、明らかな骨折状態から回復出来たのだから感謝するべきだろう。
俺はレザノフ卿と御者に礼を述べてから内見に戻った。
気に入った物件は以下の通りである。
---------------------------------------------------
『陶器工房(小型窯)1200万』
前線都市の搦手である東門脇の施設。
門道沿いかつ屋根付駐車場も揃った完璧なテナント。
違法建築でなければ理想の窯場。
(陶器工房の城内建築は帝国建築法違反)
『漬物工房150万』
切り場・洗い場・漬物壺・地下倉庫・荷車スペース完備。
スラムの中央にある事を除けば理想の物件。
まさにキティに絡まれた場所なので怖い。
『籠類工房 80万』
残置物がそのまま残っているのでこの格安価格とのこと。
期待はしていなかったが、職人道具が大量に残されており
道具の価値だけでも80万ウェンは見込めそうである。
編み機等の機材や作業机が6つずつ揃っていたので、恐らくは6人体制で運用されていたのだろう。
『紐縄工房 180万』
空物件。
職工ギルドの向かいにある好立地。
間取りが狭すぎる上に車両が横付け出来ないので不人気ならしい。
二階部分が住居なのはポイント高い。
---------------------------------------------------
俺はレザノフ卿にキティの件を詫び、内見の便宜を図って貰った事とハイポーションの礼を述べ、これからの緊密な連絡を約束して別れた。
職工ギルドに立ち寄った俺は、経費での物件購入を再度確認し、言質を書面で取ってからその近所の5人娘の職場前に向かい、偶然を装って(心を読めるから装えるのだ)エルザを呼び出すとバランの出世劇を大袈裟に語った。
「ええ♪ すっごーい♪」
【とにかくすごい♪ すごいからすごい♪】
『師匠もいずれ職工ギルド長になられる方だからね。
俺も雑用が増えて大変だよw』
「ええ! ギルド長!? はへぇーーー!!」
【しゅごい! いっぱいしゅごい!!】
俺は慎重にエルザの【心を読み】ながら話を進める。
『ああ、そう言えばさあ。
師匠がエルザちゃんともっとゆっくり話したいって言ってたよ。』
「えーーー♪ 私ですかぁーー♪」
【…それってどっち? 私? 私達?
遊びたいってこと?
ヤリ目オンリー?】
『そうそう。
5人の中でエルザちゃんだけが妙に気になったみたいでさ。』
「あははー。
バランさんはクレア狙いかと思ってたぁー♪」
流石に女は勘が鋭いな。
そう、バランは最初クレア狙いだった。
ただ話好きなクレアは訥弁のバランをそこまで評価していない。
(軽口屋のドランとは滅茶苦茶相性が良い)
『そうかなあ。
師匠の口からクレアちゃんの話は出た事ないなあ。
他の子の話題をしてる時でも、あの人はすぐにエルザちゃんの話ばっかりするんだぜw』
「えーーー♪
またまたー、チートさん話を作ってるでしょーーー♪」
【…トゥンク♥】
よし、この女は堕ちた!
後は師匠に届けるだけだ!
『あ、そうだ。
晩飯まだだろ?
良かったら師匠に付き合ってやってくれない?
あの人放っておくとすぐに食事抜いて仕事しちゃうからさぁ。』
「えーー♪
みんなを待った方がいいかなあ♪」
【一人で行きたいナ♪】
『皆はまた今度改めて誘うよ。
ほら、もう帰るからさ。
エルザちゃん、来るんならお母さんに言って来なよ。』
エルザは母親に大急ぎで報告すると、瞬間で小奇麗な服に着替えて俺に着いて来た。
【お母さんったら《積極的に行きなさい》とか言って現金なんだから。
言われなくても…♥】
よし、その気だな。
俺は帰路、エルザの気が変わらないように細心の注意を払いながら師の偉大さを売込み続けた。
玄関前で掃除していたラルフ君にアイコンタクトで合図すると、彼は意図を察してくれてすぐにバラン達に声を掛けに行ってくれた。
徒弟の鑑だなラルフ・ラスキン!
本当は師匠の私室に誘導したかったのだが、ベスおばさんが調合しながらギャーギャー奇声を挙げていたので、向かいのセントラルホテル(転移初日に俺が泊まった宿ね)の1階レストランに誘導した。
師匠とエルザちゃんがいい雰囲気でレストランに入った事を確認してから、スイートを予約し食後に二人を誘導する事を指示する。
やや難色を示され掛けたが、鷲掴みでチップを押し付けると話はついた。
俺はドランとラルフ君と共に屋上に上ると、最上階南端のスイートを眺め続けていた。
やがて部屋が灯り、そして消灯されたのを確認出来たので3人で胸を撫でおろした。
感極まった俺達は抱き合って泣いた。
師匠、おめでとうございます!
11
あなたにおすすめの小説
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる