異世界複利! 【単行本1巻発売中】 ~日利1%で始める追放生活~

蒼き流星ボトムズ

文字の大きさ
64 / 248

【転移64日目】 所持金2兆7440億1170万ウェン 「子育てって打率666でも批判されるんだから大変だよね。」

しおりを挟む
もう日付が変わっているのにミュラー卿が乱痴気騒ぎをやめてくれない。
どうしてこの老人が欲望のままに行動出来るのか? いやそもそも還暦過ぎてる癖に、どうしてここまで精力的なのか理解出来ないのだが。


ヒルダ曰く「番犬は獰猛でさえあれば、使い道があるのです。」とのことなので、強引に自分を納得させる。


転移前に学生身分だったせいか、日付が変わっての女遊びには抵抗があった。
だが、結構みんな残っている。
周囲をよく見ると要人同士の打ち合わせは寧ろこの時間からが本番らしく、階下では書類を持った正装のビジネスマン同士がヒソヒソと密談をしている。
VIPフロアにも、外国風の衣装の紳士淑女が散見され、名刺交換的な挨拶を交わしている。


制服を着た役人も小走りで機敏に移動しているので、恐らくはフォーマルな社交なのだろう。


コレットにあやされて微睡んでいると、不意に揺り起こされる。


「リン。
政治局の人が来た。」


俺は慌てて起き上がると、寝たきり設定を思い出して機敏に寝転んだ。



「大使閣下、先日はありがとうございました。」


声はウェーバーの直属の部下のブルック氏である。
ハッキリとそう確認した訳ではないのだが、上司部下というよりも同志的な関係性に見える。
その証拠にウェーバーは数ある部下の中でブルックだけをコリンズ家全体に対して紹介した。
(なので他の部下の方の名前を知らない)
この男が来たという事は、それ自体がメッセージなのだ。


『いえいえ。
ブルック主査にはお世話になりっぱなしで。』


「…現在、首長国からVIPが極秘来訪されておられるのですが。
是非とも、面会をお願い出来ますか?」


『はい。』



王制国家のVIPと言ったら十中八九、王様か王子様しかいない。
そして案の定、姿を見せたのは王太子殿下であった。

年齢までは聞かずじまいであったが、恐らくは30代中盤くらいであろうか?
寡黙だが非常に意志の強い雰囲気の方であった。

先日の胸骨騒ぎの折、見舞いの使者を送って下さっていたので、心からの礼を述べておく。


「コリンズ社長には何としてもお目に掛かりたいと思っておりました。
また、急ぎ謝罪をしなければとも焦っておりました。」


開口一番の台詞である。
謝罪?
何だ?
首長国と俺に接点とかあったか?

いや、殿下待って下さい。
先に俺に百回以上謝らなくてはならない連中がおります。
その野蛮人共の順番が終わるまで暫くお待ち下さい。



「しかし、こうして機会を作って下さって助かりました。
この様な御容態の中、時間を割いて頂けるなんて
感激しております。」


ブルック氏が死角からアイコンタクトを取って来る。
成程。
殿下の御要望に俺が無理をして応えた事になっているのか。


「例の皇帝殿ですが。
私との縁談を断念した途端に、節操も無く貴方に娘を押し付けようとしているそうで。
責任を感じておりました。」


…いや、謝るのも責任を感じるのも、その皇帝殿とやらの方ではないのか?



「この数か月、皇帝殿が《側室で良いから貰ってくれまいか?》としつこく打診し続けてきていたのです。
私にそのつもりは無かったのですが、国家間の問題ですから無下にも出来ず。」


『それは…
婚姻同盟的な?』


「はい、皇帝殿は諸侯を抑えきれていませんから。
我々首長国王室との結びつきを強めることによって
何とか配下の暴走… ああ、つまり首長国への攻撃を止めようとしていたらしいのです。

で、破談が知られた途端、一部の帝国諸侯が《これで遠慮は要らぬ》とばかりに侵攻して来ました。
単純な連中です。」


『縁談、断っちゃって良かったんですか?』


「断った、というより。
その姫君が出奔したらしいのです。
両国間のセレモニーに出席する約束だったのですが…
姿は見せず。
我が国の諜報部が、姫が王国に密入国した所までは突き止めたのですが…
それ以上の追跡調査は断念しました。
国際問題に発展しかねませんからね。」


『随分アグレッシブなお姫様も居られるのですね。』


「女性に対してこの様な事は言いたくないのですが…
悪い噂が絶えない姫君なので。」


『悪い噂!?』


「どうやら皇帝殿の血をかなり濃厚に引いたらしく
その…  自立性に富み、楽観的とでも申しましょうか…」



ああ、我儘で無神経なのね。



「姉君と妹君はお母上の気性を受け継いだらしく
聡明で貞淑な方らしいのですがね…
真ん中の方は…  皇帝殿と気性が瓜二つ。
その所為か父娘間の関係はかなり悪いようなのです。」


そりゃあ、我儘で無神経な者同士の組合わせが上手く行くわけないよな。
子育てって打率666でも批判されるんだから大変だよね。


「…先に謝罪しておきます。」


『はい?』


「国際社会は件の姫君と貴方の婚姻を歓迎しております。」


『????
え? え?  何故私?
え?』


「だってそうでしょう。
貴方が彼の姫を娶ったとしたら、それはそのまま帝国と連邦の同盟を意味します。
もしもその両国に同盟が成立したら、コリンズ社長の本社所在地である自由都市も当然加盟するでしょう。
帝国・連邦・自由都市の三国同盟が成立したとすれば、当然その三国に囲まれてる我が国も加盟を申請します。」


『いや、そんな!?
そんな大雑把な!』


「大国同士の外交なんてそんなものですよ?
まあ、兎も角。
貴方の婚姻を起点とした四か国同盟が成立した場合。
合衆国と王国は和平交渉を申し入れてくるでしょう。

…まさしく人類が望み続けて得られなかった完全世界平和です。」



『…いや、流石にそんな!
そんな大雑把に外交が動く訳ないじゃないですか!』



「…動きますよ?」


『え? そういうものなのですか?』


「我が首長国は政略結婚と柔軟な外交戦略で現在の地位を築きました。
当然、嫡男である私も幼少の頃から政治学・外交術を徹底的に叩き込まれています。

…その私の見立てなのですが、劇的に変わりますよ?」


『私が…  真ん中の人を娶れば、世界平和ってことですか?』


「我が国の外交部にもかなり念入りにシミュレートさせました。
少なくとも列強間の紛争はかなり起き辛くなります。
いや、政治力学上 紛争状態の口火を切れる国が本当に無くなってしまうのです。」


『え…  殿下、それは私に…?』


「いやいや。
流石に初対面で…
そんな…
他家に婚礼を押し付けるような真似は…
普通はしないじゃないですか?
普通は?」


『いやいやいや!
殿下としてはどうなんですか?』


「ご存知の通り、国土が侵略されている状況ですから。
前線では民が追われ、兵が斃れている訳ですよ。
私としても形振り構っていられない状況でして…」


『私は平民ですよ!?』


「でも資産をお持ちでいらっしゃる。」


『そもそも、私は自由都市人でも連邦人でも王国人でも無いんですよ!?』


「でも資産をお持ちでいらっしゃる。」


『だから! カネを持ってるだけなんですよ!』


「志もお持ちでしょ?」


『ありませんよ!
私は我が身が可愛いだけのつまらない男です。
それに政治的な知識も皆無ですし。』


「?
私はコリンズ社長の政治的知見にこそ期待しているのですがね。」


『わ、私の知見?
殿下は何を仰っておられるのか。』


「かなり真面目に読み込んで下さったと聞き及んでおりますよ。」


『??』


「ルドルフは、私の可愛い後輩でして。
ブリンガー教授のゼミでは切磋琢磨し合った仲です。
少なくとも私は奴を盟友として尊敬しておりました。」


『では、殿下はアウグスブルグ卿の!?

…殿下は御存知かと思いますが
先の内戦では、私はアウグスブルグ卿の敵方に回り。
卿の命を奪ったのも私の手の者です。』


「勝敗は兵家の常。
奴も貴族である以上は、その点は覚悟していた筈です。
私が感銘を受けたのは、コリンズ社長が国土論の理念を実践して下さっていることです。

港湾区での配給活動。
お見事です。
きっと奴も泉下であの光景を喜んでいる筈です。」



==========================


その後、仮眠。

寝ている間にキーンが合流してくれたらしく、俺の枕頭で様々な情報を解りやすく整理していてくれていた。


起床するなり、幾名かの挨拶を受ける。
俺が総合債券市場で寝泊まりしているという情報が流れているそうだ。
ミュラー翁が遊び飽きてくれれば帰れるのだが、残念ながらあの下品な笑い声が途切れることはない。
若い頃は二徹で戦場を駆け続けた、というから凡人の物差しで測るべきではないのだろう。



「もうゴールは見えましたね。」


『そうなのでしょうか?
俺はキーンさんほどの先見の明が無いので…』


「貴方の完全勝利です。」


『いや…
勝利と言われても
どんな勝利になるかの見当もつかず。』


「貴方が望んだ形の勝利を獲得可能です。
故に完全勝利。」


『まだ障害はあるでしょう?』


足とかね。



「無いですね。
正直、王国やら教団にあまり脅威を感じてないでしょう?」


『まあ、体感大丈夫かな、と。
なりふり構わず軍事的に圧迫されたら詰みますけど。』


「ああ、それ解決しておきました。」


『?』


「ヒルダさんの提案で、傷痍軍人会に多額の寄付金を支払ったのです。
その伝手で退役軍人会にも話がついて。

あ、事後承諾で恐縮なのですが
その2団体に毎年2000億ウェンずつミカジメを払うことになりました。」


『え?え?え?』


「早い話が自由都市同盟の軍隊と話がついたってことですね。
あー、正確に言えば軍トップの先輩や元上官ですけど。
クーパー会長も天下り枠の面で協力して下さってますし。」


『あ、あ、あ。』


「現にベッドに寝転んで往来を移動したのに、まだどこからもクレーム来てないでしょう?
今、完全に国軍がガードしてくれているんですよ?
ちなみにアレは道路交通法違反です。」


『そ、そうだったんですね。』


「あ、そうか。
コリンズさんは、仰向けで移動されていたのか。

普通に騎兵が先導協力してくれていたのですが…
表にも歩哨を立てて下さってますし。
まだその話は聞いてません?」


『あ、いえ。
何が何だか。』


「OK。
それでは簡略な経緯報告書を制作しておきます。
起床したら目を通しておいて下さい。」



話の規模が大きくなり過ぎたのでよく分からない。
ただ、脳が疲れたので、寝た。




《…ンの配当が支払われました。》


疲れていたので、アナウンスは聞こえなかったが
廊下の外から聞こえるミュラー卿の馬鹿笑いで起こされる。



==========================


【所持金】

2兆1240億1170万ウェン
  ↓
2兆7440億1170万ウェン


※6200億ウェンの配当を受け取り。


==========================



「ねえ、リン。」


『うん。』


「リンはどんなゴールに向かうの?」


『多分、無難な線で収めると思う。』


「無難って?」


『適度におカネ配って、適度に気を配って。
余ったカネで帰る方法を思いつく人を雇うよ。』


これは予感だが、もしもこの世界に帰還技術が存在したとすれば、俺は普通にこれを買える。
俺より高値を出せる人間が居ない以上、情報なり人材は結局俺の下に集まるからである。
キーンがアカデミーにも寄付金をバラ撒き始めているので、その道の研究者からレクを受ける機会はすぐに作れるだろう。
この世界は日本同様、学者の給料安いみたいだしね。



「ねえ、帰るの?」


『…正直どっちでもいい。
コレットの居る方で暮らすよ。』


「お妾を増やそうとしている癖に!」


『だから、俺は養子だから…
そういうのはヒルダとコレットが決定権持ってるんだよ。
道義的も民法的にも。』


「男の人ってズルい!!
そういう所がズルい!
ズルいからズルい!」



まあ、言い分は分らんでもない。
体調が良くなってきてるのか、腹が減ったので久しぶりにボリュームのある物を食べた。

片手だけを使ってステーキを貪るが腱鞘炎は再発しなかった。
あれだけ悩まされた腱鞘炎の後遺症を殆ど感じない。
マーティンのリハビリ技術が本当に凄いのだ。
スキルを使わずとも、接骨マッサージのような体技でも貢献してくれている。

うん、少なくとも右手首はほぼ完治した。
プロって凄い!
しおりを挟む
感想 26

あなたにおすすめの小説

メトロポリス社へようこそ! ~「役立たずだ」とクビにされたおっさんの就職先は大企業の宇宙船を守る護衛官でした~

アンジェロ岩井
SF
「えっ、クビですか?」 中企業アナハイニム社の事務課に勤める大津修也(おおつしゅうや)は会社の都合によってクビを切られてしまう。 ろくなスキルも身に付けていない修也にとって再転職は絶望的だと思われたが、大企業『メトロポリス』からの使者が現れた。 『メトロポリス』からの使者によれば自身の商品を宇宙の植民星に運ぶ際に宇宙生物に襲われるという事態が幾度も発生しており、そのための護衛役として会社の顧問役である人工頭脳『マリア』が護衛役を務める適任者として選び出したのだという。 宇宙生物との戦いに用いるロトワングというパワードスーツには適性があり、その適性が見出されたのが大津修也だ。 大津にとっては他に就職の選択肢がなかったので『メトロポリス』からの選択肢を受けざるを得なかった。 『メトロポリス』の宇宙船に乗り込み、宇宙生物との戦いに明け暮れる中で、彼は護衛アンドロイドであるシュウジとサヤカと共に過ごし、絆を育んでいくうちに地球上にてアンドロイドが使用人としての扱いしか受けていないことを思い出す。 修也は戦いの中でアンドロイドと人間が対等な関係を築き、共存を行うことができればいいと考えたが、『メトロポリス』では修也とは対照的に人類との共存ではなく支配という名目で動き出そうとしていた。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

『小説家になろう』『カクヨム』『アルファポリス』ぜひ各サイト責任者様にご一読、検討してほしい…各サイトを利用してみての格付けと要望、改善提案

アヤマチ☆ユキ
エッセイ・ノンフィクション
このエッセイは、タイトルの通り、ぜひ各サイトの責任者の方にご一読、検討してみていただきたい。 実際に『小説家になろう』、『カクヨム』、『アルファポリス』…各サイトを使用し、投稿を行ってみた1ユーザーとしての、それぞれのサイトデザインについての印象と感想、独断での格付け。 及びそれぞれのサイトへの『要望と改善に向けての提案』を記したモノになります。 責任者の方へ…とありますが、「他のサイトを利用してみようかな?」…と考えている方の選択の際の一助になれば幸いです。 読み辛くなるために、各サイト様の敬称は略させていただきます。また順番は私がユーザー登録した順であり、他意はありません。 ※この内容は2016年06月10日頃まで…の内容となります。 それ以降に変更等があった場合には内容が異なる可能性があります。 特に『カクヨム』、『アルファポリス』様は頻繁に改善等を行われておりますので ※小説家になろう様、カクヨム様、アルファポリス様にて掲載

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~

夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。 しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。 とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。 エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。 スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。 *小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

処理中です...