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【転移100日目】 所持金9京0785兆0250億9274万ウェン 「いつかアンタを主役にしてチート系ラノベを書かせてくれよ。」
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異世界転移100日目。
思えば、王国と神聖教団は俺を魔王打倒の目的で呼び出したのだ。
だが、俺は神聖教団と王国を壊滅させ魔王となった。
何の因果だろうか…
「あ、あの魔王様!
王国のエドワード王に賞金が懸けられてるみたいなんです…
生け捕りで1000億ウェン、死体で500億ウェン貰えるみたいなんですけど…
その、つ、捕まえた方がいいですか?
エドワード王の本領が魔界と隣接してるんです。」
『…却下。』
「…だ、駄目ですよね?」
『俺もこの辺の事情をよく分かってないんですけど。
人間種の王様を異種族が捕えたり殺したりしたら、多分ますます風当たりが強くなりますよ。』
「…はい。」
『代わりに1000億を補助金として支給します。
それもミスリル貨以外でね。
これは不干渉への報奨金と思って欲しいです。』
「やっぱり、我々魔族が干渉するのはよくないですか?」
『王国と敵対している公国や帝国の人間もいい顔をしないと思うので…。』
王の顔は思い出せない。
そりゃあ100日前に一瞬出会っただけの相手の顔なんか覚えてる訳ないだろう。
でもまあ、俺が周囲にカネを借りようとした時に敢えて止めなかったり(フェリペは止めようとした)、俺が苦境を訴えると同情した素振りを見せたり、そこまで悪印象はない。
また、王都周辺の農業や害獣駆除に心を配っている様子も垣間見えた。
無事に最期をまっとう出来るとは思えないが、せめて故郷で死なせてやるのが筋合いではないだろうか。
それにしても100日かあ。
もしも地球と異世界で時間の流れが同じだとしたら…
留年は確実だな。
いや、その前に級友の遺族たちに何と説明するべきなのだろうか?
あー、そういえば担任かと校長とかはどうなってるんだろう?
今頃、引責辞任とかさせられてるんだろうか?
たったの100日で王国が滅んだのではない。
滅亡寸前だったからこそ、神聖教団の言いなりになって異世界召喚を行い、魔界に攻め込んだ。
落ち目の時は何をやっても駄目だな。
==========================
人間スプリンクラーの効果は絶大であったらしく、俺が歩いた荒野には既に新芽が芽吹いているらしい。
今も魔王城の外では歓呼の祈りが聞こえてくる。
勿論アホらしいので顔を見せてやる気も湧かないが。
先日からずっと俺に纏わりついているコボルト老人がミスリル貨を強請ってくる。
聞けば、この老人は魔王城の出納係らしく、長年人間種と密貿易を行っていたという。
そして若き日の王国側の密貿易相手こそが…
当時、地方領主の部屋住み身分に過ぎなかったエドワード王なのだ。
『エドワード王って、どんな人だったのですか?』
「銭勘定に長けてました。
カネさえちゃんと持って行けば物資を売ってくれましたし
こちらの物資も買い取ってくれました。
レートは向こうの言いなりでしたが、教えてくれた正規レートに嘘はなかったです。」
ふーーん。
きっちりした人だったのだろうか?
そっか。
あの王様が農協にホーンラビットの勅命クエストを依頼して、城下にも補助金を出して炸裂弾を売らせていたんだよな。
…俺の初動って、全部あの人の描いた絵図通りだよな。
「リン君。
王様を助けたいんでしょう?」
『…いや、別に。』
「君も、助けたい人を助けていいんだよ。
みんなそうしてるじゃない。」
『…俺は、直接的に世話になった人は助けたいですけど。
そうでない相手を個別に助けるのは、ちょっと公平性を欠くというか。
ああ、王様には謁見した事もあって、そんなに悪い印象はないのですが。』
「不公平でもいいんじゃない?
リン君は神様でも何でもないんだからさ。」
『…でも、神様は人間を平等に助けろって言ってますよ。』
「難しいよね。
平等に扱おうとすればするほど、不公平感は増していくものだからさ。」
『…魔族も平等に助けていいですか?』
「いいよ。
でも、リン君が平等に扱おうとすればするほど、皆が不平を抱くよ。
魔族も含めてね。
もう一度言うね?
魔族には自給鎖国をさせる。
基本的には相互不干渉。
これがベストとは言わない、ベターであるとさえ思わない。
でも、これ以外の落しどころが存在しない。」
『俺、暇な時に聖典を読んでるんですけど。
確かに《人間同士愛し合いなさい》とは書かれているのですが。
特に魔族に対して言及が無いんですね。
上手く言語化出来ないのですが…
人類愛は人類以外への攻撃とイコールではない筈なんです。
いや、だからどうということもないんですけど。』
「いや、それで十分だよ。
少なくとも俺には伝わった。
俺から皆にも伝えていいんでしょ?」
『はい。』
「リン君は感情を抑え込むか爆発させるかの両極に触れ過ぎてる気がするんだ。
もっと普段から想いを小まめに吐き出して行こう。
きっとその方が上手く行くよ。」
『ありがとうございます。
ポールさんにはずっと救われてます。』
「お互い様だろ、そういうのは。」
俺1人で誘拐されてたら、多分心が折れていたな。
ポールが居てくれて本当に良かった。
==========================
「あのぉ、魔王様。
本日も奇跡は起こして下されるのでしょうか?」
ああ、人間スプリンクラーな。
いいよ、どうせ暇だしやってやるよ。
『17時に、奇跡を起こします。』
「おお!!!
それで… おカネの方は…」
『沸いたカネは本国に持ち帰って計測します。
通貨供給量をコントロールしなければならないので。』
「そ、そうですか。
50億くらい、こっそりと。」
『駄目です。
貴方達がミスリル貨を使い始めたら、私から盗んだか脅し取ったと思われます。
混乱の元ですよ。』
「い、いや!
魔王様から盗んだり脅したりする訳がないじゃないですか!」
…あのさあ、誘拐行為って窃盗であり恫喝だよ?
ひょっとして自覚なくやっているのか?
==========================
例のトリケラトプスに乗って2時間ほど超速移動。
コイツら遠慮もなにもあったものじゃないな。
「ここです魔王様!
この平地こそが、魔界最大の大農園です!」
…そもそも農地が水平ではない事実に愕然とする。
やたら広い面積を使ってる割に、田地がきちんとした長方形になっていない。
恐らく初歩の数学を理解する人材すらいないのだろう。
「リン君。
スプリンクラーまで、まだ時間あるよね?」
『あれをやるんですか?』
「まあ、僕と君が2人で農地に来たってことは、これをやる運命だったんだよ。」
==========================
【所持金】
6京3610兆0250億9274万ウェン
↓
6京2610兆0250億9274万ウェン
※ポール・ポールソンに1000兆ウェン支給
==========================
「まあ100万枚の触媒とエナドリがあれば、何とかなるよ」
言うなりポールは農地を【清掃】し始めた。
その光景はまさしく奇跡。
落ちている小石や小枝、雑草や動物の死骸が消滅していく。
いや、それどころか歪んだ田地の区画割が整っていく。
…本当に農地が高速で出来上がっていくのだ。
魔族達も呆然とこの奇跡を眺めている。
誰も一言も発しない。
16時過ぎ、全ての仕事を終えたポールは俺の車椅子の横に腰掛ける。
『ポールさん、チート系ラノベの主人公になれますよ。』
「ははっ、なんだよそれ。」
そう。
いつかアンタを主役にしてチート系ラノベを書かせてくれよ。
きっと俺みたいな偽物野郎と違って本物の英雄になってくれるよ。
『この後、どうするんですか?』
「この後って?」
『魔界から帰ったら。』
「働くよ。」
『働くって何を?』
「わかんない。
でも、今までダラダラしてたし。
残りの人生、誰かの為に使って死ぬのがベターかな、と。」
『首長国難民の件、気にしてるんですね。』
「…してるよ。」
『アレは貴方の所為じゃないです。』
「…知ってるよ。」
『またハーレム作ればいいじゃないですか。
女の子達も結構楽しんでいましたよ。』
「アレはもういいよ。
メッセージでも、カネを分配させたし、良縁を探す様にも指示をした。
みんな可愛いから、きっとちゃんとした男を見つけるよ。」
『そうですか。』
「ハーレムなんて男のエゴだ。
せめて甲斐性が有り余ってなければ、作るべきじゃない。
リン君は有り余ってるけど…
作らない方がいいって理解してるよね?」
『これ以上死人を増やすべきじゃない。』
「わかってるじゃない。」
『あの女が大きく減らした分は、ここで増やしておきますよ。』
「ああ、スプリンクラーの時間か…」
ポールはゆっくりとあぜ道沿いに車椅子を押して行く。
《2京8175兆ウェンの配当が支払われました。》
ドバー―――――――――――――――――ッ!!
ブッシャ―ーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!
背後で魔族達の歓喜の絶叫が木霊する。
安心しろ、俺は君達を蔑まない。
今思い出したよ。
100日前に【複利】を授かった時の事を。
俺も1人で気持ち悪く笑ってたし、産み出された富を如何に独占するかしか考えていなかった。
今、分配だけを考えているのは、既に独占し終わっているからであろう。
君達も俺もみんな一緒だよ。
カネが急に降って湧いたら、そういう反応をするんだよ。
『ポールさん。
もう義理は果たしたってことでいいですよね?』
「ありもしない義理を重んずる。
男の鑑だねえ。」
『からかわないで下さいよ。』
男の鑑というのは、自分の利得を考えずに義侠心と己の力量だけで周囲を助ける者を指すんだ。
俺を自由都市まで届けてくれた、あの男の様に。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【名前】
リン・コリンズ
【職業】
(株)エナドリ 創業オーナー
駐自由都市同盟 連邦大使
連邦政府財政顧問
世界冒険者ギルド 永世名誉理事
【称号】
魔王
【ステータス】
《LV》 45
《HP》 (6/6)
《MP》 (5/5)
《腕力》 3
《速度》 3
《器用》 3
《魔力》 2
《知性》 5
《精神》 9
《幸運》 1
《経験》190兆9952億1141万3726ポイント
次のレベルまで残り24兆1494億0643万9769ポイント
【スキル】
「複利」
※日利45%
下12桁切上
【所持金】
9京0785兆0250億9274万ウェン
※バベル銀行の8兆8167億8740万ウェン預入証書保有
※国際産業道路98号線交通債100億ウェン分を保有
※第11次魔族領戦時国債200億ウェン分を保有
※第4次帝国インフラ債550億ウェン分を保有
※帝国総合プランテーション債230億ウェン分を保有
※自由都市海洋開拓債1000億ウェン分を保有
※第2次自由都市未来テック債1000億ウェン分を保有
※首長国臨時戦時国債1100億ウェン分を保有
※自由都市国庫短期証券4000億ウェン分を保有。
【試供品在庫】
エナドリ 288605ℓ
※今回発生分の174872ℓ全てを魔界に寄贈
※自由都市内の備蓄100000ℓを何者かが無断持ち出し。
思えば、王国と神聖教団は俺を魔王打倒の目的で呼び出したのだ。
だが、俺は神聖教団と王国を壊滅させ魔王となった。
何の因果だろうか…
「あ、あの魔王様!
王国のエドワード王に賞金が懸けられてるみたいなんです…
生け捕りで1000億ウェン、死体で500億ウェン貰えるみたいなんですけど…
その、つ、捕まえた方がいいですか?
エドワード王の本領が魔界と隣接してるんです。」
『…却下。』
「…だ、駄目ですよね?」
『俺もこの辺の事情をよく分かってないんですけど。
人間種の王様を異種族が捕えたり殺したりしたら、多分ますます風当たりが強くなりますよ。』
「…はい。」
『代わりに1000億を補助金として支給します。
それもミスリル貨以外でね。
これは不干渉への報奨金と思って欲しいです。』
「やっぱり、我々魔族が干渉するのはよくないですか?」
『王国と敵対している公国や帝国の人間もいい顔をしないと思うので…。』
王の顔は思い出せない。
そりゃあ100日前に一瞬出会っただけの相手の顔なんか覚えてる訳ないだろう。
でもまあ、俺が周囲にカネを借りようとした時に敢えて止めなかったり(フェリペは止めようとした)、俺が苦境を訴えると同情した素振りを見せたり、そこまで悪印象はない。
また、王都周辺の農業や害獣駆除に心を配っている様子も垣間見えた。
無事に最期をまっとう出来るとは思えないが、せめて故郷で死なせてやるのが筋合いではないだろうか。
それにしても100日かあ。
もしも地球と異世界で時間の流れが同じだとしたら…
留年は確実だな。
いや、その前に級友の遺族たちに何と説明するべきなのだろうか?
あー、そういえば担任かと校長とかはどうなってるんだろう?
今頃、引責辞任とかさせられてるんだろうか?
たったの100日で王国が滅んだのではない。
滅亡寸前だったからこそ、神聖教団の言いなりになって異世界召喚を行い、魔界に攻め込んだ。
落ち目の時は何をやっても駄目だな。
==========================
人間スプリンクラーの効果は絶大であったらしく、俺が歩いた荒野には既に新芽が芽吹いているらしい。
今も魔王城の外では歓呼の祈りが聞こえてくる。
勿論アホらしいので顔を見せてやる気も湧かないが。
先日からずっと俺に纏わりついているコボルト老人がミスリル貨を強請ってくる。
聞けば、この老人は魔王城の出納係らしく、長年人間種と密貿易を行っていたという。
そして若き日の王国側の密貿易相手こそが…
当時、地方領主の部屋住み身分に過ぎなかったエドワード王なのだ。
『エドワード王って、どんな人だったのですか?』
「銭勘定に長けてました。
カネさえちゃんと持って行けば物資を売ってくれましたし
こちらの物資も買い取ってくれました。
レートは向こうの言いなりでしたが、教えてくれた正規レートに嘘はなかったです。」
ふーーん。
きっちりした人だったのだろうか?
そっか。
あの王様が農協にホーンラビットの勅命クエストを依頼して、城下にも補助金を出して炸裂弾を売らせていたんだよな。
…俺の初動って、全部あの人の描いた絵図通りだよな。
「リン君。
王様を助けたいんでしょう?」
『…いや、別に。』
「君も、助けたい人を助けていいんだよ。
みんなそうしてるじゃない。」
『…俺は、直接的に世話になった人は助けたいですけど。
そうでない相手を個別に助けるのは、ちょっと公平性を欠くというか。
ああ、王様には謁見した事もあって、そんなに悪い印象はないのですが。』
「不公平でもいいんじゃない?
リン君は神様でも何でもないんだからさ。」
『…でも、神様は人間を平等に助けろって言ってますよ。』
「難しいよね。
平等に扱おうとすればするほど、不公平感は増していくものだからさ。」
『…魔族も平等に助けていいですか?』
「いいよ。
でも、リン君が平等に扱おうとすればするほど、皆が不平を抱くよ。
魔族も含めてね。
もう一度言うね?
魔族には自給鎖国をさせる。
基本的には相互不干渉。
これがベストとは言わない、ベターであるとさえ思わない。
でも、これ以外の落しどころが存在しない。」
『俺、暇な時に聖典を読んでるんですけど。
確かに《人間同士愛し合いなさい》とは書かれているのですが。
特に魔族に対して言及が無いんですね。
上手く言語化出来ないのですが…
人類愛は人類以外への攻撃とイコールではない筈なんです。
いや、だからどうということもないんですけど。』
「いや、それで十分だよ。
少なくとも俺には伝わった。
俺から皆にも伝えていいんでしょ?」
『はい。』
「リン君は感情を抑え込むか爆発させるかの両極に触れ過ぎてる気がするんだ。
もっと普段から想いを小まめに吐き出して行こう。
きっとその方が上手く行くよ。」
『ありがとうございます。
ポールさんにはずっと救われてます。』
「お互い様だろ、そういうのは。」
俺1人で誘拐されてたら、多分心が折れていたな。
ポールが居てくれて本当に良かった。
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「あのぉ、魔王様。
本日も奇跡は起こして下されるのでしょうか?」
ああ、人間スプリンクラーな。
いいよ、どうせ暇だしやってやるよ。
『17時に、奇跡を起こします。』
「おお!!!
それで… おカネの方は…」
『沸いたカネは本国に持ち帰って計測します。
通貨供給量をコントロールしなければならないので。』
「そ、そうですか。
50億くらい、こっそりと。」
『駄目です。
貴方達がミスリル貨を使い始めたら、私から盗んだか脅し取ったと思われます。
混乱の元ですよ。』
「い、いや!
魔王様から盗んだり脅したりする訳がないじゃないですか!」
…あのさあ、誘拐行為って窃盗であり恫喝だよ?
ひょっとして自覚なくやっているのか?
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例のトリケラトプスに乗って2時間ほど超速移動。
コイツら遠慮もなにもあったものじゃないな。
「ここです魔王様!
この平地こそが、魔界最大の大農園です!」
…そもそも農地が水平ではない事実に愕然とする。
やたら広い面積を使ってる割に、田地がきちんとした長方形になっていない。
恐らく初歩の数学を理解する人材すらいないのだろう。
「リン君。
スプリンクラーまで、まだ時間あるよね?」
『あれをやるんですか?』
「まあ、僕と君が2人で農地に来たってことは、これをやる運命だったんだよ。」
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【所持金】
6京3610兆0250億9274万ウェン
↓
6京2610兆0250億9274万ウェン
※ポール・ポールソンに1000兆ウェン支給
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「まあ100万枚の触媒とエナドリがあれば、何とかなるよ」
言うなりポールは農地を【清掃】し始めた。
その光景はまさしく奇跡。
落ちている小石や小枝、雑草や動物の死骸が消滅していく。
いや、それどころか歪んだ田地の区画割が整っていく。
…本当に農地が高速で出来上がっていくのだ。
魔族達も呆然とこの奇跡を眺めている。
誰も一言も発しない。
16時過ぎ、全ての仕事を終えたポールは俺の車椅子の横に腰掛ける。
『ポールさん、チート系ラノベの主人公になれますよ。』
「ははっ、なんだよそれ。」
そう。
いつかアンタを主役にしてチート系ラノベを書かせてくれよ。
きっと俺みたいな偽物野郎と違って本物の英雄になってくれるよ。
『この後、どうするんですか?』
「この後って?」
『魔界から帰ったら。』
「働くよ。」
『働くって何を?』
「わかんない。
でも、今までダラダラしてたし。
残りの人生、誰かの為に使って死ぬのがベターかな、と。」
『首長国難民の件、気にしてるんですね。』
「…してるよ。」
『アレは貴方の所為じゃないです。』
「…知ってるよ。」
『またハーレム作ればいいじゃないですか。
女の子達も結構楽しんでいましたよ。』
「アレはもういいよ。
メッセージでも、カネを分配させたし、良縁を探す様にも指示をした。
みんな可愛いから、きっとちゃんとした男を見つけるよ。」
『そうですか。』
「ハーレムなんて男のエゴだ。
せめて甲斐性が有り余ってなければ、作るべきじゃない。
リン君は有り余ってるけど…
作らない方がいいって理解してるよね?」
『これ以上死人を増やすべきじゃない。』
「わかってるじゃない。」
『あの女が大きく減らした分は、ここで増やしておきますよ。』
「ああ、スプリンクラーの時間か…」
ポールはゆっくりとあぜ道沿いに車椅子を押して行く。
《2京8175兆ウェンの配当が支払われました。》
ドバー―――――――――――――――――ッ!!
ブッシャ―ーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!
背後で魔族達の歓喜の絶叫が木霊する。
安心しろ、俺は君達を蔑まない。
今思い出したよ。
100日前に【複利】を授かった時の事を。
俺も1人で気持ち悪く笑ってたし、産み出された富を如何に独占するかしか考えていなかった。
今、分配だけを考えているのは、既に独占し終わっているからであろう。
君達も俺もみんな一緒だよ。
カネが急に降って湧いたら、そういう反応をするんだよ。
『ポールさん。
もう義理は果たしたってことでいいですよね?』
「ありもしない義理を重んずる。
男の鑑だねえ。」
『からかわないで下さいよ。』
男の鑑というのは、自分の利得を考えずに義侠心と己の力量だけで周囲を助ける者を指すんだ。
俺を自由都市まで届けてくれた、あの男の様に。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【名前】
リン・コリンズ
【職業】
(株)エナドリ 創業オーナー
駐自由都市同盟 連邦大使
連邦政府財政顧問
世界冒険者ギルド 永世名誉理事
【称号】
魔王
【ステータス】
《LV》 45
《HP》 (6/6)
《MP》 (5/5)
《腕力》 3
《速度》 3
《器用》 3
《魔力》 2
《知性》 5
《精神》 9
《幸運》 1
《経験》190兆9952億1141万3726ポイント
次のレベルまで残り24兆1494億0643万9769ポイント
【スキル】
「複利」
※日利45%
下12桁切上
【所持金】
9京0785兆0250億9274万ウェン
※バベル銀行の8兆8167億8740万ウェン預入証書保有
※国際産業道路98号線交通債100億ウェン分を保有
※第11次魔族領戦時国債200億ウェン分を保有
※第4次帝国インフラ債550億ウェン分を保有
※帝国総合プランテーション債230億ウェン分を保有
※自由都市海洋開拓債1000億ウェン分を保有
※第2次自由都市未来テック債1000億ウェン分を保有
※首長国臨時戦時国債1100億ウェン分を保有
※自由都市国庫短期証券4000億ウェン分を保有。
【試供品在庫】
エナドリ 288605ℓ
※今回発生分の174872ℓ全てを魔界に寄贈
※自由都市内の備蓄100000ℓを何者かが無断持ち出し。
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