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8.アランの決意
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「フェリシア様がどうなさったのですか!?」
「あ、これはアラン様……」
アランはサーシャに詰め寄った。
「アラン、落ち着いて。サーシャが心配してるのは馬車の方なんだ。」
「え?ば、馬車?」
「アラン様、フェリシア様は無事に屋敷へお送り致しました。馬車が破損したのは久しぶりでしたので……申し訳ありません。」
サーシャはアランに頭を下げた。
「馬車が破損するって、どういうことなのですか?」
「それも説明しておくよ。」
マリウスは、アランにフェリシアが置かれている環境について話した。顔を見せていると人が寄って来て、追いかけられてしまうことがある。そのため、城にいる時は基本的にマリウスがエスコートし、それ以外の場所では厳重に警護している。
「だから、常時そばにいる専属の護衛を探していたんだ。優秀な騎士であれば、フェリシアを守れるからね。」
護衛になればそばにいられるなんて安易に考えていたけれど、フェリシアの護衛は想像しているよりも過酷だ。
(俺にできるのか……?)
アランは目を泳がせた。
「ヴィクトールが護衛でも馬車を壊されてしまったんだね。」
「それが、街で喧嘩が起きてしまい、ヴィクトール様はそちらへ向かわれたそうです。」
「代わりの部隊が来る前に馬車を出してしまったのか。」
「その通りです。御者も油断したと話していました。」
ヴィクトールが馬車に近づく前に輩を排除していたから、御者は誰も来ていないと判断してしまったのだろう。
マリウスとサーシャの話を聞いていたアランは、呆然と立ち尽くしていた。
「ごめんね、アラン。驚かせてしまって。」
「いえ……そんなことになっているとは……全く知らず……」
フェリシアに専属の護衛が必要な理由はよくわかった。しかし、こんなに危険な状況ならば、それこそファリスのような優秀な騎士が護衛を務めるべきではないのだろうか。
「殿下、フェリシア様の護衛は、私のような新人騎士では心許ないと思います。」
「フェリシアの護衛は、常にフェリシアのそばにいることになる。強いだけではだめなんだ。フェリシアが受け入れるような騎士でなければね。」
「そ……それでしたら、自分もフェリシア様に受け入れていただけるか、わかりません。」
「それは気にしなくていい。フェリシアは優勝者が護衛になることは承諾している。それに、君のことをすごく気に入ってるからね。」
「え……」
(気に入ってる?俺を?フェリシア様が……?)
顔がにやけそうになって、アランは思わず口を押さえた。
第一部隊への移籍は魅力的だけれど、あのとてつもなく強い第二部隊の隊長に勝てたのは、フェリシアの応援あってこそだ。それに、考えてみれば決勝まで進めたのもフェリシアがいたからのように思う。
隊長のレイヴィスから優勝賞品を聞いて、素直にやる気が出た。運良く初戦突破をして二戦目の場所へ移動したら、フェリシアのいる貴賓席に近づいた。そして、三戦目になったらさらに近づいた。
このまま勝ち進めば、フェリシアをもっと近くで見られるかもしれないと思ったら、どんどん勝ち上がってしまったのだ。
第一部隊への移籍は、騎士であれば今後も機会があるだろう。しかし、フェリシアの護衛はこれを逃したら二度とないかもしれない。
「どうする?アラン。移籍か、護衛か……」
アランは手をぐっと握りしめて、マリウスを見据えた。
「殿下、フェリシア様の護衛をさせてください。頼りないかもしれませんが、精一杯務めさせていただきます!」
「ありがとう、アラン。フェリシアも喜ぶよ。」
マリウスは安堵した。あとはロベルトを納得させるための材料を揃えるだけだ。
「ちなみに、アランはお酒を飲む?公爵はワインがお好きなんだ。お酒を振る舞われるかもしれない。」
「比較的強い方だと思いますが……」
「それは安心だ。明日は準備があるから、少し早めに来てくれる?」
「承知致しました。」
「じゃあ、また明日。戻っていいよ。」
「失礼致します!」
アランはマリウスに敬礼をして執務室を後にした。胸にじんわりと喜びが広がっていく。
(フェリシア様の護衛ができる……フェリシア様のそばにいられる……!嬉しいぃぃっ!)
アランは廊下に誰もいないことを確認してから飛び跳ねた。
♢♢♢
「良かった……アランが引き受けてくれて。」
「そうですね。馬車が破損したと聞いて、あのように心配してくださるとは。フェリシア様も安心でしょう。」
「アランがいてくれたら、馬車が壊れることもなくなるね。」
「そう思います。あとは、公爵様ですね。」
「アランがお酒を飲めるなら心配いらないよ。」
「身分や爵位にこだわられていたのではないのですか?」
「書類で見てる間は身分や爵位に目が行くけど、実際に会えば、そんなことは二の次になる。まずはお酒、次が見た目。」
「見た目というのは?」
「貴族の服を着こなせるかどうか。」
「貴族の格好をしているだけでよろしいのですか?」
「そうなんだよ。以前こっそり実験したことがあったでしょ?」
「あぁ、それはこのためでしたか。」
マリウスはかつて、夜会で騎士やメイド、庭師、街の花屋で働く女性など、様々な人々に貴族の格好をさせて、フェリシアの父ロベルトが本物の貴族を見抜けるのか実験した。しかし、誰も疑われることはなかった。
「だからあの服をご用意したのですね。」
「アランはきっと似合うと思うよ。」
アランに着せるためのゴテゴテの貴族服は既に準備してある。おそらくフェリシアも着飾ってくる。そのフェリシアをエスコートしているのが貴族服を着たアランだったら、ロベルトはすんなり受け入れてくれることだろう。
「楽しみだな……」
窓の外を見ると、綺麗な星空が広がっていた。
「あ、これはアラン様……」
アランはサーシャに詰め寄った。
「アラン、落ち着いて。サーシャが心配してるのは馬車の方なんだ。」
「え?ば、馬車?」
「アラン様、フェリシア様は無事に屋敷へお送り致しました。馬車が破損したのは久しぶりでしたので……申し訳ありません。」
サーシャはアランに頭を下げた。
「馬車が破損するって、どういうことなのですか?」
「それも説明しておくよ。」
マリウスは、アランにフェリシアが置かれている環境について話した。顔を見せていると人が寄って来て、追いかけられてしまうことがある。そのため、城にいる時は基本的にマリウスがエスコートし、それ以外の場所では厳重に警護している。
「だから、常時そばにいる専属の護衛を探していたんだ。優秀な騎士であれば、フェリシアを守れるからね。」
護衛になればそばにいられるなんて安易に考えていたけれど、フェリシアの護衛は想像しているよりも過酷だ。
(俺にできるのか……?)
アランは目を泳がせた。
「ヴィクトールが護衛でも馬車を壊されてしまったんだね。」
「それが、街で喧嘩が起きてしまい、ヴィクトール様はそちらへ向かわれたそうです。」
「代わりの部隊が来る前に馬車を出してしまったのか。」
「その通りです。御者も油断したと話していました。」
ヴィクトールが馬車に近づく前に輩を排除していたから、御者は誰も来ていないと判断してしまったのだろう。
マリウスとサーシャの話を聞いていたアランは、呆然と立ち尽くしていた。
「ごめんね、アラン。驚かせてしまって。」
「いえ……そんなことになっているとは……全く知らず……」
フェリシアに専属の護衛が必要な理由はよくわかった。しかし、こんなに危険な状況ならば、それこそファリスのような優秀な騎士が護衛を務めるべきではないのだろうか。
「殿下、フェリシア様の護衛は、私のような新人騎士では心許ないと思います。」
「フェリシアの護衛は、常にフェリシアのそばにいることになる。強いだけではだめなんだ。フェリシアが受け入れるような騎士でなければね。」
「そ……それでしたら、自分もフェリシア様に受け入れていただけるか、わかりません。」
「それは気にしなくていい。フェリシアは優勝者が護衛になることは承諾している。それに、君のことをすごく気に入ってるからね。」
「え……」
(気に入ってる?俺を?フェリシア様が……?)
顔がにやけそうになって、アランは思わず口を押さえた。
第一部隊への移籍は魅力的だけれど、あのとてつもなく強い第二部隊の隊長に勝てたのは、フェリシアの応援あってこそだ。それに、考えてみれば決勝まで進めたのもフェリシアがいたからのように思う。
隊長のレイヴィスから優勝賞品を聞いて、素直にやる気が出た。運良く初戦突破をして二戦目の場所へ移動したら、フェリシアのいる貴賓席に近づいた。そして、三戦目になったらさらに近づいた。
このまま勝ち進めば、フェリシアをもっと近くで見られるかもしれないと思ったら、どんどん勝ち上がってしまったのだ。
第一部隊への移籍は、騎士であれば今後も機会があるだろう。しかし、フェリシアの護衛はこれを逃したら二度とないかもしれない。
「どうする?アラン。移籍か、護衛か……」
アランは手をぐっと握りしめて、マリウスを見据えた。
「殿下、フェリシア様の護衛をさせてください。頼りないかもしれませんが、精一杯務めさせていただきます!」
「ありがとう、アラン。フェリシアも喜ぶよ。」
マリウスは安堵した。あとはロベルトを納得させるための材料を揃えるだけだ。
「ちなみに、アランはお酒を飲む?公爵はワインがお好きなんだ。お酒を振る舞われるかもしれない。」
「比較的強い方だと思いますが……」
「それは安心だ。明日は準備があるから、少し早めに来てくれる?」
「承知致しました。」
「じゃあ、また明日。戻っていいよ。」
「失礼致します!」
アランはマリウスに敬礼をして執務室を後にした。胸にじんわりと喜びが広がっていく。
(フェリシア様の護衛ができる……フェリシア様のそばにいられる……!嬉しいぃぃっ!)
アランは廊下に誰もいないことを確認してから飛び跳ねた。
♢♢♢
「良かった……アランが引き受けてくれて。」
「そうですね。馬車が破損したと聞いて、あのように心配してくださるとは。フェリシア様も安心でしょう。」
「アランがいてくれたら、馬車が壊れることもなくなるね。」
「そう思います。あとは、公爵様ですね。」
「アランがお酒を飲めるなら心配いらないよ。」
「身分や爵位にこだわられていたのではないのですか?」
「書類で見てる間は身分や爵位に目が行くけど、実際に会えば、そんなことは二の次になる。まずはお酒、次が見た目。」
「見た目というのは?」
「貴族の服を着こなせるかどうか。」
「貴族の格好をしているだけでよろしいのですか?」
「そうなんだよ。以前こっそり実験したことがあったでしょ?」
「あぁ、それはこのためでしたか。」
マリウスはかつて、夜会で騎士やメイド、庭師、街の花屋で働く女性など、様々な人々に貴族の格好をさせて、フェリシアの父ロベルトが本物の貴族を見抜けるのか実験した。しかし、誰も疑われることはなかった。
「だからあの服をご用意したのですね。」
「アランはきっと似合うと思うよ。」
アランに着せるためのゴテゴテの貴族服は既に準備してある。おそらくフェリシアも着飾ってくる。そのフェリシアをエスコートしているのが貴族服を着たアランだったら、ロベルトはすんなり受け入れてくれることだろう。
「楽しみだな……」
窓の外を見ると、綺麗な星空が広がっていた。
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