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10章
10-3 契りの儀式 (後編 R18)
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執務室の中は蝋燭の灯だけが揺らめく静寂な空間だった。その部屋の中心で、ゲオルク団長とレオニダス先生が僕たちを待っていた。
「……来たか」
団長の厳かな声が響く。ダグラスさんと僕は部屋の中央まで進み出る。
「ダグラス、キューイチロー。今一度問う。お前たちに“契りの儀式”に臨む覚悟は本当にあるのだな」
その問いに僕たちは顔を見合わせ、力強く頷いた。
「はい。俺はキューイチローと共にエルドリア騎士団の頂きへと至る覚悟です」
「僕もです。ダグラスさんと共に未来を歩む覚悟はできています」
僕たちの揺るぎない返事。団長は満足そうに頷き、ゆっくり立ち上がった。そして部屋の奥にある暖炉へと歩いていく。
「……来い」
団長はそう言うと、暖炉の奥にある石壁に手をかける。そして壁に埋め込まれた一つの紋章を静かに押し込んだ。すると、ゴゴゴゴゴという重い音と共に壁の一部がゆっくり横にスライドしていく。その奥には地下深くへと続く螺旋階段が暗い口を開けていた。
(……すごい……こんなところに隠し通路が……)
「この先が我らエルドリア騎士団の聖域“英霊の霊廟”だ。ついてこい」
団長を先頭に、僕たちはその薄暗い螺旋階段をゆっくり下りていく。ひんやりとした清浄な空気が肌を撫でる。どこまでもどこまでも続く長い階段。イエロの砦の地下迷宮のような罠や仕掛けはない。ただひたすらに大地深くへと続く、神聖な参道だった。僕たちの足音だけがその静寂な空間に厳かに響いていた。
どれくらい下りただろうか。やがて僕たちの目の前に巨大な石造りの扉が現れた。扉にはエルドリア騎士団の紋章が大きく刻まれている。
団長とダグラスさんが二人がかりでその重い扉をゆっくり押し開いた。キィィィィィという重い蝶番の軋む音。扉の向こうから、さらに濃密で神聖な空気が流れ出してくるのが分かった。
「……ここが……」
団長が静かに一歩足を踏み入れた、その瞬間だった。僕たちの足元から奥に向かって、青白い魔法の灯火がパッパッと順番に灯っていく。そして、その光に照らし出された光景に僕は息を呑んだ。
そこは広大なドーム状の空間だった。壁際には無数の棚が設えられ、そこには小さな壺のようなものがいくつも並べられている。
「……あそこに並んでいるのが、歴代の“契り”を交わした騎士たちの魂が眠る骨壷だ」
団長が静かに説明してくれた。
そして部屋の中央には巨大な水晶で作られた祭壇が置かれている。その祭壇の奥にはエルドリア騎士団の紋章が刻まれた、立派な石造りの玉座が一つ鎮座していた。まるで初代団長が今もそこに座り、僕たちのことを見守っているかのように……。
「……これはすごい……」
僕の口から感嘆のため息が漏れた。ここはただの墓所ではない。エルドリア騎士団の誇り高き魂が、今も静かに僕たちを見守る聖域だった。
祭壇の前まで進み出ると団長とレオニダス先生は静かにその場に跪いた。ダグラスさんもそれに倣う。僕も慌ててダグラスさんの隣に跪いた。
団長が玉座に向かって深々と頭を下げる。
「初代団長ならびにエルドリア騎士団の英霊たちよ。……現団長ゲオルクがご挨拶に参じました」
団長の静かな声がドーム状の空間に響き渡る。するとどうだろう。それまで空席だった玉座の上に、ぼんやりとした青白い光が淡く灯ったのだ。
(……え……!)
僕はその神秘的な光景に息を呑んだ。
「本日、この聖域に二人の騎士を連れて参りました」
団長が続ける。
「ダグラスとキューイチロー。この二人に“契りの儀式”を執り行う許可をいただきたく……」
その言葉に応えるように、壁際に並べられていた骨壷の一つ一つからも同じように淡い光が灯り始めた。
「……見えるかね、キューイチロー君」
隣に跪いていたレオニダス先生が、僕にだけ聞こえるような小声で囁いた。
「あれが我らエルドリア騎士団の偉大なる先人たちの魂の輝きだよ」
(……魂の輝き……)
彼らはその光の一つ一つに敬意を払うように恭しく頭を下げている。団長はゆっくりと立ち上がると、その両手を広げ朗々と口上を述べ始めた。
「古の盟約に従い、我エルドリア騎士団長ゲオルクが天に還りし同胞たちの魂に呼びかける! この地に集いしは新たなる絆を結ばんとする二人の騎士!」
「その愛真実なるか! その覚悟揺るぎなきか! 今、その眼を開き、我らを見守らんことを!」
その声に応えるように、骨壷に灯っていた光がふわりと宙に浮かび上がった。そして僕たちの頭上を旋回すると、やがて中央の水晶の祭壇の上へと静かに集まっていく。祭壇が今まで以上に神秘的な輝きを放ち始めた。
「……さあ、行け」
団長の声。ダグラスさんと僕は促されるまま祭壇の前へと進み出た。
「……これより神聖なる儀式を執り行う」
レオニダス先生が僕の前に立ち、団長はダグラスさんの前に立つ。そして二人は僕たちが腰に巻いていた純白のストラ──その飾り帯に同時に手をかけた。そして
するり
僕が何かを言う暇もなく飾り帯は解かれ、僕の下半身を覆っていた純白の布がはらりと床に落ちた。
「ひゃっ!?」
僕の下半身が完全に露わになる。僕はあまりの羞恥心に、思わず両手で股間を隠してしまった。
「……みっともない真似をするな、キューイチロー」
団長の静かな、しかし有無を言わせぬ声が飛ぶ。
「……これは神聖な儀式だ。……己の全てを英霊たちの御前に、そしてお前の伴侶となる男の前に包み隠さず晒すのだ」
(……うっ……! そ、そんなこと言ったって……! こんな大勢の人たち(霊魂だけど)の前で、僕の粗末なモノを晒すなんて……! 恥ずかしすぎる……! うっうっ……!)
僕は涙目になりながらも、股間を隠していた手をゆっくりと下ろした。
「……よろしい」
団長は満足そうに頷くと、今度は祭壇を指差した。
「……祭壇へ」
僕はコクリと頷くと、冷たい水晶の祭壇の上にゆっくりと仰向けになった。ひんやりとした感触が背中から伝わってくる。
「……ダグラス」
団長が促す。ダグラスさんもゆっくりと祭壇の上に乗ってきた。そして僕の体に覆いかぶさるように、その逞しい体を僕の上に重ねてきた。
彼は僕の両脇に腕をつき、その逞しい体で僕を完全に祭壇の上に閉じ込めた。彼の硬い胸板と僕の胸との間に数センチの隙間しかない。
(……ち、ちか、ちかちかちか、近いですって、ダグラスさん……!)
(しかも僕たち、二人とも下半身丸出し!? こんな大勢が見ている前で合体だなんて……! 頭が沸騰しそうだよぉ……! シュポポポポポ……)
僕の頭の中は完全にパニック状態だった。興奮と緊張、そして羞恥心で全身がガチガチに強張ってしまう。
「……ウォッホン」
団長の咳払いが聞こえた。その声にはっと我に返った僕は、恐る恐る目を開けた。目の前には、ダグラスさんの真剣な顔があった。その深い青色の瞳が僕のことだけをまっすぐに見つめている。
(……あれ……ダグラスさんも……すごく緊張してる……?)
その瞳は潤み、頬は紅潮し、呼吸も少しだけ荒くなっている。そのことに気づいた瞬間、僕の心の中にあったパニックがすぅっと引いていくのが分かった。
(……そっか……。緊張してるのは僕だけじゃないんだ……ダグラスさんも僕と同じ……いや、僕以上に、この儀式に真剣なんだ……)
僕の心が少しだけ落ち着きを取り戻した。そして僕は視線をゆっくりと下へと移す。僕の腹の上で熱く硬く、その存在を主張するダグラスさんの猛々しい男根が目に飛び込んできた。
(……うわぁ……! やっぱりすごい……!)
僕は思わずゴクリと唾を飲み込んだ。そのあまりにも雄々しい光景に、僕の下半身が再びジワッと熱を持ち始める。
「……ダグラス。何を躊躇している。始めなさい」
団長の静かな声が飛んだ。
「……は、はい……!」
ダグラスさんが僕の体から一度離れる。そしてレオニダス先生が僕の隣に立つと、僕の両膝を優しく持ち上げた。そして僕の胸の方へとぐっと引き寄せる。
(……え? な、なにを……?)
その体勢を取らされた瞬間、僕の尻は完全に無防備な状態で天を向くことになった。僕の“聖域”が英霊たちの魂の光と、ダグラスさんの熱い視線に完全に晒されてしまう。
(ひゃあああああ!!!!!! は、恥ずかしい! 恥ずかしすぎる! こんな格好……!)
「……ダグラス」
団長の声。ダグラスさんは僕の脚の間に割り込むと、僕の腰をがしりと掴んだ。そして狙いを定めると、そのいきり立った男根を一気に僕の体の中へと突き入れようとした。
「いっ……!?」
硬く閉ざされた“入り口”に彼の灼熱が無理やりねじ込まれ、僕の体は鋭い痛みに貫かれた。
「……な……ぜだ……!」
ダグラスさんが苦悶の声を上げる。
「……待ちなさい、ダグラス」
団長が静かに彼を制した。
「無理やりこじ開けようとしても、互いに傷つくだけだ。……準備というものを知らないのか」
「……じゅ、準備……?」
ダグラスさんはきょとんとした顔で団長を見上げた。そして何かを思い出したように、懐からセドリック先輩にもらったあの小瓶を取り出した。
「待て!」
ダグラスさんがその蓋を開けようとした瞬間、団長が慌ててその手を制した。
「……ダグラス、これは一体……?」
「セドリックから渡されました。……これがあれば、と……」
ダグラスさんのその言葉に、団長は「またあいつは……」と顔をしかめた。
「……ダグラス君。この神聖なる儀式は古代の慣わしに則り執り行わねばならん。……つまり道具の類は一切禁じられておるのだよ」
レオニダス先生が静かに説明してくれた。
「……では……」
ダグラスさんが途方に暮れたような声を上げた。団長は深いため息をつくと彼に問いかけた。
「……どうすればいいか……。お前なら分かるはずだ」
ダグラスさんはその言葉の意味を数秒間考えていたが、やがて何かを理解したようにこくりと頷いた。そして僕の腰を再び掴むと、僕の尻をさらに高く持ち上げた。そして
(……え……?)
彼の顔が僕の尻の穴にゆっくりと近づいてくる。
(え……? えええええええええええええええええええッ!?)
(ま、まさか……! ダグラスさんが……僕のお尻を……!?)
「い、いやいやいやいやいやいやいやいや!」
僕はパニックのあまり情けない声で叫んだ。
「そ、そんなことさせられません! ダグラスさんにそんな……!」
「……キューイチロー」
団長の静かな声。
「覚悟を決めなさい。……これも儀式の一部だ」
「そ、そんな……!」
ダグラスさんの熱い吐息が僕の尻の割れ目にかかった。
「ひぁあああああああああ!!!!!」
僕の情けない悲鳴がエルドリア騎士団の聖域に虚しく響き渡ったのだった。
「……来たか」
団長の厳かな声が響く。ダグラスさんと僕は部屋の中央まで進み出る。
「ダグラス、キューイチロー。今一度問う。お前たちに“契りの儀式”に臨む覚悟は本当にあるのだな」
その問いに僕たちは顔を見合わせ、力強く頷いた。
「はい。俺はキューイチローと共にエルドリア騎士団の頂きへと至る覚悟です」
「僕もです。ダグラスさんと共に未来を歩む覚悟はできています」
僕たちの揺るぎない返事。団長は満足そうに頷き、ゆっくり立ち上がった。そして部屋の奥にある暖炉へと歩いていく。
「……来い」
団長はそう言うと、暖炉の奥にある石壁に手をかける。そして壁に埋め込まれた一つの紋章を静かに押し込んだ。すると、ゴゴゴゴゴという重い音と共に壁の一部がゆっくり横にスライドしていく。その奥には地下深くへと続く螺旋階段が暗い口を開けていた。
(……すごい……こんなところに隠し通路が……)
「この先が我らエルドリア騎士団の聖域“英霊の霊廟”だ。ついてこい」
団長を先頭に、僕たちはその薄暗い螺旋階段をゆっくり下りていく。ひんやりとした清浄な空気が肌を撫でる。どこまでもどこまでも続く長い階段。イエロの砦の地下迷宮のような罠や仕掛けはない。ただひたすらに大地深くへと続く、神聖な参道だった。僕たちの足音だけがその静寂な空間に厳かに響いていた。
どれくらい下りただろうか。やがて僕たちの目の前に巨大な石造りの扉が現れた。扉にはエルドリア騎士団の紋章が大きく刻まれている。
団長とダグラスさんが二人がかりでその重い扉をゆっくり押し開いた。キィィィィィという重い蝶番の軋む音。扉の向こうから、さらに濃密で神聖な空気が流れ出してくるのが分かった。
「……ここが……」
団長が静かに一歩足を踏み入れた、その瞬間だった。僕たちの足元から奥に向かって、青白い魔法の灯火がパッパッと順番に灯っていく。そして、その光に照らし出された光景に僕は息を呑んだ。
そこは広大なドーム状の空間だった。壁際には無数の棚が設えられ、そこには小さな壺のようなものがいくつも並べられている。
「……あそこに並んでいるのが、歴代の“契り”を交わした騎士たちの魂が眠る骨壷だ」
団長が静かに説明してくれた。
そして部屋の中央には巨大な水晶で作られた祭壇が置かれている。その祭壇の奥にはエルドリア騎士団の紋章が刻まれた、立派な石造りの玉座が一つ鎮座していた。まるで初代団長が今もそこに座り、僕たちのことを見守っているかのように……。
「……これはすごい……」
僕の口から感嘆のため息が漏れた。ここはただの墓所ではない。エルドリア騎士団の誇り高き魂が、今も静かに僕たちを見守る聖域だった。
祭壇の前まで進み出ると団長とレオニダス先生は静かにその場に跪いた。ダグラスさんもそれに倣う。僕も慌ててダグラスさんの隣に跪いた。
団長が玉座に向かって深々と頭を下げる。
「初代団長ならびにエルドリア騎士団の英霊たちよ。……現団長ゲオルクがご挨拶に参じました」
団長の静かな声がドーム状の空間に響き渡る。するとどうだろう。それまで空席だった玉座の上に、ぼんやりとした青白い光が淡く灯ったのだ。
(……え……!)
僕はその神秘的な光景に息を呑んだ。
「本日、この聖域に二人の騎士を連れて参りました」
団長が続ける。
「ダグラスとキューイチロー。この二人に“契りの儀式”を執り行う許可をいただきたく……」
その言葉に応えるように、壁際に並べられていた骨壷の一つ一つからも同じように淡い光が灯り始めた。
「……見えるかね、キューイチロー君」
隣に跪いていたレオニダス先生が、僕にだけ聞こえるような小声で囁いた。
「あれが我らエルドリア騎士団の偉大なる先人たちの魂の輝きだよ」
(……魂の輝き……)
彼らはその光の一つ一つに敬意を払うように恭しく頭を下げている。団長はゆっくりと立ち上がると、その両手を広げ朗々と口上を述べ始めた。
「古の盟約に従い、我エルドリア騎士団長ゲオルクが天に還りし同胞たちの魂に呼びかける! この地に集いしは新たなる絆を結ばんとする二人の騎士!」
「その愛真実なるか! その覚悟揺るぎなきか! 今、その眼を開き、我らを見守らんことを!」
その声に応えるように、骨壷に灯っていた光がふわりと宙に浮かび上がった。そして僕たちの頭上を旋回すると、やがて中央の水晶の祭壇の上へと静かに集まっていく。祭壇が今まで以上に神秘的な輝きを放ち始めた。
「……さあ、行け」
団長の声。ダグラスさんと僕は促されるまま祭壇の前へと進み出た。
「……これより神聖なる儀式を執り行う」
レオニダス先生が僕の前に立ち、団長はダグラスさんの前に立つ。そして二人は僕たちが腰に巻いていた純白のストラ──その飾り帯に同時に手をかけた。そして
するり
僕が何かを言う暇もなく飾り帯は解かれ、僕の下半身を覆っていた純白の布がはらりと床に落ちた。
「ひゃっ!?」
僕の下半身が完全に露わになる。僕はあまりの羞恥心に、思わず両手で股間を隠してしまった。
「……みっともない真似をするな、キューイチロー」
団長の静かな、しかし有無を言わせぬ声が飛ぶ。
「……これは神聖な儀式だ。……己の全てを英霊たちの御前に、そしてお前の伴侶となる男の前に包み隠さず晒すのだ」
(……うっ……! そ、そんなこと言ったって……! こんな大勢の人たち(霊魂だけど)の前で、僕の粗末なモノを晒すなんて……! 恥ずかしすぎる……! うっうっ……!)
僕は涙目になりながらも、股間を隠していた手をゆっくりと下ろした。
「……よろしい」
団長は満足そうに頷くと、今度は祭壇を指差した。
「……祭壇へ」
僕はコクリと頷くと、冷たい水晶の祭壇の上にゆっくりと仰向けになった。ひんやりとした感触が背中から伝わってくる。
「……ダグラス」
団長が促す。ダグラスさんもゆっくりと祭壇の上に乗ってきた。そして僕の体に覆いかぶさるように、その逞しい体を僕の上に重ねてきた。
彼は僕の両脇に腕をつき、その逞しい体で僕を完全に祭壇の上に閉じ込めた。彼の硬い胸板と僕の胸との間に数センチの隙間しかない。
(……ち、ちか、ちかちかちか、近いですって、ダグラスさん……!)
(しかも僕たち、二人とも下半身丸出し!? こんな大勢が見ている前で合体だなんて……! 頭が沸騰しそうだよぉ……! シュポポポポポ……)
僕の頭の中は完全にパニック状態だった。興奮と緊張、そして羞恥心で全身がガチガチに強張ってしまう。
「……ウォッホン」
団長の咳払いが聞こえた。その声にはっと我に返った僕は、恐る恐る目を開けた。目の前には、ダグラスさんの真剣な顔があった。その深い青色の瞳が僕のことだけをまっすぐに見つめている。
(……あれ……ダグラスさんも……すごく緊張してる……?)
その瞳は潤み、頬は紅潮し、呼吸も少しだけ荒くなっている。そのことに気づいた瞬間、僕の心の中にあったパニックがすぅっと引いていくのが分かった。
(……そっか……。緊張してるのは僕だけじゃないんだ……ダグラスさんも僕と同じ……いや、僕以上に、この儀式に真剣なんだ……)
僕の心が少しだけ落ち着きを取り戻した。そして僕は視線をゆっくりと下へと移す。僕の腹の上で熱く硬く、その存在を主張するダグラスさんの猛々しい男根が目に飛び込んできた。
(……うわぁ……! やっぱりすごい……!)
僕は思わずゴクリと唾を飲み込んだ。そのあまりにも雄々しい光景に、僕の下半身が再びジワッと熱を持ち始める。
「……ダグラス。何を躊躇している。始めなさい」
団長の静かな声が飛んだ。
「……は、はい……!」
ダグラスさんが僕の体から一度離れる。そしてレオニダス先生が僕の隣に立つと、僕の両膝を優しく持ち上げた。そして僕の胸の方へとぐっと引き寄せる。
(……え? な、なにを……?)
その体勢を取らされた瞬間、僕の尻は完全に無防備な状態で天を向くことになった。僕の“聖域”が英霊たちの魂の光と、ダグラスさんの熱い視線に完全に晒されてしまう。
(ひゃあああああ!!!!!! は、恥ずかしい! 恥ずかしすぎる! こんな格好……!)
「……ダグラス」
団長の声。ダグラスさんは僕の脚の間に割り込むと、僕の腰をがしりと掴んだ。そして狙いを定めると、そのいきり立った男根を一気に僕の体の中へと突き入れようとした。
「いっ……!?」
硬く閉ざされた“入り口”に彼の灼熱が無理やりねじ込まれ、僕の体は鋭い痛みに貫かれた。
「……な……ぜだ……!」
ダグラスさんが苦悶の声を上げる。
「……待ちなさい、ダグラス」
団長が静かに彼を制した。
「無理やりこじ開けようとしても、互いに傷つくだけだ。……準備というものを知らないのか」
「……じゅ、準備……?」
ダグラスさんはきょとんとした顔で団長を見上げた。そして何かを思い出したように、懐からセドリック先輩にもらったあの小瓶を取り出した。
「待て!」
ダグラスさんがその蓋を開けようとした瞬間、団長が慌ててその手を制した。
「……ダグラス、これは一体……?」
「セドリックから渡されました。……これがあれば、と……」
ダグラスさんのその言葉に、団長は「またあいつは……」と顔をしかめた。
「……ダグラス君。この神聖なる儀式は古代の慣わしに則り執り行わねばならん。……つまり道具の類は一切禁じられておるのだよ」
レオニダス先生が静かに説明してくれた。
「……では……」
ダグラスさんが途方に暮れたような声を上げた。団長は深いため息をつくと彼に問いかけた。
「……どうすればいいか……。お前なら分かるはずだ」
ダグラスさんはその言葉の意味を数秒間考えていたが、やがて何かを理解したようにこくりと頷いた。そして僕の腰を再び掴むと、僕の尻をさらに高く持ち上げた。そして
(……え……?)
彼の顔が僕の尻の穴にゆっくりと近づいてくる。
(え……? えええええええええええええええええええッ!?)
(ま、まさか……! ダグラスさんが……僕のお尻を……!?)
「い、いやいやいやいやいやいやいやいや!」
僕はパニックのあまり情けない声で叫んだ。
「そ、そんなことさせられません! ダグラスさんにそんな……!」
「……キューイチロー」
団長の静かな声。
「覚悟を決めなさい。……これも儀式の一部だ」
「そ、そんな……!」
ダグラスさんの熱い吐息が僕の尻の割れ目にかかった。
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