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第13話
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サン=トゥヴァ公国の首都 イーストタウンの南に位置するワグナス区。
首都を守る堅固な城壁からは外れた場所にある此の街には、二つの顔がある。
一つはワグナス商店街。ワグナス区の中央に陣取る、古い町並みだ。昔ながらの風情を醸し出す、石造りの低層階の建物が立ち並ぶ。その規模は決して大きいものではなく、肉屋、八百屋といった食料品を取り扱う店や、靴屋、本屋など日用品、雑貨等を取り扱う店が十数件並ぶだけの、地域住民の生活の要を満たす程度のものだ。この国では特に目新しいところのない、ごく普通の下町風景である。ロッシュ商店も、その商店街の一角に店を構えている。
一方、その商店街とは打って変わって、この国の最先端技術を支えるものがこの区に在る。通称“魔法街”などと呼ばれる魔法開発ギルドの社屋郡である。四十メートル級の建物が、商店街の外側を取り囲むようにいくつも立ち並んでいる。その数は二百以上。ある時期を境に、かつて首都の城壁内に点在していた魔法開発に関わる主要企業・ギルド・研究所がこぞってこの地へ支店を作り出したのだ。そして、それらはワグナス商店街を中心に、一つの輪の様に各々の社屋を建築した。
サン=トゥヴァ公国は、魔法技術で成り上がった魔道国家である。故に、魔法開発は国の基幹産業と言えるものであり、それが生み出す最新技術はまさに国の宝と言える。魔法特許制度も、それを守り、開発を促進するための制度だ。そして、城壁の外は、どちらかというと、財力や権力を持たない人々の住まうところである。城壁の中に比べれば、さほど治安もよろしくないし、第一、都心から離れたこの地は、何かと不便である。
この地に各社が支店を立て始めた頃、国の宝を担う各企業がどうしてそんな辺ぴな場所に集まっているのか、などと人々は疑問に思った。だが、“きっと、首都の喧騒を離れた静かな場所の方が、開発が捗るのだろう”などという有体な理由を誰かが口にすると、それに納得し、いつしか疑問そのものを忘れ去った。
そしてこの街は現在の姿となった。古びた低層の商店街を円状に取り囲む、最新の高層ゴシック調建築群。それは、遠目から見ると、さも巨大な石造りの王冠のようにも見える。
その王冠の端の方に、魔法技術特許庁の建物があった。あまりにこの地に魔法開発ギルドが集まりすぎたため、国はこの地へ庁舎を移動せざるを得なかったのである。その建物内――出願窓口に、今日もカミングス女史の声が響いた。
「はい、残念! あんたで四人目!」
「ええーー!?」
その言葉に、サーシャが驚いて立ち上がる。スパイ虫騒動から一夜明け、彼女は再びこの建物を訪れていた。今度は、あの“ネズミ捕り”の拘束術式の魔法式を携えてのリベンジマッチである。
だが、窓口担当のベイリー=カミングスは、その申請書をあっさりと突き返した。既に同じ特許が三度も提出されていると言うのである。それに納得できず、サーシャが食い下がる。
「いや、そんなはずは……! だって、スパイ虫も全部駆除したんですよ!?」
「スパイ虫? 何の話……?」
「いえ……」
「実は盗聴されてました」なんて言葉が口から出かけたが、彼女はそれをぐっと飲み込んだ。この場で言うことではないし、そもそも犯人を特定する証拠がない。昨日、あれからロッシュと共にスパイ虫を分解・調査したサーシャだったが、その部品はすべて製造番号が消されており、どこの誰が仕掛けたものなのか、一切手掛かりを得られなかったのだ。ただ分かったのは、それらスパイ虫には現在サン=トゥヴァ公国で手に入る最新の技術が使われているということだけだった。その事実だけでも、それら虫たちを差し向けた者たちが相応の財力ないし権力を持っているであろうことは明白だったので、ここでサーシャが一人で騒いでもどうこうできるものではない。ロッシュもまた、この件についてはどこにも申し立てるつもりはない、という意向を示しており、当の本人がそう言うのであれば、サーシャもまた何かが出来るわけでもなかった。この決定は、彼女にとってはほとほと不本意ではあったが。
しかし、今回提出した魔法式は、スパイ虫を完全に駆除し終えた後に教わったものである。先日の新型オーブンの時とは異なり、誰にも盗み見られていたはずもない。それが、既に三人もの人物に先を越されているのだ。漏れるはずのない情報が漏れているということに首を傾げながら、彼女はもう一度そっと申請書を差し出した。
「と、とにかく、もう一回読んでもらっても……?」
「とっくに二回読んだわよ。他に同じ申請が今朝から三件。間違いないわ」
ベイリーが無造作に書類を突き返した。そしてまた、“帰りなさい”とばかりに右手の甲をしっしっと振る。どうしても納得できないサーシャは、身を乗り出して問い詰める姿勢を見せた。
「じゃ、じゃあ、先輩、一番乗りはどこの企業ですか!?」
「だーかーら、言えないっての!!」
「今度奢りますってば!」
「買収しようとすんな!」
思わず立ち上がり、平手でサーシャの頭を叩いたベイリーである。ぱん、と乾いた音が響く。その背後に上司の視線を感じ、バツが悪そうに席に戻ると、一度咳ばらいをした。そして、サーシャにぐっと顔を近づけると、小声で問いかけた。
「……つか、あんた、こないだ一緒に来た男って、ディーン=ロッシュでしょ? ロッシュ商店の」
「ディーン=シャヴァネイル=ロッシュさんです」
「ミドルネームまでは知らないわよ」
「……どういうカンケイなの?」
「関係、と言うと?」
「あの男、この界隈じゃ有名なのよ。超絶変わり者の変態発明マニアとしてね」
その言葉に、サーシャはぎょっとした。その表現には、多少、ベイリーが盛っている部分もあったろうが、だがそれでもよくよく考えてみれば、そう噂されるのも納得できた。「まあ……」とやや後ろ向きな肯定の意の呟きと共に、サーシャはぽりぽりと頭を掻いた。
「まあ、あたしも詳しくは知らないんだけど」と前置きし、ベイリーが問いを重ねる。
「この特許も、その男絡みなんでしょ?」
「ええ……」
ベイリーの視線は、ただサーシャの瞳へと向けられている。何やら問い詰められているような雰囲気を感じ、サーシャは思わず目をそらした。
「あの、その、偶然知り合って、凄い発明する人なんで、放っておけなくてですね……」
「ふうん」
ベイリーが気のない返事をし、彼女もまた目線を別の場所へ移した。次の申請者の来訪に気付いたのだ。
「あ、興味なかったですか?」
「いや、ただ、同じ日に全く同じ特許が申請されることって、滅多にないからさ」
「はあ……」
次の申請に備え、ベイリーが机の上を整理しだした。サーシャの出した申請書を綺麗に整え、そっと返却する。机上の作業を続けながらも、彼女は話を続けた。
「それが二日連続で。しかもどっちも基本特許級。ついでに教えるけど、昨日の“四属性掛け合わせ”のオーブン、結局、三十件以上も申請があったのよ」
「三十……!?」
「驚くべきことに、全部大手企業よ。あんた以外全部ね。あ、もちろん企業名は言わないけど」
「大手!? やっぱり……!!」
「心当たりがあるの?」
「いえ、まあ……」
サーシャは言葉を濁した。あれだけ大量のスパイ虫を送り込んでくる相手は、決して一人ではないし、ただの個人でもないだろうとは思っていたが、三十以上もの大手企業によるものだとすれば、それも納得できた。
「ま、これはあたしのカンだけどさ、あのディーン=ロッシュとかいう男、相当ヤバいわ」
そしてベイリーは次の申請者を窓口へと呼び寄せた。立ち去ろうとするサーシャに対し、最後に一言付け加えて。
「これ以上関わり合いになるのは止めなさい。絶対にろくでもないことになるから」
首都を守る堅固な城壁からは外れた場所にある此の街には、二つの顔がある。
一つはワグナス商店街。ワグナス区の中央に陣取る、古い町並みだ。昔ながらの風情を醸し出す、石造りの低層階の建物が立ち並ぶ。その規模は決して大きいものではなく、肉屋、八百屋といった食料品を取り扱う店や、靴屋、本屋など日用品、雑貨等を取り扱う店が十数件並ぶだけの、地域住民の生活の要を満たす程度のものだ。この国では特に目新しいところのない、ごく普通の下町風景である。ロッシュ商店も、その商店街の一角に店を構えている。
一方、その商店街とは打って変わって、この国の最先端技術を支えるものがこの区に在る。通称“魔法街”などと呼ばれる魔法開発ギルドの社屋郡である。四十メートル級の建物が、商店街の外側を取り囲むようにいくつも立ち並んでいる。その数は二百以上。ある時期を境に、かつて首都の城壁内に点在していた魔法開発に関わる主要企業・ギルド・研究所がこぞってこの地へ支店を作り出したのだ。そして、それらはワグナス商店街を中心に、一つの輪の様に各々の社屋を建築した。
サン=トゥヴァ公国は、魔法技術で成り上がった魔道国家である。故に、魔法開発は国の基幹産業と言えるものであり、それが生み出す最新技術はまさに国の宝と言える。魔法特許制度も、それを守り、開発を促進するための制度だ。そして、城壁の外は、どちらかというと、財力や権力を持たない人々の住まうところである。城壁の中に比べれば、さほど治安もよろしくないし、第一、都心から離れたこの地は、何かと不便である。
この地に各社が支店を立て始めた頃、国の宝を担う各企業がどうしてそんな辺ぴな場所に集まっているのか、などと人々は疑問に思った。だが、“きっと、首都の喧騒を離れた静かな場所の方が、開発が捗るのだろう”などという有体な理由を誰かが口にすると、それに納得し、いつしか疑問そのものを忘れ去った。
そしてこの街は現在の姿となった。古びた低層の商店街を円状に取り囲む、最新の高層ゴシック調建築群。それは、遠目から見ると、さも巨大な石造りの王冠のようにも見える。
その王冠の端の方に、魔法技術特許庁の建物があった。あまりにこの地に魔法開発ギルドが集まりすぎたため、国はこの地へ庁舎を移動せざるを得なかったのである。その建物内――出願窓口に、今日もカミングス女史の声が響いた。
「はい、残念! あんたで四人目!」
「ええーー!?」
その言葉に、サーシャが驚いて立ち上がる。スパイ虫騒動から一夜明け、彼女は再びこの建物を訪れていた。今度は、あの“ネズミ捕り”の拘束術式の魔法式を携えてのリベンジマッチである。
だが、窓口担当のベイリー=カミングスは、その申請書をあっさりと突き返した。既に同じ特許が三度も提出されていると言うのである。それに納得できず、サーシャが食い下がる。
「いや、そんなはずは……! だって、スパイ虫も全部駆除したんですよ!?」
「スパイ虫? 何の話……?」
「いえ……」
「実は盗聴されてました」なんて言葉が口から出かけたが、彼女はそれをぐっと飲み込んだ。この場で言うことではないし、そもそも犯人を特定する証拠がない。昨日、あれからロッシュと共にスパイ虫を分解・調査したサーシャだったが、その部品はすべて製造番号が消されており、どこの誰が仕掛けたものなのか、一切手掛かりを得られなかったのだ。ただ分かったのは、それらスパイ虫には現在サン=トゥヴァ公国で手に入る最新の技術が使われているということだけだった。その事実だけでも、それら虫たちを差し向けた者たちが相応の財力ないし権力を持っているであろうことは明白だったので、ここでサーシャが一人で騒いでもどうこうできるものではない。ロッシュもまた、この件についてはどこにも申し立てるつもりはない、という意向を示しており、当の本人がそう言うのであれば、サーシャもまた何かが出来るわけでもなかった。この決定は、彼女にとってはほとほと不本意ではあったが。
しかし、今回提出した魔法式は、スパイ虫を完全に駆除し終えた後に教わったものである。先日の新型オーブンの時とは異なり、誰にも盗み見られていたはずもない。それが、既に三人もの人物に先を越されているのだ。漏れるはずのない情報が漏れているということに首を傾げながら、彼女はもう一度そっと申請書を差し出した。
「と、とにかく、もう一回読んでもらっても……?」
「とっくに二回読んだわよ。他に同じ申請が今朝から三件。間違いないわ」
ベイリーが無造作に書類を突き返した。そしてまた、“帰りなさい”とばかりに右手の甲をしっしっと振る。どうしても納得できないサーシャは、身を乗り出して問い詰める姿勢を見せた。
「じゃ、じゃあ、先輩、一番乗りはどこの企業ですか!?」
「だーかーら、言えないっての!!」
「今度奢りますってば!」
「買収しようとすんな!」
思わず立ち上がり、平手でサーシャの頭を叩いたベイリーである。ぱん、と乾いた音が響く。その背後に上司の視線を感じ、バツが悪そうに席に戻ると、一度咳ばらいをした。そして、サーシャにぐっと顔を近づけると、小声で問いかけた。
「……つか、あんた、こないだ一緒に来た男って、ディーン=ロッシュでしょ? ロッシュ商店の」
「ディーン=シャヴァネイル=ロッシュさんです」
「ミドルネームまでは知らないわよ」
「……どういうカンケイなの?」
「関係、と言うと?」
「あの男、この界隈じゃ有名なのよ。超絶変わり者の変態発明マニアとしてね」
その言葉に、サーシャはぎょっとした。その表現には、多少、ベイリーが盛っている部分もあったろうが、だがそれでもよくよく考えてみれば、そう噂されるのも納得できた。「まあ……」とやや後ろ向きな肯定の意の呟きと共に、サーシャはぽりぽりと頭を掻いた。
「まあ、あたしも詳しくは知らないんだけど」と前置きし、ベイリーが問いを重ねる。
「この特許も、その男絡みなんでしょ?」
「ええ……」
ベイリーの視線は、ただサーシャの瞳へと向けられている。何やら問い詰められているような雰囲気を感じ、サーシャは思わず目をそらした。
「あの、その、偶然知り合って、凄い発明する人なんで、放っておけなくてですね……」
「ふうん」
ベイリーが気のない返事をし、彼女もまた目線を別の場所へ移した。次の申請者の来訪に気付いたのだ。
「あ、興味なかったですか?」
「いや、ただ、同じ日に全く同じ特許が申請されることって、滅多にないからさ」
「はあ……」
次の申請に備え、ベイリーが机の上を整理しだした。サーシャの出した申請書を綺麗に整え、そっと返却する。机上の作業を続けながらも、彼女は話を続けた。
「それが二日連続で。しかもどっちも基本特許級。ついでに教えるけど、昨日の“四属性掛け合わせ”のオーブン、結局、三十件以上も申請があったのよ」
「三十……!?」
「驚くべきことに、全部大手企業よ。あんた以外全部ね。あ、もちろん企業名は言わないけど」
「大手!? やっぱり……!!」
「心当たりがあるの?」
「いえ、まあ……」
サーシャは言葉を濁した。あれだけ大量のスパイ虫を送り込んでくる相手は、決して一人ではないし、ただの個人でもないだろうとは思っていたが、三十以上もの大手企業によるものだとすれば、それも納得できた。
「ま、これはあたしのカンだけどさ、あのディーン=ロッシュとかいう男、相当ヤバいわ」
そしてベイリーは次の申請者を窓口へと呼び寄せた。立ち去ろうとするサーシャに対し、最後に一言付け加えて。
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