モブ令嬢に魔王ルートは荷が重い

雨花 まる

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はじまり編

09.モブ令嬢と乙女ゲーム

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 泣きすぎて、目蓋が重い。シルヴィは、モニクが用意してくれた冷えたタオルを目に当てて、ベッドに寝転んだ。
 少し一人にして欲しいと頼んだため、今部屋にはシルヴィしかいない。なぜなら、シルヴィは思い出した前世の記憶を整理しなければならないからだ。
 シルヴィは重苦しい溜息を吐き出す。ひとまず、もう二度と池や川には近付かないことにしよう。海も怖い。

「思い出したくなかった……」

 誰でも死に際など、覚えておきたくはないだろう。シルヴィは、半ば無理やりその記憶を頭の中から追い出して、もう一つ思い出した記憶の方に集中することにした。
 この世界が前世でプレイしていた乙女ゲーム【聖なる光の導きのままに】なのではないかという死活問題の記憶。

「誰か嘘だと言ってくれ」

 ルノーが主役の小説なんじゃないかとか言っていたのは誰だ。私か。シルヴィは再び溜息を吐き出す。現実を受け入れなければどうにもなりそうになかった。
 シルヴィは、仕方ないかと諦めてゲームの設定から順に思い出していくことにした。

 乙女ゲーム【聖なる光の導きのままに】略称【セイヒカ】の設定は、その昔、魔界と人間界が戦争をしていたという話から始まる。魔王が人間界を我が物にせんと攻撃をし出した。
 魔物に一番有効な攻撃は光魔法。そのため、光の魔力を多く持つ聖なる一族が住む国が、魔王を打ち倒さんと立ち上がった。
 魔王の力は凄まじかったが、聖なるつるぎに選ばれし“光の乙女”がその命を掛け封印することに成功する。そして、誰も近づかぬように国を隠した。
 多くの犠牲を出しはしたが、平和な世が訪れたのだ。そして時代は移り変わり、再び平和が脅かされようとしていた……という入りだ。
 時間が経ち、封印の力が弱まってきたために、魔王の復活を目論む魔物達が騒ぎだす。それにヒロインと攻略対象達は立ち向かい、愛を育み、今度こそ魔王を打ち倒しハッピーエンドを目指す、と。
 舞台は、ジルマフェリス王国。貴族や平民も通う国一番の規模を誇るファイエット学園だ。
 ファイエット学園には、魔法科と普通科が存在する。その名の通り、魔力持ちは魔法科に通い、魔力なしは普通科へと通う。
 貴族の中では、魔力なしは珍しいため普通科の生徒はほとんど平民だ。とは言っても学費が払えるお育ちの良いお嬢さん・お坊ちゃんしか通えないのだが。まぁ、その話は今は置いておくとして。
 主だった舞台は勿論、魔法科である。田舎育ちのヒロインである男爵令嬢が入学してきた所からゲームは始まる。
 あとはもうお約束で。ヒロインは聖なる一族の血筋であり、聖なる剣に選ばれし“光の乙女”なのである。

 シルヴィが住むここは、ジルマフェリス王国だ。そして、シルヴィが十六になる年にファイエット学園に通うことは既に決まっている。
 何より、ゲームの導入部分。この世界に住む全ての子ども達が一番最初に習う歴史。光の乙女の伝説そのものだった。

「泣いた……」

 信じたくない。シルヴィは現実逃避したくて、掛け布団の中に潜り込んだ。
 いや、舞台はあくまで魔法科だ。シルヴィは普通科に通うので、平和に暮らせる可能性はある。バッドエンドにならなければ。
 そこでシルヴィは、そういえばと考える。シルヴィ・アミファンス伯爵令嬢などというキャラは影も形も出てこなかったな、と。
 と言うことは、シルヴィは正真正銘のモブ。普通科の生徒Cとかで良いのだろうか。寧ろ、そっちの方が有難いが……。

「んー?」

 ルノー・シャン・フルーレスト。白金の髪色を持つ幼馴染みを思い浮かべて、シルヴィは首を傾げた。
 そんなキャラはいただろうか。どう考えても攻略対象者だと思うのだけれど。しかし、どうしてか覚えがなかった。
 攻略対象者は、皇太子のフレデリク・リナン・ジルマフェリス。
 騎士一家である子爵家の三男アレクシ・グラーセス。
 現宰相である公爵家の嫡男ディディエ・オーロ・ガイラン。
 そして、現魔塔主である公爵家の後継者ガーランド・ソア・フルーレストの四名。

「……んん!?」

 そうだ。フルーレスト公爵家の後継者はガーランドだった。ということは、ルノーは?
 シルヴィはガーランドルートの流れを懸命に思い出そうと記憶を探る。
 確か……。ガーランドは遠縁の親戚から六歳の時にフルーレスト家の養子に迎えられる。しかし、常に後継者になるはずだった白金色の嫡男と比べられて歪んでいくはず。
 ゲームにその嫡男は出てこない。何故なら、六歳の誕生日に不慮の事故でなくなってしまっているからだ。後継者がいなくなってしまったために、ガーランドは引き取られることになる。
 しかし、それはあくまでゲームの話だ。この世界では、ルノーは生きているし、養子に迎えられるはずのガーランドは来ていない。
 そこで、ジャスミーヌの顔が浮かんだ。初めて会った日、ジャスミーヌは言っていた。シナリオと違う。展開が心配だと。
 そんな事を言うということは、ジャスミーヌはここがゲームの世界だと知っているということだ。ならば、シルヴィと同じ転生者。
 ただし、モブであるシルヴィとは違いジャスミーヌはゲームで重要な役割を担っている。そう、全てのルートでヒロインの邪魔をしてくる悪役令嬢だ。
 ジャスミーヌは、ハッピーエンドで国外追放。バッドエンドでは殺されてしまうはずだ。魔王に。

「ガーランドはどうなるんだろう」

 シナリオが大幅に狂ってしまって大丈夫な保証はどこにもない。バッドエンドは昔の再現なのだから。
 もう、画面の中での物語とは違うのだ。ここはシルヴィの現実。“多くの犠牲”などという一文で纏められる話ではない。
 しかし、シルヴィはモブ令嬢。変に関わる方がシナリオを狂わせる可能性が大だろう。
 そもそも魔物に立ち向かうとは? 怖すぎか? どう考えても魔力なしのシルヴィでは、無駄死コースまっしぐらだった。

「平和に暮らそう」

 モブはモブらしく。つまり、シルヴィには何も出来ることがなかった。
 ルノーと仲は良いが、フルーレスト公爵家の事情に首を突っ込む権利などない。流れに任せるという選択肢しか存在していなかった。
 しかし、ルノーはどうして無事なのか。無事である方が勿論、良いのだが。やはり、ジャスミーヌが介入したのだろうか。

「破滅フラグを回避してるんだよね?」

 ジャスミーヌは凄いと思う。ゲームのシナリオに立ち向かう勇気と度胸がある人なのだろう。
 現に、フレデリクとディディエはゲームと性格が変わってしまっている。悪役令嬢との関係性も。
 問題があるとするならヒロインがどういう人なのか、だ。転生者かそうでないかでも大分変わってきてしまう。

「うーん……。普通科も巻き込むイベント?」

 少しだけあった気もするが、セイヒカだけをやっていた訳ではないし、そこまでやり込んで隅々まで網羅した訳でもない。記憶も曖昧な部分が多い。
 そして、五人目。黒幕ルートが存在したはずなのだが、そこが一番曖昧なのだ。もしかしたら、クリアする前に前世の自分は死んでしまった可能性もある。

「駄目だな、これは」

 役に立てません。シルヴィは、なるようになれー。と、早々諦めることにした。いつ死んでも良いように、人生を満喫しよう。それがいい。
 ルノーと学科が離れてしまうのは、惜しいが。学園生活は楽しむべきだ。前世でもそうだったのだから。
 そう結論付けたシルヴィだったが、何故かすっきりしない。何か大事な事を忘れている気がするのだ。
 モヤモヤの原因は何だろうか。ゲーム。攻略対象者。ヒロイン。悪役令嬢。スチル。スチル? 白金色のドラゴンのスチル。

「……まさか」

 魔王の名にふさわしい美しく恐ろしいドラゴンだった。膨大な魔力を示す白金色の鱗。深い紺色の瞳。
 その紺色の瞳に怒りや憎しみ、ほの暗い感情を滲ませドラゴンは咆哮した。瞳と同じ紺色の魔力を苛立たしげに迸らせて。
 そういうスチルだった。全ルートに用意されていた魔王戦のスチル。それを見る度に、佳境だ! と期待に震えるのだ。
 あの時、見たことがあると思った。ほの暗い怒気を孕んだ深い紺色の瞳。爆風に揺れる白金色。苛立たしげに迸る紺色の魔力。
 腕の中で見上げたその光景と、魔王戦のスチルが重なった気がした。

「ルノーくんが魔王?」

 いやいやいや、そんな訳がない。何故なら、魔王はドラゴンなのだ。ゲームによっては、ドラゴンから人間の姿になれて、隠しルートで攻略できるモノもある。
 しかし、セイヒカではない。それは確実だ。魔王は正真正銘のドラゴンなのだ。ルノーは人間。魔王であるはずがない。そのはずなのに。この不安感は何なのだろうか。

「そんな……。そんな、馬鹿なことがあるか!!」

 思わず勢い任せに起き上がった。掛け布団も目を冷やしていたタオルも飛んでいく。部屋が思いの外眩しくて、シルヴィは目をすぼめた。
 視界の端で誰かがビクッと体を跳ねさせた気がして、顔を向ける。目を真ん丸に見開いたルノーと目が合った。
 そして、静寂。きょとんと目を瞬いているシルヴィに、ルノーは何処と無く気まずそうに視線を逸らした。

「ルノーくん?」
「シルヴィが……」
「うん」
「目を覚まさないから」
「無断ですか」
「…………」
「不法侵入ですね」
「……だって、」

 続く言葉が出てこなかったようで、ルノーはムスッと口を閉じる。何をどうしたらこんな芸当が出来るのか。やはり、転移魔法があるのだろうか。
 この言い様から察するに、毎日お見舞いに来ていたということで間違いはなさそうだ。シルヴィは喜ぶべきか、怒るべきかで迷って、結局「心配してくれたんだね。ありがとう」と言った。シルヴィも大概ルノーに甘い。

「……うん。目が覚めてよかった」

 ルノーの視線がシルヴィに戻ってくる。
 ルノーはシルヴィの頬に手を伸ばして、恐る恐ると触れた。そのまま辿々しくシルヴィの頬を撫でる。
 泣きそうな顔してる。シルヴィはルノーを見上げてそう思った。今にも泣き出してしまいそうな。心配や安堵や恐怖をごちゃ混ぜにしたような。そんな顔をルノーがしていた。
 シルヴィはルノーの手に自身の手を重ねる。ルノーが安心出来るように、優しく、優しく、そっと触れた。

「シルヴィ」
「うん?」

 不意に、ルノーがシルヴィの名を呼んだ。

「一つ、聞いても良いかな」
「うん? いいよ」
「さっき、興味深い言葉が聞こえてきたんだ」
「え?」
「僕が、何だって?」
「…………」

 いつ部屋に入ってきたんだろうか。どこから聞いていたのか知らないが、“ルノーくんが魔王?”発言はしっかりと聞かれてしまったらしい。
 これは、どうするべきか。誤魔化す? いや、もう正面から聞いてしまえ! とシルヴィは変な所でなけなしの度胸を発揮した。
 しかし、前世の記憶があるなど口が裂けても言えないので、そこは誤魔化すしかないのだけれど。
 シルヴィはルノーが公爵令息であることを隠していた事に怒ったが、そんな資格なかったな。とそんな事を思った。

「えっと、その……」
「うん。言ってみなよ。怒らないから」
「ゆ、夢で……。ルノーくんが魔王に、ドラゴンに、なる、夢を見て、それで、」

 それで、それで? 魔王になったルノーをヒロインが打ち倒して平和な世界になりました?
 ゲームの結末はそうだ。それこそが、ハッピーエンドなのだから。
 シルヴィは急に怖くなった。そんなわけないだろと、笑って欲しくて、縋るようにルノーを見上げる。
 試すような視線を向けられていた。それに、シルヴィは何処かで理解する。あぁ、まさかはまさかではなかったらしい、と。
 重ねたままだった手に、力を入れる。それが、世界に反する答えだったとしても。ルノーだって、平和に暮らして何が悪い。

「いかないでしょ?」
「……?」
「どこにも、いかないよね?」

 不格好にシルヴィの声が震えた。
 ルノーはそれに、驚いたような顔をして、次いで何かを我慢するように眉根を寄せる。
 瞳に滲んだ何かは、シルヴィが見たことのないような得も言われぬ色をしていた。

「そう。うん。そうだね。そうしよう。それがいい」
「ルノーくん?」
「心配しなくていい。シルヴィは、何も心配しなくていいよ」

 ルノーがシルヴィに顔を寄せて、至近距離でうっとりと微笑む。それにシルヴィは目をパチパチと瞬いた。

「あの?」
「僕はやることがあるから、少し待っていてくれる?」
「え? えっと、うん」
「その時にゆっくりと話そう。大事な話だからね」

 優しい穏やかな声音なのに、反論を許さない圧を持っていた。そのため、シルヴィはこくこくと頷くことしか出来なかった。

「無理しないで、ゆっくり過ごすんだよ。いいね?」
「うん」
「じゃあ、僕は帰るよ」
「き、気を付けて。またね」
「うん。お大事に」

 ルノーはそう言うと、シルヴィから離れる。ルノーがその場で指を鳴らすと、ルノーの姿がふわっと消えた。
 エフェクトなのか、キラキラがその場に漂う。転移魔法は存在したらしい。

「す、すごっ、すごい!!」

 ファンタジーじゃないか!! シルヴィは漂っているキラキラに手を伸ばす。勿論、掴めないのだが、それでもテンションはとても上がった。
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