58 / 170
ファイエット学園編
45.魔王と“愛”
しおりを挟む
あぁ、どうやら寝ていたらしい。白金色のドラゴンはゆっくりと目を開けた。その巨軀を気怠げに起き上がらせ、重そうに瞬きを繰り返す。
何をしていたのだったか。ドラゴンは辺りを見渡して、ここが聖なる国であることを理解する。そうだ。売られた喧嘩を買って、封印されて、それで?
ドラゴンは、微睡みから上手く抜けられないのか。それとも、光の気のせいで脳に酸素が足りないのか。大きな欠伸をした。
何か大切なことを忘れているような気がするのだが……。喉まで出掛かっているのに思い出せなかった。
“直ぐに帰ってくるから”
そこで、ふと思い出す。確かにそう約束したことを。誰としたのだったかとドラゴンは首を傾げる。
靄が掛かったように、その部分だけが不明瞭だった。しかし、急激に帰らなければという思いに支配される。
“どうか、あの子とお幸せに”
そう言ったのは、誰だったか。あの子とは、何のことだろう。分からない。分からないが、ドラゴンは妙な焦燥感に突き動かされて羽を広げた。
その場で羽ばたいて、上空に浮かぶ。久しぶりに体を動かしたせいか、少しふらついた。それに構わず、国を囲む白い靄に視線を巡らせる。
一ヶ所だけ綻びが存在した。まるで、ドラゴンを逃がすかのような。考えるよりも先に体が動いた。迷いなくドラゴンはその綻びに飛び込んだのだ。
白い靄の中を進みながら、光の気で頭がおかしくなったのかもしれない。冷静な部分がそんな事を考えた。罠かもしれないというのに、考えなしに動くとは。
暫く飛ぶと、行き止まりにぶつかった。しかし、無理やり進めば出られそうではある。誰かが邪魔をするなと、苛立たしげに呟いた声が聞こえた気がした。
その声に背中を押さえれるように、ドラゴンは行く手を阻む靄に頭から突進した。雷鳴のような激しい音が鳴る。耳障りだ。そんなことはどうでもいい。煩い。もう少しだ。早く。速く。
靄を抉じ開けるように、ドラゴンは体を進める。冷たい風を感じた瞬間、開けた場所に出た。眼前に、青が広がる。眩しい。これを何と呼んだのだったか。
昔、魔物達が騒いでいた。ドラゴンはそんなことをぼんやりと思い浮かべる。あぁ、そうだった。あれは、“太陽”と呼ばれるものだったなと無感動にそう思った。
「きれい」
何故だろうか。その声だけが自棄に鮮明に聞こえた。感嘆するようなそれに、ドラゴンは声の主を探して首を動かす。
地面に座り込んでいる少女と目が合った。ドラゴンは知っていた。自分が人間にどんな感情を向けられているのか。恐怖や嫌悪は見慣れたモノだった。
しかし、少女の黄緑色の瞳にはそれらの感情が一切滲んではいなかった。キラキラとした何かが瞳の中で煌めいて見える。その中に自分がいる違和感。そして、妙な安堵。
やっとだ。誰かが心の底から歓喜した。そうか。そうだ。自分は約束したのだった。あの少女の元へと帰ることを。全てはあの子を手に入れるため。
ルノーとしての記憶が一気に流れ込んできて、ドラゴンはクラっと空中で体勢を崩す。誰かに呼ばれている。その声に抗うことなく、ドラゴンは目を瞑った。
「代われ」
次に目を開けると、ドラゴンの目と鼻の先には少年がいた。目の前にいる少年をドラゴンは不思議そうに見つめる。
真っ暗な空間である筈なのに、少年と自分の姿だけは、しっかりと視認できた。現実離れした空間だと感じた。精神世界のようなものだろうか。
白金色の髪を後ろで一つにした少年が、ドラゴンを睨み据える。苛立ったように、バシバシとドラゴンの鼻先を叩いた。
「早く代われと言っている」
可愛げの欠片もない。しかし、ドラゴンは何となく理解した。これは、自分なのだと。そう言えば、魂を半分飛ばして遊んでみたのだったか。こんな事になるとは、思いもしていなかった。
《これはまた……。妙な事になったな》
「光魔法の影響らしいね。完璧に別人格として共存する羽目になるとは」
《一応、魂は一つに戻ってはいるようだが》
「兎に角、代われ。ドラゴンのままでは、シルヴィの所に行けないだろ?」
シルヴィ。あの少女の名だ。まさか、自分があんな人間の少女に惚れ込むとは。いったい何があったのか。ルノーとしての記憶をじっくり整理する必要がありそうだった。
《何やら、お前は幼いな。その人間の魂のせいか?》
「気のせいだよ」
《いや、先程から騒がしいことこの上ない。少し落ち着け》
「どうやら捩じ伏せる必要がありそうだね。僕は別に構わないよ」
《やめろやめろ。自分に喧嘩を売られるとは驚きだ》
「それはこちらの台詞だ」
少年は溜息を吐くと、ドラゴンから離れた。というよりは、浮かしていた体を地面に着地させたといった方が正しい。
「それで、どうする? 本気で主導権を掛けて殺り合う方が手っ取り早いかな?」
少年がゆったりと首を傾げた。どうやら本気らしい。少年の瞳が好戦的な色を宿した。
そこで、ドラゴンは考える。体の主導権を手に入れたとして、やりたい事もやらなければならない事も特段なかった。
それならば、あの少女と一緒にいるのが一番面白そうではある。それに、あの瞳が頭から離れないのは何故なのか。“太陽”などよりも余程……。
《いいだろう。主導権はお前にやる》
「ふぅん? どうして?」
《“愛”とは、思っていたよりも随分と興味深いもののようだからな。まぁ、様子見だ》
「……シルヴィは僕のだ」
《記憶を見る限りでは、“まだ”のようだが?》
「僕のになる」
《それは見物だな》
少年がムスッと拗ねたような顔をする。やはり幼い。人間の魂に引き摺られているのか。それとも人間の影響を受けすぎたのか。半分は自分である筈なのに、全くの別物に見えた。
《それにしてもあの少女、ボクらの番にするには少々頼りないのではないか? お前の想いが重すぎて直ぐに潰れそうだ》
「今まで通り上手くやるに決まっているだろ? あと、僕の番だ」
《ボクの番でもある》
「……殺す」
ぶわっと殺気が少年から溢れ出す。青いなと思った。そう言えば、こういう風に毛を逆立てて威嚇する魔物がいたなとドラゴンは少年を眺める。
《あの少女の何がそんなに良いのか、ボクには理解出来ない》
「じゃあ、黙ってなよ」
《仕方がないから、大人しくしておいてやろう。ほら、呼ばれている》
何処からか、少年を呼ぶ声がした。「ルノーくん!!」、と。少年はその声を探して、辺りを見回す。
ルノー。ルノー・シャン・フルーレスト。それが、この少年の名だ。しかし、少女はドラゴンの姿である自分の事もそう呼ぶらしい。何故なら、まだこの少年と入れ替わってはいないのだから。
ドラゴンは何度かその名を反芻する。悪くはなかった。寧ろ、不思議と心地いい。
《上手くやることだ》
「言われなくてもそうするよ」
少女の声がどこか焦りを含んでいたからか、少年もどこか落ち着かない様子だった。何やら下が騒がしい。その声に導かれるように、少年はゆっくりと目を閉じた。
「やろうと思えば、無理じゃない!!」
「何をする気ですの!?」
「受けとめる気か!? ムリムリムリ!! 潰されるからな!?」
落ちている感覚がして、ルノーは自分が置かれている状況を把握した。学園に向かって落下している。ドラゴンの姿のままで。
下が騒がしい。視線を向けると、両手を広げたシルヴィが目に飛び込んできた。
「いける!!」
「何を根拠に!?」
「逃げた方がよろしいですわ!」
随分と勇ましいことだ。あぁ、堪らないな。ルノーはうっとりと目を細めた。瞬間、辺りが光に包まれる。
トリスタンとジャスミーヌが絶叫した。シルヴィも驚いた声を出して、眩しさに目を閉じる。しかし、腕はルノーを受けとめようと広げたままだった。
光が段々と収まっていき、ふっと消える。風が優しくシルヴィの頬を撫でた。それに、シルヴィは恐る恐ると目を開ける。
そこには、人間の姿をしたルノーがいた。キラキラと光を纏っているように見える。白金色の髪が風に揺れているのが、とても綺麗だった。
「シルヴィ」
風魔法だろうか。ルノーがゆっくりと降りてくる。光が溶けるように消えていった。いつも通りのルノーだ。
シルヴィは呆然とルノーを見つめることしか出来なかった。一番最初に思ったことは、ちゃんと無事に帰ってきてくれた。それだけ。
そう思ったと同時に、シルヴィは泣きそうになった。シルヴィの瞳が頼りなく揺れたのに気付いて、ルノーはどこか困った顔をする。
ルノーに向かって伸ばされたシルヴィの腕を拒む理由など、ルノーには存在しなかった。答えるようにルノーも腕を伸ばす。
「ただいま」
シルヴィをその腕にしっかりと抱き締めて、ルノーはクラクラとするような得も言われぬ感情に浸る。この衝動の名は何なのか。
これを“愛”と呼ぶのなら、やはり何と毒々しいのだろう。ルノーは蕩けるような瞳を細めて、吐息を吐き出した。
何をしていたのだったか。ドラゴンは辺りを見渡して、ここが聖なる国であることを理解する。そうだ。売られた喧嘩を買って、封印されて、それで?
ドラゴンは、微睡みから上手く抜けられないのか。それとも、光の気のせいで脳に酸素が足りないのか。大きな欠伸をした。
何か大切なことを忘れているような気がするのだが……。喉まで出掛かっているのに思い出せなかった。
“直ぐに帰ってくるから”
そこで、ふと思い出す。確かにそう約束したことを。誰としたのだったかとドラゴンは首を傾げる。
靄が掛かったように、その部分だけが不明瞭だった。しかし、急激に帰らなければという思いに支配される。
“どうか、あの子とお幸せに”
そう言ったのは、誰だったか。あの子とは、何のことだろう。分からない。分からないが、ドラゴンは妙な焦燥感に突き動かされて羽を広げた。
その場で羽ばたいて、上空に浮かぶ。久しぶりに体を動かしたせいか、少しふらついた。それに構わず、国を囲む白い靄に視線を巡らせる。
一ヶ所だけ綻びが存在した。まるで、ドラゴンを逃がすかのような。考えるよりも先に体が動いた。迷いなくドラゴンはその綻びに飛び込んだのだ。
白い靄の中を進みながら、光の気で頭がおかしくなったのかもしれない。冷静な部分がそんな事を考えた。罠かもしれないというのに、考えなしに動くとは。
暫く飛ぶと、行き止まりにぶつかった。しかし、無理やり進めば出られそうではある。誰かが邪魔をするなと、苛立たしげに呟いた声が聞こえた気がした。
その声に背中を押さえれるように、ドラゴンは行く手を阻む靄に頭から突進した。雷鳴のような激しい音が鳴る。耳障りだ。そんなことはどうでもいい。煩い。もう少しだ。早く。速く。
靄を抉じ開けるように、ドラゴンは体を進める。冷たい風を感じた瞬間、開けた場所に出た。眼前に、青が広がる。眩しい。これを何と呼んだのだったか。
昔、魔物達が騒いでいた。ドラゴンはそんなことをぼんやりと思い浮かべる。あぁ、そうだった。あれは、“太陽”と呼ばれるものだったなと無感動にそう思った。
「きれい」
何故だろうか。その声だけが自棄に鮮明に聞こえた。感嘆するようなそれに、ドラゴンは声の主を探して首を動かす。
地面に座り込んでいる少女と目が合った。ドラゴンは知っていた。自分が人間にどんな感情を向けられているのか。恐怖や嫌悪は見慣れたモノだった。
しかし、少女の黄緑色の瞳にはそれらの感情が一切滲んではいなかった。キラキラとした何かが瞳の中で煌めいて見える。その中に自分がいる違和感。そして、妙な安堵。
やっとだ。誰かが心の底から歓喜した。そうか。そうだ。自分は約束したのだった。あの少女の元へと帰ることを。全てはあの子を手に入れるため。
ルノーとしての記憶が一気に流れ込んできて、ドラゴンはクラっと空中で体勢を崩す。誰かに呼ばれている。その声に抗うことなく、ドラゴンは目を瞑った。
「代われ」
次に目を開けると、ドラゴンの目と鼻の先には少年がいた。目の前にいる少年をドラゴンは不思議そうに見つめる。
真っ暗な空間である筈なのに、少年と自分の姿だけは、しっかりと視認できた。現実離れした空間だと感じた。精神世界のようなものだろうか。
白金色の髪を後ろで一つにした少年が、ドラゴンを睨み据える。苛立ったように、バシバシとドラゴンの鼻先を叩いた。
「早く代われと言っている」
可愛げの欠片もない。しかし、ドラゴンは何となく理解した。これは、自分なのだと。そう言えば、魂を半分飛ばして遊んでみたのだったか。こんな事になるとは、思いもしていなかった。
《これはまた……。妙な事になったな》
「光魔法の影響らしいね。完璧に別人格として共存する羽目になるとは」
《一応、魂は一つに戻ってはいるようだが》
「兎に角、代われ。ドラゴンのままでは、シルヴィの所に行けないだろ?」
シルヴィ。あの少女の名だ。まさか、自分があんな人間の少女に惚れ込むとは。いったい何があったのか。ルノーとしての記憶をじっくり整理する必要がありそうだった。
《何やら、お前は幼いな。その人間の魂のせいか?》
「気のせいだよ」
《いや、先程から騒がしいことこの上ない。少し落ち着け》
「どうやら捩じ伏せる必要がありそうだね。僕は別に構わないよ」
《やめろやめろ。自分に喧嘩を売られるとは驚きだ》
「それはこちらの台詞だ」
少年は溜息を吐くと、ドラゴンから離れた。というよりは、浮かしていた体を地面に着地させたといった方が正しい。
「それで、どうする? 本気で主導権を掛けて殺り合う方が手っ取り早いかな?」
少年がゆったりと首を傾げた。どうやら本気らしい。少年の瞳が好戦的な色を宿した。
そこで、ドラゴンは考える。体の主導権を手に入れたとして、やりたい事もやらなければならない事も特段なかった。
それならば、あの少女と一緒にいるのが一番面白そうではある。それに、あの瞳が頭から離れないのは何故なのか。“太陽”などよりも余程……。
《いいだろう。主導権はお前にやる》
「ふぅん? どうして?」
《“愛”とは、思っていたよりも随分と興味深いもののようだからな。まぁ、様子見だ》
「……シルヴィは僕のだ」
《記憶を見る限りでは、“まだ”のようだが?》
「僕のになる」
《それは見物だな》
少年がムスッと拗ねたような顔をする。やはり幼い。人間の魂に引き摺られているのか。それとも人間の影響を受けすぎたのか。半分は自分である筈なのに、全くの別物に見えた。
《それにしてもあの少女、ボクらの番にするには少々頼りないのではないか? お前の想いが重すぎて直ぐに潰れそうだ》
「今まで通り上手くやるに決まっているだろ? あと、僕の番だ」
《ボクの番でもある》
「……殺す」
ぶわっと殺気が少年から溢れ出す。青いなと思った。そう言えば、こういう風に毛を逆立てて威嚇する魔物がいたなとドラゴンは少年を眺める。
《あの少女の何がそんなに良いのか、ボクには理解出来ない》
「じゃあ、黙ってなよ」
《仕方がないから、大人しくしておいてやろう。ほら、呼ばれている》
何処からか、少年を呼ぶ声がした。「ルノーくん!!」、と。少年はその声を探して、辺りを見回す。
ルノー。ルノー・シャン・フルーレスト。それが、この少年の名だ。しかし、少女はドラゴンの姿である自分の事もそう呼ぶらしい。何故なら、まだこの少年と入れ替わってはいないのだから。
ドラゴンは何度かその名を反芻する。悪くはなかった。寧ろ、不思議と心地いい。
《上手くやることだ》
「言われなくてもそうするよ」
少女の声がどこか焦りを含んでいたからか、少年もどこか落ち着かない様子だった。何やら下が騒がしい。その声に導かれるように、少年はゆっくりと目を閉じた。
「やろうと思えば、無理じゃない!!」
「何をする気ですの!?」
「受けとめる気か!? ムリムリムリ!! 潰されるからな!?」
落ちている感覚がして、ルノーは自分が置かれている状況を把握した。学園に向かって落下している。ドラゴンの姿のままで。
下が騒がしい。視線を向けると、両手を広げたシルヴィが目に飛び込んできた。
「いける!!」
「何を根拠に!?」
「逃げた方がよろしいですわ!」
随分と勇ましいことだ。あぁ、堪らないな。ルノーはうっとりと目を細めた。瞬間、辺りが光に包まれる。
トリスタンとジャスミーヌが絶叫した。シルヴィも驚いた声を出して、眩しさに目を閉じる。しかし、腕はルノーを受けとめようと広げたままだった。
光が段々と収まっていき、ふっと消える。風が優しくシルヴィの頬を撫でた。それに、シルヴィは恐る恐ると目を開ける。
そこには、人間の姿をしたルノーがいた。キラキラと光を纏っているように見える。白金色の髪が風に揺れているのが、とても綺麗だった。
「シルヴィ」
風魔法だろうか。ルノーがゆっくりと降りてくる。光が溶けるように消えていった。いつも通りのルノーだ。
シルヴィは呆然とルノーを見つめることしか出来なかった。一番最初に思ったことは、ちゃんと無事に帰ってきてくれた。それだけ。
そう思ったと同時に、シルヴィは泣きそうになった。シルヴィの瞳が頼りなく揺れたのに気付いて、ルノーはどこか困った顔をする。
ルノーに向かって伸ばされたシルヴィの腕を拒む理由など、ルノーには存在しなかった。答えるようにルノーも腕を伸ばす。
「ただいま」
シルヴィをその腕にしっかりと抱き締めて、ルノーはクラクラとするような得も言われぬ感情に浸る。この衝動の名は何なのか。
これを“愛”と呼ぶのなら、やはり何と毒々しいのだろう。ルノーは蕩けるような瞳を細めて、吐息を吐き出した。
140
あなたにおすすめの小説
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
谷 優
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。
◆恋愛要素は前半はありませんが、後半になるにつれて発展していきますのでご了承ください。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
山賊な騎士団長は子にゃんこを溺愛する
紅子
恋愛
この世界には魔女がいる。魔女は、この世界の監視者だ。私も魔女のひとり。まだ“見習い”がつくけど。私は見習いから正式な魔女になるための修行を厭い、師匠に子にゃんこに変えれた。放り出された森で出会ったのは山賊の騎士団長。ついていった先には兄弟子がいい笑顔で待っていた。子にゃんこな私と山賊団長の織り成すほっこりできる日常・・・・とは無縁な。どう頑張ってもコメディだ。面倒事しかないじゃない!だから、人は嫌いよ~!!!
完結済み。
毎週金曜日更新予定 00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる