追放されたゴミスキル持ち自由になって人生を楽しむ

れのひと

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13.聞いた事がない言葉

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 レイナス大森林の中で移動を始めて3日、俺たちが拠点としようとしていた場所に襲撃をしてきた猿達は、ずっと俺たちの後を付け回していた。どうやら俺に近づくのを恐れているようで遠くから見ているだけで襲ってこようとはしてない。そんな猿達が先ほど急に俺たちから遠ざかりどこかへと行ってしまった。こちらとしてはとても助かるのだが、なんなんだろうな。あれからプチコがろくに眠れていなく、そろそろ体力も限界だった。

「あいつらいなくなったな…少し眠るか?」
「……」

 頷くことで返事を返したプチコを支え、少し前方に見える他の木と比べて大きな木へと連れていく。その幹に背を預けるように座らせ俺もその隣に座る。すると横から寝息が聞こえ始めた。あいつらがいないとわかるだけで安心できたのだろう。それはいいことなんだが、他の動物や魔獣がいるかもしれないから警戒はしておいたほうがいい。まあ何が来ても俺が【ガチャ】に消費してしまうだけだから、あまり危険はない。

 それにしてもここは何なんだろうか。この大木の周辺が少し開けており、上を見上げるとこの大木の上からだけ光がよく届いている。きらきらと光の粒子が舞い、中々幻想的だ。現実的なことを言うと見えているのは埃か花粉とかなんだろうけどね。

「さて、どうするかね」

 現状食料は手に入るまで【ガチャ】を回すことによって何とかなっているが、今俺たちがどのあたりにいるのかわからないし、向かっている方向もはっきりとしていない。一応方向を変えないように一定方向にずっと向かってきたつもり。あまり蛇行して動き回ると大森林から外へ出るのがますます時間がかかってしまうからな。方向がわからなくともまっすぐと歩いて行けばどこかから外へと出られることは間違いない。まあその先がいきなり断崖絶壁とかじゃないことだけは祈っておこうか。

「こっちから来たから…次はこっちへ向かえばいいのか?」

 念のために次に向かう方向だけを確認しておき、俺は再び今後のことを考えようとした。

「…お前は誰だっ」
「え?」

 すると木々の間から人がやってきた。まさかこんな森の中で人に会うと思っていなかった俺は、かなりおかしな顔をしていたんだろう。その人物は俺の顔をじっと見ると口を押え肩を震わせていたんだから。多分笑いをこらえてたんだよな? 気持ちはわからんでもないが初対面でちょっと失礼だと思う。

「見たことが無い顔だな。というかどうやってここへ?」
「ああ、あっちから歩いてきた」
「歩いてだと? そっちはフォレストエイブの巣があったはずだが…襲われなかったのか? やつら数が多くて結構厄介なんだ。それに…守り神様が許可をだすなんてすごい奴なんだなお前。私達森人ですらここへ近づけるのは数人しかいないというのに」

 …なんか聞いた事がない言葉がいっぱい出てきたぞ。フォレストエイブ? 守り神様? 森人?

「まあいい。私は自分の仕事のために来たんだ。それが終わったが里へ案内してやる。守り神様が許可を出した人だからな。村長に会ってもらわないと」

 そう言うと俺たちの方へと近づいて来て手に持っていた籠を、俺たちが背にしている大木へと差し出した。俺はその光景を黙って見つめる。

「日々の守りと糧を感謝いたします」

 その言葉とともにさっきまで籠の中に入っていたものが光の粒へとなって消えた。普通なら驚くところだが、ここはスキルがあるような世界だ。俺だって高いところから落ちて無事だったくらいなんだから、こういったよくわからないことがあったって驚くことではない。ただ俺の【ガチャ】と同じく消えたものはどこへと行ってしまったんだろういうことは気になるな。

「よし、案内してやるからついてこい」
「あ、ちょっと待ってくれ。プチコ、起きろプチコ」
「ふぁい…アルムさま。ちょっと寝すぎましたか?」
「いやまだ全然時間は経ってないぞ。それより、里へ連れてってくれるらしい」
「里…っ」

 プチコが飛び起きた。そりゃそうだよな。人里へ行けるとなれば動物や魔獣の脅威から抜け出せる。まあ人は人で怖いものだが、まだ言葉が通じる分いくらかましだろう。

「連れもおきたみたいだな。じゃあ行くぞ」
「ああところでまだ名前聞いてないな。俺はアルムだ。こっちはプチコ」
「私はルナマール。ルナとかマールとかルナマルとか好きに呼んで」

 お互い名前を教えあいながら歩くとすぐに木々が開けた場所へと出た。そこにはのどかな田舎の風景が。木で出来た民家が立ち並び、いくつかある畑にも作物がなっている。まあちょっとおかしな光景も目に飛び込んできているが…屋根の上を飛び回る人とか…一人じゃなくて何人もとか意味が分からん。まあこの里特有の何かなんだろうと俺は視線をそらした。
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