異世界とか魔法とか魔物とかいわれてもこまる

れのひと

文字の大きさ
6 / 13

6.難しい言葉が多すぎて辞書が欲しい今日この頃

しおりを挟む
「げ…」

 なんであいつがここにいるのよ…

 ダンジョンの前に見知った顔がある。私がこの国に来て会ったことがあるのはたったの数人。その内の1人アスカルードが護衛の2人を連れてダンジョンの入り口に立っている。出来たらしばらく顔を合わせたくなかったのにこんなとこで会うとは思わなかった。
 私はあわててスマホを取り出し何か顔を隠せるものがないか探す。
 ここの露天で各自ダンジョンに入る前に食事を済ますそうだから今はすぐ傍に誰もいない。何か買うなら今がチャンスだ。でも何を買えばいいのか見当もつかない。

 隠すもの…仮面、マスク、帽子…フードか!

 この国で不自然じゃなくここで使っていても問題がなさそうなものはこれくらいだろう。薄手のフードつき外套色は薄茶、銀貨2枚なり。はっきり言って高い。まだお金増やせていないのにどんどん財布が寂しくなっていく。でもできたら見つかりたくないのだから仕方がない。それにどうやら私の黒髪は目立つらしいのでそれを隠すのにもむいてる。

 買った外套を早速着込みフードを被る。これでとりあえず黒髪が目立たないので私だと気づかれることもないはず……

 周りにいる人達に混ざって私も露天を眺めることにする。どうやらここにある露天は主にここで食事をするひとのためのものや、ダンジョンに持ち込む買い忘れなどを補充するための店みたい。つまり私には興味のない物ばかりということ。ただ1軒だけ毛色の違う店があった。アクセサリーや変わった形の武器や盾、それにいろんな色の石…紙に書いてある内容を読むとますますわからない。

「鑑定、鑑定、鑑定、ライト…?」

 なんのこっちゃ…鑑定はなんのことかわかるけどライトって明かり??まあどっちも石の下に置いてある紙に書かれてる。どっちも銀貨1枚らしいけど石が銀貨1枚って高いと思うのよね。綺麗な石だとは思うけどちょっと私には意味がわからない。

 露天を見るのも飽きたしみんなが座っている場所にいって私もなんか食べよ。

 買っておいた木でできたピクニックチェアーを取り出してみんなの傍に座った。なんか椅子を取り出したときにパメラさんが驚いていたけどマジックバック持っているのはみんな知ってるはずなのにどうしてだろう?まあ私は気にせず座ってパンでも食べますがね?…とそうだ銀太にも同じものをあげよう。

「なあそこにいるのってナナミの従魔だよな…何食ってるんだ?」
「リック…それも気になるけどさっきそこの椅子がいきなりあわられたわ…」
「変ね従魔だけなんてナナミはどこいったのかしら。」

 ん…?私はその椅子に座ってますけども…フード被ってるから私だってわからないのかな?

「私ならここにいるけど…?」

 フードを取って返事をするとルシアさん以外が驚いていた。

「え、おまっ…」
「「……っ」」
「へぇ~認識阻害がついてるのかその外套。」

 認識阻害…がついてる?よくわからないことを言われた。

「あーびっくりした~ナナミそんな便利なもの持ってるなら最初から教えなさいよ~」

 これはアーシャさん今日は長い金髪を邪魔にならないように三つ編みにしている。さっき買ったばかりとか言えないわね。

「ところで認識阻害がついてるってどういうことですか?」

 わからないことは聞いてみる。これは常識だと思ったんだけど…そのせいで今度はルシアさんも含めてみんな驚いてた。

「効果もわからない装備は買っちゃだめだよ?」
「ナナミ、その装備高いと思わなかったのか?」

 パメラさんとリックに怒られてしまった…でも服買っただけでなんで私は怒られてるの??

「ま、買ったのはナナミなんだからそれはいいじゃねーか。それよりその装備なんだが中々いいものだな。」
「認識阻害…でしたっけ?」
「ああ、どうやらフード被るとほとんど認識できなくなるみたいだ。」

 んーと…つまりフード被るとアスカルードに見つからなくなるってことね!

「あーまてまてフード被るんじゃないっダンジョンの中とかはいいけど普段から被るのはやめてくれ。姿が見えてない人と会話とか不気味だろう。」
「あーそうか…」

 それはそうだわ。じゃあダンジョンの中とアスカルードの近くだけにするわ。

 みんな食事はすでに終えていたので私もさっさとパンを食べてしまって出発できるようにする。

「そうだナナミ鑑定石買っておけよ。」
「鑑定石?」

 さっき売ってた石のことかしら?

「使い捨てのスキル石なんだけどダンジョンの宝箱から出るアイテムは割といいもんが出るから、ちゃんと鑑定してから残すものと売るものを分けるんだ。だから1人1つは用意してもらってる。それに鑑定してから売らないとぼったくられるかもしれないからな。」
「じゃあ買ってくる。」

 スキルってのがよくわからないけどまあ鑑定したいものに使う石ってことだけはわかったわ。さっきいった店で鑑定って書かれている石を買えばいいのね。それにしてもお金増やしたいのにまた減る…

 準備の終わった私達は今度はダンジョンに入るために列にならぶ。並ぶといっても数組パーティが並んでいるだけみたいなのですぐ私達の番がやってきた。

「はい、次。何人のパーティだ?」
「『銀狼』4人パーティだ。それに臨時のポーターつきで全部で5人で入る。」
「1,2…ん?後1人はどこだ?」
「「「……」」」
「ナナミフード被るなよ…」

 うえぇぇ…取るの?取らなきゃだめ?この受付のとこにアスカルードいるのに…まあ取らないといけないなら取りますけど…

「ん、ナナミ?」
「こ、こんにちは…ごきげんうるわしう?」

 フードを取りながらアスカルードに挨拶をする。へんな言葉になったのはしかたないよね…?

「へーナナミはこれからダンジョンか…ついて行きたいな。」
「「だめです!」」
「わかっている、言ってみただけだ。流石に準備もしていないのにいくわけがないだろうが。で…こいつらがナナミと一緒に行動するものか…ふむ。ナナミが無事じゃなかったら…いや、なんでもない行って来るがいい。」

 何か言いかけてたけどなんだろう?というかなんでここにいたのかのほうが不思議。まあいいか。そして気のせいかアーシャさんとパメラさんの顔色が悪い。

「ナナミ王族と知り合いだったのか…」
「ん?」

 ダンジョンの中に入って少し歩き始めたらルシアさんが話しかけてきた。中といってもまだ真っ直ぐな通路みたいなところでまだちゃんとした場所じゃないらしい。

 王族?誰のこと?

「………?」
「アスカルード・イシュレットガント。この国の第3王子だ。」
「えっあのガキ王子だったの!?」
「リックはだまってよーか…?」

 アーシャさんにリックが睨まれてる。どうやらリックも知らなかったみたい。

「わー偉そうな態度だなーと思ってたけど王子様だったとは…」
「なんだ知り合いなのに知らなかったのか。」
「うん。だってさっき会ったの2回目だし?」

 これで知っているほうがすごいよね?そうかそれでアーシャさんとパメラさんの顔色が悪かったのね。納得した。

「なんにしても気に入られてるみたいだから無事に帰さないと後が怖そうだ。」

 気に入られてる…いや違うでしょ。黒髪が珍しいから覚えられてただけだろうしそんな気にしなくてもいいんじゃないかなー?まあ死にたいわけじゃないけど。

「みんなー雑談はそこまで~転送部屋に到着だよ~」

 転送部屋?というところについたらしい。パメラさんが声を上げている。彼女はこのパーティの副リーダーだそうだ。

「んじゃ今回は予定通り地下11階から行くぞー」
「リックナナミに説明。」
「ああ、ここは転送部屋だ。10階層ごとに転送してくれる。転送するのに魔石がいるんだけどな。そしてもちろん同じく10階層ごとに戻るための転送部屋もあってそっちからも魔石を利用して帰ってこれる。んで魔石だがこれはモンスターがかならず落とすから回収忘れんな?」

 つまり私はその魔石を主に拾うってことね。どうやら他にもモンスターは落とすらしいけどその魔石を拾ってこないと稼ぎにならないみたい。他にも使い道があるってことなのかな?

『狩り~狩り~』

 銀太が何か喜んでる。獣の血でもさわぐのかしら?とりあえず邪魔にならない程度にね。

『おーーっ』

 転送するために魔石を置く場所?にみんな集まる。足元をよく見るとなんか模様が書かれていた。この模様の範囲から出ると一緒に転送されないそうだ。

「起動するから円から出るなよ~」

 リックが魔石を台座にセットすると足元の模様が光り、一瞬だけ浮遊感を感じるとさっきまで光っていた光りが消えた。移動したはずなんだけど見た目はほとんど変わらない場所に出たみたい。ただ違うのは転送の魔石を置く台座が離れたところにもう1つある。さっきまでいたところは1つだったからちゃんと移動できたってことなのかな。

「じゃあこの階層の索敵と地図情報を同期するな。」

 いろいろとよくわからない言葉が出て私は首を傾げる。するとルシアさんが教えてくれた。リックのスキルでこの階層にいるモンスターの現在位置を腕輪の地図に表示するんだって。

「便利なんですねスキルって…」
「まあな。でも完全にわかるわけじゃないからな?相手の移動状況は表示されないからざっくりとどの変にどのくらいいるかわかる程度だからな。」

 つまり今の状況を確認してから行動を決めるってことかな。

「ナナミこの階層は最短ルートで抜けるから遅れずついてこいよ。」

 それにしても不思議。ダンジョンの地図も表示されるのね…リックの地図には赤い点…さっき使ったスキルで表示されてるモンスターの位置がわかる。それを見ると私達が入ってきた場所と思われるところに1つ赤い点がついていた。

「ん?私達のすぐ近くに赤い点が1つあるみたいだけど…銀太も赤く出るの?」
「いや従魔は表示されないはずだしここはまだ転送部屋だぞ?」

 転送部屋にはモンスターが入ってこないってこと…なの?でも地図には赤い点がある。流石にこれには驚いたみたいでみんな回りを見て回ってる。私も見たほうがいいのかなーと少しうろついたら何か踏んだ。

「あ…スライム。」
「は…なんでこんなところスライムが??」

 スライムだってモンスターなんだからいても不思議じゃないと思うんだけど…

「あー森からついてきちゃったのかな~もしかしてあれじゃない?ナナミ懐かれた?」
「え?」
「そうかもですね~従魔連れてるし契約して欲しいのかも?」

 えーと…名前を付けろってことかな?

「あっ今仲間増やしちゃったら食事とか困りますよねっ?」
「スライムなら問題ないんじゃ?」
「うん、問題ない。」
「そうなんですか?」
「スライムはかな~り雑食だよ。なんでも食べちゃう。」
「なんでも…?」
「なんだ見たことないのか。その辺で草も食うし、モンスターの死骸も食う。かと思えば普通にそのへんで残飯も食ってるしゴミとかも普通に食うよな?」

 ふーんご飯には困らないのか。それなら仲間にしても大丈夫なのかな?

「じゃあちょっと契約してみますね。」

 えーと名前名前…スライム…スラ…スラスラ…プニョプニョしてる…ぽよんぽよん…う~~名前は難しいな~こう触った感じしっとりとしつつふわふわで柔らかい…大福?ゼリー?あ…食べ物に偏ってるな。単純に考えたほうがよさそうかも。

「ライム…でどう?」

 わっまた光った銀太のときよりは光ってないけどやっぱり眩しいっ

『おねーちゃんもっとあそんでーっ』

 目の前でスライムのライムがぽよんぽよんと跳ねている。どうやらほんとに懐かれていたみたいだ。

「うし、契約も終わったみてーだしそろそろ進むか。」
「そういえばここはどんなモンスターがいるんですか?」
「ここは主に虫だな…ブライトってやつが大量にいやがる…」
「だから早く通りすぎちゃいたいってことなのよ。」

 虫か…もうそれただの虫でいいじゃん…
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流

犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。 しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。 遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。 彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。 転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。 そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。 人は、娯楽で癒されます。 動物や従魔たちには、何もありません。 私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!

どうぞ、おかまいなく

こだま。
恋愛
婚約者が他の女性と付き合っていたのを目撃してしまった。 婚約者が好きだった主人公の話。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

おばさんは、ひっそり暮らしたい

波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

元・神獣の世話係 ~神獣さえいればいいと解雇されたけど、心優しいもふもふ神獣は私についてくるようです!~

草乃葉オウル ◆ 書籍発売中
ファンタジー
黒き狼の神獣ガルーと契約を交わし、魔人との戦争を勝利に導いた勇者が天寿をまっとうした。 勇者の養女セフィラは悲しみに暮れつつも、婚約者である王国の王子と幸せに生きていくことを誓う。 だが、王子にとってセフィラは勇者に取り入るための道具でしかなかった。 勇者亡き今、王子はセフィラとの婚約を破棄し、新たな神獣の契約者となって力による国民の支配を目論む。 しかし、ガルーと契約を交わしていたのは最初から勇者ではなくセフィラだったのだ! 真実を知って今さら媚びてくる王子に別れを告げ、セフィラはガルーの背に乗ってお城を飛び出す。 これは少女と世話焼き神獣の癒しとグルメに満ちた気ままな旅の物語!

処理中です...