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王都へのお使い
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体の痛みを感じたアーヤは体を起こした。そのま場で眠り込んだせいで体があちこち痛い。立ち上がって服についた砂埃を払い落とし軽く体をほぐす。
「ん…少し楽になったかなぁ~」
自分の体の状態を確認するとアーヤは今の状況を知るために周りを見渡した。周りにはいくつかテントが張られておりその場で寝ている人もちらほらといる。あたりはまだ薄暗く、まだ馬車もその場にあり出発はしていないようだ。そのことを確認したアーヤはまず食事を済まそうかと鞄に手を入れようとした。
「あれ…?」
その手は空を切りあるべきはずの場所に鞄がなかったのだ。昨日そのまま寝てしまったアーヤは鞄を肩から降ろした覚えはなくなぜないのかがわからない。でも足元を探してみると鞄はそこに転がっていた。
「あ、あった。無意識に横にでも置いたかな…?」
呑気なアーヤはそんなことを口にしながら鞄を拾い上げると鞄の中からパンと水を取り出し簡単に食事を済ませた。もう少し遅い時間ならどこかの店で食事をしてもよかったのだろうけど、さすがに起きた時間はまだ早くどこも店が開いていないのでこの程度の食事しかできない。まあ王都に着くまでまともな食事はできないと考えたほうがいいのだろう。
食事を終えたアーヤは馬車へと近寄り御者を探す。御者は馬車のそばでまだ寝ており起きる気配はない。外もまだ暗いし御者も起きていないのを確認したアーヤは、少し宿場町を探索してみることにした。店はまだ開いていないがそれほど広くない町なので探索するには時間もかからないと判断したのだろう。それに水くらいは補充しておきたいとアーヤは思ったので探すのは水場なので全然問題がない。
宿が数件、食事処が3件、後は主に民家だと確認したアーヤは民家の間にある井戸が目に入った。
「みっけ。ここで少しいただいていこう」
井戸に近寄るとまずは水筒を取りだし井戸から水をくみ上げその水を水筒の中へと補充する。持ってきた水筒は3本これは飲み水用だ。次にもう一度水をくみ上げアーヤは周りをキョロキョロと見渡した。
「誰もいない…よね」
周辺に人がいないことを確かめたアーヤは急いで服を脱ぎ肌着だけになった。人が来ない今のうちに汗を流しておきたかったのだ。急いで水を浴び濡れた体をふき取り服を着こむと再び周りを見て人がいないか確認する。誰にも見られなかったことに安心したアーヤはほっと胸をなでおろす。それが終わると今度は鞄から魔法薬の材料と道具を取り出し薬を作り始めた。
「あんまり手に入らなかったから…いくつ出来るかな」
水を張った器を火にかけその間に採取した材料を刻む。それをすり鉢ですりつぶし沸騰した湯にすりつぶした材料れた。それからぐるぐるとかき回しながら煮込み器の中で変化が起きるのを待つ。数分ほど待つと器の中の液体が光を帯びてきた。それを見たアーヤは黒いレンズがはまったルーペを2つ取り出し両目にそれぞれ当てた。その直後器から強い光が飛び出してきた。
「黄色…まあぼちぼちね」
このルーペは光を遮るだけじゃなく、完成品の出来栄えもわかる代物で黄色は中程度の効果が見られる評価になる。青だと使用可能レベルで、赤だと上物ということだ。色が見えないものは失敗作ということなのだが、まれに見慣れない色もあるのでこうなってくるとちゃんとしたところで鑑定してもらわないとわからない。
光が収まるとアーヤはルーペを鞄にしまい代わりに小瓶を取り出した。これに今出来上がった魔法薬をしまう。小瓶2本に液体は収まることになった。
「2本か~ちょっとこれは不安だな…」
魔法薬を詰め終わった小瓶を鞄にしまいアーヤは馬車のところへ戻ることにした。戻るとテントのいくつかはすでにしまわれており御者も起きているみたいだ。各自活動の開始のようだ。すでに食事と魔法薬を作り終えたアーヤは少し時間を持て余していたので、再び地面に座り込み体を休める。しばらくするとあたりからいろんな食べ物の匂いなどが漂い始め屋台なども増え始めた。
「ちょっと食糧も足しておくかな」
立ち上がってお尻の砂を払い落としたアーヤは屋台へと駆け寄る。屋台は食べ物だけじゃなく薬草も取り扱っておりアーヤはそれに目が釘づけになった。
「た、高い…」
売られていた薬草類は確かにいいものもあるのだがアーヤの所持金で購入するのには厳しく、それでいて珍しいものもありアーヤの心を揺さぶった。買えないものはどうしようもないとすでにあきらめたアーヤは薬草を眺めるだけにとどめ後ろ髪が引かれつつもその屋台から離れる。そのうち自分で採取しようと決めほかの屋台を覗くことにした。
ふらふらと数件屋台を眺め安かった串焼きをほおばりながら馬車のところへ戻ってくると。御者が忙しそうに動き回っていた。時間を確認するとすでに8の時が過ぎており出発時刻の9の時までそれほどないことがわかる。アーヤいそいで串焼きを食べきると口元を拭い、出発時刻を座り込んで待つことにした。ここで置いていかれたら困るのだから当然だ。
そして出発時刻がやってきた。馬車が動くとそれに護衛が付いて歩きまたその後ろをアーヤ達が付いていく。最初にアーヤが歩いてきた時よりも徒歩の人数が増えており、ここから王都へ向かおうとしている人がいることがわかる。それにアーヤが少しだけ不安を覚えたのは言うまでもない。人数が増えれば増えるほどはぐれるリスクも魔物に襲われる頻度も上がってしまう。だけど誰もが次の馬車にしようとは思わなかったのだからどうしようもないことなんだろうとアーヤは顔をしかめるのだった。
「ん…少し楽になったかなぁ~」
自分の体の状態を確認するとアーヤは今の状況を知るために周りを見渡した。周りにはいくつかテントが張られておりその場で寝ている人もちらほらといる。あたりはまだ薄暗く、まだ馬車もその場にあり出発はしていないようだ。そのことを確認したアーヤはまず食事を済まそうかと鞄に手を入れようとした。
「あれ…?」
その手は空を切りあるべきはずの場所に鞄がなかったのだ。昨日そのまま寝てしまったアーヤは鞄を肩から降ろした覚えはなくなぜないのかがわからない。でも足元を探してみると鞄はそこに転がっていた。
「あ、あった。無意識に横にでも置いたかな…?」
呑気なアーヤはそんなことを口にしながら鞄を拾い上げると鞄の中からパンと水を取り出し簡単に食事を済ませた。もう少し遅い時間ならどこかの店で食事をしてもよかったのだろうけど、さすがに起きた時間はまだ早くどこも店が開いていないのでこの程度の食事しかできない。まあ王都に着くまでまともな食事はできないと考えたほうがいいのだろう。
食事を終えたアーヤは馬車へと近寄り御者を探す。御者は馬車のそばでまだ寝ており起きる気配はない。外もまだ暗いし御者も起きていないのを確認したアーヤは、少し宿場町を探索してみることにした。店はまだ開いていないがそれほど広くない町なので探索するには時間もかからないと判断したのだろう。それに水くらいは補充しておきたいとアーヤは思ったので探すのは水場なので全然問題がない。
宿が数件、食事処が3件、後は主に民家だと確認したアーヤは民家の間にある井戸が目に入った。
「みっけ。ここで少しいただいていこう」
井戸に近寄るとまずは水筒を取りだし井戸から水をくみ上げその水を水筒の中へと補充する。持ってきた水筒は3本これは飲み水用だ。次にもう一度水をくみ上げアーヤは周りをキョロキョロと見渡した。
「誰もいない…よね」
周辺に人がいないことを確かめたアーヤは急いで服を脱ぎ肌着だけになった。人が来ない今のうちに汗を流しておきたかったのだ。急いで水を浴び濡れた体をふき取り服を着こむと再び周りを見て人がいないか確認する。誰にも見られなかったことに安心したアーヤはほっと胸をなでおろす。それが終わると今度は鞄から魔法薬の材料と道具を取り出し薬を作り始めた。
「あんまり手に入らなかったから…いくつ出来るかな」
水を張った器を火にかけその間に採取した材料を刻む。それをすり鉢ですりつぶし沸騰した湯にすりつぶした材料れた。それからぐるぐるとかき回しながら煮込み器の中で変化が起きるのを待つ。数分ほど待つと器の中の液体が光を帯びてきた。それを見たアーヤは黒いレンズがはまったルーペを2つ取り出し両目にそれぞれ当てた。その直後器から強い光が飛び出してきた。
「黄色…まあぼちぼちね」
このルーペは光を遮るだけじゃなく、完成品の出来栄えもわかる代物で黄色は中程度の効果が見られる評価になる。青だと使用可能レベルで、赤だと上物ということだ。色が見えないものは失敗作ということなのだが、まれに見慣れない色もあるのでこうなってくるとちゃんとしたところで鑑定してもらわないとわからない。
光が収まるとアーヤはルーペを鞄にしまい代わりに小瓶を取り出した。これに今出来上がった魔法薬をしまう。小瓶2本に液体は収まることになった。
「2本か~ちょっとこれは不安だな…」
魔法薬を詰め終わった小瓶を鞄にしまいアーヤは馬車のところへ戻ることにした。戻るとテントのいくつかはすでにしまわれており御者も起きているみたいだ。各自活動の開始のようだ。すでに食事と魔法薬を作り終えたアーヤは少し時間を持て余していたので、再び地面に座り込み体を休める。しばらくするとあたりからいろんな食べ物の匂いなどが漂い始め屋台なども増え始めた。
「ちょっと食糧も足しておくかな」
立ち上がってお尻の砂を払い落としたアーヤは屋台へと駆け寄る。屋台は食べ物だけじゃなく薬草も取り扱っておりアーヤはそれに目が釘づけになった。
「た、高い…」
売られていた薬草類は確かにいいものもあるのだがアーヤの所持金で購入するのには厳しく、それでいて珍しいものもありアーヤの心を揺さぶった。買えないものはどうしようもないとすでにあきらめたアーヤは薬草を眺めるだけにとどめ後ろ髪が引かれつつもその屋台から離れる。そのうち自分で採取しようと決めほかの屋台を覗くことにした。
ふらふらと数件屋台を眺め安かった串焼きをほおばりながら馬車のところへ戻ってくると。御者が忙しそうに動き回っていた。時間を確認するとすでに8の時が過ぎており出発時刻の9の時までそれほどないことがわかる。アーヤいそいで串焼きを食べきると口元を拭い、出発時刻を座り込んで待つことにした。ここで置いていかれたら困るのだから当然だ。
そして出発時刻がやってきた。馬車が動くとそれに護衛が付いて歩きまたその後ろをアーヤ達が付いていく。最初にアーヤが歩いてきた時よりも徒歩の人数が増えており、ここから王都へ向かおうとしている人がいることがわかる。それにアーヤが少しだけ不安を覚えたのは言うまでもない。人数が増えれば増えるほどはぐれるリスクも魔物に襲われる頻度も上がってしまう。だけど誰もが次の馬車にしようとは思わなかったのだからどうしようもないことなんだろうとアーヤは顔をしかめるのだった。
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