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第17話 試し斬るのじゃっ
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武器を手に入れた彼女は上機嫌です。足取りも軽く今にも走り出しそうで少し危険です。ですが嬉しそうなのはこちらの気分もよく、ついつい顔が緩んでしまいます。
「アルクウェイ早く早くっ 森へ戻って試し切りをするのじゃっ」
「アルクですよ」
嬉しさのあまり私の名前を間違えてしまったみたいです。そんな浮かれる彼女を連れて再び私達は森の中へと入ります。スライムやキノコも弱いですがお金にはなりますので彼女はどんどん狩りながら進みます。きっと先ほどのトレントを今度は自分で倒そうということなんでしょうね。どんどんと奥へと進んでいきます。まあ止めませんけどもね。それ以上奥に行かないのなら問題はないでしょう。
「あっ そういえばアルクウェイの武器買ってない!」
「問題ありません。今からトレントの枝などをいただきましょう」
「…なるほど。杖を作るのじゃな」
流石元魔王様です。魔法に関する知識はまだ健在のようで、トレントで杖を作ることがすぐ出てきました。まあ今のところそのトレント自身の魔石くらいしか手に入りませんけど、トレント同士の組み合わせでそれなりに使えそうな杖が出来出そうです。
「そうとなればわらわがちゃんと切りまくるからのうっ 任せておけ!」
「お願いしますね」
…ちょっとだけ笑いそうになってしまいました。勇者が魔王のために武器の材料を入手するなどとは、普通では考えられないですね。そもそも同じパーティ内にいるのがすでにおかしいのですけど、あくまでもそれは外の意見。私達には関係のないことです。
さて…彼女がトレントに向き合い攻撃を始めています。私はそんな彼女を眺めながら先ほど手に入れた武器について少し考えているのですが…まあ結論から言ってしまえばわかりませんね。条件を満たさないと引き抜くことが出来ない武器というものに心当たりがありません。ですが存在しているのですからどうしようもない謎でしょう。では条件のほうを考えて見ましょうか。
あ、トレントの枝がいくつか転がっていますね。見ていませんでしたけど彼女が頑張ってまずトレントの枝払いから始めたようです。程よいサイズの枝が手に入れば杖にできますからね。踏み折られる前に少し回収しておきましょう。
少し枝に思考が遮られましたが条件を考えて見ましょう。まずは状況からいきますか。たしか…彼女は転職をしてから初めて手に触れた武器と言うくらいでしょうか? もとから建物の壁で遮られた場所に在った物ではないでしょうし、今までたくさんの人が触れたこともあるでしょう。状況からの可能性はこれくらいでしょうか…まあ枝が武器とみなされないのなら、という条件が付きますが。
次は彼女自身を見てみましょう。性別、年齢…これは違うでしょうね。ではステータスに表示されている項目でしょうか? 各種能力値、職業、技能、魔法、称号…この辺でしょうかね? 能力値の数値がいくつ以上とかですと該当する方が多いので違うでしょうが、だからと言ってぴったりの数字もきびしいでしょう。能力値はなさそうです。職業…一人しか存在出来ない勇者、ありえそうですね。技能も知らないだけで武器を引き抜くのに必要なものがあるかもしれません。魔法は…ないでしょうね。武器を手にするのに彼女は魔法は使用しておりませんでした。最後に称号ですが、これも関係ないとは言えないかもしれないですね。一度彼女にこの辺のことを確認させていただきましょう。
考えをまとめていますと大きな音が響きました。目の前は砂埃でとても視界が悪くなっています。
「アルクウェイよっ わらわでも倒せたぞ!」
「アルクですよ…」
視界が開けてきますと、バラバラに刻まれたトレントだったと思われる木材の上で彼女が胸を突き出してふんぞり返っていました。まあ突き出すほどの胸はありませんけど…
「アルクウェイ早く早くっ 森へ戻って試し切りをするのじゃっ」
「アルクですよ」
嬉しさのあまり私の名前を間違えてしまったみたいです。そんな浮かれる彼女を連れて再び私達は森の中へと入ります。スライムやキノコも弱いですがお金にはなりますので彼女はどんどん狩りながら進みます。きっと先ほどのトレントを今度は自分で倒そうということなんでしょうね。どんどんと奥へと進んでいきます。まあ止めませんけどもね。それ以上奥に行かないのなら問題はないでしょう。
「あっ そういえばアルクウェイの武器買ってない!」
「問題ありません。今からトレントの枝などをいただきましょう」
「…なるほど。杖を作るのじゃな」
流石元魔王様です。魔法に関する知識はまだ健在のようで、トレントで杖を作ることがすぐ出てきました。まあ今のところそのトレント自身の魔石くらいしか手に入りませんけど、トレント同士の組み合わせでそれなりに使えそうな杖が出来出そうです。
「そうとなればわらわがちゃんと切りまくるからのうっ 任せておけ!」
「お願いしますね」
…ちょっとだけ笑いそうになってしまいました。勇者が魔王のために武器の材料を入手するなどとは、普通では考えられないですね。そもそも同じパーティ内にいるのがすでにおかしいのですけど、あくまでもそれは外の意見。私達には関係のないことです。
さて…彼女がトレントに向き合い攻撃を始めています。私はそんな彼女を眺めながら先ほど手に入れた武器について少し考えているのですが…まあ結論から言ってしまえばわかりませんね。条件を満たさないと引き抜くことが出来ない武器というものに心当たりがありません。ですが存在しているのですからどうしようもない謎でしょう。では条件のほうを考えて見ましょうか。
あ、トレントの枝がいくつか転がっていますね。見ていませんでしたけど彼女が頑張ってまずトレントの枝払いから始めたようです。程よいサイズの枝が手に入れば杖にできますからね。踏み折られる前に少し回収しておきましょう。
少し枝に思考が遮られましたが条件を考えて見ましょう。まずは状況からいきますか。たしか…彼女は転職をしてから初めて手に触れた武器と言うくらいでしょうか? もとから建物の壁で遮られた場所に在った物ではないでしょうし、今までたくさんの人が触れたこともあるでしょう。状況からの可能性はこれくらいでしょうか…まあ枝が武器とみなされないのなら、という条件が付きますが。
次は彼女自身を見てみましょう。性別、年齢…これは違うでしょうね。ではステータスに表示されている項目でしょうか? 各種能力値、職業、技能、魔法、称号…この辺でしょうかね? 能力値の数値がいくつ以上とかですと該当する方が多いので違うでしょうが、だからと言ってぴったりの数字もきびしいでしょう。能力値はなさそうです。職業…一人しか存在出来ない勇者、ありえそうですね。技能も知らないだけで武器を引き抜くのに必要なものがあるかもしれません。魔法は…ないでしょうね。武器を手にするのに彼女は魔法は使用しておりませんでした。最後に称号ですが、これも関係ないとは言えないかもしれないですね。一度彼女にこの辺のことを確認させていただきましょう。
考えをまとめていますと大きな音が響きました。目の前は砂埃でとても視界が悪くなっています。
「アルクウェイよっ わらわでも倒せたぞ!」
「アルクですよ…」
視界が開けてきますと、バラバラに刻まれたトレントだったと思われる木材の上で彼女が胸を突き出してふんぞり返っていました。まあ突き出すほどの胸はありませんけど…
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