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お披露目会
90. 宿でパン作り
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ネコルーを預り所に戻し予定通り宿で小休憩をする。小休憩といっても寝るわけじゃない。ただ外をうろつかないだけってことだ。そこでぼんやりとしていても仕方ないのでここでやっておけることをしておこう。
「ノノさんってパン焼ける人?」
「焼けますが…リョータ様が食べたがらないパンですけど」
あーあの硬いパンか…
「それでいいから教えて」
材料から順番に教えてもらうとすごくシンプルなものだった。パン用の小麦粉、塩、果物のしぼり汁、水これらを混ぜ合わせ成形してオーブンで焼くだけ。材料の分量や焼き加減で色々変るらしく、作っている人はそれぞれオリジナルのレシピをもっているんだとかなんとか…よし試しに作ってもらおう。
調理場を設置しノノさんに作ってもらうことにした。そうこの調理場にはオーブンもついているんだよ。まだ使ったことがなかっただけで。オーブンといってもあれだ。薪オーブンってやつ。薪を燃やしてその熱を利用して使用するもので火加減がなかなか難しい。今回薪はノノさんに用意してもらった。というか少しだけ常備してあるそうだ。今後オーブンを使うのなら薪を用意しないといけない。まあまずは作り方を見てからだよね。
材料は俺が提供した。小麦粉は昨日買ったパン用の小麦粉だ。それと塩と果物のしぼり汁…これが問題だった。俺が持っている果物はいちごとバナナしかなかったんだよね。いちごの汁は赤くなるし、バナナはそもそも汁が出ない…そこで仕方なくレモンジュースを使用することに。ちょっとノノさんが使用する材料に入っていない砂糖が含まれてしまうが仕方がないだろう。というか味見をしたノノさんが喜んでいた。砂糖は高いから使ってなかっただけであるほうが望ましいんだって。分量はノノさん任せで俺はただじっとその様子や変化する過程を眺めている。本当に全部混ぜるだけだったよ…まあ正確にはこねていたんだが。あっという間に成形まで終わり薪で温めていたオーブンに投入。あとは焼けるのを待つだけだ。火加減は途中で調節することはなかった。最初に必要な薪を入れ燃やして見て扉を閉じた状態で火の大きさを眺めて確認。パンを焼き始めたら薪が入っている扉は絶対開けちゃダメなんだとか。まああれだ空気を入れるとさらに燃えちゃって火力が上がるんだろうね。
「あ、そろそろいいんじゃないでしょうか」
どうやら焼きあがったみたいだね。感覚としては大体15分くらいってところかな…オーブンの前を動かない俺のために宿のお茶を入れてノノさんが持ってきてくれたので、それを飲みながら待っていたら割とすぐだった。焼きあがったパンは丸めただけの形で6個出来上がった。まずは焼きたてを実食だ。
「うん…焼きたては少しだけ柔らかいね味は割と普通」
「これは…おいしく出来ていますね」
あれ? ノノさんと感想が違う。あー今まで作ったものよりはおいしいってことなのかな? 違いがあるとすればレモンジュースか…レモンのせいなのか砂糖のせいなのかわからないが、多少は変化が見られた。そして冷めてくるとあの硬いパンへと変貌する。味は多少ましだったくらいかな。やはり膨らます要素がないとフワフワなパンは出来ないってことだね。もうちょっと料理を勉強しておけばよかったと少しだけ後悔した。
「ノノさんってパン焼ける人?」
「焼けますが…リョータ様が食べたがらないパンですけど」
あーあの硬いパンか…
「それでいいから教えて」
材料から順番に教えてもらうとすごくシンプルなものだった。パン用の小麦粉、塩、果物のしぼり汁、水これらを混ぜ合わせ成形してオーブンで焼くだけ。材料の分量や焼き加減で色々変るらしく、作っている人はそれぞれオリジナルのレシピをもっているんだとかなんとか…よし試しに作ってもらおう。
調理場を設置しノノさんに作ってもらうことにした。そうこの調理場にはオーブンもついているんだよ。まだ使ったことがなかっただけで。オーブンといってもあれだ。薪オーブンってやつ。薪を燃やしてその熱を利用して使用するもので火加減がなかなか難しい。今回薪はノノさんに用意してもらった。というか少しだけ常備してあるそうだ。今後オーブンを使うのなら薪を用意しないといけない。まあまずは作り方を見てからだよね。
材料は俺が提供した。小麦粉は昨日買ったパン用の小麦粉だ。それと塩と果物のしぼり汁…これが問題だった。俺が持っている果物はいちごとバナナしかなかったんだよね。いちごの汁は赤くなるし、バナナはそもそも汁が出ない…そこで仕方なくレモンジュースを使用することに。ちょっとノノさんが使用する材料に入っていない砂糖が含まれてしまうが仕方がないだろう。というか味見をしたノノさんが喜んでいた。砂糖は高いから使ってなかっただけであるほうが望ましいんだって。分量はノノさん任せで俺はただじっとその様子や変化する過程を眺めている。本当に全部混ぜるだけだったよ…まあ正確にはこねていたんだが。あっという間に成形まで終わり薪で温めていたオーブンに投入。あとは焼けるのを待つだけだ。火加減は途中で調節することはなかった。最初に必要な薪を入れ燃やして見て扉を閉じた状態で火の大きさを眺めて確認。パンを焼き始めたら薪が入っている扉は絶対開けちゃダメなんだとか。まああれだ空気を入れるとさらに燃えちゃって火力が上がるんだろうね。
「あ、そろそろいいんじゃないでしょうか」
どうやら焼きあがったみたいだね。感覚としては大体15分くらいってところかな…オーブンの前を動かない俺のために宿のお茶を入れてノノさんが持ってきてくれたので、それを飲みながら待っていたら割とすぐだった。焼きあがったパンは丸めただけの形で6個出来上がった。まずは焼きたてを実食だ。
「うん…焼きたては少しだけ柔らかいね味は割と普通」
「これは…おいしく出来ていますね」
あれ? ノノさんと感想が違う。あー今まで作ったものよりはおいしいってことなのかな? 違いがあるとすればレモンジュースか…レモンのせいなのか砂糖のせいなのかわからないが、多少は変化が見られた。そして冷めてくるとあの硬いパンへと変貌する。味は多少ましだったくらいかな。やはり膨らます要素がないとフワフワなパンは出来ないってことだね。もうちょっと料理を勉強しておけばよかったと少しだけ後悔した。
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