187 / 356
西側の大陸
171. 面倒ごと?
しおりを挟む
バナナジュースを欲しがるジエルにジュースを出してやって、ついでに地竜のアスにも水を出してやる。たまごから孵ってどのくらいたっているかわからないけどお腹も空いているかもしれないよな。何を食べるんだろう。とりあえず適当な大きさに切った野菜と肉を目の前においてやったが…ちらりと見ただけで口を付けようとしない。水は飲んでいるから全くお腹が空いていないってことはないと思うんだが…? まあいいや昼食の休憩をとる時にでももう一度あげてみよう。
「ジエル、アスと仲良くしてられるか?」
「仲良くする」
「アスは…」
「キュッ」
俺の手に張り付いて首をぶんぶんと振っていた。どうやらジエルは怖がられているみたいだ。まあ今はジエルのほうが大きいからな~ そんな大きな人に追い回されたら怖いだろう。仕方ない連れていくか…獣魔登録をするときまであまり外に出したくなかったんだがね。
軽く渋るジエルを箱庭の中に残し、アスと一緒に馬車に戻った。俺の腕を伝って肩までよじ登る様子がちょっとかわいかった。
「…ん?」
なんか外が騒がしい…シズクもルーもどっちも中にいないってことは外側にいるってことだよな? 裏側のほうが声が近かったと思うが…
「ですからさっきも言いましたがまだ私達が休んでいるんです」
「そうだぞっ こういうのは早いもん勝ちだろう? 諦めて先に進みな!」
「ですからこのようにお願いしているではないですか」
あー馬車を休ませるために場所を譲れって言われてるのか…
「ルー、シズク」
「あ、リョータさんっ」
「場所譲ってくれって?」
「そうなんだよっ 後から来たんだから次のとこまで行けっていってんだけどさ~」
なるほど、あくまでも場所を譲ってくれと言っているだけなのか。譲って欲しい理由は言わないのはなんでなんだ? 内容によっては譲るのは問題ないんだが…
「どうしても休みたい理由があるんですか?」
わからないなら直接聞くしかないだろう。
「理由は教えられません」
「ふぅーん…まあいいや。ルー、シズク出発しよう」
「あ、はいっ」
「まじかよ~」
2人ともどことなく納得いかないみたいだけど、さっさと出発することにした。面倒ごとにはかかわらない方がいい。だって相手の馬車は気のせいじゃなければ豪華にみえる。たぶんお偉いさんなんだろう。
「ところでリョータさんその子は?」
馬車が走り出してから少しするとルーが聞いてきた。そういえばずっと肩に張り付いたままだったな。
「ほら俺の部屋に置いてあったたまごだよ。あれが孵ったんだ」
「…竜のたまごだったんですかあれ」
「ああそれでジエルの様子見に行ったら…」
箱庭の中でジエルが追い回してしまった話をルーにした。その内容にルーは困った顔をして頷いていた。
「アスちゃんっていうんですか」
「キュイ」
「お? なんだそのトカゲは…食うのか?」
「キュッ!?」
ひょこっと裏から顔を出したシズクの言葉にアスはまた震えて俺にしがみついた。これがあの地竜だなんてきっと誰も思わないんだろうな~ なんてアスには悪いがちょっと笑えてしまった。
「ジエル、アスと仲良くしてられるか?」
「仲良くする」
「アスは…」
「キュッ」
俺の手に張り付いて首をぶんぶんと振っていた。どうやらジエルは怖がられているみたいだ。まあ今はジエルのほうが大きいからな~ そんな大きな人に追い回されたら怖いだろう。仕方ない連れていくか…獣魔登録をするときまであまり外に出したくなかったんだがね。
軽く渋るジエルを箱庭の中に残し、アスと一緒に馬車に戻った。俺の腕を伝って肩までよじ登る様子がちょっとかわいかった。
「…ん?」
なんか外が騒がしい…シズクもルーもどっちも中にいないってことは外側にいるってことだよな? 裏側のほうが声が近かったと思うが…
「ですからさっきも言いましたがまだ私達が休んでいるんです」
「そうだぞっ こういうのは早いもん勝ちだろう? 諦めて先に進みな!」
「ですからこのようにお願いしているではないですか」
あー馬車を休ませるために場所を譲れって言われてるのか…
「ルー、シズク」
「あ、リョータさんっ」
「場所譲ってくれって?」
「そうなんだよっ 後から来たんだから次のとこまで行けっていってんだけどさ~」
なるほど、あくまでも場所を譲ってくれと言っているだけなのか。譲って欲しい理由は言わないのはなんでなんだ? 内容によっては譲るのは問題ないんだが…
「どうしても休みたい理由があるんですか?」
わからないなら直接聞くしかないだろう。
「理由は教えられません」
「ふぅーん…まあいいや。ルー、シズク出発しよう」
「あ、はいっ」
「まじかよ~」
2人ともどことなく納得いかないみたいだけど、さっさと出発することにした。面倒ごとにはかかわらない方がいい。だって相手の馬車は気のせいじゃなければ豪華にみえる。たぶんお偉いさんなんだろう。
「ところでリョータさんその子は?」
馬車が走り出してから少しするとルーが聞いてきた。そういえばずっと肩に張り付いたままだったな。
「ほら俺の部屋に置いてあったたまごだよ。あれが孵ったんだ」
「…竜のたまごだったんですかあれ」
「ああそれでジエルの様子見に行ったら…」
箱庭の中でジエルが追い回してしまった話をルーにした。その内容にルーは困った顔をして頷いていた。
「アスちゃんっていうんですか」
「キュイ」
「お? なんだそのトカゲは…食うのか?」
「キュッ!?」
ひょこっと裏から顔を出したシズクの言葉にアスはまた震えて俺にしがみついた。これがあの地竜だなんてきっと誰も思わないんだろうな~ なんてアスには悪いがちょっと笑えてしまった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
296
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる