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エルフの里
213. 幼女降臨
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光が舞い踊る光景を眺めていると声が耳に届く。それと同時に見知った幼女が目の前に現れた。
「数日ぶりでしょうか…? よくここまで来てくれました」
この言葉は俺とジエルどちらに話しかけた言葉かはわからないが俺もジエルも頷く。
「ここに来られたということは御神木の復活に力を貸していただけるということであっていますか?」
「…初めから俺が受けるってわかっていたんじゃないのか?」
幼女はただニコリを笑うだけで答えなかった。絶対この顔をわかってた顔だって…
「それではその手段を授けます。御神木の復活に必要なスキルを教えますのでそれを入手してください」
「スキルですか?」
「はい、ガチャというスキルでスキルの入手が可能ですよね? まさかここまで色々なスキルが現れるとはスキルを作った直後は思わなかったのです。新たなスキルの構成のために使用したアイテムのせいでもあると思うのですが…」
…ん? この世界の神ですら気がつかなかったスキル?? ガチャのために使用したアイテム…色々初めて知る情報が多い。
「では必要なスキルなのですが…」
「ちょっと待て。ガチャのために使用したアイテムってなんだ?」
「あーそういえば説明していなかったですかね?」
「聞いてない」
「あれですよ。あまりにもガチャガチャうるさいものだから目の前に差し出されたアイテムを消費させてもらいました。そのほうがガチャというものの情報が読み取りやすかったもので」
目の前に差し出されたもの……あっ 俺のスマホかーーーーーーーー!! 目を見開き驚いている俺にニヤニヤとした顔を向け話を続けた。
「それでスキルなのですが、複製これは魔法ですが姿を読み取るために必要です。次に土壌改革、成長促進、これは木を成長させるために必要です。流星、これは御神木の成長を妨げる周囲の星々を減らすために必要です。魔力譲渡、このスキルで魔力を与えてください。魔力がなければただの大きな木ですので。最後になります御神木はもともとあった場所にこそ必要な物…現在その姿は私でも見ることが出来ませんが、どんな形に変わっているかわからないその御神木があった場所を探してください。そのために必要なスキル、妖精の囁き。きっと彼らなら教えてくれるでしょう」
必要なスキルが多すぎじゃないだろうか。複製、土壌改革、成長促進、流星、魔力譲渡、妖精の囁き…まあ俺ほとんど持っているんだが。ないのは魔力譲渡か…
「妖精の囁きってなんかろくな事が聞こえてこないんだが本当に役に立つのか?」
「もちろんです。妖精たちはとても噂が大好きです。今でも私達の話を聞いてすでに話を広げていることでしょう。じきに必要な情報を教えてくれるんじゃないですかね?」
ははは…今この瞬間を妖精たちに見せるのが必要だったということかい。
「それにそのすべての情報をまとめているのが妖精の王なのです。あなたはすでに会っていますよね?」
「なるほど…そこに情報が集まってくると」
「はい」
思ったよりも御神木の復活って大変そうだ。こう…ポンと出来るわけじゃないみたいだしな。
「話終わった?」
「はい、巫女に感謝します。この地に彼を連れてきてくれたことを」
「仕事だから」
「…そうでしたね」
気のせいか少しだけ幼女は悲しそうな顔をした。
『巫女の感情が乏しいのは巫女という立場のせいなのです。私のせいで彼女はこんな子になってしまっているのです。感情が動くものは余程興味があるものなのでしょうね』
この言葉はジエルには届いていないみたいだった。首を傾げて俺の方を見ているからね。つまりこれはせめて喜ぶものがわかるのなら楽しませてやってくれと言うことなんじゃないだろうか? ちらりと幼女の顔を見るとただにこにこと笑っていた。そしてそのままゆっくりとあたりの光と一緒に姿が消えていく。周りにいたエルフたちは名残惜しそうにその光に手を伸ばしていた。
「数日ぶりでしょうか…? よくここまで来てくれました」
この言葉は俺とジエルどちらに話しかけた言葉かはわからないが俺もジエルも頷く。
「ここに来られたということは御神木の復活に力を貸していただけるということであっていますか?」
「…初めから俺が受けるってわかっていたんじゃないのか?」
幼女はただニコリを笑うだけで答えなかった。絶対この顔をわかってた顔だって…
「それではその手段を授けます。御神木の復活に必要なスキルを教えますのでそれを入手してください」
「スキルですか?」
「はい、ガチャというスキルでスキルの入手が可能ですよね? まさかここまで色々なスキルが現れるとはスキルを作った直後は思わなかったのです。新たなスキルの構成のために使用したアイテムのせいでもあると思うのですが…」
…ん? この世界の神ですら気がつかなかったスキル?? ガチャのために使用したアイテム…色々初めて知る情報が多い。
「では必要なスキルなのですが…」
「ちょっと待て。ガチャのために使用したアイテムってなんだ?」
「あーそういえば説明していなかったですかね?」
「聞いてない」
「あれですよ。あまりにもガチャガチャうるさいものだから目の前に差し出されたアイテムを消費させてもらいました。そのほうがガチャというものの情報が読み取りやすかったもので」
目の前に差し出されたもの……あっ 俺のスマホかーーーーーーーー!! 目を見開き驚いている俺にニヤニヤとした顔を向け話を続けた。
「それでスキルなのですが、複製これは魔法ですが姿を読み取るために必要です。次に土壌改革、成長促進、これは木を成長させるために必要です。流星、これは御神木の成長を妨げる周囲の星々を減らすために必要です。魔力譲渡、このスキルで魔力を与えてください。魔力がなければただの大きな木ですので。最後になります御神木はもともとあった場所にこそ必要な物…現在その姿は私でも見ることが出来ませんが、どんな形に変わっているかわからないその御神木があった場所を探してください。そのために必要なスキル、妖精の囁き。きっと彼らなら教えてくれるでしょう」
必要なスキルが多すぎじゃないだろうか。複製、土壌改革、成長促進、流星、魔力譲渡、妖精の囁き…まあ俺ほとんど持っているんだが。ないのは魔力譲渡か…
「妖精の囁きってなんかろくな事が聞こえてこないんだが本当に役に立つのか?」
「もちろんです。妖精たちはとても噂が大好きです。今でも私達の話を聞いてすでに話を広げていることでしょう。じきに必要な情報を教えてくれるんじゃないですかね?」
ははは…今この瞬間を妖精たちに見せるのが必要だったということかい。
「それにそのすべての情報をまとめているのが妖精の王なのです。あなたはすでに会っていますよね?」
「なるほど…そこに情報が集まってくると」
「はい」
思ったよりも御神木の復活って大変そうだ。こう…ポンと出来るわけじゃないみたいだしな。
「話終わった?」
「はい、巫女に感謝します。この地に彼を連れてきてくれたことを」
「仕事だから」
「…そうでしたね」
気のせいか少しだけ幼女は悲しそうな顔をした。
『巫女の感情が乏しいのは巫女という立場のせいなのです。私のせいで彼女はこんな子になってしまっているのです。感情が動くものは余程興味があるものなのでしょうね』
この言葉はジエルには届いていないみたいだった。首を傾げて俺の方を見ているからね。つまりこれはせめて喜ぶものがわかるのなら楽しませてやってくれと言うことなんじゃないだろうか? ちらりと幼女の顔を見るとただにこにこと笑っていた。そしてそのままゆっくりとあたりの光と一緒に姿が消えていく。周りにいたエルフたちは名残惜しそうにその光に手を伸ばしていた。
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