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追われる
275. 御神木様に会いに行く
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「響子」
「あれ…ローレンスさんは?」
俺は響子に一度エルフの里の方にいる御神木様に会って話がしたいことを伝えた。
「ほう…それはちょうどよい。一度妹に会ってみたいと思っておったのじゃ」
「妹?」
「そうじゃ」
いやごめん…こっちの御神木様の方が妹に見えただなんて言ったら怒られそうだ。余分なことは口にしないに限る。
「御神木様どうしで連絡とる方法はないものなの?」
「ちゃんと根が地面を張っておれば連絡はとれるのじゃが、今はこんな状態であろう? それにその前は体の維持で精いっぱいであったしの。どうせならこの機会に直接会うのもよかろうて」
なるほどね、直接あったことはなかったのか。いや会える方がおかしいか…御神木様同士が大きな木の体を動かして挨拶をしあうのを想像したら、魔物と間違えられて攻撃される情景が浮かんだ。普通に無理だったわ。
「御神木様はいいみたいだし響子もそれでいいか?」
「もちろんいいよ~ というかこれでも一応巫女なので御神木様の意思は尊重しますよぉ~?」
「…巫女だからとはいはい気軽に返事する必要もないがの」
最後にぼそりと御神木様が何か言っていたが響子には聞こえていなかったみたいだ。
「ただいま戻りました」
そのタイミングでローレンスさんが扉経由でこの家に戻って来た。部屋の扉が開いて腕にはお菓子を抱えている。どうやらケーキ屋で説明を受けてお嬢様のためにお菓子を買ってきたみたいだね。
「今度は持ち帰ることを前提としてマジックバックを持参しようと思います」
とてもいい笑顔だ…でも言われてみればケーキは買ってきていないみたいだね。流石に手持ちじゃ無理だったってことか。
「ところでそちらの御神木様はずっとそのようにされるのですか?」
「あーいえ、ちゃんと決められた場所に植えますよ」
「そうですかそれならよかったです」
そうだよね…このままじゃ大きく出来ないし、御神木様事態も行動の制限かあって基本響子から離れられないし気になるか。
「はい、でもその前に一度こちらにいる御神木様に会わせようかと思いまして」
「なんと…っ そのような光景に参加されるとは羨ましいことです」
「ローレンスさんも参加されますか?」
「是非に…と言いたいところですが、この後お嬢様が戻られまして。残念ですがもしまたそのような機会があるのでしたらおねがいいたします」
あー…なるほどね。ローレンスさんは仕事があるわけだ。だけどまたの機会はないと思う。御神木様が地に根を張ってしまったらもう動けない。
ローレンスさんと別れ俺と響子はフランモネへとテレポートを繰り返した。町に入ってからルーと連絡を取り、森の前で待つように言われた。
「そういえばりょーちゃんどうやって王都から出てきたの?」
「聞きたいの?」
「…悪いことしてないよね?」
どの程度から悪いことだと言うのかわからんから何とも言えないんだが…
「りょーちゃん??」
「お待たせしました」
そんな話をしているとルーが森の中からやってきた。いいタイミングだね。
「そちらが御神木様ですか?」
「ああ」
「御神木様がお待ちです」
響子がまだ何か言いたそうな顔をしていたが御神木様が待っているというからね? 早くいかないと! というかどちらも御神木様だから呼びわけが難しいな。
「あれ…ローレンスさんは?」
俺は響子に一度エルフの里の方にいる御神木様に会って話がしたいことを伝えた。
「ほう…それはちょうどよい。一度妹に会ってみたいと思っておったのじゃ」
「妹?」
「そうじゃ」
いやごめん…こっちの御神木様の方が妹に見えただなんて言ったら怒られそうだ。余分なことは口にしないに限る。
「御神木様どうしで連絡とる方法はないものなの?」
「ちゃんと根が地面を張っておれば連絡はとれるのじゃが、今はこんな状態であろう? それにその前は体の維持で精いっぱいであったしの。どうせならこの機会に直接会うのもよかろうて」
なるほどね、直接あったことはなかったのか。いや会える方がおかしいか…御神木様同士が大きな木の体を動かして挨拶をしあうのを想像したら、魔物と間違えられて攻撃される情景が浮かんだ。普通に無理だったわ。
「御神木様はいいみたいだし響子もそれでいいか?」
「もちろんいいよ~ というかこれでも一応巫女なので御神木様の意思は尊重しますよぉ~?」
「…巫女だからとはいはい気軽に返事する必要もないがの」
最後にぼそりと御神木様が何か言っていたが響子には聞こえていなかったみたいだ。
「ただいま戻りました」
そのタイミングでローレンスさんが扉経由でこの家に戻って来た。部屋の扉が開いて腕にはお菓子を抱えている。どうやらケーキ屋で説明を受けてお嬢様のためにお菓子を買ってきたみたいだね。
「今度は持ち帰ることを前提としてマジックバックを持参しようと思います」
とてもいい笑顔だ…でも言われてみればケーキは買ってきていないみたいだね。流石に手持ちじゃ無理だったってことか。
「ところでそちらの御神木様はずっとそのようにされるのですか?」
「あーいえ、ちゃんと決められた場所に植えますよ」
「そうですかそれならよかったです」
そうだよね…このままじゃ大きく出来ないし、御神木様事態も行動の制限かあって基本響子から離れられないし気になるか。
「はい、でもその前に一度こちらにいる御神木様に会わせようかと思いまして」
「なんと…っ そのような光景に参加されるとは羨ましいことです」
「ローレンスさんも参加されますか?」
「是非に…と言いたいところですが、この後お嬢様が戻られまして。残念ですがもしまたそのような機会があるのでしたらおねがいいたします」
あー…なるほどね。ローレンスさんは仕事があるわけだ。だけどまたの機会はないと思う。御神木様が地に根を張ってしまったらもう動けない。
ローレンスさんと別れ俺と響子はフランモネへとテレポートを繰り返した。町に入ってからルーと連絡を取り、森の前で待つように言われた。
「そういえばりょーちゃんどうやって王都から出てきたの?」
「聞きたいの?」
「…悪いことしてないよね?」
どの程度から悪いことだと言うのかわからんから何とも言えないんだが…
「りょーちゃん??」
「お待たせしました」
そんな話をしているとルーが森の中からやってきた。いいタイミングだね。
「そちらが御神木様ですか?」
「ああ」
「御神木様がお待ちです」
響子がまだ何か言いたそうな顔をしていたが御神木様が待っているというからね? 早くいかないと! というかどちらも御神木様だから呼びわけが難しいな。
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