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第5章 祭り祭りそして祭り
44話 祭り1日目2
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子供が2人走ってこちらへ近づいてくる。もちろん見知った2人で、サラキアとテンタチィオネだ。今日は2人はとても子供らしい服装をしていた。年齢にあった服装でうろつき祭りを楽しむ気がはっきりと見て取れる。
「直人~~~っあそびにきちゃよぉ~」
あいかわらず舌足らずな喋りしか出来ないサラキアだ。まあ年齢が一桁なのだから仕方がないだろう。
「おや、まさか直人が出店しているとわねーっ」
「いや、知ってただろ??」
確かに直接声は掛けていないがどう見てもわざとらしい喋りである。チラリと見るとクラスタが目線をそらしていた。どうやら出所はこいつらしい。
「わーっキラキラしちぇきれい。テン買って?というか直人ちょうだい?」
「2人にはそのうち作るから簡便してくれ…」
「ん、やくしょくね?」
3人で会話していると気になったのかオルガがこちらを見ている。
「え…あれ?もしかしてテンタチィオネ様??」
……様?
「うええええぇぇぇ~~ほほほほんものーーーっ」
「ちょっばか大声だすなよっ」
あわてて口を塞ぐが間に合わなかったようだ。オルガの大声に視線が集まりテンタチィオネの存在に気が疲れてしまったようだ。人目見ようと人が集まってきてしまう。
「これはいかんな…直人また出直してくるよ。」
「直人またねぇ~」
2人は人の群れを引き連れて去っていた。とんだ大騒ぎである。
「オルガお前アホの子だろう…」
「あはーっ失敗しちゃったわね。せっかく遊びに来てたのに悪いことしちゃったわね。」
「まあ適当に姿くらましてまたくるだろう。次きたら大声だすなよ?」
「わかってるわよ…それにしてもテンタチィオネ様と知り合いだったとわね…」
「言ってなかったかもな。でもそんな有名なのか?」
「当たり前じゃない。あの若さで宮廷魔術士になった人なのよ?ほとんどの人が知っているわ!」
まあその宮廷魔術士?を目指した理由を聞いたらきっと誰もが目をまわすだろうな…まあ言わないが。
「すみませーん。」
「はい?」
雑談をしているとたぶん客だと思われる女性に声をかけられた。
「あのそこの売り子さんたちがつけてるアクセサリーってどれですかー?」
「ああ、はい。ここで鎖とパーツを組み合わせたもので、希望のものをこの場で作りますよー」
「え…この場で??」
不思議そうな顔で女性は首をかしげている。その場で作るというものはあまりないらしく珍しいからだろう。
「値段も書いてあるので予算と相談して組み合わせてください。」
「へぇ~付与とかも出来るのね…」
女性が選んだのは鎖(中)が3本、パーツ(四角)が3個、それに付与(念話1)が3つだ。あわせて銀貨18枚と銅貨9枚だ。
「これでパーティメンバーでのやり取りがしやすくなります。」
女性はうれしそうにお金を払い商品を受け取って帰っていった。
「パーティで使ったりするんだね~」
「そうみたいだな…クラスタ、ネネ?こんな感じで対応よろしくな?」
「わかりました。」
「おっけ~」
最初の1人が帰るとそれを近くで見ていた人がちらほらと尋ねてきた。やはり変わったものはすぐには手が出せないようで、近づけずにいたらしい。そんな対応を繰り返していると、いつの間にか10人ほどの列が出来ていた…
「すごいねーナオト…まあ待ってる人がついでにこっちも買ってくれるからいいけど…自身なくすなーほんと。」
そんな様子を見ていたオルガは苦笑いである。
「どうだ、なんか売れてるかー?」
「おじいちゃん。まあ多少は売れてるよー」
どうやら交代の時間のようでラスティンがやってきた。直人の前に出来た列を眺めているようだ。
「やはりその場で作るのは時間がかかりすぎるんじゃないのか…?」
「そうでもないよ。作るのはパーツ1個数秒だし、むしろ作りたい内容の確認のほうが時間かかってるくらいだな。」
「なるほどならしかたないか。」
顎に手を当て頷いたラスティンはオルガと交代し椅子に腰掛けた。
「ん~~~~っじゃあ私は片付けの時間まで祭りでも楽しんでくるわ~」
「「いってらっしゃーい。」」
ネネとクラスタに見送られオルガは祭りの人込みの中へと消えていった…
「ところでナオトや…私もアクセサリーで飾ったほうがいいのだろうか?」
「…は?」
「いや、オルガもそこの2人のようにつけていただろう?」
「……」
「1個だけ…なっ?」
あまりにもしつこいので腕に1つだけ作ってやった。丸いパーツを1つだけつけたシンプルなものだ。その腕を見ながらラスティンは嬉しそうにしている。
もしかして欲しかっただけ…か?
「ナオトさんもう鎖がなくなりましたけど…」
「何?50個くらい用意したはずなのにもうないのか??」
祭り3日通してそのくらい売れればいいだろうと用意してあたものが全部なくなってしまったようだ。
「悪いけど今日は売り切れだー。今並んでる人のは明日渡すから詳細を書いていってくれ!」
順番に確認を取りつつ紙に書いてもらい今日は早々と店じまいをした。集めた紙は並んでいた人数より多く20枚もあった…
「直人~~~っあそびにきちゃよぉ~」
あいかわらず舌足らずな喋りしか出来ないサラキアだ。まあ年齢が一桁なのだから仕方がないだろう。
「おや、まさか直人が出店しているとわねーっ」
「いや、知ってただろ??」
確かに直接声は掛けていないがどう見てもわざとらしい喋りである。チラリと見るとクラスタが目線をそらしていた。どうやら出所はこいつらしい。
「わーっキラキラしちぇきれい。テン買って?というか直人ちょうだい?」
「2人にはそのうち作るから簡便してくれ…」
「ん、やくしょくね?」
3人で会話していると気になったのかオルガがこちらを見ている。
「え…あれ?もしかしてテンタチィオネ様??」
……様?
「うええええぇぇぇ~~ほほほほんものーーーっ」
「ちょっばか大声だすなよっ」
あわてて口を塞ぐが間に合わなかったようだ。オルガの大声に視線が集まりテンタチィオネの存在に気が疲れてしまったようだ。人目見ようと人が集まってきてしまう。
「これはいかんな…直人また出直してくるよ。」
「直人またねぇ~」
2人は人の群れを引き連れて去っていた。とんだ大騒ぎである。
「オルガお前アホの子だろう…」
「あはーっ失敗しちゃったわね。せっかく遊びに来てたのに悪いことしちゃったわね。」
「まあ適当に姿くらましてまたくるだろう。次きたら大声だすなよ?」
「わかってるわよ…それにしてもテンタチィオネ様と知り合いだったとわね…」
「言ってなかったかもな。でもそんな有名なのか?」
「当たり前じゃない。あの若さで宮廷魔術士になった人なのよ?ほとんどの人が知っているわ!」
まあその宮廷魔術士?を目指した理由を聞いたらきっと誰もが目をまわすだろうな…まあ言わないが。
「すみませーん。」
「はい?」
雑談をしているとたぶん客だと思われる女性に声をかけられた。
「あのそこの売り子さんたちがつけてるアクセサリーってどれですかー?」
「ああ、はい。ここで鎖とパーツを組み合わせたもので、希望のものをこの場で作りますよー」
「え…この場で??」
不思議そうな顔で女性は首をかしげている。その場で作るというものはあまりないらしく珍しいからだろう。
「値段も書いてあるので予算と相談して組み合わせてください。」
「へぇ~付与とかも出来るのね…」
女性が選んだのは鎖(中)が3本、パーツ(四角)が3個、それに付与(念話1)が3つだ。あわせて銀貨18枚と銅貨9枚だ。
「これでパーティメンバーでのやり取りがしやすくなります。」
女性はうれしそうにお金を払い商品を受け取って帰っていった。
「パーティで使ったりするんだね~」
「そうみたいだな…クラスタ、ネネ?こんな感じで対応よろしくな?」
「わかりました。」
「おっけ~」
最初の1人が帰るとそれを近くで見ていた人がちらほらと尋ねてきた。やはり変わったものはすぐには手が出せないようで、近づけずにいたらしい。そんな対応を繰り返していると、いつの間にか10人ほどの列が出来ていた…
「すごいねーナオト…まあ待ってる人がついでにこっちも買ってくれるからいいけど…自身なくすなーほんと。」
そんな様子を見ていたオルガは苦笑いである。
「どうだ、なんか売れてるかー?」
「おじいちゃん。まあ多少は売れてるよー」
どうやら交代の時間のようでラスティンがやってきた。直人の前に出来た列を眺めているようだ。
「やはりその場で作るのは時間がかかりすぎるんじゃないのか…?」
「そうでもないよ。作るのはパーツ1個数秒だし、むしろ作りたい内容の確認のほうが時間かかってるくらいだな。」
「なるほどならしかたないか。」
顎に手を当て頷いたラスティンはオルガと交代し椅子に腰掛けた。
「ん~~~~っじゃあ私は片付けの時間まで祭りでも楽しんでくるわ~」
「「いってらっしゃーい。」」
ネネとクラスタに見送られオルガは祭りの人込みの中へと消えていった…
「ところでナオトや…私もアクセサリーで飾ったほうがいいのだろうか?」
「…は?」
「いや、オルガもそこの2人のようにつけていただろう?」
「……」
「1個だけ…なっ?」
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