11 / 30
11話 再会と精霊
しおりを挟む
報酬は後日にしてもらいポチとエレノアはさっさと宿に戻ってきた。聞いていたからわかっていたこととはいえスフィアの事が気がかりだったのだ。
「おかえりなさいませ。」
宿の入り口で待っていたのは気持ち背の縮んだスフィアだった。その姿をまじまじと見つめると、
「自己魔力を消費したためにサイズダウンしています。」
とのことだった。
さて、今回の狩りの本来の目的だった料理用食材だが、肉が2種とハーブが少々だ。何が作れるだろうか…エレノアから聞くとどうやら煮たり焼いたりして食べるものらしい。
「シチュー、カレーとかの煮込み系…トマト煮とかもありか。焼くとなると…もうそのままソテー?串焼きとか??あーミンチにしたらハンバーグとかも出来そうかな…」
スフィアの無事を確認し安心したので、いろんな料理名を口に出しながら考えていると傍でじっとスフィアがこちらを見つめていた。どうやらポチから料理の知識を貰おうとしているらしい。
「初めて聞く名前…作ってみても?」
「もちろんだけど、作り方直接教えなくても作れるんだね。…キノコの時そうだったけ。」
「はい、魔力経由で知識を読み取っています。」
厨房に入りしばらく辺りを眺めていたスフィアは突然日が点いたように動き始めた。手際意よく野菜や肉を切り分け火を通していく。その手がピタリと止まった。
「あの…ここにない調味料は、どこかに売っていますか?」
「…なんですと?ちょと父に聞いてみるわ。」
何を作ろうとしていたかわからないがここの厨房に調味料が足りないらしい。待つ間もスフィアは別の調理を進める手を休めない。
「聞いてきたわよーほとんどの調味料が置いてあるって~ただ、いくつか香辛料が用意出来ないものがあって、ないのはそれだけ…って、もしかしてそれが欲しかったの?」
「多分、そうです。」
「ごめんねーその香辛料はこの辺じゃ売ってないからめったに手に入らないんだ。」
「残念です。」
残念といいながらも特に気にした様子もなくスフィアは料理を完成させた。
テーブルに並べられた料理は先ほどポチが上げていたものが並んでいる。シチュー、トマト煮、ソテー、串焼き、ハンバーグ…あとはサラダがおまけに用意されていた。どうやら作れなかったものはカレーのようでそれだけは目の前にはない。
「ほぅ…変わったものが多いね。」
完成した料理を試食しにソーマさんがやってきた。各自席につき一緒に食事を始めると…
「すいませーん。まだ宿泊まれますか?」
「あ、はいどうぞ。」
「2名食事つきでお願いします。いや~においに釣られてしまって…」
どうやらスフィアが作った料理の匂いに誘われて女性が2名、宿の利用にやってきたようだ。
「あ…ポチ?」
「え?ほんとポチだ。」
「……2人ともまだこの町にいたんだね~。」
数日前に分かれたアルタとエルザの2人だった。
「うん。まだ私達も駆け出しみたいなものだから遠出は出来ないのよ~」
「あ、お客様たちはお知り合いですかね?」
「はい、一度一緒にパーティ組んだことがあるんです。」
ポチは3人でパーティをしたときのことを説明した。エレノアもソーマも楽しそうに話を聞いていたが、そこで食事を出していないのに気がつき、厨房へと向かう。
「スフィア、ここにまだあるものもだしてかまわないかね?」
「はい、かまいません。」
「スフィアたくさん作ったんだね~」
「カレーが出来なかった分がシチューになってしまったので…」
あーなるほど。シチューが大量にあるのか…
出された食事を見てアルタとエルザが驚いた顔をした。
「…このシチュー白いわ。」
「おいしいからおっけー」
どうやら白いシチューはこの世界では珍しいものだったようで大変驚かれた。エレノアにいたっては「え、これシチューだったの?」とか言っていたくらいに。ハンバーグも驚いていた。肉を細かくすること自体がないことだったらしく喜ばれた。
みんなで楽しく食事を済ませた後、アルタとエルザはエレノアに部屋に案内されて姿を消した。ソーマとスフィアは片付けをしている。残されたポチは部屋へ戻り一度ステータスの確認をすることにした。
名前:ポチ
性別:男
年齢:16
職業:錬金術師(商人)
レベル:12
体力:92/92
魔力:528/1015
力:67
速さ:88
知力:511
運:72
物理防御力:43
魔法防御力:176
固有スキル:チュートリアル 鑑定2
称号:スライムに倒された男 精霊の契約者
***** 錬金術師スキル *****
調合2 練成1 分解1 合成1 (生成) (操作)
***** 商人スキル *****
話術1 ストレージ増加2 開店1 値切り1 (経営) (雇用)
わ、5レベルも上がってる…フォースドベアがかなり大きかったと見える。……お?調合が2だ!新しいものが作れるな。それと…合成と値切りが使えるようになっている。
合成1…自分で作ったアイテムを組み合わせ新しいものを作る。
値切り1…5%安く買えるようになる。常時発動。
どっちもありがたいスキルだけど、相変わらず戦闘スキルじゃないんだよな…いいけど。
さて、なにわともあれ調合が2になった!早速作ってみよーっ
調合可能アイテム一覧
-----------------------------------------------------------------------------
・ポーション…材料:ベルペル草×2
・毒消し薬…材料:ギルギル草×2
・痛み止め薬…材料:ギルギル草×1、スライム玉
・???…材料:プルポム草×2
・???…材料:プルポム草×1、ベルペル草×1、スライム玉
-----------------------------------------------------------------------------
えーとたしか…プルポム草2個のがステータス増加剤S。もう1個のはなんだったかな…まあ作ってみればわかるよね。
名前:ステータス増加剤S
効果:全ステータスを半日ほど2倍にする。効果は重複しない。
名前:魔力ポーション
効果:魔力を10%回復する。
…あ、これがあるとソーマさん魔力足りるようになるかな?と…そうだ合成も見てみるか。
合成可能アイテム一覧
-----------------------------------------------------------------------------
・???…材料:ポーション×1、ステータス増加剤S×1
・???…材料:魔力ポーション×1、ステータス増加剤S×1
・???…材料:ポーション×1、魔力ポーション×1
・???…材料:ポーション×2
・???…材料:魔力ポーション×2
・???…材料:ステータス増加剤S×2
-----------------------------------------------------------------------------
わー…なんか多いな。でもまあ使えそうなのもあるかもだし、やるか…
名前:体活剤
効果:体力を半日かけて30%ほど徐々に回復する。
名前:魔活剤
効果:魔力を半日かけて30%ほど徐々に回復する。
名前:体魔力ポーション
効果:体力と魔力を20%回復する。
名前:ポーション+
効果:体力を20%回復する。
名前:魔力ポーション+
効果:魔力を20%回復する。
名前:ステータス増強剤S+
効果:全ステータスを半日ほど3倍にする。効果は重複しない。
ふむ…ストレージの消費を抑えられるくらいかな…問題はステータス増強剤の重複のところだけど、2倍と3倍は同時に使えるのかな…試したいけど今数持ってないから実戦で試すしかないかな~
よし、レベルも10超えたし、明日ポイズンスライムを今度こそ1人で倒してみよう!
「………」
「…」
「…?」
部屋の明かりを消しベッドに転がり、天井を見ていた。どこかからか話し声が聞こえてくる。たしかアルタとエルザの部屋は2階だとか言っていた。でもこの声は下からじゃなく上から聞こえてきている。
上…上はスフィアの部屋だよな…
天井に向かってノックをしてから扉を開く。
「スフィアどうかしたの?」
「御主人様…とくに変わったことはないです。」
…いや、そういうけどスフィアの目の前に1人いるんだけど、誰?
「その人は…?」
「人…?」
「ん?えーと…そちらは誰?」
スフィアの目の前に立っている人物についてたずねた。人と言ったら首を傾げられたからだ。
「ノームです。」
ノームと呼ばれた人物は少し小柄な少年に見える。そして先ほどからなぜかこっちをじっと見つめている。
「…彼がいいな。」
「御主人様ですか?大丈夫だと思いますけど本人の許可を得てください。」
2人?で会話を進めているみたいだけど、そこにどうやら俺のことがまぜられている。何かしたかな…?
ノームと呼ばれた少年はこちらを再び見つめている。
「すまぬが、私と契約を結んでくれんか?」
「契約ですか?」
「うむ。元契約者から開放されて精霊の住処に戻るところだったのだが、おぬしを見たら気が変わったのだ。」
さらに精霊と契約か…レベルも上がって魔力には余裕があるが、どうしよう。
「えーと…ノームと契約すると何が出来るんだ?」
「ふむ、土と自然に関する魔法の代行と、魔力さえもらえれば単独で採取も出来るぞ。」
「なるほど…契約に伴いこちらが渡すのは魔力以外にはあるのか?」
「そうだな…たまにはどこかに観光にでも行きたいかの。」
観光か…ずっとこの町にいることはないと思うからよさそうだな。
「スフィア、精霊の同時契約とか問題ないの?」
「魔力があれば問題ないです。」
「ノーム契約しよう。俺は魔法が使えないから助かるんだ。」
両手をお互い出して握るとノームからポチへポチからノームへと温かいものが流れていった。スフィアと契約したときと同じだ。周りから見ると男2人が手を取り合っている光景なのだが、まあ他に人はいないから気にしないでおこう。
「さて、よろしくねノーム。」
…と契約したのはいいが、普段はどうしておけばいいんだ?スフィアは部屋があるけど。
「ん…呼ばれるまで消えているか。」
一言いうとノームは姿を隠した。ある程度こちらの考えが分かるようだ。よし、今度こそ寝るか…と思ったのだが気になることが1つあった。
「精霊の住処って…どこにあるんだ?」
「住処ですか…ここから行けます。」
壁にある扉をスフィアが指さしている。ポチが手をかけ開くと中は真っ暗だった。スフィアが開きなおすと今度は真っ白だ…
「ここから行けます。私は住処への案内人なので。」
うん。割と初めて聞いたなその言葉。
「はー…じゃあ他の精霊もここから出入りしてたんだな~」
「今他の精霊はほとんど住処にいますね。契約できる人が中々見つからないようです。」
えー…2精霊契約してる俺はどうなのよ?まあ助かるからいいけどね……
精霊の住みかを覗きこみながらスフィアと話をしていると、その奥から熱を感じた。それはさらに熱くなってきたので、扉から下がることにした。
「み、みつけたーーっ」
中から赤い髪をして羽と尻尾の生えた女の子が飛び出してきた。
「契約!契約して!」
「無理。というか誰?」
「火の精霊サラマンダーちゃんですっ」
自分でちゃんとかいうのかよ…
「契約お願いっ」
「だから無理…」
「なんで!」
「今契約したばかりで、3体目はもっと魔力増えてからじゃないと厳しいからだよ。」
「わかった待つ!」
待つといったが中々帰る様子がない。
「…」
「……」
「……そろそろ上がった?」
「上がるわけないだろーーーっ」
火の精霊は脳筋…と心の中にメモをした。
「とにかくもう寝るから…」
そういうとポチは自分の部屋へとおり、ベッドへダイブした。この夜は今までで一番寝苦しい夜だったのはいうまでもない…
「おかえりなさいませ。」
宿の入り口で待っていたのは気持ち背の縮んだスフィアだった。その姿をまじまじと見つめると、
「自己魔力を消費したためにサイズダウンしています。」
とのことだった。
さて、今回の狩りの本来の目的だった料理用食材だが、肉が2種とハーブが少々だ。何が作れるだろうか…エレノアから聞くとどうやら煮たり焼いたりして食べるものらしい。
「シチュー、カレーとかの煮込み系…トマト煮とかもありか。焼くとなると…もうそのままソテー?串焼きとか??あーミンチにしたらハンバーグとかも出来そうかな…」
スフィアの無事を確認し安心したので、いろんな料理名を口に出しながら考えていると傍でじっとスフィアがこちらを見つめていた。どうやらポチから料理の知識を貰おうとしているらしい。
「初めて聞く名前…作ってみても?」
「もちろんだけど、作り方直接教えなくても作れるんだね。…キノコの時そうだったけ。」
「はい、魔力経由で知識を読み取っています。」
厨房に入りしばらく辺りを眺めていたスフィアは突然日が点いたように動き始めた。手際意よく野菜や肉を切り分け火を通していく。その手がピタリと止まった。
「あの…ここにない調味料は、どこかに売っていますか?」
「…なんですと?ちょと父に聞いてみるわ。」
何を作ろうとしていたかわからないがここの厨房に調味料が足りないらしい。待つ間もスフィアは別の調理を進める手を休めない。
「聞いてきたわよーほとんどの調味料が置いてあるって~ただ、いくつか香辛料が用意出来ないものがあって、ないのはそれだけ…って、もしかしてそれが欲しかったの?」
「多分、そうです。」
「ごめんねーその香辛料はこの辺じゃ売ってないからめったに手に入らないんだ。」
「残念です。」
残念といいながらも特に気にした様子もなくスフィアは料理を完成させた。
テーブルに並べられた料理は先ほどポチが上げていたものが並んでいる。シチュー、トマト煮、ソテー、串焼き、ハンバーグ…あとはサラダがおまけに用意されていた。どうやら作れなかったものはカレーのようでそれだけは目の前にはない。
「ほぅ…変わったものが多いね。」
完成した料理を試食しにソーマさんがやってきた。各自席につき一緒に食事を始めると…
「すいませーん。まだ宿泊まれますか?」
「あ、はいどうぞ。」
「2名食事つきでお願いします。いや~においに釣られてしまって…」
どうやらスフィアが作った料理の匂いに誘われて女性が2名、宿の利用にやってきたようだ。
「あ…ポチ?」
「え?ほんとポチだ。」
「……2人ともまだこの町にいたんだね~。」
数日前に分かれたアルタとエルザの2人だった。
「うん。まだ私達も駆け出しみたいなものだから遠出は出来ないのよ~」
「あ、お客様たちはお知り合いですかね?」
「はい、一度一緒にパーティ組んだことがあるんです。」
ポチは3人でパーティをしたときのことを説明した。エレノアもソーマも楽しそうに話を聞いていたが、そこで食事を出していないのに気がつき、厨房へと向かう。
「スフィア、ここにまだあるものもだしてかまわないかね?」
「はい、かまいません。」
「スフィアたくさん作ったんだね~」
「カレーが出来なかった分がシチューになってしまったので…」
あーなるほど。シチューが大量にあるのか…
出された食事を見てアルタとエルザが驚いた顔をした。
「…このシチュー白いわ。」
「おいしいからおっけー」
どうやら白いシチューはこの世界では珍しいものだったようで大変驚かれた。エレノアにいたっては「え、これシチューだったの?」とか言っていたくらいに。ハンバーグも驚いていた。肉を細かくすること自体がないことだったらしく喜ばれた。
みんなで楽しく食事を済ませた後、アルタとエルザはエレノアに部屋に案内されて姿を消した。ソーマとスフィアは片付けをしている。残されたポチは部屋へ戻り一度ステータスの確認をすることにした。
名前:ポチ
性別:男
年齢:16
職業:錬金術師(商人)
レベル:12
体力:92/92
魔力:528/1015
力:67
速さ:88
知力:511
運:72
物理防御力:43
魔法防御力:176
固有スキル:チュートリアル 鑑定2
称号:スライムに倒された男 精霊の契約者
***** 錬金術師スキル *****
調合2 練成1 分解1 合成1 (生成) (操作)
***** 商人スキル *****
話術1 ストレージ増加2 開店1 値切り1 (経営) (雇用)
わ、5レベルも上がってる…フォースドベアがかなり大きかったと見える。……お?調合が2だ!新しいものが作れるな。それと…合成と値切りが使えるようになっている。
合成1…自分で作ったアイテムを組み合わせ新しいものを作る。
値切り1…5%安く買えるようになる。常時発動。
どっちもありがたいスキルだけど、相変わらず戦闘スキルじゃないんだよな…いいけど。
さて、なにわともあれ調合が2になった!早速作ってみよーっ
調合可能アイテム一覧
-----------------------------------------------------------------------------
・ポーション…材料:ベルペル草×2
・毒消し薬…材料:ギルギル草×2
・痛み止め薬…材料:ギルギル草×1、スライム玉
・???…材料:プルポム草×2
・???…材料:プルポム草×1、ベルペル草×1、スライム玉
-----------------------------------------------------------------------------
えーとたしか…プルポム草2個のがステータス増加剤S。もう1個のはなんだったかな…まあ作ってみればわかるよね。
名前:ステータス増加剤S
効果:全ステータスを半日ほど2倍にする。効果は重複しない。
名前:魔力ポーション
効果:魔力を10%回復する。
…あ、これがあるとソーマさん魔力足りるようになるかな?と…そうだ合成も見てみるか。
合成可能アイテム一覧
-----------------------------------------------------------------------------
・???…材料:ポーション×1、ステータス増加剤S×1
・???…材料:魔力ポーション×1、ステータス増加剤S×1
・???…材料:ポーション×1、魔力ポーション×1
・???…材料:ポーション×2
・???…材料:魔力ポーション×2
・???…材料:ステータス増加剤S×2
-----------------------------------------------------------------------------
わー…なんか多いな。でもまあ使えそうなのもあるかもだし、やるか…
名前:体活剤
効果:体力を半日かけて30%ほど徐々に回復する。
名前:魔活剤
効果:魔力を半日かけて30%ほど徐々に回復する。
名前:体魔力ポーション
効果:体力と魔力を20%回復する。
名前:ポーション+
効果:体力を20%回復する。
名前:魔力ポーション+
効果:魔力を20%回復する。
名前:ステータス増強剤S+
効果:全ステータスを半日ほど3倍にする。効果は重複しない。
ふむ…ストレージの消費を抑えられるくらいかな…問題はステータス増強剤の重複のところだけど、2倍と3倍は同時に使えるのかな…試したいけど今数持ってないから実戦で試すしかないかな~
よし、レベルも10超えたし、明日ポイズンスライムを今度こそ1人で倒してみよう!
「………」
「…」
「…?」
部屋の明かりを消しベッドに転がり、天井を見ていた。どこかからか話し声が聞こえてくる。たしかアルタとエルザの部屋は2階だとか言っていた。でもこの声は下からじゃなく上から聞こえてきている。
上…上はスフィアの部屋だよな…
天井に向かってノックをしてから扉を開く。
「スフィアどうかしたの?」
「御主人様…とくに変わったことはないです。」
…いや、そういうけどスフィアの目の前に1人いるんだけど、誰?
「その人は…?」
「人…?」
「ん?えーと…そちらは誰?」
スフィアの目の前に立っている人物についてたずねた。人と言ったら首を傾げられたからだ。
「ノームです。」
ノームと呼ばれた人物は少し小柄な少年に見える。そして先ほどからなぜかこっちをじっと見つめている。
「…彼がいいな。」
「御主人様ですか?大丈夫だと思いますけど本人の許可を得てください。」
2人?で会話を進めているみたいだけど、そこにどうやら俺のことがまぜられている。何かしたかな…?
ノームと呼ばれた少年はこちらを再び見つめている。
「すまぬが、私と契約を結んでくれんか?」
「契約ですか?」
「うむ。元契約者から開放されて精霊の住処に戻るところだったのだが、おぬしを見たら気が変わったのだ。」
さらに精霊と契約か…レベルも上がって魔力には余裕があるが、どうしよう。
「えーと…ノームと契約すると何が出来るんだ?」
「ふむ、土と自然に関する魔法の代行と、魔力さえもらえれば単独で採取も出来るぞ。」
「なるほど…契約に伴いこちらが渡すのは魔力以外にはあるのか?」
「そうだな…たまにはどこかに観光にでも行きたいかの。」
観光か…ずっとこの町にいることはないと思うからよさそうだな。
「スフィア、精霊の同時契約とか問題ないの?」
「魔力があれば問題ないです。」
「ノーム契約しよう。俺は魔法が使えないから助かるんだ。」
両手をお互い出して握るとノームからポチへポチからノームへと温かいものが流れていった。スフィアと契約したときと同じだ。周りから見ると男2人が手を取り合っている光景なのだが、まあ他に人はいないから気にしないでおこう。
「さて、よろしくねノーム。」
…と契約したのはいいが、普段はどうしておけばいいんだ?スフィアは部屋があるけど。
「ん…呼ばれるまで消えているか。」
一言いうとノームは姿を隠した。ある程度こちらの考えが分かるようだ。よし、今度こそ寝るか…と思ったのだが気になることが1つあった。
「精霊の住処って…どこにあるんだ?」
「住処ですか…ここから行けます。」
壁にある扉をスフィアが指さしている。ポチが手をかけ開くと中は真っ暗だった。スフィアが開きなおすと今度は真っ白だ…
「ここから行けます。私は住処への案内人なので。」
うん。割と初めて聞いたなその言葉。
「はー…じゃあ他の精霊もここから出入りしてたんだな~」
「今他の精霊はほとんど住処にいますね。契約できる人が中々見つからないようです。」
えー…2精霊契約してる俺はどうなのよ?まあ助かるからいいけどね……
精霊の住みかを覗きこみながらスフィアと話をしていると、その奥から熱を感じた。それはさらに熱くなってきたので、扉から下がることにした。
「み、みつけたーーっ」
中から赤い髪をして羽と尻尾の生えた女の子が飛び出してきた。
「契約!契約して!」
「無理。というか誰?」
「火の精霊サラマンダーちゃんですっ」
自分でちゃんとかいうのかよ…
「契約お願いっ」
「だから無理…」
「なんで!」
「今契約したばかりで、3体目はもっと魔力増えてからじゃないと厳しいからだよ。」
「わかった待つ!」
待つといったが中々帰る様子がない。
「…」
「……」
「……そろそろ上がった?」
「上がるわけないだろーーーっ」
火の精霊は脳筋…と心の中にメモをした。
「とにかくもう寝るから…」
そういうとポチは自分の部屋へとおり、ベッドへダイブした。この夜は今までで一番寝苦しい夜だったのはいうまでもない…
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
神に逆らった人間が生きていける訳ないだろう?大地も空気も神の意のままだぞ?<聖女は神の愛し子>
ラララキヲ
ファンタジー
フライアルド聖国は『聖女に護られた国』だ。『神が自分の愛し子の為に作った』のがこの国がある大地(島)である為に、聖女は王族よりも大切に扱われてきた。
それに不満を持ったのが当然『王侯貴族』だった。
彼らは遂に神に盾突き「人の尊厳を守る為に!」と神の信者たちを追い出そうとした。去らねば罪人として捕まえると言って。
そしてフライアルド聖国の歴史は動く。
『神の作り出した世界』で馬鹿な人間は現実を知る……
神「プンスコ(`3´)」
!!注!! この話に出てくる“神”は実態の無い超常的な存在です。万能神、創造神の部類です。刃物で刺したら死ぬ様な“自称神”ではありません。人間が神を名乗ってる様な謎の宗教の話ではありませんし、そんな口先だけの神(笑)を容認するものでもありませんので誤解無きよう宜しくお願いします。!!注!!
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇ちょっと【恋愛】もあるよ!
◇なろうにも上げてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる