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睨み合う2人の視線が交差する。先に動き出したほうが勝てるのか…後で動いたほうが勝てるのかのきわどい勝負。2人はほぼ同時に動き出した。若干相手の方が早く行動を起こす。両手を上に上げハの字を作る。
「ぐあああああああああ!」
俺は前と同じように胸を押さえ倒れこんだ。
「ねえ、弟に付き合ってくれるのはいいんだけど、もうちょっと工夫はないの?」
「…すまん」
「もうちょっと面白い人かと思ったのにな~」
俺は2人の買い物を待っている間に小広場へとやってくると。ユニの友達のセイラとクルトに遭遇した。まあ子供が安全に遊べるところが少ないからここに来れば高確率に会うとは思っていたけどもさ。それにしても酷いダメだしである。
「ねえねえ、この間みたいにさなんか出してよっ 出来たら面白いものがいいんだけど!」
「面白い物??」
うーん、そう言われても子供にとって何が面白いのかなんてよくわからん。でも何も出さないよりは何か出すだけでも違うか?
「ドンナー」
召喚魔法を発動する。目の前に展開する視覚によりリストを順番に眺めよさそうなものを探してみる…お? あるんじゃん。俺はあるものを見つけた。それを呼び出し、手元へと取り出す。
「なにそれ?」
「これはこのままじゃなくてこうするんだ」
袋に入っているそれを取り出し、バラバラになっているそれを組み合わせた。
「そらっ」
それを手に持ち思いっきり前へと飛ばす。そう、発泡スチロールで出来ている組み立てて形にしてから使う飛行機だ。紙飛行機より軽くて頑丈でさらによく飛ぶ。
「うわぁ~」
「や…やるわねっ」
クルトが喜んで飛行機の後を追いかけている。子供が食べるセット商品につけるやっすいおもちゃ。大体の小さな子供はこういった物が大好きだ。しかもこの世界にはない物だから余計にクルトは喜んでいる。
「だけど喜んでいるのはクルトだけよ? ちょっと珍しいとは思うけど私は面白くないわ」
「はいはい。ドンナー」
再び召喚魔法を使用し呼び出す。同じくお子様のおもちゃの中を物色する。セイラは女の子だからこのあたりかな…よし! 俺は呼び出したものの包みをとき、手のひらに乗せてセイラに見せた。
「これは?」
「こうやって使うんだよ」
そのうちの一つを手に持ちセイラの前髪をパチンと留める。そうひまわりの形をした黄色いぱっちんどめだ。それと手鏡のセット。手鏡はプラスチックに銀色のシールが貼ってあるやつ。若干見にくいのはご愛敬だ。その手鏡をセイラの方へ向けるとセイラはぱっちんどめに手を触れながら鏡を覗き込んでいる。
「え、ヤダ。私可愛くない??」
「大変似合っておりますよお嬢様」
ちょっとした悪乗りでそんなことを言うとセイラが驚いたのか走って小広場を出ていこうとした。
「おーい、クルトを忘れてるぞっ」
「あ! 昼っ 昼ご飯だから帰るっ」
戻ってクルトを捕まえると急いで帰っていった。ちょっとからかいすぎたのかもしれん。
…しまった。2人が戻るまで暇になったじゃないか。仕方がないスマホでとった草とか魔物とか地図とかでも眺めておくか。
まあそれほど写真を撮っておいたわけじゃないのであっという間に見終わり、ネットが無くても遊べるアプリで遊んで待つことに。
「先輩お待たせしましたっ」
「遅かったな~」
「はい、すぐそこの広場も回ってきたんですよ」
なるほど、それで余計に時間がかかたんだな。ちらりとコルネーアの方を見るとマジックバックを持っているだけだったので、あれに全部収まっている量を買っただけ…にしてはやっぱり時間掛かりすぎだろう。
「じゃあ後は色々試してみるだけ…ってそういえばどこで作るんだ? コルネーアの家か??」
「え、私はトーアル商会の社員宿なので…」
「あーあそこ狭いもんな。俺の宿も使う道具とかいろいろ出したら無理があるな…」
「えー海先輩調理する場所用意してないんですか?」
「うーん…仕方ないか。んじゃこっち」
よくわかっていない2人を連れて町を北側から外へと抜ける。門から離れた場所に保管所にしまってある店舗を取り出した。
「ええー 先輩これドンナーですよっ なんでいきなり!?」
「とりあえず中へ入るぞー」
驚いている園子を無視して俺はさっさと店舗の中へと入る。慌てて園子がついてきたが、コルネーアさんは入ってこない。
「建物がしまえる収納持ちですって…? え、それって…」
「コルネーアさんどうかしましたか?」
「あ、ううん。今行くわ」
コルネーアさんも中に入ったので扉を閉めると園子がいなかった。
「先輩、ここなんもないんだけどっ」
すでに中を見て回っていた園子が奥から顔をだす。そういえば何も設置していなかったっけ…
「わかった今から用意するから少しだけ待ってくれ」
俺は厨房へ行くととりあえず必要最低限のものを召喚魔法で呼び出しすことに。以前呼び出したものはそのまま使うので、シンクくらいあればいいか?
「ぐあああああああああ!」
俺は前と同じように胸を押さえ倒れこんだ。
「ねえ、弟に付き合ってくれるのはいいんだけど、もうちょっと工夫はないの?」
「…すまん」
「もうちょっと面白い人かと思ったのにな~」
俺は2人の買い物を待っている間に小広場へとやってくると。ユニの友達のセイラとクルトに遭遇した。まあ子供が安全に遊べるところが少ないからここに来れば高確率に会うとは思っていたけどもさ。それにしても酷いダメだしである。
「ねえねえ、この間みたいにさなんか出してよっ 出来たら面白いものがいいんだけど!」
「面白い物??」
うーん、そう言われても子供にとって何が面白いのかなんてよくわからん。でも何も出さないよりは何か出すだけでも違うか?
「ドンナー」
召喚魔法を発動する。目の前に展開する視覚によりリストを順番に眺めよさそうなものを探してみる…お? あるんじゃん。俺はあるものを見つけた。それを呼び出し、手元へと取り出す。
「なにそれ?」
「これはこのままじゃなくてこうするんだ」
袋に入っているそれを取り出し、バラバラになっているそれを組み合わせた。
「そらっ」
それを手に持ち思いっきり前へと飛ばす。そう、発泡スチロールで出来ている組み立てて形にしてから使う飛行機だ。紙飛行機より軽くて頑丈でさらによく飛ぶ。
「うわぁ~」
「や…やるわねっ」
クルトが喜んで飛行機の後を追いかけている。子供が食べるセット商品につけるやっすいおもちゃ。大体の小さな子供はこういった物が大好きだ。しかもこの世界にはない物だから余計にクルトは喜んでいる。
「だけど喜んでいるのはクルトだけよ? ちょっと珍しいとは思うけど私は面白くないわ」
「はいはい。ドンナー」
再び召喚魔法を使用し呼び出す。同じくお子様のおもちゃの中を物色する。セイラは女の子だからこのあたりかな…よし! 俺は呼び出したものの包みをとき、手のひらに乗せてセイラに見せた。
「これは?」
「こうやって使うんだよ」
そのうちの一つを手に持ちセイラの前髪をパチンと留める。そうひまわりの形をした黄色いぱっちんどめだ。それと手鏡のセット。手鏡はプラスチックに銀色のシールが貼ってあるやつ。若干見にくいのはご愛敬だ。その手鏡をセイラの方へ向けるとセイラはぱっちんどめに手を触れながら鏡を覗き込んでいる。
「え、ヤダ。私可愛くない??」
「大変似合っておりますよお嬢様」
ちょっとした悪乗りでそんなことを言うとセイラが驚いたのか走って小広場を出ていこうとした。
「おーい、クルトを忘れてるぞっ」
「あ! 昼っ 昼ご飯だから帰るっ」
戻ってクルトを捕まえると急いで帰っていった。ちょっとからかいすぎたのかもしれん。
…しまった。2人が戻るまで暇になったじゃないか。仕方がないスマホでとった草とか魔物とか地図とかでも眺めておくか。
まあそれほど写真を撮っておいたわけじゃないのであっという間に見終わり、ネットが無くても遊べるアプリで遊んで待つことに。
「先輩お待たせしましたっ」
「遅かったな~」
「はい、すぐそこの広場も回ってきたんですよ」
なるほど、それで余計に時間がかかたんだな。ちらりとコルネーアの方を見るとマジックバックを持っているだけだったので、あれに全部収まっている量を買っただけ…にしてはやっぱり時間掛かりすぎだろう。
「じゃあ後は色々試してみるだけ…ってそういえばどこで作るんだ? コルネーアの家か??」
「え、私はトーアル商会の社員宿なので…」
「あーあそこ狭いもんな。俺の宿も使う道具とかいろいろ出したら無理があるな…」
「えー海先輩調理する場所用意してないんですか?」
「うーん…仕方ないか。んじゃこっち」
よくわかっていない2人を連れて町を北側から外へと抜ける。門から離れた場所に保管所にしまってある店舗を取り出した。
「ええー 先輩これドンナーですよっ なんでいきなり!?」
「とりあえず中へ入るぞー」
驚いている園子を無視して俺はさっさと店舗の中へと入る。慌てて園子がついてきたが、コルネーアさんは入ってこない。
「建物がしまえる収納持ちですって…? え、それって…」
「コルネーアさんどうかしましたか?」
「あ、ううん。今行くわ」
コルネーアさんも中に入ったので扉を閉めると園子がいなかった。
「先輩、ここなんもないんだけどっ」
すでに中を見て回っていた園子が奥から顔をだす。そういえば何も設置していなかったっけ…
「わかった今から用意するから少しだけ待ってくれ」
俺は厨房へ行くととりあえず必要最低限のものを召喚魔法で呼び出しすことに。以前呼び出したものはそのまま使うので、シンクくらいあればいいか?
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誤字情報:9話 下から6行上 「剤量子化」
材料しか
ありがとうございます
直しました