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第六話:かくして魔王は原点に回帰した
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天界神軍とのM&A(合併・買収)を成功させてから数年。
株式会社MAOHホールディングスは、地上と天界にまたがる超巨大複合企業体へと成長していた。
元・熾天使メタトロンは、現在、コンプライアンス監査室の室長として、その厳格さで社内の不正に目を光らせている。「神の視点による内部監査」は恐ろしく的確で、経費の不正申請などが完全に撲滅された。
俺、ヴァルヴレイヴ名誉会長の日常は、もはや隠居した老人のそれだった。
主な業務は、企業のイメージキャラクターとしての活動。新しく開設されたテーマパーク「マオー・ランド」でのパレード参加や、子供たちとのふれあいタイム。もはや、俺がかつて恐怖の魔王だったことなど、古文書でしか知られていない。
「……これで、本当に良かったのだろうか」
会長室の窓から、平和になった世界を眺めながら、俺は虚しさを噛み締めていた。
世界征服という野望は、あまりにも有能な部下たちの手によって、世界経営という現実へと昇華されてしまった。俺の居場所は、どこにもない。
そんなある日。
俺の元に、一人の男が訪れた。
ボロボロのローブを纏い、その瞳には消えることのない絶望と復讐の炎を宿している。
何より、その身から放たれる禍々しい魔力は、かつての俺に匹敵するほどだった。
「貴様が…ヴァルヴレイヴか」
男は、低い声で言った。
「いかにも。いかにも俺が、株式会社MAOHホールディングス名誉会長、ヴァルヴレイヴだ。何の用かね?」
俺は、わざと威厳のない口調で答えた。
「ふざけるな!」
男は激昂し、部屋中に凄まじいプレッシャーを放った。
「貴様は、我ら魔族の誇りを捨て、人間どもに媚びへつらい、平和という名の堕落に身を沈めた裏切り者だ!俺は、真の魔王となるために、貴様を倒しに来た!」
真の魔王。
その言葉に、俺の心の奥底で、忘れかけていた何かが疼いた。
「ほう…面白い。名乗ってみろ」
「我が名はゾルゲ。遥か辺境の地で、古の魔王の道を継ぐべく力を蓄えてきた者だ!」
ゾルゲと名乗る男は、高らかに宣言した。
「見よ!これが我が力!我が絶望の軍勢だ!」
彼が手をかざすと、窓の外の空が暗雲に覆われ、地面から無数のスケルトンやゾンビ、おぞましい魔獣たちが湧き出てきた。それはまさしく、かつての俺が率いていたような、混沌と破壊の軍団だった。
「どうだ、ヴァルヴレイヴ!貴様の築き上げた平和など、この俺が今日、全て破壊してくれる!恐怖を思い出せ!絶望にひれ伏せ!」
ついに来た。
ついに、俺が本来いるべき場所、本来戦うべき相手が現れたのだ。
俺はゆっくりと立ち上がり、何年も使っていなかった魔力を、その身に滾らせた。
「フ、フハハ…フハハハハハハ!待っていたぞ、ゾルゲ!貴様のような男が現れるのを!」
俺は、心の底から笑った。
これで、退屈な日常は終わりだ!
再び、俺は魔王として、この世界の覇権を賭けて戦うことができる!
「全社員に通達!緊急事態発生!レベル『災害』を超え、レベル『世界征服(リベンジ)』!総員、戦闘準備!」
俺が社内放送で叫ぶと、数分後、役員たちが会長室に集まってきた。
元勇者、ゼノビア、ドワーグ、フェイ、そしてリモートでリリスとメタトロン。
「会長、ご指示を!」
元勇者が、いつになく真剣な表情で剣を構える。
「うむ!敵は、真の魔王を名乗るゾルゲ!奴は、我らが築いたこの平和を破壊し、世界を恐怖で支配しようとしている!断じて許すわけにはいかん!」
俺が力強く言うと、四天王たちは顔を見合わせた。
そして、CEOのゼノビアが、冷静に口火を切った。
「なるほど。つまり、競合他社の出現、ということですね」
「話が違う!」
「確かに、彼のビジネスモデルは我々の創業当初のものと酷似しています。いわゆる『恐怖マーケティング』。古典的ですが、一定の需要は見込めます」(ゼノビア)
「えー、でもビジュアル、ちょっと古くない?あのドクロとかゾンビとか。今どき流行らないよー。もっと映える魔獣とかいないのかな?」(フェイ)
「彼のアンデッド軍団、私の使役する者たちより質が低いですね。あんなの、ハッキングすれば一瞬で指揮権奪えますけど」(リリス)
「あの魔力…エネルギー効率が悪い。無駄な放出が多すぎる。我が社の新型動力炉の方が、遥かに優れている」(ドワーグ)
「神の法に照らし合わせても、彼の行為は多数の条項に違反しています。これは懲罰対象ですね」(メタトロン)
全員の意見を聞いて、俺は確信した。
こいつら、全く分かっていない。
これは、ビジネスじゃない。存亡を賭けた、覇権争いだ!
「もういい!お前たちの意見は聞かん!俺が出る!魔王には、魔王が当たるのが筋というものだ!」
俺はそう言い放ち、会長室の窓を突き破って飛び出した。
眼下には、破壊の限りを尽くすゾルゲの軍勢と、それを遠巻きに眺める住民たち。
そして、上空には、その様子を中継する報道ヘリが何機も飛んでいる。
「見たかゾルゲ!俺が来たからには、もはや貴様の好きにはさせん!」
「来たな、裏切り者!その腑抜けた体で、この俺に勝てるかな!」
俺とゾルゲ、新旧の魔王が対峙する。
世界中の人々が、固唾をのんでその光景を見守っている。
これだ!この緊張感!この絶望的な状況!
俺は、最大魔力を込めた破滅のオーラをその身に纏った。
「思い知るがいい!元祖・魔王の力を!」
俺が必殺技を放とうとした、その時。
俺たちの間に、巨大なスクリーンが、すぅっと降りてきた。
空中に投影された、巨大なスクリーンだ。
そして、そこに、CEOゼノビアの涼やかな顔がアップで映し出された。
『――ゾルゲ様、および魔族の皆様。本日は、弊社主催のイベントにご参加いただき、誠にありがとうございます』
「な、なんだこれは!?」
ゾルゲが困惑の声を上げる。俺もだ。
スクリーンの中のゼノビアは、完璧な営業スマイルで語りかけた。
『ただいま、弊社では、新規事業として「悪役派遣サービス」を立ち上げました。平和な世界に退屈している皆様へ、刺激的な日常をお届けするサービスです』
「は?」
『ゾルゲ様のように、高い志と実力をお持ちの魔王様を、イベントやテーマパークのボスキャラとして派遣いたします。もちろん、成果に応じた報酬と、手厚い福利厚生をお約束します。年金、社会保険も完備です!』
ゾルゲは、完全に動きを止めた。
彼の背後にいた魔獣たちも、何が起きているのか分からず、きょとんとしている。
ゼノビアのプレゼンは続く。
『さあ、ゾルゲ様!その有り余る魔力、無意味な破壊に使うのは、あまりにも非効率的!もったいない!我々と共に、世界経済を回しませんか!?』
そして、スクリーンの横に、テロップが流れた。
【今なら入社祝い金あり!詳しくはWebで!】
ゾルゲは、天を仰いだ。
彼の瞳から、復讐の炎が、すぅ…っと消えていくのが分かった。
代わりに宿ったのは、かつての俺が、そしてメタトロンが浮かべたものと全く同じ、「深い困惑」の色だった。
彼は、震える声で呟いた。
「……あの、福利厚生について、詳しくお伺いしても…?」
俺は、天高く掲げた拳を、そっと下ろした。
そして、静かにマオー・ランドの方角へ飛んでいった。
もうすぐ、パレードの時間だったからだ。
結局、俺が本当に世界征服を成し遂げる日は、永遠に来ないのかもしれない。
だが、世界中のあらゆる「脅威」を吸収し、社員の幸福を追求し続けるこの巨大企業こそが、ある意味で、世界を征服したと言えるのかもしれない。
俺は、パレードカーの上で子供たちに手を振りながら、少しだけ、笑った。
悪くない。
こんな「世界征服」も、悪くないのかもしれないな、と。
株式会社MAOHホールディングスは、地上と天界にまたがる超巨大複合企業体へと成長していた。
元・熾天使メタトロンは、現在、コンプライアンス監査室の室長として、その厳格さで社内の不正に目を光らせている。「神の視点による内部監査」は恐ろしく的確で、経費の不正申請などが完全に撲滅された。
俺、ヴァルヴレイヴ名誉会長の日常は、もはや隠居した老人のそれだった。
主な業務は、企業のイメージキャラクターとしての活動。新しく開設されたテーマパーク「マオー・ランド」でのパレード参加や、子供たちとのふれあいタイム。もはや、俺がかつて恐怖の魔王だったことなど、古文書でしか知られていない。
「……これで、本当に良かったのだろうか」
会長室の窓から、平和になった世界を眺めながら、俺は虚しさを噛み締めていた。
世界征服という野望は、あまりにも有能な部下たちの手によって、世界経営という現実へと昇華されてしまった。俺の居場所は、どこにもない。
そんなある日。
俺の元に、一人の男が訪れた。
ボロボロのローブを纏い、その瞳には消えることのない絶望と復讐の炎を宿している。
何より、その身から放たれる禍々しい魔力は、かつての俺に匹敵するほどだった。
「貴様が…ヴァルヴレイヴか」
男は、低い声で言った。
「いかにも。いかにも俺が、株式会社MAOHホールディングス名誉会長、ヴァルヴレイヴだ。何の用かね?」
俺は、わざと威厳のない口調で答えた。
「ふざけるな!」
男は激昂し、部屋中に凄まじいプレッシャーを放った。
「貴様は、我ら魔族の誇りを捨て、人間どもに媚びへつらい、平和という名の堕落に身を沈めた裏切り者だ!俺は、真の魔王となるために、貴様を倒しに来た!」
真の魔王。
その言葉に、俺の心の奥底で、忘れかけていた何かが疼いた。
「ほう…面白い。名乗ってみろ」
「我が名はゾルゲ。遥か辺境の地で、古の魔王の道を継ぐべく力を蓄えてきた者だ!」
ゾルゲと名乗る男は、高らかに宣言した。
「見よ!これが我が力!我が絶望の軍勢だ!」
彼が手をかざすと、窓の外の空が暗雲に覆われ、地面から無数のスケルトンやゾンビ、おぞましい魔獣たちが湧き出てきた。それはまさしく、かつての俺が率いていたような、混沌と破壊の軍団だった。
「どうだ、ヴァルヴレイヴ!貴様の築き上げた平和など、この俺が今日、全て破壊してくれる!恐怖を思い出せ!絶望にひれ伏せ!」
ついに来た。
ついに、俺が本来いるべき場所、本来戦うべき相手が現れたのだ。
俺はゆっくりと立ち上がり、何年も使っていなかった魔力を、その身に滾らせた。
「フ、フハハ…フハハハハハハ!待っていたぞ、ゾルゲ!貴様のような男が現れるのを!」
俺は、心の底から笑った。
これで、退屈な日常は終わりだ!
再び、俺は魔王として、この世界の覇権を賭けて戦うことができる!
「全社員に通達!緊急事態発生!レベル『災害』を超え、レベル『世界征服(リベンジ)』!総員、戦闘準備!」
俺が社内放送で叫ぶと、数分後、役員たちが会長室に集まってきた。
元勇者、ゼノビア、ドワーグ、フェイ、そしてリモートでリリスとメタトロン。
「会長、ご指示を!」
元勇者が、いつになく真剣な表情で剣を構える。
「うむ!敵は、真の魔王を名乗るゾルゲ!奴は、我らが築いたこの平和を破壊し、世界を恐怖で支配しようとしている!断じて許すわけにはいかん!」
俺が力強く言うと、四天王たちは顔を見合わせた。
そして、CEOのゼノビアが、冷静に口火を切った。
「なるほど。つまり、競合他社の出現、ということですね」
「話が違う!」
「確かに、彼のビジネスモデルは我々の創業当初のものと酷似しています。いわゆる『恐怖マーケティング』。古典的ですが、一定の需要は見込めます」(ゼノビア)
「えー、でもビジュアル、ちょっと古くない?あのドクロとかゾンビとか。今どき流行らないよー。もっと映える魔獣とかいないのかな?」(フェイ)
「彼のアンデッド軍団、私の使役する者たちより質が低いですね。あんなの、ハッキングすれば一瞬で指揮権奪えますけど」(リリス)
「あの魔力…エネルギー効率が悪い。無駄な放出が多すぎる。我が社の新型動力炉の方が、遥かに優れている」(ドワーグ)
「神の法に照らし合わせても、彼の行為は多数の条項に違反しています。これは懲罰対象ですね」(メタトロン)
全員の意見を聞いて、俺は確信した。
こいつら、全く分かっていない。
これは、ビジネスじゃない。存亡を賭けた、覇権争いだ!
「もういい!お前たちの意見は聞かん!俺が出る!魔王には、魔王が当たるのが筋というものだ!」
俺はそう言い放ち、会長室の窓を突き破って飛び出した。
眼下には、破壊の限りを尽くすゾルゲの軍勢と、それを遠巻きに眺める住民たち。
そして、上空には、その様子を中継する報道ヘリが何機も飛んでいる。
「見たかゾルゲ!俺が来たからには、もはや貴様の好きにはさせん!」
「来たな、裏切り者!その腑抜けた体で、この俺に勝てるかな!」
俺とゾルゲ、新旧の魔王が対峙する。
世界中の人々が、固唾をのんでその光景を見守っている。
これだ!この緊張感!この絶望的な状況!
俺は、最大魔力を込めた破滅のオーラをその身に纏った。
「思い知るがいい!元祖・魔王の力を!」
俺が必殺技を放とうとした、その時。
俺たちの間に、巨大なスクリーンが、すぅっと降りてきた。
空中に投影された、巨大なスクリーンだ。
そして、そこに、CEOゼノビアの涼やかな顔がアップで映し出された。
『――ゾルゲ様、および魔族の皆様。本日は、弊社主催のイベントにご参加いただき、誠にありがとうございます』
「な、なんだこれは!?」
ゾルゲが困惑の声を上げる。俺もだ。
スクリーンの中のゼノビアは、完璧な営業スマイルで語りかけた。
『ただいま、弊社では、新規事業として「悪役派遣サービス」を立ち上げました。平和な世界に退屈している皆様へ、刺激的な日常をお届けするサービスです』
「は?」
『ゾルゲ様のように、高い志と実力をお持ちの魔王様を、イベントやテーマパークのボスキャラとして派遣いたします。もちろん、成果に応じた報酬と、手厚い福利厚生をお約束します。年金、社会保険も完備です!』
ゾルゲは、完全に動きを止めた。
彼の背後にいた魔獣たちも、何が起きているのか分からず、きょとんとしている。
ゼノビアのプレゼンは続く。
『さあ、ゾルゲ様!その有り余る魔力、無意味な破壊に使うのは、あまりにも非効率的!もったいない!我々と共に、世界経済を回しませんか!?』
そして、スクリーンの横に、テロップが流れた。
【今なら入社祝い金あり!詳しくはWebで!】
ゾルゲは、天を仰いだ。
彼の瞳から、復讐の炎が、すぅ…っと消えていくのが分かった。
代わりに宿ったのは、かつての俺が、そしてメタトロンが浮かべたものと全く同じ、「深い困惑」の色だった。
彼は、震える声で呟いた。
「……あの、福利厚生について、詳しくお伺いしても…?」
俺は、天高く掲げた拳を、そっと下ろした。
そして、静かにマオー・ランドの方角へ飛んでいった。
もうすぐ、パレードの時間だったからだ。
結局、俺が本当に世界征服を成し遂げる日は、永遠に来ないのかもしれない。
だが、世界中のあらゆる「脅威」を吸収し、社員の幸福を追求し続けるこの巨大企業こそが、ある意味で、世界を征服したと言えるのかもしれない。
俺は、パレードカーの上で子供たちに手を振りながら、少しだけ、笑った。
悪くない。
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