僕のためにひと肌脱いで

青い縞猫

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半年後 [ほぼエロなし]

とある週末の2人の本音

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厩舎の方が少しザワザワしている。
兄上達が戻ったみたいだ。

置いて行かれた事に、文句の一つも言いたい所だが、自分が断った手前それも出来ない。

昨夜兄上は、大事な話だと言った。そして、僕の誕生日の事も言ってた。
そして、街に一緒に買い物にと、、、

そこまで考えて、やっと、、、
兄上がお祝いをしてくれようとしていたのではないか?と気が付いた。


くそぅ、、、
あの時気がついていれば、、、
兄上を抱けないままなんて事もなかったのに、後悔とはどんな時も後から来るから後悔なんだと、くだらない事ばかり考えてしまう。

イライラした気分のまま、部屋にいると扉がノックされる。返事を返すと

「ジル様がお戻りになられましたよ?」

扉を開けたセバスにいい笑顔で言われた。
さらにムカつく。

「なにそれ。そんなに楽しかったの⁉️」 

「はい。ジル様からデートの様だと言われました。」

兄上とデート、、、
そんな、、、 
僕だってまだデートした事ないのに、、、

「セバス、そんなにユーグをいじめるなよ?」

こちらも満面の笑みを浮かべて、僕の部屋に入ってくる。

「兄上だって、すごく楽しそうじゃないですか。」

「あぁ。実際楽しかったしな。」

「そうですか。良かったですね。 じゃあ、僕に見せびらかしてないで、さっさと部屋から出てって下さい。」

「なんだ? 機嫌悪いのか? 自分が行かないって言ったのに。 じゃあ、要件だけ伝えとく。明日は昼前には寄宿舎帰るから。それから、、、 遅くなったけど、誕生日おめでとう。 後で開けろよ。  …じゃあな。」

ジルは、プレゼントだけを置いて仕方ない。と、肩をすくめて部屋を出て行ってしまった。

1人残ったユーグは、、、
ただひたすら後悔の中。蹲って、頭を抱えて。
そんな事をしているくらいなら一言
「ごめんなさい」
が言えれば、その日の夜も独り寝なんて事はなかったのに。

一方ジルは…

「セバス、悪いんだけど来週土曜日のユーグの予定開けといて。ほら、今日頼んだお店の事、結局言えなかったから、、、」

少し気落ちしたジル様は、やるせなさげだ。

「畏まりました。」

「悪いね。今日は俺に無理矢理付き合わせちゃったし。」

「いいえ、街歩きも楽しいものでしたよ?」

「そう? そう言ってもらえると嬉しいけど、あんまり嬉しそうにしてると父上にヤキモチ焼かれても困るから、程々にね。」

一瞬、セバスの表情が強張ったように見えたが気のせいかな?

「ジル様のお気になさるような事ではありませんよ?」

「そうだと良いけど。父上の執着、ハンパない時あるから。セバス、気をつけてよね。」

それだけ言うと、ジルは自室に帰って行った。
まさか、、、
とは思ったが、その日の夜セバスはジークハルトに呼び出された。
何があったのかは、、、

セバスの本音

「この人、怖すぎる」

その一言から、察して欲しい。
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