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知らない朝
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朝早く起きるとリビングに何故かお母さんがいた。
構造的に玄関へ行くにはリビングを通らないといけなかった。
「なんで…」
床にまで散らばるお酒の瓶。
酔っ払って顔の赤い、様子の可笑しいお母さん。
本能でまずいことは感じとれたが、その時には既に気づかれていた。
「どこに行こうとしているの?こんな時間に…まさか悪さをしに行くんじゃないでしょうね。また私に迷惑をかけるつもり?」
なんで起きてるんだ…
まずい…これは非常に…
「いや、学校に…」
間違ってはない…けど
「こんな早い時間から学校へ行く?…そんなに早く行く人間がいるわけないじゃない!」
それは、そうなんだよな…
お母さんに会いたくないから
なんて言ったら、いよいよ命が危ない。
どうしよう…
「あの…ごめんなさい…」
謝るしかなかった…
どうせいつものように殴られるだけだろう。
そんな甘いことを考えていた。
酔っ払っているお母さんは大体やり取りの後殴る蹴るの暴行が始まる。
今まで自分の体裁のために見えるところに傷をつけることはなかったから今日もそんな感じなんだろうなって思っていた。
そう思っていたんだけど…
今日は違った。
落ちている瓶で殴られたり机自体を投げられたりした。
どこにそんな力があるんだってほどに…
瓶が割れる音、
存在を否定するような罵声、
体の痛み、
限界だった。
「ごめんなさい」
そんな言葉何回言ったって意味なんかなかった。
「助けて」
そんな言葉にも意味は無い。
もう疲れたよ。
俺だって…もう…
そんな中でふと俊の言葉を思い出した。
『耐えきれなくなったら俺の家に逃げてこい』
縋るしかなかった
俺を認めてくれる存在に…
その考えが浮かんでからは早かった。
俺は玄関のドアまで急ぎ、家を出た。
そして痛む足を堪えながら、必死に、自分の出せる全速力でここまで来た。
構造的に玄関へ行くにはリビングを通らないといけなかった。
「なんで…」
床にまで散らばるお酒の瓶。
酔っ払って顔の赤い、様子の可笑しいお母さん。
本能でまずいことは感じとれたが、その時には既に気づかれていた。
「どこに行こうとしているの?こんな時間に…まさか悪さをしに行くんじゃないでしょうね。また私に迷惑をかけるつもり?」
なんで起きてるんだ…
まずい…これは非常に…
「いや、学校に…」
間違ってはない…けど
「こんな早い時間から学校へ行く?…そんなに早く行く人間がいるわけないじゃない!」
それは、そうなんだよな…
お母さんに会いたくないから
なんて言ったら、いよいよ命が危ない。
どうしよう…
「あの…ごめんなさい…」
謝るしかなかった…
どうせいつものように殴られるだけだろう。
そんな甘いことを考えていた。
酔っ払っているお母さんは大体やり取りの後殴る蹴るの暴行が始まる。
今まで自分の体裁のために見えるところに傷をつけることはなかったから今日もそんな感じなんだろうなって思っていた。
そう思っていたんだけど…
今日は違った。
落ちている瓶で殴られたり机自体を投げられたりした。
どこにそんな力があるんだってほどに…
瓶が割れる音、
存在を否定するような罵声、
体の痛み、
限界だった。
「ごめんなさい」
そんな言葉何回言ったって意味なんかなかった。
「助けて」
そんな言葉にも意味は無い。
もう疲れたよ。
俺だって…もう…
そんな中でふと俊の言葉を思い出した。
『耐えきれなくなったら俺の家に逃げてこい』
縋るしかなかった
俺を認めてくれる存在に…
その考えが浮かんでからは早かった。
俺は玄関のドアまで急ぎ、家を出た。
そして痛む足を堪えながら、必死に、自分の出せる全速力でここまで来た。
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