お嬢様お手をどうぞ 

mizumori

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2章 攻略対象者(仮)

レオパルド SIDE

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 ミッションコンプリート。今日は調子がいい、僕は機嫌よく帰りの馬車に乗り込んだ。先に帰ったのか、来ているはずの兄上を見かけなかったのも幸運だった。

「なあ、ジェラルド。今日は上手くいったと思わないか」

  前の席に座っている僕の従僕に聞いてみると、うなずいてくれた。

 「はい、かなりの好感を得られたものと思います。それにレオパルド様のお美しい顔に赤くなられていたローヴェリア公爵令嬢はなかなかお可愛らしいと」

  話しているときは緊張していたのか、硬くなってうつむきがちだった彼女だが、帰りに振り返ると赤い顔をしていた。母上ゆずりのこの顔は女の子に受けがいい。

 「でも大人しすぎないか、僕はもうすこし活発な方が好きなんだけど」

 「そうは言われますが、気の強いご令嬢はそれはそれで大変ですよ。レオパルド様は彼女一人にお決めになったのですか」

  そんなことはない、母上も妃と側室、何人かの女の子を僕のものにしても良いと言ってくださったし、ゆっくりと決めるつもりだ。

 「候補は何人もいるんだ、まだ全員会っていないし。ただ可愛かったから候補には入れとく」

  やれやれ、めんどうだな。母上がうるさい。有力家臣の令嬢の好意を得ておけば、このあと僕を支えてくれるだろうから、しっかりやるように言われている。王太子になれば、好きにできるらしいので僕はなるつもりだし、多少の努力はしようと思う。でもこういうことは母上とかお祖父様の力で決まるのではないかな。僕がなにをやってもあまり変わらないような気がする。弟たちはいしたことがないし、とりあえずの候補は僕と兄上だけだ。あのすかした兄上の下につくのはいやなので、やれることはやるけれどね。
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