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海外編
EMBER(4)
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ステージ袖、空気が張り替えられる。
それまで流れていた別ブランドの音楽が、ゆっくりと遠のき、拍手が収束していく。
床を伝っていた振動が止み、会場は一瞬、呼吸を忘れたみたいに静かになった。
照明が落ちる。
完全な暗闇ではなく、輪郭だけが残る薄い闇。
低く、腹の底に触れるような音が鳴り始めた。
旋律とは呼べない、鼓動が高鳴る前触れみたいな音。
その瞬間、観客の身体がわずかに前のめりになった。
――始まる。
袖の内側で、蓮はいつも通りの呼吸のまま、重心を足の裏に落とす。
背中に、衣装の重さ。
フレイヤの視線が、横から刺さる。
言葉も合図もない。
しかしそれで足りている。
蓮は、一歩前へ出た。
一気に照明が当たり、蓮を照らす。
リアムの言っていたとおりだった。
ランウェイの照明は強く、逃げ場を与えない。
一着目。
黒を基調にしたその服は、光を吸い込みすぎない。
肩甲骨に沿ったカットが、動いたときだけ影を作る。
背中のタトゥーは、露骨には見えないが、布がずれるたび、影が生まれ、消える。
観る側は、その“途中”を追わされる。
蓮の歩幅は、抑えられている。
衣装に沿ってもっと大胆にモデルらしく歩くこともできるが、そうはしない。あくまでも、自然に。
少しウォーキングの練習もしたが、自分には合わなかった。
それでも、客席は目を離せない。
顔は正面を向いたまま。
視線を落とせば、観る側と同じ高さになる。
それをしないのはフレイヤの服が主役だと分かっているからだった。
一歩。
また一歩。
会場は静かだ。
ざわめきが起きないのは、集中している証拠だった。
最後の位置で、ほんの一拍だけ止まる。
止まった瞬間、布がわずかに遅れて揺れる。
その遅れが、余韻になる。
体の向きを変える。
背中に、光が追いつくかどうかのところで、一着目が終わった。
まだ拍手は起きないが、空気が一段と重くなる。
袖に戻ると、現実が一気に流れ込む。
足音、布の擦れる音、誰かの小さな咳払い。
着替えは速い。
衣装が外れ、肩が露わになる。
優真が、無言でタオルを差し出す。
受け取る指先が一瞬だけ触れた。
それだけで、身体の奥が静かになる。
言葉はいらなかった。
(蓮さん、集中してる)
二着目。
灰色、これは煤を落としたあとの色とフレイヤが言っていた。
照明の下に出ると、先程の空気が少しだけ柔らぐ。
だが、この服は油断を許さない。
蓮は再び歩き出す。
一歩ごとに、布が遅れて動く。
肩、腰、重心。
身体の癖が、そのままステージに晒されていく。
覆われているはずなのに、
一着目よりも、ずっと“中身”が見える。
蓮は、意識的に歩幅を変えた。
ほんの半歩、内側へ。
布の揺れが変わり、流れきらず、留まる。
動いているのに、熱だけが残る。
客席のどこかで、息を呑む気配。
だが、まだ音にはならない。
――二着目が終わった。
袖に戻ると、ノアが思わず口元を押さえている。
「めっちゃいいじゃん…レンは化けるね?!」
エリオットは無言で縫い目を追い、短く頷いた。
優真は、ただ蓮を見る。
視線が交わる。
――大丈夫
そう言われている気がして、蓮は肩の力を抜いた。
三着目は白に近い灰色。
最も静かな服だった。
照明はさらに落ち、音楽も削ぎ落とされる。
派手な演出はない。
足音と、布の擦れる音だけが、はっきり聞こえる。
この服は、主張しないが、他の二着同様に逃げ場もない。
蓮は、まっすぐ立つ。
良く見せようとも、隠そうともしない。
生きてきた線だけが、そこにある。
一歩。もう一歩。
会場が、静かになる。
音楽はどこかで鳴っているのに、それ以外の気配が消えていく。
視界の端で、誰かが立ち上がった。
蓮は視線をずらさないまま、ランウェイの終わりで、立ち止まる。
ほんの一瞬、間を置く。
その“間”が、すべてだった。
向きを変えた瞬間、拍手が起きる。
大きすぎないが、途切れない。
数人が立ち上がり、スタンディングオベーションをした。
この服は、歓声を求めていない。
じわじわと理解されることを、待っている。
袖に戻った瞬間、蓮の肩から、はっきりと力が抜けた。
自分の鼓動が、ようやく耳に戻ってくる。
フレイヤが、静かに息を吐く。
何も言わない。言う必要がなかった。
ヴァーノン兄弟は視線を交わし、短く頷く。
リアムは少し離れた場所で、満足そうに口角を上げた。
優真が近づく。
声は控えめだが蓮以上にホッとした顔をしていた。
「……お疲れさまです」
蓮は、短く笑う。
「ん、ただいま」
その一言で、ランウェイの時間が、終わった。
控室の奥で、また次のブランドの音楽が立ち上がる。
世界はもう、次へ進んでいる。
こうしてランウェイの火は、役目を終えた。
きっとこの先、形を変えて、誰かの胸の奥に残って、次の時間へ静かに受け渡されていく。
――
控室に戻ると、ランウェイの向こう側に置いてきた緊張が、扉一枚で切り替わる。
音楽はまだ遠くで鳴っているが、ここではすでに出番を終えたモデルたちが楽しげに時間を過ごしていた、
誰かが深く息を吐く。
誰かが笑い、誰かが壁にもたれる。
それぞれが、自分の“数分間”を終えた顔をしている。
蓮は、椅子に腰を下ろした。
脚に力が入らないわけじゃない。
ただ、もう踏ん張る必要がないと、身体が理解している。
三着目の衣装を外すと、布の重みが離れる。
代わりに、背中に残るのは、照明の熱と、視線の記憶。
優真が近づいてきて、ハンガーを受け取る。
動きは静かで、急がない。
「……汗、すごいですね」
「まぁな」
短く返す声は、いつもより少し低い。
タオルで首元を拭かれる。
その手つきが、仕事の顔をしているのに、触れ方はいつも通りで、それがひどく安心する。
控室の奥で、フレイヤがスタッフに囲まれている。
言葉は多くない。
でも、誰もが彼女の一言一言を待っている。
「3着目、間、よかったよ」
それだけ。
拍手も、賛辞もない。
でも、その短さが、すべてだった。
ヴァーノン兄弟が近づいてくる。
ノアは相変わらずテンションが高いが、声は少し抑えめだ。
「レン!!Well done!ソンザイがやばすぎだった!」
エリオットは頷きながらノアのあとに続いた。
「レン、無意識だったかもしれないが普段の姿と服が調和しててよかったよ、」
リアムは、少し離れた位置でその様子を見ていたが、やがて近づいてきた。
「おつかれ、レン」
短い言葉。
「今日のコレクションで、“MERIDIAN”って名前と一緒に、レンの名前も刻まれたんじゃないかな」
蓮は、少しだけ目を伏せる。
(……刻まれた、か)
ランウェイに立った瞬間の感覚が、まだ身体の奥に残っている。
視線を集めて、飲み込まれて、でも溶けなかった感覚。
「……ありがとな」
それ以上、言う必要はなかった。
控室の空気は、次第に日常へ戻っていく。
次のショーの話、移動の段取り、軽い冗談。
でも、蓮の周囲だけ、ほんの少し、間ができるた。
誰かが視線を向けて、すぐに逸らす。
値
――この場所に、いた人間だ、と。
優真は、それを見ていた。
自分が手を貸した人が、自分が信じて隣に立ってきた人が。
胸の奥が、静かに満ちる。
「……蓮さん」
呼ぶと、視線が向く。
「今日、すごかったです」
蓮は一瞬、照れたみたいに視線を逸らしてから、短く笑った。
「まぁ……悪くなかったかな」
控室の照明は、白くて、優しい。
ランウェイほど残酷じゃない。
その光の中で、蓮はただの一人の人間に戻る。
でも、今日という日は、確実に刻まれていた。
“モデルが歩いた”日じゃない。
“蓮という存在が、ここにいた”日として。
それまで流れていた別ブランドの音楽が、ゆっくりと遠のき、拍手が収束していく。
床を伝っていた振動が止み、会場は一瞬、呼吸を忘れたみたいに静かになった。
照明が落ちる。
完全な暗闇ではなく、輪郭だけが残る薄い闇。
低く、腹の底に触れるような音が鳴り始めた。
旋律とは呼べない、鼓動が高鳴る前触れみたいな音。
その瞬間、観客の身体がわずかに前のめりになった。
――始まる。
袖の内側で、蓮はいつも通りの呼吸のまま、重心を足の裏に落とす。
背中に、衣装の重さ。
フレイヤの視線が、横から刺さる。
言葉も合図もない。
しかしそれで足りている。
蓮は、一歩前へ出た。
一気に照明が当たり、蓮を照らす。
リアムの言っていたとおりだった。
ランウェイの照明は強く、逃げ場を与えない。
一着目。
黒を基調にしたその服は、光を吸い込みすぎない。
肩甲骨に沿ったカットが、動いたときだけ影を作る。
背中のタトゥーは、露骨には見えないが、布がずれるたび、影が生まれ、消える。
観る側は、その“途中”を追わされる。
蓮の歩幅は、抑えられている。
衣装に沿ってもっと大胆にモデルらしく歩くこともできるが、そうはしない。あくまでも、自然に。
少しウォーキングの練習もしたが、自分には合わなかった。
それでも、客席は目を離せない。
顔は正面を向いたまま。
視線を落とせば、観る側と同じ高さになる。
それをしないのはフレイヤの服が主役だと分かっているからだった。
一歩。
また一歩。
会場は静かだ。
ざわめきが起きないのは、集中している証拠だった。
最後の位置で、ほんの一拍だけ止まる。
止まった瞬間、布がわずかに遅れて揺れる。
その遅れが、余韻になる。
体の向きを変える。
背中に、光が追いつくかどうかのところで、一着目が終わった。
まだ拍手は起きないが、空気が一段と重くなる。
袖に戻ると、現実が一気に流れ込む。
足音、布の擦れる音、誰かの小さな咳払い。
着替えは速い。
衣装が外れ、肩が露わになる。
優真が、無言でタオルを差し出す。
受け取る指先が一瞬だけ触れた。
それだけで、身体の奥が静かになる。
言葉はいらなかった。
(蓮さん、集中してる)
二着目。
灰色、これは煤を落としたあとの色とフレイヤが言っていた。
照明の下に出ると、先程の空気が少しだけ柔らぐ。
だが、この服は油断を許さない。
蓮は再び歩き出す。
一歩ごとに、布が遅れて動く。
肩、腰、重心。
身体の癖が、そのままステージに晒されていく。
覆われているはずなのに、
一着目よりも、ずっと“中身”が見える。
蓮は、意識的に歩幅を変えた。
ほんの半歩、内側へ。
布の揺れが変わり、流れきらず、留まる。
動いているのに、熱だけが残る。
客席のどこかで、息を呑む気配。
だが、まだ音にはならない。
――二着目が終わった。
袖に戻ると、ノアが思わず口元を押さえている。
「めっちゃいいじゃん…レンは化けるね?!」
エリオットは無言で縫い目を追い、短く頷いた。
優真は、ただ蓮を見る。
視線が交わる。
――大丈夫
そう言われている気がして、蓮は肩の力を抜いた。
三着目は白に近い灰色。
最も静かな服だった。
照明はさらに落ち、音楽も削ぎ落とされる。
派手な演出はない。
足音と、布の擦れる音だけが、はっきり聞こえる。
この服は、主張しないが、他の二着同様に逃げ場もない。
蓮は、まっすぐ立つ。
良く見せようとも、隠そうともしない。
生きてきた線だけが、そこにある。
一歩。もう一歩。
会場が、静かになる。
音楽はどこかで鳴っているのに、それ以外の気配が消えていく。
視界の端で、誰かが立ち上がった。
蓮は視線をずらさないまま、ランウェイの終わりで、立ち止まる。
ほんの一瞬、間を置く。
その“間”が、すべてだった。
向きを変えた瞬間、拍手が起きる。
大きすぎないが、途切れない。
数人が立ち上がり、スタンディングオベーションをした。
この服は、歓声を求めていない。
じわじわと理解されることを、待っている。
袖に戻った瞬間、蓮の肩から、はっきりと力が抜けた。
自分の鼓動が、ようやく耳に戻ってくる。
フレイヤが、静かに息を吐く。
何も言わない。言う必要がなかった。
ヴァーノン兄弟は視線を交わし、短く頷く。
リアムは少し離れた場所で、満足そうに口角を上げた。
優真が近づく。
声は控えめだが蓮以上にホッとした顔をしていた。
「……お疲れさまです」
蓮は、短く笑う。
「ん、ただいま」
その一言で、ランウェイの時間が、終わった。
控室の奥で、また次のブランドの音楽が立ち上がる。
世界はもう、次へ進んでいる。
こうしてランウェイの火は、役目を終えた。
きっとこの先、形を変えて、誰かの胸の奥に残って、次の時間へ静かに受け渡されていく。
――
控室に戻ると、ランウェイの向こう側に置いてきた緊張が、扉一枚で切り替わる。
音楽はまだ遠くで鳴っているが、ここではすでに出番を終えたモデルたちが楽しげに時間を過ごしていた、
誰かが深く息を吐く。
誰かが笑い、誰かが壁にもたれる。
それぞれが、自分の“数分間”を終えた顔をしている。
蓮は、椅子に腰を下ろした。
脚に力が入らないわけじゃない。
ただ、もう踏ん張る必要がないと、身体が理解している。
三着目の衣装を外すと、布の重みが離れる。
代わりに、背中に残るのは、照明の熱と、視線の記憶。
優真が近づいてきて、ハンガーを受け取る。
動きは静かで、急がない。
「……汗、すごいですね」
「まぁな」
短く返す声は、いつもより少し低い。
タオルで首元を拭かれる。
その手つきが、仕事の顔をしているのに、触れ方はいつも通りで、それがひどく安心する。
控室の奥で、フレイヤがスタッフに囲まれている。
言葉は多くない。
でも、誰もが彼女の一言一言を待っている。
「3着目、間、よかったよ」
それだけ。
拍手も、賛辞もない。
でも、その短さが、すべてだった。
ヴァーノン兄弟が近づいてくる。
ノアは相変わらずテンションが高いが、声は少し抑えめだ。
「レン!!Well done!ソンザイがやばすぎだった!」
エリオットは頷きながらノアのあとに続いた。
「レン、無意識だったかもしれないが普段の姿と服が調和しててよかったよ、」
リアムは、少し離れた位置でその様子を見ていたが、やがて近づいてきた。
「おつかれ、レン」
短い言葉。
「今日のコレクションで、“MERIDIAN”って名前と一緒に、レンの名前も刻まれたんじゃないかな」
蓮は、少しだけ目を伏せる。
(……刻まれた、か)
ランウェイに立った瞬間の感覚が、まだ身体の奥に残っている。
視線を集めて、飲み込まれて、でも溶けなかった感覚。
「……ありがとな」
それ以上、言う必要はなかった。
控室の空気は、次第に日常へ戻っていく。
次のショーの話、移動の段取り、軽い冗談。
でも、蓮の周囲だけ、ほんの少し、間ができるた。
誰かが視線を向けて、すぐに逸らす。
値
――この場所に、いた人間だ、と。
優真は、それを見ていた。
自分が手を貸した人が、自分が信じて隣に立ってきた人が。
胸の奥が、静かに満ちる。
「……蓮さん」
呼ぶと、視線が向く。
「今日、すごかったです」
蓮は一瞬、照れたみたいに視線を逸らしてから、短く笑った。
「まぁ……悪くなかったかな」
控室の照明は、白くて、優しい。
ランウェイほど残酷じゃない。
その光の中で、蓮はただの一人の人間に戻る。
でも、今日という日は、確実に刻まれていた。
“モデルが歩いた”日じゃない。
“蓮という存在が、ここにいた”日として。
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