14 / 14
君は運命【終】
しおりを挟む
昨日、蒼のフェロモンから無事に逃げ果せた充は、すぐに電話で鳴海を呼び出し、蒼の部屋に向かわせた。そして翌朝、末永家の前で鳴海を待っていた。出て来た彼の表情を見て、何一つ解決していないと悟った充は、鳴海を自分の家へ連れて行き──部屋に入った途端、その芸術品のように整った顔を殴った。
そして呆然としている鳴海に向かって、
「ってぇ……。鳴海おまえ、どれだけ蒼を弄んだら気が済む? おまえのその曖昧で煮え切らない、クソみたいな態度のせいであいつがどんな思いをしてるか分かるか? はっきり聞くが蒼は鳴海の運命の番なんだよな? だったらさっさと自分のものにしたらいいだろ。おまえアルファのくせに救いようのない大馬鹿だな。どうせ『本能だけで自分のものにしても、末永の心を置き去りにしてしまう。あいつは竹内が好きなんだから』みたいな斜め上の気の遣い方してるんだろうけど、それ全部おまえの妄想、勘違い。蒼はな、とっくにおまえを番だと腹ん中で認めてるんだよ。……本人的にはそんな自覚ほとんどなくて、ただの片想いだと信じて疑ってないけどな」
殴った手を痛そうに振りながら、うっとおしそうに言い放った。
「……」
「鳴海、おまえなぁ……みんなが羨むくらいの完璧人間のくせに、どうしてそんなに自信なさそうな顔してるんだよ……」
今にも泣き出しそうな不安な表情をしている鳴海を見て、充はため息をついた。
「自信なんてないよ……末永のことに関しては自信なんて微塵もない。あんな眩しくて……可愛い子を本能だからって俺の番にしてしまっていいのか、って毎日悩んでた。いや、今も悩んでる」
「うーん……蒼が眩しくて可愛いかどうかは置いとくとして」
充は傷んでいない方の手で頭をガシガシとかき、そして鳴海の胸ぐらを掴み、ギリギリまで顔を近づけ、
「いいから腹をくくっちまえ、鳴海凛」
背筋の凍るようなオーラをまとった口調で言い放った。
「充が……」
鳴海の話を聞き、蒼は感動していた。
充がそこまで自分のことを思ってくれていたのがとても嬉しかった。
「実は昨日蒼とした時に使ったコンドーム、あれ竹内が俺に渡したものだったんだ」
「は?」
「竹内が俺を電話で呼び出して『蒼の発情期は“おまえ”が責任持ってどうにかしろ』と言って、俺に箱ごと渡したんだ」
「そうなんだ……」
「それと竹内は今朝俺を殴った後、『蒼のフェロモンにはかなりフラッとなったが、俺は男を、ましてや親友を抱く趣味はない』と言ってた。『蒼はおまえにフラれたと思い込んでたからやけになって俺を誘ったけど、あいつだって本当は俺になんか抱かれたくないんだ』とも言ってた」
(っとに……充には敵わないし……マジ怖ぇ……)
蒼は思い切り目尻を下げてため息をついた。自分の家族が勝手に蒼の事情に関わらせてしまったというのに、嫌がることもなく巻き込まれてくれて、しかも蒼のためにこうして鳴海を叱咤して導いてくれた。そんな頼もしい充と友達になれたことを蒼は心の底から誇りに思った。
少しして、ふと何かを思いついた蒼は、頬を赤く染めながら、
「あの、ちょっと聞きたいんだけど……今までの話からすると、もしかして、いや、そんなことあるわけないんだけど、その……」
躊躇いがちに切り出した。
「何? 何でも聞いてくれていいよ?」
「だから、その、なる……り、凛って、俺とのセックスが初め、て……な、わけないよな! ははははは!」
「初めてだよ、蒼が」
予想していた通りというか予想もしていなかった答えというか――自分の分析と思い込みが著しく乖離していたことが判明し、驚きを隠せない蒼。
「……マジか」
「マジだよ」
恥じることも臆することもなく、蒼の口調をマネて答えた鳴海の言葉を聞いて、蒼がおろおろと狼狽え始めた。
「あ、ああああの、ごごごごごご、ごめん! は、初めてだったのに、あんな俺、脅迫するみたいに言い寄って……! 嫌だっただろ? マジごめん!」
「いいんだよ。正直俺にとっては【渡りに船】みたいなものだったから。成り行きだったけど、ずっとずっと焦がれていた蒼を抱けるなんて、って、嬉しくて嬉しくて仕方がなかったんだ、ああ見えても。俺は普段、強めの抑制剤を飲んでるからフェロモンに対する耐性はあったつもりだったけど、やっぱり運命の番のフェロモンには敵わなかったよ。今日はどうしても冷静に話し合いたかったから、薬を無理矢理飲ませたけどね」
「ほんと……?」
「蒼のうなじを見るたびに、噛みつきたくなる衝動を抑えるのに必死だったよ。このまま番に出来たら、ってずっと思いながらしてた。うなじに噛みつけないなら、せめて他のところに俺の痕跡を残したい、って思って、身体中にキスマークつけちゃったけど」
悪戯っ子のように舌を出す鳴海。
「で、でも……初めてっぽくなかった……さっきだって、慣れてる感じした……」
「そうかな……蒼にしたいなと思ったことをしただけだよ?」
俺の初めての相手が蒼で本当によかった――鳴海は嬉しそうに言った。
「お、俺も、凛が初めてだし……きっとおまえが最初で最後だと思う! から、その、昨日今日のこと、いろいろ許してくれる……?」
いろいろ、というのは、小野塚のことも含んでいるのだろう。それを思い出してはまた申し訳ない気持ちで溢れてしまい、思わず涙目で鳴海を見上げる蒼。そんな彼を見て鳴海が固まった。
「っ、」
「り、凛……どした?」
鳴海が歯を食いしばり、唸り声を上げる。
「あーもう! ごめん蒼、こんなことを言ったら気を悪くするかも知れないけど」
「な、何?」
何を言われるのだと構える蒼。
「蒼は本っ当に可愛い」
ぼそりと断言する鳴海。
「え? え? あ、あ……りがと……」
予想もしていなかった言葉に、蒼の頬がかぁっと赤くなる。
「前からずっと可愛いと思ってた。初めて待ち合わせした日、私服の蒼を見た瞬間あまりの可愛さに思わず震えたよ。昼間の蒼も、最高に可愛かった」
うっとりとした顔つきで鳴海が言う。
「そ、そう……何だか照れるな」
しかし次の瞬間にはその表情をがらりと変え、
「だから俺、こんなに可愛い蒼を長年独り占めしてた竹内が正直、憎いよ……」
そう呟き、蒼を痛いほど抱きしめた。
(な、何か……鳴海のキャラが変わった気が……)
蒼は目を瞬かせた。
「えーっと、蒼、随分背もたれの高い椅子に座ってるね?」
涼真が口元をひくひくと震わせながら蒼を指差した。当の蒼も涼真と同様、口元が震えている。
「う、うん……」
「もうやだこの二人、見てるだけで胃もたれする」
凪がやれやれといった風にかぶりを振る。
「……おい、そこのバカップル。特にデカイの。何半径3メートルにハートマーク飛ばしまくってんだ。うざい。あとそこは俺の席だ」
一時間目の授業で使う資料を運び教室に入って来た日直の充が、その異様な光景を見て半眼で吐き捨てた。
朝登校した蒼が涼真と凪と席で話をしていると、そこに鳴海が来て蒼を軽々と抱き上げたかと思えば、代わりにそこに自分が座り、なんと蒼を自分の膝に乗せたのだ。そして逃がすまいと彼を後ろから抱きしめている。
「これからは俺も仲間に入れてもらおうと思って」
鳴海がにこりと笑う。片手は蒼の腰に回し、空いた手では彼の頭を撫でまくっている。
「嫌だね。おまえが側にいたら俺と凉真が霞んで彼女が出来なくなる」
充が鳴海に向かってシッシッと手を振る。
「え、充、彼女いるじゃん」
鳴海の中でずっと固まっていた蒼が、やっと言葉を絞り出した。
「馬鹿だな蒼、どう考えてもこいつがいたら彼女が目移りするだろ? いくら蒼という番がいると言っても、真性のイケメンの前ではそんなの気にしないのが女の怖いところなんだよ。実際、鳴海に番がいるって噂が立ってこいつが肯定した時も、めげずにまとわりついてた女子が何人もいたろ」
「顔だけで男を選んでフッてくるような女、みっつんの方から願い下げしてやればいいのにぃ」
凪がニヤニヤして充をからかう。充がこんな焦りを見せているような状況は滅多にないので、それを楽しんでいるようだ。
「あーでもそれはしょうがないかも。充だって今まで結構顔だけで女の子選んできたしな。これはアレだ、インガオーホーってやつだ」
蒼がここぞとばかりに充の女性遍歴の一部を暴露する。充は誠実を装っているが根は腹黒く、女の子を選ぶ基準はまず顔である。「俺だけじゃなくて相当数の男はそうだろ、むしろ人類の半分以上は、と言ってもいいくらいだ」と、蒼の前では開き直って壮語している。
「蒼おまえ……誰のお陰でこのヘタレと番になれたと思ってやがる……」
充が絶対零度の視線で蒼を射抜く。いつもの蒼ならこの睨みに耐えきれず引き下がってしまうのだが、愛しい鳴海のためならと、
「凛はヘタレじゃないよ!」
珍しく反撃する。すると充は心底嫌そうに顔を歪めた後、
「は? こんなのただのヘタレだっつーの。俺が背中押してやらなきゃ蒼に告白すら出来なかったくせに」
と、鳴海を嘲笑いながら指差す。
「凛をこんなのって言うなよ!」
鳴海の腕の中から蒼が充に突っかかるが、腰を抱く鳴海の腕の力が強くなり、蒼を抑える。
「蒼、俺は他のやつに何て言われてもいいよ。蒼が俺のことを好きでいてくれさえすればいいんだ」
そう言って鳴海は蒼の頭に愛おしそうに頬ずりする。
「凛……うん、分かった……」
【オメガはアルファと番になると、従順になる】という定説を体現するように、素直に鳴海の言うことを聞きしおらしくなる蒼。
「頼むからいちゃつくなら人目につかないところでしなよ!」
凪が目を剥いて抗議した。
蒼と鳴海が番になった週明けの月曜日、登校するや否や鳴海が蒼を自分の胸にすっぽりと抱き、
「俺と末永蒼は先日めでたく番になったので、これからは俺にも蒼にも手出し無用ということで。特に蒼に何かしようとする馬鹿は男でも女でも容赦なく潰すのでよろしく」
まるで生徒会役員選挙演説でもしているかのような、この上ない美しい笑みでもってそう宣言したのだ。
蒼も含めたクラス中の人間が呆然としている中、充だけが声を上げながら笑い転げていたのが印象的だった。
それからというもの、鳴海はどこか吹っ切れたように堂々と蒼と一緒にいるようになり、周囲に見せつけるようにベタベタするようになったのだ。
「誰が可愛い蒼にちょっかい出すか分からないから牽制してるんだ」
鳴海はそう断言した。
「【アルファはオメガと番になると嫉妬深くなったり独占欲が強くなる】って聞いたけど、ここまで分かりやすい、マニュアルみたいな変化もそうそうないだろ! あ~おっかし~!」
充が笑いすぎて出た涙を拭きながら言った。
両親と翆が旅行から帰って来た日、蒼は鳴海が自分の運命の番であり、既に二人は番の契りを交わしたことを報告した。
「あらぁ……こんな美形な息子が出来るなんて……どうしましょ」
美穂子は鳴海を見てほぅ、とため息をつき、姉の翆は、
「私の可愛い蒼がぁあああああっ」
両手で自分の頭をクシャクシャとかき乱しながら目を血走らせ絶叫した。そして鳴海の胸倉を掴み上げ、
「おいこら凛! 蒼のこと世界一幸せにしなかったら殺すかんな! 肝に銘じろ! 今銘じろ!!」
蒼もドン引きするほどの翠の怒り狂いっぷりを目の当たりにしても少しも動じない鳴海は、極上の笑みを浮かべ、
「番になったその日にもう銘じました。可愛い蒼くんを一生大事にしますし、『幸せすぎて怖ぇよ』と言わせてみせます」
と自信満々で言い放った。
(この二人、マジ怖ぇ……敵に回したくねぇわ)
蒼は冷や汗をかいた。
「蒼、すぐ近くに運命の番がいてよかったな。大事にしてもらうのもいいが、蒼も鳴海くんのことをちゃんと大事にしなさい」
伸が心底ホッとしたように言った。
父が安堵したのも当然のことで。オメガに番が決まり誰彼構わず誘うフェロモンを発生しなくなるということは、つまり発情期に他種に襲われる危険性が格段に低くなることを意味しているのだ。蒼の家族は彼がオメガになった時にそれを一番心配していたので、早々に番が決まったことで大きな不安要素がなくなったことを、みんながそれぞれ喜んでいた。
もちろん翆も心の中では喜んでいたはずで、散々怒り狂った後には諦めの笑顔を見せて「蒼、よかったね」と、涙ぐんで弟を祝福したのだ。
逆に鳴海が蒼を自分の家族に紹介した時は、鳴海の母は「うちの息子たちは二人とも大きくて可愛くない。娘まで大きく育っちゃってもう、こんな可愛らしい息子が欲しかったの~」を連呼して蒼を抱きしめ、姉は「オメガちゃん可愛い可愛い!」と感激して写真を撮りまくり、兄は「へぇ遂に凛も童貞卒業か。おめでと」と、斜め上の祝福をした。
「俺、凛の両親には反対されるかと思ってた。家柄的なもので」
鳴海家への訪問時に酷く緊張していた蒼は、肩の荷を下ろしたようにため息をついた。
「家柄なんて、そんな大層なもんじゃないよ。何代か前にたまたま成功した成金だし。それにうちは運命の番に巡り合えたら万々歳なんだよ。何せうちの家系で成功してるのはみんな運命の番に出会えた人たちばかりだから。祖母もそうだし父もね。でも出会えないからと冷遇されるわけじゃないよ。まぁ一種の験担ぎみたいなものだよ」
鳴海曰く。過去には番に出会うことなく、生涯独身を貫いた者もいれば、運命の番とは出会えなかったが、お互いに好意を抱いていたオメガと番として生きた者もいたという。
「そっか……番に出会えなかったとしても幸せになれればいいな、みんな」
蒼がしみじみ言うと、
「蒼は優しいね。そういうところも大好き」
鳴海がその小さい身体を抱きしめた。蒼も両腕を鳴海の背中に回す。
「俺も好きだよ、凛……だから、浮気するなよ?」
「それは心外。俺は心配ないよ。それより蒼……お願いだから竹内に心変わりしないで」
「そっちの方が心配ないって」
「心配だよ。竹内は俺よりずっといい男だからね」
「そうかなぁ……」
俺にとっては凛が一番だけどなぁ、と、蒼は鳴海の胸の中で呟いた。
「竹内がアルファだったらすごいことになっていただろうね」
「あ、俺もそれ思ったことある」
蒼が鳴海を見上げる。
「そしたら俺、蒼を巡って竹内と対立していたかも知れない」
「あははは、何だよそれ」
「でも竹内がアルファじゃなくてよかった。……もしそうだったら、蒼は竹内を選んでいたかも知れないから」
不安なのか、抱きしめる腕に力を込める鳴海。光り輝くほどに見目麗しく、欠点など探しても見つからないような男だというのに、こんな普通の塊とも言える自分を失うことに対して底知れぬ恐怖心を抱くものなのかと、蒼は驚く。
そしてそんな鳴海が胸が痛くなるほど愛おしいとも思うのだ。
「凛……俺、もし充がアルファだったとしても、おまえを選んだと思うよ」
「本当に?」
その目にほんの少しの不安と大きな期待を宿らせて、鳴海が問う。
「だって、凛は俺の運命の番なんだから、さ」
目を細めて笑うと、蒼は背伸びをして鳴海にくちづけた。
【終】
そして呆然としている鳴海に向かって、
「ってぇ……。鳴海おまえ、どれだけ蒼を弄んだら気が済む? おまえのその曖昧で煮え切らない、クソみたいな態度のせいであいつがどんな思いをしてるか分かるか? はっきり聞くが蒼は鳴海の運命の番なんだよな? だったらさっさと自分のものにしたらいいだろ。おまえアルファのくせに救いようのない大馬鹿だな。どうせ『本能だけで自分のものにしても、末永の心を置き去りにしてしまう。あいつは竹内が好きなんだから』みたいな斜め上の気の遣い方してるんだろうけど、それ全部おまえの妄想、勘違い。蒼はな、とっくにおまえを番だと腹ん中で認めてるんだよ。……本人的にはそんな自覚ほとんどなくて、ただの片想いだと信じて疑ってないけどな」
殴った手を痛そうに振りながら、うっとおしそうに言い放った。
「……」
「鳴海、おまえなぁ……みんなが羨むくらいの完璧人間のくせに、どうしてそんなに自信なさそうな顔してるんだよ……」
今にも泣き出しそうな不安な表情をしている鳴海を見て、充はため息をついた。
「自信なんてないよ……末永のことに関しては自信なんて微塵もない。あんな眩しくて……可愛い子を本能だからって俺の番にしてしまっていいのか、って毎日悩んでた。いや、今も悩んでる」
「うーん……蒼が眩しくて可愛いかどうかは置いとくとして」
充は傷んでいない方の手で頭をガシガシとかき、そして鳴海の胸ぐらを掴み、ギリギリまで顔を近づけ、
「いいから腹をくくっちまえ、鳴海凛」
背筋の凍るようなオーラをまとった口調で言い放った。
「充が……」
鳴海の話を聞き、蒼は感動していた。
充がそこまで自分のことを思ってくれていたのがとても嬉しかった。
「実は昨日蒼とした時に使ったコンドーム、あれ竹内が俺に渡したものだったんだ」
「は?」
「竹内が俺を電話で呼び出して『蒼の発情期は“おまえ”が責任持ってどうにかしろ』と言って、俺に箱ごと渡したんだ」
「そうなんだ……」
「それと竹内は今朝俺を殴った後、『蒼のフェロモンにはかなりフラッとなったが、俺は男を、ましてや親友を抱く趣味はない』と言ってた。『蒼はおまえにフラれたと思い込んでたからやけになって俺を誘ったけど、あいつだって本当は俺になんか抱かれたくないんだ』とも言ってた」
(っとに……充には敵わないし……マジ怖ぇ……)
蒼は思い切り目尻を下げてため息をついた。自分の家族が勝手に蒼の事情に関わらせてしまったというのに、嫌がることもなく巻き込まれてくれて、しかも蒼のためにこうして鳴海を叱咤して導いてくれた。そんな頼もしい充と友達になれたことを蒼は心の底から誇りに思った。
少しして、ふと何かを思いついた蒼は、頬を赤く染めながら、
「あの、ちょっと聞きたいんだけど……今までの話からすると、もしかして、いや、そんなことあるわけないんだけど、その……」
躊躇いがちに切り出した。
「何? 何でも聞いてくれていいよ?」
「だから、その、なる……り、凛って、俺とのセックスが初め、て……な、わけないよな! ははははは!」
「初めてだよ、蒼が」
予想していた通りというか予想もしていなかった答えというか――自分の分析と思い込みが著しく乖離していたことが判明し、驚きを隠せない蒼。
「……マジか」
「マジだよ」
恥じることも臆することもなく、蒼の口調をマネて答えた鳴海の言葉を聞いて、蒼がおろおろと狼狽え始めた。
「あ、ああああの、ごごごごごご、ごめん! は、初めてだったのに、あんな俺、脅迫するみたいに言い寄って……! 嫌だっただろ? マジごめん!」
「いいんだよ。正直俺にとっては【渡りに船】みたいなものだったから。成り行きだったけど、ずっとずっと焦がれていた蒼を抱けるなんて、って、嬉しくて嬉しくて仕方がなかったんだ、ああ見えても。俺は普段、強めの抑制剤を飲んでるからフェロモンに対する耐性はあったつもりだったけど、やっぱり運命の番のフェロモンには敵わなかったよ。今日はどうしても冷静に話し合いたかったから、薬を無理矢理飲ませたけどね」
「ほんと……?」
「蒼のうなじを見るたびに、噛みつきたくなる衝動を抑えるのに必死だったよ。このまま番に出来たら、ってずっと思いながらしてた。うなじに噛みつけないなら、せめて他のところに俺の痕跡を残したい、って思って、身体中にキスマークつけちゃったけど」
悪戯っ子のように舌を出す鳴海。
「で、でも……初めてっぽくなかった……さっきだって、慣れてる感じした……」
「そうかな……蒼にしたいなと思ったことをしただけだよ?」
俺の初めての相手が蒼で本当によかった――鳴海は嬉しそうに言った。
「お、俺も、凛が初めてだし……きっとおまえが最初で最後だと思う! から、その、昨日今日のこと、いろいろ許してくれる……?」
いろいろ、というのは、小野塚のことも含んでいるのだろう。それを思い出してはまた申し訳ない気持ちで溢れてしまい、思わず涙目で鳴海を見上げる蒼。そんな彼を見て鳴海が固まった。
「っ、」
「り、凛……どした?」
鳴海が歯を食いしばり、唸り声を上げる。
「あーもう! ごめん蒼、こんなことを言ったら気を悪くするかも知れないけど」
「な、何?」
何を言われるのだと構える蒼。
「蒼は本っ当に可愛い」
ぼそりと断言する鳴海。
「え? え? あ、あ……りがと……」
予想もしていなかった言葉に、蒼の頬がかぁっと赤くなる。
「前からずっと可愛いと思ってた。初めて待ち合わせした日、私服の蒼を見た瞬間あまりの可愛さに思わず震えたよ。昼間の蒼も、最高に可愛かった」
うっとりとした顔つきで鳴海が言う。
「そ、そう……何だか照れるな」
しかし次の瞬間にはその表情をがらりと変え、
「だから俺、こんなに可愛い蒼を長年独り占めしてた竹内が正直、憎いよ……」
そう呟き、蒼を痛いほど抱きしめた。
(な、何か……鳴海のキャラが変わった気が……)
蒼は目を瞬かせた。
「えーっと、蒼、随分背もたれの高い椅子に座ってるね?」
涼真が口元をひくひくと震わせながら蒼を指差した。当の蒼も涼真と同様、口元が震えている。
「う、うん……」
「もうやだこの二人、見てるだけで胃もたれする」
凪がやれやれといった風にかぶりを振る。
「……おい、そこのバカップル。特にデカイの。何半径3メートルにハートマーク飛ばしまくってんだ。うざい。あとそこは俺の席だ」
一時間目の授業で使う資料を運び教室に入って来た日直の充が、その異様な光景を見て半眼で吐き捨てた。
朝登校した蒼が涼真と凪と席で話をしていると、そこに鳴海が来て蒼を軽々と抱き上げたかと思えば、代わりにそこに自分が座り、なんと蒼を自分の膝に乗せたのだ。そして逃がすまいと彼を後ろから抱きしめている。
「これからは俺も仲間に入れてもらおうと思って」
鳴海がにこりと笑う。片手は蒼の腰に回し、空いた手では彼の頭を撫でまくっている。
「嫌だね。おまえが側にいたら俺と凉真が霞んで彼女が出来なくなる」
充が鳴海に向かってシッシッと手を振る。
「え、充、彼女いるじゃん」
鳴海の中でずっと固まっていた蒼が、やっと言葉を絞り出した。
「馬鹿だな蒼、どう考えてもこいつがいたら彼女が目移りするだろ? いくら蒼という番がいると言っても、真性のイケメンの前ではそんなの気にしないのが女の怖いところなんだよ。実際、鳴海に番がいるって噂が立ってこいつが肯定した時も、めげずにまとわりついてた女子が何人もいたろ」
「顔だけで男を選んでフッてくるような女、みっつんの方から願い下げしてやればいいのにぃ」
凪がニヤニヤして充をからかう。充がこんな焦りを見せているような状況は滅多にないので、それを楽しんでいるようだ。
「あーでもそれはしょうがないかも。充だって今まで結構顔だけで女の子選んできたしな。これはアレだ、インガオーホーってやつだ」
蒼がここぞとばかりに充の女性遍歴の一部を暴露する。充は誠実を装っているが根は腹黒く、女の子を選ぶ基準はまず顔である。「俺だけじゃなくて相当数の男はそうだろ、むしろ人類の半分以上は、と言ってもいいくらいだ」と、蒼の前では開き直って壮語している。
「蒼おまえ……誰のお陰でこのヘタレと番になれたと思ってやがる……」
充が絶対零度の視線で蒼を射抜く。いつもの蒼ならこの睨みに耐えきれず引き下がってしまうのだが、愛しい鳴海のためならと、
「凛はヘタレじゃないよ!」
珍しく反撃する。すると充は心底嫌そうに顔を歪めた後、
「は? こんなのただのヘタレだっつーの。俺が背中押してやらなきゃ蒼に告白すら出来なかったくせに」
と、鳴海を嘲笑いながら指差す。
「凛をこんなのって言うなよ!」
鳴海の腕の中から蒼が充に突っかかるが、腰を抱く鳴海の腕の力が強くなり、蒼を抑える。
「蒼、俺は他のやつに何て言われてもいいよ。蒼が俺のことを好きでいてくれさえすればいいんだ」
そう言って鳴海は蒼の頭に愛おしそうに頬ずりする。
「凛……うん、分かった……」
【オメガはアルファと番になると、従順になる】という定説を体現するように、素直に鳴海の言うことを聞きしおらしくなる蒼。
「頼むからいちゃつくなら人目につかないところでしなよ!」
凪が目を剥いて抗議した。
蒼と鳴海が番になった週明けの月曜日、登校するや否や鳴海が蒼を自分の胸にすっぽりと抱き、
「俺と末永蒼は先日めでたく番になったので、これからは俺にも蒼にも手出し無用ということで。特に蒼に何かしようとする馬鹿は男でも女でも容赦なく潰すのでよろしく」
まるで生徒会役員選挙演説でもしているかのような、この上ない美しい笑みでもってそう宣言したのだ。
蒼も含めたクラス中の人間が呆然としている中、充だけが声を上げながら笑い転げていたのが印象的だった。
それからというもの、鳴海はどこか吹っ切れたように堂々と蒼と一緒にいるようになり、周囲に見せつけるようにベタベタするようになったのだ。
「誰が可愛い蒼にちょっかい出すか分からないから牽制してるんだ」
鳴海はそう断言した。
「【アルファはオメガと番になると嫉妬深くなったり独占欲が強くなる】って聞いたけど、ここまで分かりやすい、マニュアルみたいな変化もそうそうないだろ! あ~おっかし~!」
充が笑いすぎて出た涙を拭きながら言った。
両親と翆が旅行から帰って来た日、蒼は鳴海が自分の運命の番であり、既に二人は番の契りを交わしたことを報告した。
「あらぁ……こんな美形な息子が出来るなんて……どうしましょ」
美穂子は鳴海を見てほぅ、とため息をつき、姉の翆は、
「私の可愛い蒼がぁあああああっ」
両手で自分の頭をクシャクシャとかき乱しながら目を血走らせ絶叫した。そして鳴海の胸倉を掴み上げ、
「おいこら凛! 蒼のこと世界一幸せにしなかったら殺すかんな! 肝に銘じろ! 今銘じろ!!」
蒼もドン引きするほどの翠の怒り狂いっぷりを目の当たりにしても少しも動じない鳴海は、極上の笑みを浮かべ、
「番になったその日にもう銘じました。可愛い蒼くんを一生大事にしますし、『幸せすぎて怖ぇよ』と言わせてみせます」
と自信満々で言い放った。
(この二人、マジ怖ぇ……敵に回したくねぇわ)
蒼は冷や汗をかいた。
「蒼、すぐ近くに運命の番がいてよかったな。大事にしてもらうのもいいが、蒼も鳴海くんのことをちゃんと大事にしなさい」
伸が心底ホッとしたように言った。
父が安堵したのも当然のことで。オメガに番が決まり誰彼構わず誘うフェロモンを発生しなくなるということは、つまり発情期に他種に襲われる危険性が格段に低くなることを意味しているのだ。蒼の家族は彼がオメガになった時にそれを一番心配していたので、早々に番が決まったことで大きな不安要素がなくなったことを、みんながそれぞれ喜んでいた。
もちろん翆も心の中では喜んでいたはずで、散々怒り狂った後には諦めの笑顔を見せて「蒼、よかったね」と、涙ぐんで弟を祝福したのだ。
逆に鳴海が蒼を自分の家族に紹介した時は、鳴海の母は「うちの息子たちは二人とも大きくて可愛くない。娘まで大きく育っちゃってもう、こんな可愛らしい息子が欲しかったの~」を連呼して蒼を抱きしめ、姉は「オメガちゃん可愛い可愛い!」と感激して写真を撮りまくり、兄は「へぇ遂に凛も童貞卒業か。おめでと」と、斜め上の祝福をした。
「俺、凛の両親には反対されるかと思ってた。家柄的なもので」
鳴海家への訪問時に酷く緊張していた蒼は、肩の荷を下ろしたようにため息をついた。
「家柄なんて、そんな大層なもんじゃないよ。何代か前にたまたま成功した成金だし。それにうちは運命の番に巡り合えたら万々歳なんだよ。何せうちの家系で成功してるのはみんな運命の番に出会えた人たちばかりだから。祖母もそうだし父もね。でも出会えないからと冷遇されるわけじゃないよ。まぁ一種の験担ぎみたいなものだよ」
鳴海曰く。過去には番に出会うことなく、生涯独身を貫いた者もいれば、運命の番とは出会えなかったが、お互いに好意を抱いていたオメガと番として生きた者もいたという。
「そっか……番に出会えなかったとしても幸せになれればいいな、みんな」
蒼がしみじみ言うと、
「蒼は優しいね。そういうところも大好き」
鳴海がその小さい身体を抱きしめた。蒼も両腕を鳴海の背中に回す。
「俺も好きだよ、凛……だから、浮気するなよ?」
「それは心外。俺は心配ないよ。それより蒼……お願いだから竹内に心変わりしないで」
「そっちの方が心配ないって」
「心配だよ。竹内は俺よりずっといい男だからね」
「そうかなぁ……」
俺にとっては凛が一番だけどなぁ、と、蒼は鳴海の胸の中で呟いた。
「竹内がアルファだったらすごいことになっていただろうね」
「あ、俺もそれ思ったことある」
蒼が鳴海を見上げる。
「そしたら俺、蒼を巡って竹内と対立していたかも知れない」
「あははは、何だよそれ」
「でも竹内がアルファじゃなくてよかった。……もしそうだったら、蒼は竹内を選んでいたかも知れないから」
不安なのか、抱きしめる腕に力を込める鳴海。光り輝くほどに見目麗しく、欠点など探しても見つからないような男だというのに、こんな普通の塊とも言える自分を失うことに対して底知れぬ恐怖心を抱くものなのかと、蒼は驚く。
そしてそんな鳴海が胸が痛くなるほど愛おしいとも思うのだ。
「凛……俺、もし充がアルファだったとしても、おまえを選んだと思うよ」
「本当に?」
その目にほんの少しの不安と大きな期待を宿らせて、鳴海が問う。
「だって、凛は俺の運命の番なんだから、さ」
目を細めて笑うと、蒼は背伸びをして鳴海にくちづけた。
【終】
71
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(2件)
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
オメガの香り
みこと
BL
高校の同級生だったベータの樹里とアルファ慎一郎は友人として過ごしていた。
ところがある日、樹里の体に異変が起きて…。
オメガバースです。
ある事件がきっかけで離れ離れになってしまった二人がもう一度出会い、結ばれるまでの話です。
大きなハプニングはありません。
短編です。
視点は章によって樹里と慎一郎とで変わりますが、読めば分かると思いますで記載しません。
アルファだけど愛されたい
屑籠
BL
ベータの家系に生まれた突然変異のアルファ、天川 陸。
彼は、疲れていた。何もかもに。
そんな時、社の視察に来ていた上流階級のアルファに見つかったことで、彼の生活は一変する。
だが……。
*甘々とか溺愛とか、偏愛とか書いてみたいなぁと思って見切り発車で書いてます。
*不定期更新です。なるべく、12月までメインで更新していきたいなとは思っていますが、ムーンライトノベルさんにも書きかけを残していますし、イスティアもアドラギも在りますので、毎日は出来ません。
完結まで投稿できました。
アルファのアイツが勃起不全だって言ったの誰だよ!?
モト
BL
中学の頃から一緒のアルファが勃起不全だと噂が流れた。おいおい。それって本当かよ。あんな完璧なアルファが勃起不全とかありえねぇって。
平凡モブのオメガが油断して美味しくいただかれる話。ラブコメ。
ムーンライトノベルズにも掲載しております。
オメガ転生。
桜
BL
残業三昧でヘトヘトになりながらの帰宅途中。乗り合わせたバスがまさかのトンネル内の火災事故に遭ってしまう。
そして…………
気がつけば、男児の姿に…
双子の妹は、まさかの悪役令嬢?それって一家破滅フラグだよね!
破滅回避の奮闘劇の幕開けだ!!
【完結】僕の匂いだけがわかるイケメン美食家αにおいしく頂かれてしまいそうです
grotta
BL
【嗅覚を失った美食家α×親に勝手に婚約者を決められたΩのすれ違いグルメオメガバース】
会社員の夕希はブログを書きながら美食コラムニストを目指すスイーツ男子。αが嫌いで、Ωなのを隠しβのフリをして生きてきた。
最近グルメ仲間に恋人ができてしまい一人寂しくホテルでケーキを食べていると、憧れの美食評論家鷲尾隼一と出会う。彼は超美形な上にα嫌いの夕希でもつい心が揺れてしまうほどいい香りのフェロモンを漂わせていた。
夕希は彼が現在嗅覚を失っていること、それなのになぜか夕希の匂いだけがわかることを聞かされる。そして隼一は自分の代わりに夕希に食レポのゴーストライターをしてほしいと依頼してきた。
協力すれば美味しいものを食べさせてくれると言う隼一。しかも出版関係者に紹介しても良いと言われて舞い上がった夕希は彼の依頼を受ける。
そんな中、母からアルファ男性の見合い写真が送られてきて気分は急降下。
見合い=28歳の誕生日までというタイムリミットがある状況で夕希は隼一のゴーストライターを務める。
一緒に過ごしているうちにαにしては優しく誠実な隼一に心を開いていく夕希。そして隼一の家でヒートを起こしてしまい、体の関係を結んでしまう。見合いを控えているため隼一と決別しようと思う夕希に対し、逆に猛烈に甘くなる隼一。
しかしあるきっかけから隼一には最初からΩと寝る目的があったと知ってしまい――?
【受】早瀬夕希(27歳)…βと偽るΩ、コラムニストを目指すスイーツ男子。α嫌いなのに母親にαとの見合いを決められている。
【攻】鷲尾準一(32歳)…黒髪美形α、クールで辛口な美食評論家兼コラムニスト。現在嗅覚異常に悩まされている。
※東京のデートスポットでスパダリに美味しいもの食べさせてもらっていちゃつく話です♡
※第10回BL小説大賞に参加しています
忘れられない君の香
秋月真鳥
BL
バルテル侯爵家の後継者アレクシスは、オメガなのに成人男性の平均身長より頭一つ大きくて筋骨隆々としてごつくて厳つくてでかい。
両親は政略結婚で、アレクシスは愛というものを信じていない。
母が亡くなり、父が借金を作って出奔した後、アレクシスは借金を返すために大金持ちのハインケス子爵家の三男、ヴォルフラムと契約結婚をする。
アレクシスには十一年前に一度だけ出会った初恋の少女がいたのだが、ヴォルフラムは初恋の少女と同じ香りを漂わせていて、契約、政略結婚なのにアレクシスに誠実に優しくしてくる。
最初は頑なだったアレクシスもヴォルフラムの優しさに心溶かされて……。
政略結婚から始まるオメガバース。
受けがでかくてごついです!
※ムーンライトノベルズ様、エブリスタ様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
途中運命の番じゃなかったらどうしよう!?と、あたふたしてしまいました(/Д`;
ラブラブな2人になれて良かったです♪
胸がいっぱいになりました(*ᴗˬᴗ)
♪gd19880818さま
コメントありがとうございます♪
あたふたしていただけたのなら、大成功です(*^^*)
最後には胸焼けするほどラブラブになりました~。
この二人はまたいずれ書きたいと思っておりますので、その際にはまたよろしくお願いいたします♪
ありがとうございました!
恋をさけんでから読みはじめ最後に運命の君を拝見しました。
読み出して、これはいわゆるBL?と思いましたが(実は今なぜ巷でここまでBLがもてはやされるのか理解できていません。しかも女子に)
それとも違い性別を越えた正に抗いようもないほどの運命の恋の物語で引き込まれるように続編?まで一気読みしました。
お陰様でBLの偏見も多少和らぎました。
で、ちょっと非常に変な質問ですみませんが気になってしまって、、、
アルファとオメガの組み合わせの場合、妊娠するのはオメガのようですが、アルファが女性の場合どのようにオメガは妊娠するのでしょう。
オメガは男女共に子宮があるので物理的に可能ですが、アルファが女性だと子種は???と。
凪ちゃんの場合とか、鳴海くんのお姉さんの場合とか。
それと相手がオメガだとアルファの女性は妊娠しないの?とか。
そういうわけで?
番外編で凪ちゃんや鳴海くんお姉さんバージョンのイチャラブ見たいなとかも熱烈に思います。
鳴海くんお兄さんの抱えている実は切実な苦悩なんかもいいかも。
色々勝手言ってすみません。
♪蒼碧さま(1/2)
コメントありがとうございます。リプライが長いとシステムに叱られましたので、2回に分けます(´・ω・`)
BLがお得意ではないのに、拙作を番外編までお読みいただき、ありがとうございます!しかもBLのイメージぷち向上に貢献出来たみたいで……嬉しいです。
少しだけご注意なのですが、拙作に出て来る「アクオメガ」の設定なのですが、
●「アクオメガ」という名称
●アクオメガになる経緯
→体質はベータだが元々オメガ因子を保有しており、運命の番からフェロモンを受け続けると覚醒する。
→覚醒すると、フェロモンの分泌腺→子宮が出来上がる。
というのは、私の造語&設定捏造なんです。
なので、それが基本ではないことをご理解ください。
そもそもオメガバースというのは、基本設定はありますが、カスタマイズが割と自由で、クリエイターが各々好きなようにいじっていることが多かったりします。
なので後天的にベータがオメガになるとかアルファがオメガになるとか、そういう設定は時々よそでも見かけます。でもアクオメガという名称は、多分、私しか使ってないはずです……。
すみません、この続きをこの後に投稿しようと思ったのですが、出来ない仕様みたいなので、近況ボードに続きを投下します。お手数をおかけしますがお読みいただけると幸いです。