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第四章
031 神は常に彼の傍に
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スカルはもう到着しているだろうか。
長い階段を駆け上がり、呼吸が激しくなってきたあたりで、夜の帳が下り始めた夜空が飛び込んできた。
ずっと地下にいたものだから、今一感覚を掴めなかったがもうそんな時間なのか。
「シマヅ様っ、あれを……」
ハスが指さす先を見ると、何人かの衛兵が倒れていた。中には白と銀を基調とした鎧を身に纏っている人もいる。おそらく聖騎士であろう。
近くには塔――聖塔に違いないだろう。
ここは既に聖都の塀の内側、地面は芝生が敷かれており、一定距離を保って配置された木々などからしてしっかりと管理されているようだ。
聖都の厳かな雰囲気の中、何かが起きているのは見て明らかであった。
銃声――のような音も所々で聞こえたが、どうやら街は聖火祭で盛り上がっているらしく花火が上げられているようだ。
こんな雰囲気だ、ちょっとやそっとの銃声は誤魔化せる。
「ハス、衛兵達を診てくれ。もし他の衛兵が見つけられたら助けを呼んでくれ」
「シマヅ様は、聖塔へ……?」
「ああ、何があるか分からない。君はここで待機だ、敵が来るようならすぐに逃げるんだ」
「……わ、分かりました」
ついていきたいような表情をしていたが、状況が状況であるためにハスは我慢をしているようだった。
聖塔に入ってしまうと退路もなくなってしまう。もし緊急事態に陥ってしまった時、俺はいいけれどハスが無事に逃げられるかは怪しい。
それよりならばいつでも逃げられる場所で待機してもらったほうが安全だ。
「安心しろ、俺は死なないからよ。まあ死んだら、その時はその時で、後は頼むよ」
「生きて帰ってきてください……シマヅ様」
「死ぬ気で頑張ってみるよ」
そんな事を申してっ、と頬を膨らませるハスに笑顔を向けてやり、俺は聖塔への螺旋階段を上がる。
階段続きで流石に疲れるが、弱音を吐いてはいられない。
中央の吹き抜けを見上げてみると、最上階中央には巨大魔力石らしきものが見える。
途中途中で衛兵が倒れており、中には紫色の弾痕がついている者もいた。
スカルが俺に撃ったやつか……?
奴の存在は確かに醸し出されている、この先にいるのは間違いない。
「こんなに上るなら、パニアのワイヤー銃を、貰ってくればよかったな……失敗した!」
しかし今更後悔しても致し方がない。
すー……っと、息を吸い、思い切り駆け上がる。
「――主よ、私達の罪を御赦しください。どうか、この国の者達を救いお導きください」
「あ~疲れたぁ……っと、何か祈りの最中だった?」
最上階までようやくたどり着いた。
柱に囲まれたその空間は、中央に吊るされている巨大魔力石以外はなにもなく、巨大魔力石は淡く光を宿していた。
「なっ!? 貴様、何故……」
「ちょっと待ってね、ふー……呼吸を整えなきゃ……」
この世界に来る前なら途中で疲れ切っていただろうな。
自分の体が前とは違うっていうのをよく思い知らされる。体が軽くなった感じなのは、悪くないね。
「……生きて、いたのか」
「御覧の通りね」
ゆっくりと振り返るスカル。
その顔はいつ見ても強烈だ。
「悪魔であればこの奇跡の力によって滅されていたはず……」
「悪魔ではないんでね、ただの人間だよ俺は。ちょっと死なないだけのな」
「神の使いであるが故に乗り越えられたというのか……」
「神の使いでもないんだが……」
すると、スカルの様子は思いもよらぬものであった。
俺を前にして、両膝をついて手で輪を作り祈り始めた。
「言い伝えにあった、不死者様で……間違いないのですね……」
「お、おい、なんだよ……」
涙すら流して感極まっている。
「これまでの行い、どうか御赦しください。私はアルヴ教の信者故に、異端者の処罰をすべくこの奇跡の力を用いたのです。そしてこれから、この国全ての者を……奇跡の力によって選別を行います」
「何が奇跡の力だよ、それはお前らが作ったウィルスだろ?」
「いいえ、これは貴方様と同じく神の使いから頂いたものでございます。間違いなく奇跡の力」
「俺と、同じ……?」
という事は……不死者が俺以外にもいるっていうのか?
「私はこの天国病なる選別を乗り越えた者です。そして私は選ばれたのです、この選別を行う偉大なる使命を!」
スカルは立ち上がるや、巨大魔力石へ――懐から取り出した大瓶を向けた。
中には紫色の液体が入っており、その液体からは霧状のものが出ていて渦巻いていた。
これまでのものとは明らかに違う。
「……あんた、騙されてるな」
「騙されている? 何故です?」
「仲間は誰も言わなかったのか? パニアは知っているようだったぞ、天国病が人工的に作られたものである事はな。だから王女はこの抗体の生成もできたんだ。人が作ったものなら、その対策となるものも人が作れる」
「……嘘です。そもそも王女は異端者、それもおそらくは貴方様を騙すための道具にすぎません」
「騙す? 少なくとも王女は俺を天国病から助けてくれたぜ、この抗体でな。こいつも奇跡の力か? 違うだろ? そっちはウィルスで、こっちはただの抗体だ。それ以外何でもない」
「不死者様が王女に騙されているという可能性も無きにしもあらずです」
「……あのね、水掛け論をしにきたわけじゃないんだ」
一歩踏み込んでみたが、スカルは警戒して距離を保ち、未だに巨大魔力石へいつでも大瓶を叩きつけられるよう腕を上げたままだった。
「それは奇跡の力でもなんでもないんだ。あんたが選別を乗り越えたっていうのもただ抗体を事前に打たれていただけだろう。あんただって薄々分かってるんじゃないのか? 帝国だか何か知らないけど、これはただの大量殺戮計画だ」
「わ、私は……」
スカルの表情が歪んだ。
動揺している。隙をついて一気に距離を詰めたい。
「なあ、頼むよ……」
「こ、このガルフスディア国のために……」
するとその時だった。
空を穿つ音が耳に届くと同時に、スカルの右手は血しぶきを上げていた。
遅れてやってくる銃声――狙撃されたのだ、音はもう一つ、更に加えられている。
「くそっ! フレイム!」
二発目の銃弾は、スカルの右肩に当たった。
「あぁっ!」
大瓶は既に割られている、巨大魔力石へと降りかかる前に俺はフレイムを自身の後方へと放ち、爆風に身を委ねた。
間に合うか……いや、間に合わせてみせる!
大瓶とその中身を手にするのではない、突っ込んで、自分が全部かぶる。
「うぉぉぉお!」
そして抗体を、巨大魔力石へと投げつける。
巨大魔力石の光は先ほどよりも強くなっていた、そろそろ魔力が国民へ放たれる頃なのだろう。
間に合った――が、この天国病の元であろう病原菌は俺の体へと染み込んでいた。
抗体を打ち込んでいるから大丈夫とは、思うが……全身を駆け巡る苦痛は、凄まじい……。
しかも体からあふれ出た霧は巨大魔力石のほうに寄っていっている、ここにいては駄目だ。
「ふ、不死者様……」
「来るな! あんたも狙われてるんだから、隠れてろ!」
それにこっちは、これからやる事は一つだ。
胸が締め付けられるほどの痛みに耐えながらも、俺はフレイムをもう一度放つ。
爆風により、端のほうまで放り出されて、聖塔の外へと吹き飛ぶ。
流石にこれだけ苦しければ……死ねるかも。
そんな淡い期待が、頬を緩めさせたが……ハスの顔が脳裏に浮かんだ。
しかしながら、最後もまた飛び降りとは俺も全然成長がないな。
「阿呆が」
そんな声が、聞こえた。
左手側を見てみると、聖塔の壁に椅子を立てて座っている少女が――アルヴが、いた。
ようやく出てきたな。
時間も停止しているようで、音のない世界で一時的に俺の体は落下の感覚から解放されている。
アルヴはまた俺を蔑むように見ており、深いため息をついていた。
「なんだよ、文句でもあるのか?」
「ふんっ」
言下に舌打ちをしやがる。
何か面白くなさそうな様子だ。
理由を問う前に、時間は再び進み――俺は落下した。
長い階段を駆け上がり、呼吸が激しくなってきたあたりで、夜の帳が下り始めた夜空が飛び込んできた。
ずっと地下にいたものだから、今一感覚を掴めなかったがもうそんな時間なのか。
「シマヅ様っ、あれを……」
ハスが指さす先を見ると、何人かの衛兵が倒れていた。中には白と銀を基調とした鎧を身に纏っている人もいる。おそらく聖騎士であろう。
近くには塔――聖塔に違いないだろう。
ここは既に聖都の塀の内側、地面は芝生が敷かれており、一定距離を保って配置された木々などからしてしっかりと管理されているようだ。
聖都の厳かな雰囲気の中、何かが起きているのは見て明らかであった。
銃声――のような音も所々で聞こえたが、どうやら街は聖火祭で盛り上がっているらしく花火が上げられているようだ。
こんな雰囲気だ、ちょっとやそっとの銃声は誤魔化せる。
「ハス、衛兵達を診てくれ。もし他の衛兵が見つけられたら助けを呼んでくれ」
「シマヅ様は、聖塔へ……?」
「ああ、何があるか分からない。君はここで待機だ、敵が来るようならすぐに逃げるんだ」
「……わ、分かりました」
ついていきたいような表情をしていたが、状況が状況であるためにハスは我慢をしているようだった。
聖塔に入ってしまうと退路もなくなってしまう。もし緊急事態に陥ってしまった時、俺はいいけれどハスが無事に逃げられるかは怪しい。
それよりならばいつでも逃げられる場所で待機してもらったほうが安全だ。
「安心しろ、俺は死なないからよ。まあ死んだら、その時はその時で、後は頼むよ」
「生きて帰ってきてください……シマヅ様」
「死ぬ気で頑張ってみるよ」
そんな事を申してっ、と頬を膨らませるハスに笑顔を向けてやり、俺は聖塔への螺旋階段を上がる。
階段続きで流石に疲れるが、弱音を吐いてはいられない。
中央の吹き抜けを見上げてみると、最上階中央には巨大魔力石らしきものが見える。
途中途中で衛兵が倒れており、中には紫色の弾痕がついている者もいた。
スカルが俺に撃ったやつか……?
奴の存在は確かに醸し出されている、この先にいるのは間違いない。
「こんなに上るなら、パニアのワイヤー銃を、貰ってくればよかったな……失敗した!」
しかし今更後悔しても致し方がない。
すー……っと、息を吸い、思い切り駆け上がる。
「――主よ、私達の罪を御赦しください。どうか、この国の者達を救いお導きください」
「あ~疲れたぁ……っと、何か祈りの最中だった?」
最上階までようやくたどり着いた。
柱に囲まれたその空間は、中央に吊るされている巨大魔力石以外はなにもなく、巨大魔力石は淡く光を宿していた。
「なっ!? 貴様、何故……」
「ちょっと待ってね、ふー……呼吸を整えなきゃ……」
この世界に来る前なら途中で疲れ切っていただろうな。
自分の体が前とは違うっていうのをよく思い知らされる。体が軽くなった感じなのは、悪くないね。
「……生きて、いたのか」
「御覧の通りね」
ゆっくりと振り返るスカル。
その顔はいつ見ても強烈だ。
「悪魔であればこの奇跡の力によって滅されていたはず……」
「悪魔ではないんでね、ただの人間だよ俺は。ちょっと死なないだけのな」
「神の使いであるが故に乗り越えられたというのか……」
「神の使いでもないんだが……」
すると、スカルの様子は思いもよらぬものであった。
俺を前にして、両膝をついて手で輪を作り祈り始めた。
「言い伝えにあった、不死者様で……間違いないのですね……」
「お、おい、なんだよ……」
涙すら流して感極まっている。
「これまでの行い、どうか御赦しください。私はアルヴ教の信者故に、異端者の処罰をすべくこの奇跡の力を用いたのです。そしてこれから、この国全ての者を……奇跡の力によって選別を行います」
「何が奇跡の力だよ、それはお前らが作ったウィルスだろ?」
「いいえ、これは貴方様と同じく神の使いから頂いたものでございます。間違いなく奇跡の力」
「俺と、同じ……?」
という事は……不死者が俺以外にもいるっていうのか?
「私はこの天国病なる選別を乗り越えた者です。そして私は選ばれたのです、この選別を行う偉大なる使命を!」
スカルは立ち上がるや、巨大魔力石へ――懐から取り出した大瓶を向けた。
中には紫色の液体が入っており、その液体からは霧状のものが出ていて渦巻いていた。
これまでのものとは明らかに違う。
「……あんた、騙されてるな」
「騙されている? 何故です?」
「仲間は誰も言わなかったのか? パニアは知っているようだったぞ、天国病が人工的に作られたものである事はな。だから王女はこの抗体の生成もできたんだ。人が作ったものなら、その対策となるものも人が作れる」
「……嘘です。そもそも王女は異端者、それもおそらくは貴方様を騙すための道具にすぎません」
「騙す? 少なくとも王女は俺を天国病から助けてくれたぜ、この抗体でな。こいつも奇跡の力か? 違うだろ? そっちはウィルスで、こっちはただの抗体だ。それ以外何でもない」
「不死者様が王女に騙されているという可能性も無きにしもあらずです」
「……あのね、水掛け論をしにきたわけじゃないんだ」
一歩踏み込んでみたが、スカルは警戒して距離を保ち、未だに巨大魔力石へいつでも大瓶を叩きつけられるよう腕を上げたままだった。
「それは奇跡の力でもなんでもないんだ。あんたが選別を乗り越えたっていうのもただ抗体を事前に打たれていただけだろう。あんただって薄々分かってるんじゃないのか? 帝国だか何か知らないけど、これはただの大量殺戮計画だ」
「わ、私は……」
スカルの表情が歪んだ。
動揺している。隙をついて一気に距離を詰めたい。
「なあ、頼むよ……」
「こ、このガルフスディア国のために……」
するとその時だった。
空を穿つ音が耳に届くと同時に、スカルの右手は血しぶきを上げていた。
遅れてやってくる銃声――狙撃されたのだ、音はもう一つ、更に加えられている。
「くそっ! フレイム!」
二発目の銃弾は、スカルの右肩に当たった。
「あぁっ!」
大瓶は既に割られている、巨大魔力石へと降りかかる前に俺はフレイムを自身の後方へと放ち、爆風に身を委ねた。
間に合うか……いや、間に合わせてみせる!
大瓶とその中身を手にするのではない、突っ込んで、自分が全部かぶる。
「うぉぉぉお!」
そして抗体を、巨大魔力石へと投げつける。
巨大魔力石の光は先ほどよりも強くなっていた、そろそろ魔力が国民へ放たれる頃なのだろう。
間に合った――が、この天国病の元であろう病原菌は俺の体へと染み込んでいた。
抗体を打ち込んでいるから大丈夫とは、思うが……全身を駆け巡る苦痛は、凄まじい……。
しかも体からあふれ出た霧は巨大魔力石のほうに寄っていっている、ここにいては駄目だ。
「ふ、不死者様……」
「来るな! あんたも狙われてるんだから、隠れてろ!」
それにこっちは、これからやる事は一つだ。
胸が締め付けられるほどの痛みに耐えながらも、俺はフレイムをもう一度放つ。
爆風により、端のほうまで放り出されて、聖塔の外へと吹き飛ぶ。
流石にこれだけ苦しければ……死ねるかも。
そんな淡い期待が、頬を緩めさせたが……ハスの顔が脳裏に浮かんだ。
しかしながら、最後もまた飛び降りとは俺も全然成長がないな。
「阿呆が」
そんな声が、聞こえた。
左手側を見てみると、聖塔の壁に椅子を立てて座っている少女が――アルヴが、いた。
ようやく出てきたな。
時間も停止しているようで、音のない世界で一時的に俺の体は落下の感覚から解放されている。
アルヴはまた俺を蔑むように見ており、深いため息をついていた。
「なんだよ、文句でもあるのか?」
「ふんっ」
言下に舌打ちをしやがる。
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