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第53話 ビックリ箱
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チーム戦が開始され、数時間が立った。
今の所、私たちのチームは男子チームと3戦と女子チーム2戦の全5戦を行い、2勝3敗の成績である。
ルート途中の試練で何度か失敗したり、回り道をさせられたりとされてしまい負け越している状態だ。
また、同じチームのベックスは、昨日から体調が悪かったのか、1戦目が終わった直後に宿泊施設に戻り、医務室で休んでいる。
その為、私たちのチームは現状1人少ない状態なので、チーム戦としては少し不利な状況だ。
そして、次の試合は女子チームであるが、対戦相手メンバーにジュリルとマリアがいるので、強敵ではと私は思っていた。
「まさかルーク様と対戦出来るとは、思っていませんでしたわ。全力で行かせてもらいますわね。それに、クリスと自称親友もいるみたいだし、楽しい試合になりそうですわ」
「おい、まだ俺の事をそうやって呼ぶのかよ! 止めろって言ったろ!」
「別に貴方はどうでもいいですわ」
「かっちーん。はい、今のは言ってはいけないことだー。お前、俺だけやけに軽蔑してねぇか」
「いいえ、してませんわ。そう言う思い込みは辞めて頂けますか? 自意識過剰ですわよ」
トウマとジュリルが前よりも、仲がいいのか勝手に口喧嘩を始めていると、アリス事マリアが私に近付いて来て、良い試合にしましょうと手を差し出して来た。
私はその手を握り、あぁ全力でやらせてもらうと答えると、ルークが何故かマリアの事をじっと見つめていた。
「ルーク様。そんなに見つめられると、恥ずかしいのですが」
「えっ、あ、あぁ。すまない」
「?」
そのままルークは背を向けて、スタート位置へと向かって行った。
そんなルークに困惑した私が、小声でマリアに話し掛けて何かあったかを聞くが、マリアはいいえとだけ答えて行ってしまう。
おっかしいなー、あんな変なルークは見た事ないぞ。
マリアはああ言ってたけど、絶対何かあった感じの雰囲気だったぞ……よし、ルークに直接聞いてみるか。
私は自分に関わりがある事かもしれないと思い、小走りでルークの後を追いかけて、アリスと何かあったのかと聞く。
だが、ルークは別にとだけしか答えなかった。
私はそんな事だけでは引き下がらず、さっきの少し間があった感じのことを言うと、お前には関係ない事だと突っ張られてしまった。
うぅ~~もどかしい~、これは絶対に私と言うか、変装しているマリアこと私と何かあったとしか思えない。
何があったんだー! マリアが報告しないって事は、大したことじゃない? いやいや、マリアが私に隠しているのかもしれない。
だけど、マリアがそんな事するわけ……いや、マリアならするな。
ちょっと意地悪な所もあるし、お母様ともよく秘密の話をしているイメージだし。
こうなったら、意地でもマリアから聞いてやるぞ! このままルークを攻めても、どうせ話さないし、また機嫌でも損ねたりして、面倒事になるのはごめんだからね。
「よし! やってやるぞ!」
私は一人で大きく片腕を上げで、やる気を見せた。
そのままスタート位置の砂浜に到着し、全員揃うと、上空にカウントダウンが表示され、スタートの合図が鳴る。
「よし、それじゃまずはどのルートで行くかだな」
「前の試合では砂浜沿いから、上に登って行ったけど、かなり遠回りだったよな」
「確かに、トウマの言う通りだな。俺は、今回はこのまま直進で進んで最短を目指すべきだと思うが」
地図を持つルークに対し、私とトウマが意見を出す。
クレイス魔法学院の男子生徒も同じ様な意見をだし、チームの大半は最短ルートで登って行くべきとなり、ルークもそれに賛成した。
頂上へと向かうルートはいくつもあるが、大まかにいうと遠回りをするか最短で目指すかの2択である。
しかし、最短では試練や課題の数が多い分速くいけるが、遠回りでは試練などの数が少ない分時間がかかるという点があるのだ。
その為チームでは、毎回先にどのルートで攻めて行くかを考えて移動し始めるのだ。
ちなみに、試合ごとに試練か課題の内容やレベルが異なるので、最短で試練が難しく立ち止まることや、遠回りで試練が簡単で最短よりも早く着くという展開もある。
その後私たちは、最短ルートで頂上を目指し始める。
途中の試練や課題は、前回よりも難しくなくサクサクと進んでいたが、途中から天候が悪くなり始め突然の豪雨に見舞われた。
その時既に山の麓付近まで来ており、近くに雨宿りできる洞窟があったので、私たちはそこで雨宿りをした。
「いや~急にこんなどしゃ降りの雨とは、驚いたよ」
そこで私が小さなくしゃみが出てしまい、トウマが濡れたから当然だよなと言いながら、支給バックを下ろし何かを取りだそうとした時、私にタオルが投げかけられた。
突然の事に驚いた私だったが、すぐにタオルを取り、投げ来たルークに文句を言うと、こんな所で風邪なんかひかれたら、皆にうつるだろと言われた。
まあ確かに、言ってることは間違ってないけど、もう少し優しくできないもんなのかね。
私は心の中でぶつぶつと文句を言いながら、投げつけられたタオルで濡れた箇所を拭いていると、何故かトウマがルークを睨んでいた。
「何だよ、トウマ。そんなに俺を睨むなよ、何もしてないだろ」
「ああそうだな。お前からしたら、当たり前の事をしただけだよな。けっ!」
「?」
少しいじける様なトウマは、取り出したタオルを、クレイス魔法学院の男子生徒たちに渡した。
そして皆で雨宿りをしていると、時期に雨も止んだので再び頂上を目指して進み始めたが、意外と地面がぬかるんでおり、山道は滑り何度か転びそうになった。
「ぬかるんでると、ここ危ない道だな。意外と高い所まで来たし、下を覗くだけで怖いな」
「おい、あんまりそっちに行くな。落ちてもしらねぇぞ」
「はいはい。分かってるよ」
ルークの忠告に私は直ぐに内側に入り、歩きづづけると目の前に試験が立ち塞がった。
「ここで試練か。嫌な所に設置するな、全く」
「えっと、さっきがトウマだったから、次は俺か」
「あんまり油断するなよ、クリス」
「そんなに心配しなくても大丈夫だって、完璧にクリアするかな」
ルークの言葉に軽く答えたのち、私は試練が書かれている看板前に立った。
「え~と、何々。下の箱を持ち上げられればクリア? 全く今までのやつとは違うな……もしかして、当たりの試練か?」
私はルークたちに、試練内容を言って箱に手かけると、直ぐに持ち上がった。
「あれ、かっる! てっきり重いのかと思ってたけど、驚く程軽いな、この箱? 何が入ってんだ?」
「ありゃ、あっさりクリアしたな、クリスの奴」
「……」
ルークが難しい顔をしている時、私が箱を顔の前に持って蓋を開けると、突然箱の中から大きな音と同時におもちゃ飛び出て来た。
「うっぁ!!」
「っ! クリス!」
そのまま私は驚いた拍子に、後ろにのけ反った時だった。
足がぬかるんだ地面に取られて、滑る様に真後ろに倒れると外側の崖から足を踏み外してしまう。
「えっ」
そのまま私は、崖から落ちてしまう。
それを見たトウマは、驚きの声が漏れるも体が直ぐに動くことが出来なかったが、隣にいたルークは違った。
すぐさま私の方に走り込んで来て、落ちる私の手をギリギリで掴み、ルークはもう片方の手で落ちない様に崖の岩に手を掛けていた。
「だから言ったろ。油断するなって……うっ」
「ル、ルーク……ごめん」
「トウマ! 早くこっちに来てくれ! もうギリギリだ、早くしろ!」
「お、おう!」
そしてトウマが直ぐにルークの元に駆け寄り、崖の岩を掴むルークに手を差し伸べた瞬間だった。
崖の岩が耐えられずに剥がれ落ちてしまう。
トウマの伸ばした手は、ルークの手には寸前で届かずにルークとクリスは落下して行ってしまう。
「ルーク! クリス!」
今の所、私たちのチームは男子チームと3戦と女子チーム2戦の全5戦を行い、2勝3敗の成績である。
ルート途中の試練で何度か失敗したり、回り道をさせられたりとされてしまい負け越している状態だ。
また、同じチームのベックスは、昨日から体調が悪かったのか、1戦目が終わった直後に宿泊施設に戻り、医務室で休んでいる。
その為、私たちのチームは現状1人少ない状態なので、チーム戦としては少し不利な状況だ。
そして、次の試合は女子チームであるが、対戦相手メンバーにジュリルとマリアがいるので、強敵ではと私は思っていた。
「まさかルーク様と対戦出来るとは、思っていませんでしたわ。全力で行かせてもらいますわね。それに、クリスと自称親友もいるみたいだし、楽しい試合になりそうですわ」
「おい、まだ俺の事をそうやって呼ぶのかよ! 止めろって言ったろ!」
「別に貴方はどうでもいいですわ」
「かっちーん。はい、今のは言ってはいけないことだー。お前、俺だけやけに軽蔑してねぇか」
「いいえ、してませんわ。そう言う思い込みは辞めて頂けますか? 自意識過剰ですわよ」
トウマとジュリルが前よりも、仲がいいのか勝手に口喧嘩を始めていると、アリス事マリアが私に近付いて来て、良い試合にしましょうと手を差し出して来た。
私はその手を握り、あぁ全力でやらせてもらうと答えると、ルークが何故かマリアの事をじっと見つめていた。
「ルーク様。そんなに見つめられると、恥ずかしいのですが」
「えっ、あ、あぁ。すまない」
「?」
そのままルークは背を向けて、スタート位置へと向かって行った。
そんなルークに困惑した私が、小声でマリアに話し掛けて何かあったかを聞くが、マリアはいいえとだけ答えて行ってしまう。
おっかしいなー、あんな変なルークは見た事ないぞ。
マリアはああ言ってたけど、絶対何かあった感じの雰囲気だったぞ……よし、ルークに直接聞いてみるか。
私は自分に関わりがある事かもしれないと思い、小走りでルークの後を追いかけて、アリスと何かあったのかと聞く。
だが、ルークは別にとだけしか答えなかった。
私はそんな事だけでは引き下がらず、さっきの少し間があった感じのことを言うと、お前には関係ない事だと突っ張られてしまった。
うぅ~~もどかしい~、これは絶対に私と言うか、変装しているマリアこと私と何かあったとしか思えない。
何があったんだー! マリアが報告しないって事は、大したことじゃない? いやいや、マリアが私に隠しているのかもしれない。
だけど、マリアがそんな事するわけ……いや、マリアならするな。
ちょっと意地悪な所もあるし、お母様ともよく秘密の話をしているイメージだし。
こうなったら、意地でもマリアから聞いてやるぞ! このままルークを攻めても、どうせ話さないし、また機嫌でも損ねたりして、面倒事になるのはごめんだからね。
「よし! やってやるぞ!」
私は一人で大きく片腕を上げで、やる気を見せた。
そのままスタート位置の砂浜に到着し、全員揃うと、上空にカウントダウンが表示され、スタートの合図が鳴る。
「よし、それじゃまずはどのルートで行くかだな」
「前の試合では砂浜沿いから、上に登って行ったけど、かなり遠回りだったよな」
「確かに、トウマの言う通りだな。俺は、今回はこのまま直進で進んで最短を目指すべきだと思うが」
地図を持つルークに対し、私とトウマが意見を出す。
クレイス魔法学院の男子生徒も同じ様な意見をだし、チームの大半は最短ルートで登って行くべきとなり、ルークもそれに賛成した。
頂上へと向かうルートはいくつもあるが、大まかにいうと遠回りをするか最短で目指すかの2択である。
しかし、最短では試練や課題の数が多い分速くいけるが、遠回りでは試練などの数が少ない分時間がかかるという点があるのだ。
その為チームでは、毎回先にどのルートで攻めて行くかを考えて移動し始めるのだ。
ちなみに、試合ごとに試練か課題の内容やレベルが異なるので、最短で試練が難しく立ち止まることや、遠回りで試練が簡単で最短よりも早く着くという展開もある。
その後私たちは、最短ルートで頂上を目指し始める。
途中の試練や課題は、前回よりも難しくなくサクサクと進んでいたが、途中から天候が悪くなり始め突然の豪雨に見舞われた。
その時既に山の麓付近まで来ており、近くに雨宿りできる洞窟があったので、私たちはそこで雨宿りをした。
「いや~急にこんなどしゃ降りの雨とは、驚いたよ」
そこで私が小さなくしゃみが出てしまい、トウマが濡れたから当然だよなと言いながら、支給バックを下ろし何かを取りだそうとした時、私にタオルが投げかけられた。
突然の事に驚いた私だったが、すぐにタオルを取り、投げ来たルークに文句を言うと、こんな所で風邪なんかひかれたら、皆にうつるだろと言われた。
まあ確かに、言ってることは間違ってないけど、もう少し優しくできないもんなのかね。
私は心の中でぶつぶつと文句を言いながら、投げつけられたタオルで濡れた箇所を拭いていると、何故かトウマがルークを睨んでいた。
「何だよ、トウマ。そんなに俺を睨むなよ、何もしてないだろ」
「ああそうだな。お前からしたら、当たり前の事をしただけだよな。けっ!」
「?」
少しいじける様なトウマは、取り出したタオルを、クレイス魔法学院の男子生徒たちに渡した。
そして皆で雨宿りをしていると、時期に雨も止んだので再び頂上を目指して進み始めたが、意外と地面がぬかるんでおり、山道は滑り何度か転びそうになった。
「ぬかるんでると、ここ危ない道だな。意外と高い所まで来たし、下を覗くだけで怖いな」
「おい、あんまりそっちに行くな。落ちてもしらねぇぞ」
「はいはい。分かってるよ」
ルークの忠告に私は直ぐに内側に入り、歩きづづけると目の前に試験が立ち塞がった。
「ここで試練か。嫌な所に設置するな、全く」
「えっと、さっきがトウマだったから、次は俺か」
「あんまり油断するなよ、クリス」
「そんなに心配しなくても大丈夫だって、完璧にクリアするかな」
ルークの言葉に軽く答えたのち、私は試練が書かれている看板前に立った。
「え~と、何々。下の箱を持ち上げられればクリア? 全く今までのやつとは違うな……もしかして、当たりの試練か?」
私はルークたちに、試練内容を言って箱に手かけると、直ぐに持ち上がった。
「あれ、かっる! てっきり重いのかと思ってたけど、驚く程軽いな、この箱? 何が入ってんだ?」
「ありゃ、あっさりクリアしたな、クリスの奴」
「……」
ルークが難しい顔をしている時、私が箱を顔の前に持って蓋を開けると、突然箱の中から大きな音と同時におもちゃ飛び出て来た。
「うっぁ!!」
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そのまま私は驚いた拍子に、後ろにのけ反った時だった。
足がぬかるんだ地面に取られて、滑る様に真後ろに倒れると外側の崖から足を踏み外してしまう。
「えっ」
そのまま私は、崖から落ちてしまう。
それを見たトウマは、驚きの声が漏れるも体が直ぐに動くことが出来なかったが、隣にいたルークは違った。
すぐさま私の方に走り込んで来て、落ちる私の手をギリギリで掴み、ルークはもう片方の手で落ちない様に崖の岩に手を掛けていた。
「だから言ったろ。油断するなって……うっ」
「ル、ルーク……ごめん」
「トウマ! 早くこっちに来てくれ! もうギリギリだ、早くしろ!」
「お、おう!」
そしてトウマが直ぐにルークの元に駆け寄り、崖の岩を掴むルークに手を差し伸べた瞬間だった。
崖の岩が耐えられずに剥がれ落ちてしまう。
トウマの伸ばした手は、ルークの手には寸前で届かずにルークとクリスは落下して行ってしまう。
「ルーク! クリス!」
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