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第140話 秘密の趣味
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「マ、マルロス先輩!?」
まさかの人物に私は動揺してしまい、少し後ずさりしてしまう。
どうしてマルロス先輩がここに? と言うか、やっぱりその仮面まだ見慣れないな……
マルロスの仮面は学院内では有名で、誰もその下の素顔を見た者はいないと噂されておりミステリアスな人物でもある。
だが、その仮面の下は目に特殊体質を持っているからではないかと言う噂もあったりしており、本人は何も公に打ち明けていない。
何だかんだ、大運動会の時には見ていたが、こうやって話すのは初めてかもしれないな。
それよりもマルロス先輩が、ピースから貰った券にこんな反応しているのが一番の驚きだ……
私に顔をぐいっと寄せて来たマルロスは、券を自分の顔の前に出したまま私へ問いかけた返事を待っていた。
「あ、あの……ちょっと近いです、マルロス先輩……」
「あっ、ごめん。つい興奮してしまって」
そう言ってマルロスは私から離れて、拾ってくれたチケット渡してくれた。
興奮って、もしかしてマルロス先輩ってこう言うスイーツ系が好きだったりするのかな?
私は疑問に思った事を、恐る恐るマルロスに訊ねた。
「マルロス先輩、もしかしてですけどこう言うの、お好きなんですか?」
「っ……」
するとマルロスは周囲をキョロキョロを見回し、誰も周囲にいない事を確認し小声で答えて来た。
「そうなんだよね。秘密の趣味ってやつで、お菓子とか甘いものが自分は好きなんだよ。さすがにこの仮面を付けたままではバレちゃうから、お店行く時は眼鏡に変えるけどね」
「えっ、その仮面外すんですか?」
「それはそうだよ。ひっついているわけじゃないからね。まぁ、これのお陰で密かに趣味を楽しめるし、不憫でも何でもないね」
「そうなんですね。それより、何で俺にその趣味を話してくれたんですか?」
私はマルロスが秘密にしていた趣味を話してくれた事に疑問に思い、問いかけるとマルロスは「その券を持っている者なら、明かしても良いと思ってね」と少し笑いながら答えてくれた。
なるほど~……でも、これはピースからの貰い物だし、ここは素直に伝えた方がいいよね。
そう思った私は、素直にマルロスにこの券が貰い物である事を伝え、私の趣味がマルロスと同じではないという事を明かした。
「そうだったか。申し訳ない、自分の早とちりだったね」
「いえ。でも、マルロス先輩の秘密は守るんで!」
「いいよ。そこまでバレたくないと言うものでもないしね。それより、君にその券を譲ってくれた人を紹介して欲しいな」
「ピースですか?」
「ピースって言うんだね。うん、その人を自分に紹介してよ、クリス」
私は自分の名前がマルロスの口から出た事に驚いてしまう。
まさか、マルロスが自分の事を知っていると思わなかったからだ。
私はどうして名前を知っているのか訊ねると、マルロスは「大運動会の代表戦に出た生徒くらいは覚えてるよ」と言った。
そこで私は、先程ワイズが急に話し掛けて来たのも私だと分かっていたからではないかとふと思った。
「一度ピースに自分の事を話してから、彼自身に自分と話すかを判断してもらっていいからさ。それだけ伝えてもらってもいいかな?」
「はい、分かりました」
「ぶつかっといてお願いするのも変だけど、ありがとう。それ食べに行くんだろう? 時間を取らせて悪かったね」
「いいえ、俺の不注意もあったので」
と私がマルロスと話していると、マルロスがいる通路の奥からマルロスを呼ぶ声が聞こえて来て、マルロスが振り返る。
「マルロス副寮長! 少し手伝って下さい、イルダ寮長が全然歩かないんです!」
「ん? あれは……」
私が少し目を凝らして見ると、そこにはぐったりしているイルダ寮長とその腕を担ぎ引っ張っているロムロスとゲイネスがいたのだ。
「少しは分かったかな? 自分の大変さがさ」
「もう十分分かりましたから、手伝って下さいマルロス副寮長!」
「お願いしますマルロス副寮長! もう依頼で体が限界なんです!」
「ロムロス、ゲイネス。そんなんで音を上げては困るよ、手伝いたいって言って来たのは君たちなんだから」
「これはちょっと違うと思いますけどー!」
ロムロスがゲイネスと一緒にイルダ寮長を引きずりながら叫び、こちらに近付いて来て一度イルダ寮長を下ろす。
「寮長の朝は、いつもこんな感じだから、夜間の依頼を手伝ってくれるのはありがたいよ。いつも自分だけで、誰か人が欲しかった所だったんだよね~」
「はぁ、はぁ、はぁ。確かに俺らは寮長たちがやっている夜間の依頼を手伝いと言いましたが、イルダ寮長を運ぶのは聞いてないですよ」
「まぁまぁ、そう言わずに。寮長も後輩が手伝いたいと言って来て、少し嬉しくてちょっとやり過ぎてこんなんだけど、頼りになるでしょ」
「確かにイルダ寮長が今まであんな事をしてたなんて知らなかったから、凄かったです」
「でも、これは寮に変えるまで俺たちの体がもちません」
「仕方ないな」
と言ってマルロスは、ぐったりしているイルダに近付き声を掛けた。
だが寝ているのか、反応はなかったのでマルロスはイルダを背中に背負った。
「それじゃクリス。さっきの件、よろしくね」
そのままマルロスは、イルダを背負ったまま寮へと歩き始めた。
その姿を私を含め、ロムロスとゲイネスの3人で見ていた。
「いや、あんな大変だとは思わなかった。それでクリスは、マルロス副寮長と何話してたんだ?」
「ちょっとぶつかっちゃって、立ち話してたんだ。それより、2人ボロボロだけどどっか行って来たの?」
私の問いかけにロムロスたちは、イルダとマルロスの手伝いをして来たと答えた。
話しによれば、イルダとマルロスは毎日夜間の依頼を行っているらしく、イルダが夜行性と言う事がこの依頼をやっている理由らしい。
内容は周辺の凶悪化した動物の退治や、見回りなどを行っているらしい。
夜間依頼は学院掲示板依頼には乗っておらず、学院長から直接イルダの元へと来てそれを受けるかどうかをイルダとマルロスで判断してやっているのだとロムロスが教えてくれた。
そこに何故、ロムロスとゲイネスが居たのかと言うと2人から直接イルダとマルロスがやっている事をまじかで見たいと伝えた所、手伝うと言う形になったのだとゲイネスが語る。
発端は大運動会後ロムロスが、寮長や副寮長の事を知らなさ過ぎるのではと思い、もう少し知るべきだと思った事が始まりで、どの様な仕事をして対応をしているか学ぼうと思いイルダの元へと交渉へと向かったのだった。
ゲイネスはロムロスの考えに自分も賛同し、同行したのだと少し苦笑いしつつ答えてくれた。
「で、今日がその初日だった訳だ。何であの人たちはこんな事して、あんなぴんぴんしてられるのか疑問で仕方ないよ。でも、凄い人たちだったんだと改めて分かったよ」
「それは、良かったって言っていいのかな?」
「間違ってないぞクリス。俺の視野や思い込みが悪かったと実感したんだからな」
大運動会の時よりも、ロムロスの表情が活き活きしている様に私は感じた。
またゲイネスも、寮対抗魔力腕比べの時以来話していなかったが、あの頃のゲイネスではもうないのだと分かり少し安心していた。
「それじゃクリス、またな」
「あぁ、ロムロスも頑張れよ。ゲイネスも」
ロムロスは軽く手を上げて挨拶し、ゲイネスは私に親指を立てグッと見せて、2人は少し歩きづらそうに寮へと戻って行った。
私も購買部へと再び足を動かし始めた。
そして遂に購買部へと到着し、部屋の中へと入ろうと扉を開けると中で2人が何やら言い合いをしている所に遭遇してしまう。
「ですから、貴方はセンスがないですわよ。ですから、私にお任せ下さい!」
「貴様に何が分かる? 当方の方が、寮長との付き合いが長いんだぞ! 間違っている訳がない!」
「その思い込みで選ぼうとしている物が、ダサいと言っているのですわよ!」
「何だと? 貴様のセンスこそ寮長には一番合わないと当方は確信している!」
な、なにこれ……
私が呆然と立っていると、そこにもう1人購買部へと入って来た。
「はぁ~……お前らまだ言い合いをしてるのか……」
そう言って私の隣にたったのは、呆れた表情でため息をつくエメル寮長だった。
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私は疑問に思った事を、恐る恐るマルロスに訊ねた。
「マルロス先輩、もしかしてですけどこう言うの、お好きなんですか?」
「っ……」
するとマルロスは周囲をキョロキョロを見回し、誰も周囲にいない事を確認し小声で答えて来た。
「そうなんだよね。秘密の趣味ってやつで、お菓子とか甘いものが自分は好きなんだよ。さすがにこの仮面を付けたままではバレちゃうから、お店行く時は眼鏡に変えるけどね」
「えっ、その仮面外すんですか?」
「それはそうだよ。ひっついているわけじゃないからね。まぁ、これのお陰で密かに趣味を楽しめるし、不憫でも何でもないね」
「そうなんですね。それより、何で俺にその趣味を話してくれたんですか?」
私はマルロスが秘密にしていた趣味を話してくれた事に疑問に思い、問いかけるとマルロスは「その券を持っている者なら、明かしても良いと思ってね」と少し笑いながら答えてくれた。
なるほど~……でも、これはピースからの貰い物だし、ここは素直に伝えた方がいいよね。
そう思った私は、素直にマルロスにこの券が貰い物である事を伝え、私の趣味がマルロスと同じではないという事を明かした。
「そうだったか。申し訳ない、自分の早とちりだったね」
「いえ。でも、マルロス先輩の秘密は守るんで!」
「いいよ。そこまでバレたくないと言うものでもないしね。それより、君にその券を譲ってくれた人を紹介して欲しいな」
「ピースですか?」
「ピースって言うんだね。うん、その人を自分に紹介してよ、クリス」
私は自分の名前がマルロスの口から出た事に驚いてしまう。
まさか、マルロスが自分の事を知っていると思わなかったからだ。
私はどうして名前を知っているのか訊ねると、マルロスは「大運動会の代表戦に出た生徒くらいは覚えてるよ」と言った。
そこで私は、先程ワイズが急に話し掛けて来たのも私だと分かっていたからではないかとふと思った。
「一度ピースに自分の事を話してから、彼自身に自分と話すかを判断してもらっていいからさ。それだけ伝えてもらってもいいかな?」
「はい、分かりました」
「ぶつかっといてお願いするのも変だけど、ありがとう。それ食べに行くんだろう? 時間を取らせて悪かったね」
「いいえ、俺の不注意もあったので」
と私がマルロスと話していると、マルロスがいる通路の奥からマルロスを呼ぶ声が聞こえて来て、マルロスが振り返る。
「マルロス副寮長! 少し手伝って下さい、イルダ寮長が全然歩かないんです!」
「ん? あれは……」
私が少し目を凝らして見ると、そこにはぐったりしているイルダ寮長とその腕を担ぎ引っ張っているロムロスとゲイネスがいたのだ。
「少しは分かったかな? 自分の大変さがさ」
「もう十分分かりましたから、手伝って下さいマルロス副寮長!」
「お願いしますマルロス副寮長! もう依頼で体が限界なんです!」
「ロムロス、ゲイネス。そんなんで音を上げては困るよ、手伝いたいって言って来たのは君たちなんだから」
「これはちょっと違うと思いますけどー!」
ロムロスがゲイネスと一緒にイルダ寮長を引きずりながら叫び、こちらに近付いて来て一度イルダ寮長を下ろす。
「寮長の朝は、いつもこんな感じだから、夜間の依頼を手伝ってくれるのはありがたいよ。いつも自分だけで、誰か人が欲しかった所だったんだよね~」
「はぁ、はぁ、はぁ。確かに俺らは寮長たちがやっている夜間の依頼を手伝いと言いましたが、イルダ寮長を運ぶのは聞いてないですよ」
「まぁまぁ、そう言わずに。寮長も後輩が手伝いたいと言って来て、少し嬉しくてちょっとやり過ぎてこんなんだけど、頼りになるでしょ」
「確かにイルダ寮長が今まであんな事をしてたなんて知らなかったから、凄かったです」
「でも、これは寮に変えるまで俺たちの体がもちません」
「仕方ないな」
と言ってマルロスは、ぐったりしているイルダに近付き声を掛けた。
だが寝ているのか、反応はなかったのでマルロスはイルダを背中に背負った。
「それじゃクリス。さっきの件、よろしくね」
そのままマルロスは、イルダを背負ったまま寮へと歩き始めた。
その姿を私を含め、ロムロスとゲイネスの3人で見ていた。
「いや、あんな大変だとは思わなかった。それでクリスは、マルロス副寮長と何話してたんだ?」
「ちょっとぶつかっちゃって、立ち話してたんだ。それより、2人ボロボロだけどどっか行って来たの?」
私の問いかけにロムロスたちは、イルダとマルロスの手伝いをして来たと答えた。
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