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第200話 学院祭
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アルジュの話から、今までシンリたちが3週間後に開催される学院祭の話をしていたのだとそこで私は初めて理解した。
王都メルト魔法学院の学院祭は、毎年2日間で開催されているらしい。
この2日間だけが、唯一学院が一般開放される日となり外部の人間が入れる珍しい日となっている。
1日目は、研究発表がメインで基本的には第3学年の先輩たちが今まで研究して来た内容を多くの人へと発表や見せる場所として学院が解放される。
研究発表については、第3学年だけでもなくそれ以外の学年からも参加可能となっており、少数だが毎年数人参加している生徒はいるらしい。
次に2日目が、各クラスが出し物を出店したりするメインの日となっている。
だが、正確には1日目の昼下がり頃から出店などは出店開始してよい事になっているので、ほぼその時間からお祭り騒ぎが始まるらしい。
そして学院祭の一番のメインイベントは、2日目の最後に行われるダンスパーティーと言う名の後夜祭だとシンリが教えてくれた。
「ダンスパーティー? そんなのまでやるのか?」
「そうなんだよ。だから、そのパーティーの為に毎年、男子が女子または、女子が男子を誘って参加する生徒が多いんだよ。その結果、その2人が付き合ったて言う話が有名なんだよ」
「ある意味、告白の場とも言われてたりするんだ。そこで上手くダンスに誘えたら、その後その相手と付き合えるって言う」
ノルマの言葉に私は「へ~」と相槌を打つ。
ふ~ん、そんな事もあるんだねこの学院は。
クレイス魔法学院でも学院祭的な物はあったけど、そこまで大きくなくて身内だけって感じだったな。
それも楽しかったけど、こっちの学院祭も話を訊く限り出店や出し物とか楽しそうだな。
特に先輩たちの研究発表とか、興味があるな。
私はそんな事を考えたりし、学院祭に思いを巡らせているとアルジュが話を戻して来た。
「と、まぁざっくりだがそれがうちの学院祭だ。でうちのクラスも出店する予定だから、事前に何をするかのアンケートをとっていると訳さ」
「なるほど、そう言う事だったのか。じゃ、この紙にやりたい事を書いてアルジュに渡せばいいのか?」
「うん。僕でもいいし、ノルマでもいい」
「了解、じゃ書いたらすぐに出すよ」
「あぁ。それじゃ、シンリも早めに出してくれよ。今週中には何を出店するか決めたいからね」
「ほいほ~い」
それだけ言うと、アルジュとシンリは他の人たちの所へと行き出店のアンケート用紙の回収や提出の催促を促しに行った。
「委員長も大変だな」
「まぁ、うちのクラスだとこう言うのは大抵委員長に役目が行くんだよね。他の奴がやると、全然まとまらないからさ」
「でもいつも委員長ばかりだと、委員長も嫌にならないの?」
「う~ん、そこは委員長も諦めて受け入れているっぽいから大丈夫? なんじゃないかな? それに今回はノルマだけど、誰かが必ず毎回手伝ったりはするから、委員長1人に全て任せっきりじゃないんだよ」
「へぇ~そうなんだ」
確かにアルジュだと安心感があるから、何となく任せたくなるのは分かるな。
でも、任せっきりにしないで皆で手伝っているのは知らなかったな。
「で、クリスはアンケートに何を書くんだ?」
「う~ん、そうだな……」
私は貰ったアンケート用紙を見ながらペンを取り、考え始めた。
出し物か、パッと直ぐには思い付かないな……
意外と自分のアイデアの乏しさに気付き、私は過去の出し物などをまずは訊いてみようと思いシンリに問いかける。
「昔の出し物? うちのクラスの?」
「うちのでもいいし、他の印象に残っているやつでもいい。ちょっとそれを聞いてから、考えて見ようかなって思ってさ」
「なるほどね。過去のを参考にアイデア出しだな」
そう言ってシンリは、昔の学院祭でうちのクラスがやった出し物や他のクラスの出し物や出店していたものなどを色々と教えてくれた。
その後授業の予鈴が鳴ったので、アンケート用紙を書くのは一旦止めた。
そのままその日最後の授業が終わった後、私は大図書館へと移動し気になっていた本を手元に置いてからアンケート用紙に出し物案を記載した。
「色々とシンリに訊いた中だと、喫茶店的なものが多かったしそれにするかな。でも、ただの喫茶店だと味気ないかな……何かに特化したのだと良さそうだな」
学院祭では金銭のやり取りは行われず、ポイントでのやり取りが行われるので出し物や出店する所では売れるやつやるのが基本らしい。
だから私も爆発的に売れそうなものと考えていたが、そこまでの考えが出なかったので普通に大きく損はない程度のものを書いたが、やはりもうひと押しぐらい何か付け足そうかと思い腕を組み考え込んだ。
その結果出て来た答えが、フルーツ喫茶店であった。
私自身が今食べたいと思ったのもあるが、女子からの人気が入れば口コミとかで一気に売れる店にもなりそうと思ったのが理由だ。
アンケート用紙の理由欄に、それをそのまま書いて紙を折ってカバンへとしまった。
「よし、寮に帰ったらアルジュに出しに行くか。さて、やるべき事はやったし本でも読むか」
その後私は、大図書館を後にし寮へと戻り、アルジュの部屋を訪ねてアンケート用紙を出した。
それから数日が経過し、週の休日前の日にクラスでは学院祭への出し物の決定する話し合いが開かれた。
事前にアンケートをとった内容が黒板へと書かれ、それを元にアルジュが司会として話が進んで行く。
黒板には私が出した案の内容も出ていたが、他の皆が書いたものとしては、食べ物の出店や物品作成体験会やゲーム的な出し物と様々とあった。
その中で私が目を止めてしまったものが、メイド喫茶と言うものであった。
メイド喫茶!? 執事じゃなくて、メイド? どう言う事? 誰かメイドを呼ぶってこと?
私は少し混乱しつつ提案者を見ると、ライラックとあった。
あ~これは何にも特に考えてないで欲望で書いたやつだな……
案の定、アルジュからどう言う風にやるのかを聞かれた際にライラックは「ただ見たいから書いた」や「俺たちが女装してやったら面白そうじゃね」と答え、笑いと呆れたため息が混じった感じになった。
女装って、勘弁してよ……ただでえ男装してるのに、分けわかんなくなるじゃん。
その後、話は進んで行き大きく損失を出さないという観点から、喫茶店をやる方向になって行く。
「と言う訳で、喫茶店系の案を残してきて投票してもらった結果、クリスの案が一番だな」
「フルーツ喫茶店か。確かに女子人気は出そうな感じだな」
「でも、フルーツだけじゃ弱くないか? それにフルーツって意外と揃えると高くならないか?」
「僕は安い店を知ってるけど、それでもいい値段はするね」
「仮にそれを出し物でやった際に、全然お客が来なきゃこっちが大損じゃないか?」
と、クラスの皆で様々な意見を出し合っているとアルジュがその意見を改めてまとめ出した。
「簡単に意見をまとめると、内容的は女子人気も狙えて良さそうだが、予算面や売上的な問題で大きく損する可能性もあると言う懸念がある。改善案としては、もう少し出店の予算を抑えつつ、人気や注目を集められる柱を作り、二本柱でやって行くかな」
完結的にまとめてくれた内容に、皆が頷いて答えた。
流石委員長だな。
パパッと皆の意見を直ぐにまとめて、改善案まで拾い上げてくるとは、物凄い仕事が出来る人に将来なるんじゃないか?
私はアルジュの手際の良さに関心していると、アルジュが更に具体的な改善案の意見を集め出した。
だが、思っていた以上にそこでいい案が出てこず詰まってしまう。
「う~ん……何か別で注目を集められる案ね~意外と難しいな」
トウマは机に突っ伏して何かいい案がないかと頭を悩ましつつ、今まで出てた案を見返していた。
するとそこで、強烈な内容で直ぐに外された案などを見てある事を閃き声が出る。
「あっ!」
「どうしたトウマ?」
「アルジュ! いいアイデアが出たぞ!」
その言葉に周囲の皆も注目していると、トウマは立ち上がり一回咳払いをしてから口を開いた。
「俺が思い付いたいいアイデアは……コスプレだー!」
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この2日間だけが、唯一学院が一般開放される日となり外部の人間が入れる珍しい日となっている。
1日目は、研究発表がメインで基本的には第3学年の先輩たちが今まで研究して来た内容を多くの人へと発表や見せる場所として学院が解放される。
研究発表については、第3学年だけでもなくそれ以外の学年からも参加可能となっており、少数だが毎年数人参加している生徒はいるらしい。
次に2日目が、各クラスが出し物を出店したりするメインの日となっている。
だが、正確には1日目の昼下がり頃から出店などは出店開始してよい事になっているので、ほぼその時間からお祭り騒ぎが始まるらしい。
そして学院祭の一番のメインイベントは、2日目の最後に行われるダンスパーティーと言う名の後夜祭だとシンリが教えてくれた。
「ダンスパーティー? そんなのまでやるのか?」
「そうなんだよ。だから、そのパーティーの為に毎年、男子が女子または、女子が男子を誘って参加する生徒が多いんだよ。その結果、その2人が付き合ったて言う話が有名なんだよ」
「ある意味、告白の場とも言われてたりするんだ。そこで上手くダンスに誘えたら、その後その相手と付き合えるって言う」
ノルマの言葉に私は「へ~」と相槌を打つ。
ふ~ん、そんな事もあるんだねこの学院は。
クレイス魔法学院でも学院祭的な物はあったけど、そこまで大きくなくて身内だけって感じだったな。
それも楽しかったけど、こっちの学院祭も話を訊く限り出店や出し物とか楽しそうだな。
特に先輩たちの研究発表とか、興味があるな。
私はそんな事を考えたりし、学院祭に思いを巡らせているとアルジュが話を戻して来た。
「と、まぁざっくりだがそれがうちの学院祭だ。でうちのクラスも出店する予定だから、事前に何をするかのアンケートをとっていると訳さ」
「なるほど、そう言う事だったのか。じゃ、この紙にやりたい事を書いてアルジュに渡せばいいのか?」
「うん。僕でもいいし、ノルマでもいい」
「了解、じゃ書いたらすぐに出すよ」
「あぁ。それじゃ、シンリも早めに出してくれよ。今週中には何を出店するか決めたいからね」
「ほいほ~い」
それだけ言うと、アルジュとシンリは他の人たちの所へと行き出店のアンケート用紙の回収や提出の催促を促しに行った。
「委員長も大変だな」
「まぁ、うちのクラスだとこう言うのは大抵委員長に役目が行くんだよね。他の奴がやると、全然まとまらないからさ」
「でもいつも委員長ばかりだと、委員長も嫌にならないの?」
「う~ん、そこは委員長も諦めて受け入れているっぽいから大丈夫? なんじゃないかな? それに今回はノルマだけど、誰かが必ず毎回手伝ったりはするから、委員長1人に全て任せっきりじゃないんだよ」
「へぇ~そうなんだ」
確かにアルジュだと安心感があるから、何となく任せたくなるのは分かるな。
でも、任せっきりにしないで皆で手伝っているのは知らなかったな。
「で、クリスはアンケートに何を書くんだ?」
「う~ん、そうだな……」
私は貰ったアンケート用紙を見ながらペンを取り、考え始めた。
出し物か、パッと直ぐには思い付かないな……
意外と自分のアイデアの乏しさに気付き、私は過去の出し物などをまずは訊いてみようと思いシンリに問いかける。
「昔の出し物? うちのクラスの?」
「うちのでもいいし、他の印象に残っているやつでもいい。ちょっとそれを聞いてから、考えて見ようかなって思ってさ」
「なるほどね。過去のを参考にアイデア出しだな」
そう言ってシンリは、昔の学院祭でうちのクラスがやった出し物や他のクラスの出し物や出店していたものなどを色々と教えてくれた。
その後授業の予鈴が鳴ったので、アンケート用紙を書くのは一旦止めた。
そのままその日最後の授業が終わった後、私は大図書館へと移動し気になっていた本を手元に置いてからアンケート用紙に出し物案を記載した。
「色々とシンリに訊いた中だと、喫茶店的なものが多かったしそれにするかな。でも、ただの喫茶店だと味気ないかな……何かに特化したのだと良さそうだな」
学院祭では金銭のやり取りは行われず、ポイントでのやり取りが行われるので出し物や出店する所では売れるやつやるのが基本らしい。
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その結果出て来た答えが、フルーツ喫茶店であった。
私自身が今食べたいと思ったのもあるが、女子からの人気が入れば口コミとかで一気に売れる店にもなりそうと思ったのが理由だ。
アンケート用紙の理由欄に、それをそのまま書いて紙を折ってカバンへとしまった。
「よし、寮に帰ったらアルジュに出しに行くか。さて、やるべき事はやったし本でも読むか」
その後私は、大図書館を後にし寮へと戻り、アルジュの部屋を訪ねてアンケート用紙を出した。
それから数日が経過し、週の休日前の日にクラスでは学院祭への出し物の決定する話し合いが開かれた。
事前にアンケートをとった内容が黒板へと書かれ、それを元にアルジュが司会として話が進んで行く。
黒板には私が出した案の内容も出ていたが、他の皆が書いたものとしては、食べ物の出店や物品作成体験会やゲーム的な出し物と様々とあった。
その中で私が目を止めてしまったものが、メイド喫茶と言うものであった。
メイド喫茶!? 執事じゃなくて、メイド? どう言う事? 誰かメイドを呼ぶってこと?
私は少し混乱しつつ提案者を見ると、ライラックとあった。
あ~これは何にも特に考えてないで欲望で書いたやつだな……
案の定、アルジュからどう言う風にやるのかを聞かれた際にライラックは「ただ見たいから書いた」や「俺たちが女装してやったら面白そうじゃね」と答え、笑いと呆れたため息が混じった感じになった。
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「と言う訳で、喫茶店系の案を残してきて投票してもらった結果、クリスの案が一番だな」
「フルーツ喫茶店か。確かに女子人気は出そうな感じだな」
「でも、フルーツだけじゃ弱くないか? それにフルーツって意外と揃えると高くならないか?」
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と、クラスの皆で様々な意見を出し合っているとアルジュがその意見を改めてまとめ出した。
「簡単に意見をまとめると、内容的は女子人気も狙えて良さそうだが、予算面や売上的な問題で大きく損する可能性もあると言う懸念がある。改善案としては、もう少し出店の予算を抑えつつ、人気や注目を集められる柱を作り、二本柱でやって行くかな」
完結的にまとめてくれた内容に、皆が頷いて答えた。
流石委員長だな。
パパッと皆の意見を直ぐにまとめて、改善案まで拾い上げてくるとは、物凄い仕事が出来る人に将来なるんじゃないか?
私はアルジュの手際の良さに関心していると、アルジュが更に具体的な改善案の意見を集め出した。
だが、思っていた以上にそこでいい案が出てこず詰まってしまう。
「う~ん……何か別で注目を集められる案ね~意外と難しいな」
トウマは机に突っ伏して何かいい案がないかと頭を悩ましつつ、今まで出てた案を見返していた。
するとそこで、強烈な内容で直ぐに外された案などを見てある事を閃き声が出る。
「あっ!」
「どうしたトウマ?」
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