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第380話 真面目だな
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クリスは突然のニックからの問いかけに困惑して焦ってしまうが、一度冷静に落ち着く為に小さく深呼吸した。
「(そうだ、思い出して私。トウマがそんな話をしてたじゃない。確かニックとは、その期末試験で対決したって言ってた気が……)」
トウマに話してもらった事を咄嗟に思い出し、クリスは「い、一応」と恐る恐るニックに答えた。
「お前と初めて実力試験で戦った時、俺はお前の事を少し見下していた」
「え?」
「どうせ転入生、少し力があるか何かしらのコネで入って来た奴だと決めつけていたんだ。ヴァンとは少し違う感じでな」
「(ヴァン……ヴァン、ヴァン……あ! あまり仲良くない人の名前だ)」
「でも、俺の考えはそんなんじゃなかった。お前は常に努力し続けて、力も勉学でも実力も見せつけた。そしてあのルークの雰囲気さえも変えた凄い奴だよ」
「そんな凄い人じゃないよ、俺は」
「自己評価をどうとらえるかは、俺の知る所じゃないから何も言わないが、ただふとその時の事を謝りたくて今その話をしただけだ。勝手に見下して、決めつけて悪かったクリス」
そう言ってニックはクリスに対して軽く頭を下げた。
クリスは慌てて直ぐに下げた頭を上げさせた。
「いいって! もう前の事なんだろ? 気にするなよ。それに俺自身がそう思ってないし、気付いてもないからいいって。仲が悪いって訳じゃないだろ?」
「……そうだな。急に変な話をして悪かった。少し俺の中でケジメをつけないとって思っただけなんだ」
「ニックは真面目だな」
「俺が真面目か……今のお前にそう映ったなら、それで構わないよ」
そのままニックは視線をどこまでも続く牧場の方へと移すのだった。
クリスもニックがそう言わるのが恥ずかしかったのではかと思い込み、くすりと笑うのだった。
すると、そこにソフトクリームを手に持ったピースとガイルが帰って来て、遅れてテンションの高いフェルトと少し疲れた表情をしているトウマも合流する。
その後皆で牧場を堪能し、集合時間が近くなって来たので魔道車へと向かうのだった。
そして集合時間となり魔道車へと乗り込み、今日の目的地であるホテルへと向けて再び出発する。
車内でクリスの隣に座ったのは、トウマでありその後ろにルークとガウェンが座り、前にはリーガとライラックが座り騒がしい空気となる。
「よーしお前ら、少し静かにしろ。これからの話をするぞ」
担当教員はそう言って軽く手を叩いて、皆の注目を集めた。
「これから向かう先は、今日一泊するホテルがあるカーキュウェントだ」
――カーキュウェントは、夏では避暑地として有名で多くのホテルがあるとしても有名な街である。
また、プールや様々なアトラクションに夜はカジノなどと満喫出来る街でもある。
そんな街でもあるので、警備などは厳しく安全性面では十分と言え安心して行ける街のランキングでも常に上位になる街とされている。
「到着は夕方頃になるが、そのまま外への外出はなしだ。そしてそのまま一泊し、次の日の午前中にはニンレスに向けて出発する。いいな」
「え~カーキュウェントでは遊べないんですか?」
「ホテルにもいくつか遊べる施設はあるから、それで我慢しろ。外に出て面倒事に巻き込まれるのを避けるためだ」
「はーい、分かりました」
「はい! もし抜け出して外に――」
そうライラックが手を上げて発言した直後、担当教員が物凄い睨みを聞かせて「出たら? そんなの言わなくても分かるよな?」と少し声色を変えて口にした。
担当教員の言葉からすぐに絶対にやってはダメな事だと察したライラックは、直ぐに「や、やりませんよ!」と口にして謝った。
少しぴりついた雰囲気の担当教員に、皆はまたライラックが変な事を口にしたからだと流していた。
が、この時担当教員がそんな雰囲気だったのはライラックのせいではなく、ある事が原因だったと修学旅行の終盤に皆は知る事になるのだった。
その後担当教員からの話も終了し、皆が再び自由に過ごし始めるとトウマがクリスに対して昼間の事を振り返る様に話始めた。
「いや~牧場は凄かったな、クリス」
「お、おう。そうだなトウマ」
するとトウマはそんな話をしながら、再びしおりに何かを書き始めて、それをクリスに見せながら自分が牧場のどこが良かったかを語り始めた。
クリスにトウマが見せた文章は『牧場の時に離れたが、何もなかったか?』と書かれていた。
それを見てクリスは違う話をしながら、自分の心配をしてくれているのだと気付き、直ぐにしおりに同じ様に返事を書きつつ、トウマの話に相槌を打った。
クリスは文字を書き終えると、それをトウマに見せた。
クリスが返事として書いたのは『とりあえず大丈夫だった。ニックと二人っきりになった時は焦ってけど、何とか切り抜けたから大丈夫』とあり、最後に絵で親指を立てたポーズが書かれていた。
トウマは、それを見て『ニックと二人っきり』という所に驚き、急いで返事を書いた。
「『二人っきりってどうして!?』」
「『何か他の皆も偶然いなくなって、そうなった』」
「『変に問い詰められてないんだよな?』」
「『うん。何か昔の話をされただけ。第一期期末試験? の時の話だったから、トウマに聞いていた話だったし変に思われない様に話せたから大丈夫』」
「『そっか。ならいいんだけど。悪かったよ、急に離れて』」
「『ううん。気にしないで』」
などとやり取りをした後、クリスはトウマがカモフラージュの為に話していた牧場の話が少し気になってしまい、改めてその話をクリスは掘り下げ二人はトウマが体験した牧場での話で盛り上がるのだった。
一方でルークは、後ろの席で二人で盛り上がっているのを外の景色を見つめながら、耳にするのだった。
そして魔道車は予定時間通りに、目的地であるカーキュウェントのホテルへ到着する。
皆は魔道車から降り、荷物を各部屋に運び夕食まで自由時間となったので、遊技場施設に向かう者やロビーでくつろぐ者、またホテル内にあるプールに向かう者など様々いた。
そんな中クリスはトウマに誘われ、皆で遊技場で体を動かして遊ぶのだった。
その後クリスは完全に満喫し、一足先に部屋に戻り休む事にし部屋へと戻り、ベッドへと前向きにダイブする。
「あ~めっちゃ遊んだ~凄く楽しかった。とりあえず、ルームメイトのシンとも話して変に違和感持たれてないし、このまま何とか一泊できそうだ」
クリスはそんな事を思いつつ、ベッドから起き上がり汗をかいたので部屋についているシャワー室で汗を流そうと思い荷物を漁りだす。
今回の宿泊するホテルでは、部屋にシャワー室が付いており担当教員からもそれは使用してもよいとされていたので、クリスは早速同室のシンが帰って来る前に浴びてしまおうと思ったのであった。
そして準備も出来た所で、シャワー室へと向かった時に突然部屋の扉がノックされる。
クリスは慌てて咄嗟にシャワー室へと、持っていた着替えなどを投げ込んで扉を勢いよく閉め、部屋の扉を開けた。
この時クリスは同室であるシンが戻って来たのだと思い、急いで行動していたが扉を開け目の前に立っていた人物がシンではなかった事に驚くのだった。
「急に悪いクリス」
「え!?」
そこに居たのは、レオンであったのだ。
「(そうだ、思い出して私。トウマがそんな話をしてたじゃない。確かニックとは、その期末試験で対決したって言ってた気が……)」
トウマに話してもらった事を咄嗟に思い出し、クリスは「い、一応」と恐る恐るニックに答えた。
「お前と初めて実力試験で戦った時、俺はお前の事を少し見下していた」
「え?」
「どうせ転入生、少し力があるか何かしらのコネで入って来た奴だと決めつけていたんだ。ヴァンとは少し違う感じでな」
「(ヴァン……ヴァン、ヴァン……あ! あまり仲良くない人の名前だ)」
「でも、俺の考えはそんなんじゃなかった。お前は常に努力し続けて、力も勉学でも実力も見せつけた。そしてあのルークの雰囲気さえも変えた凄い奴だよ」
「そんな凄い人じゃないよ、俺は」
「自己評価をどうとらえるかは、俺の知る所じゃないから何も言わないが、ただふとその時の事を謝りたくて今その話をしただけだ。勝手に見下して、決めつけて悪かったクリス」
そう言ってニックはクリスに対して軽く頭を下げた。
クリスは慌てて直ぐに下げた頭を上げさせた。
「いいって! もう前の事なんだろ? 気にするなよ。それに俺自身がそう思ってないし、気付いてもないからいいって。仲が悪いって訳じゃないだろ?」
「……そうだな。急に変な話をして悪かった。少し俺の中でケジメをつけないとって思っただけなんだ」
「ニックは真面目だな」
「俺が真面目か……今のお前にそう映ったなら、それで構わないよ」
そのままニックは視線をどこまでも続く牧場の方へと移すのだった。
クリスもニックがそう言わるのが恥ずかしかったのではかと思い込み、くすりと笑うのだった。
すると、そこにソフトクリームを手に持ったピースとガイルが帰って来て、遅れてテンションの高いフェルトと少し疲れた表情をしているトウマも合流する。
その後皆で牧場を堪能し、集合時間が近くなって来たので魔道車へと向かうのだった。
そして集合時間となり魔道車へと乗り込み、今日の目的地であるホテルへと向けて再び出発する。
車内でクリスの隣に座ったのは、トウマでありその後ろにルークとガウェンが座り、前にはリーガとライラックが座り騒がしい空気となる。
「よーしお前ら、少し静かにしろ。これからの話をするぞ」
担当教員はそう言って軽く手を叩いて、皆の注目を集めた。
「これから向かう先は、今日一泊するホテルがあるカーキュウェントだ」
――カーキュウェントは、夏では避暑地として有名で多くのホテルがあるとしても有名な街である。
また、プールや様々なアトラクションに夜はカジノなどと満喫出来る街でもある。
そんな街でもあるので、警備などは厳しく安全性面では十分と言え安心して行ける街のランキングでも常に上位になる街とされている。
「到着は夕方頃になるが、そのまま外への外出はなしだ。そしてそのまま一泊し、次の日の午前中にはニンレスに向けて出発する。いいな」
「え~カーキュウェントでは遊べないんですか?」
「ホテルにもいくつか遊べる施設はあるから、それで我慢しろ。外に出て面倒事に巻き込まれるのを避けるためだ」
「はーい、分かりました」
「はい! もし抜け出して外に――」
そうライラックが手を上げて発言した直後、担当教員が物凄い睨みを聞かせて「出たら? そんなの言わなくても分かるよな?」と少し声色を変えて口にした。
担当教員の言葉からすぐに絶対にやってはダメな事だと察したライラックは、直ぐに「や、やりませんよ!」と口にして謝った。
少しぴりついた雰囲気の担当教員に、皆はまたライラックが変な事を口にしたからだと流していた。
が、この時担当教員がそんな雰囲気だったのはライラックのせいではなく、ある事が原因だったと修学旅行の終盤に皆は知る事になるのだった。
その後担当教員からの話も終了し、皆が再び自由に過ごし始めるとトウマがクリスに対して昼間の事を振り返る様に話始めた。
「いや~牧場は凄かったな、クリス」
「お、おう。そうだなトウマ」
するとトウマはそんな話をしながら、再びしおりに何かを書き始めて、それをクリスに見せながら自分が牧場のどこが良かったかを語り始めた。
クリスにトウマが見せた文章は『牧場の時に離れたが、何もなかったか?』と書かれていた。
それを見てクリスは違う話をしながら、自分の心配をしてくれているのだと気付き、直ぐにしおりに同じ様に返事を書きつつ、トウマの話に相槌を打った。
クリスは文字を書き終えると、それをトウマに見せた。
クリスが返事として書いたのは『とりあえず大丈夫だった。ニックと二人っきりになった時は焦ってけど、何とか切り抜けたから大丈夫』とあり、最後に絵で親指を立てたポーズが書かれていた。
トウマは、それを見て『ニックと二人っきり』という所に驚き、急いで返事を書いた。
「『二人っきりってどうして!?』」
「『何か他の皆も偶然いなくなって、そうなった』」
「『変に問い詰められてないんだよな?』」
「『うん。何か昔の話をされただけ。第一期期末試験? の時の話だったから、トウマに聞いていた話だったし変に思われない様に話せたから大丈夫』」
「『そっか。ならいいんだけど。悪かったよ、急に離れて』」
「『ううん。気にしないで』」
などとやり取りをした後、クリスはトウマがカモフラージュの為に話していた牧場の話が少し気になってしまい、改めてその話をクリスは掘り下げ二人はトウマが体験した牧場での話で盛り上がるのだった。
一方でルークは、後ろの席で二人で盛り上がっているのを外の景色を見つめながら、耳にするのだった。
そして魔道車は予定時間通りに、目的地であるカーキュウェントのホテルへ到着する。
皆は魔道車から降り、荷物を各部屋に運び夕食まで自由時間となったので、遊技場施設に向かう者やロビーでくつろぐ者、またホテル内にあるプールに向かう者など様々いた。
そんな中クリスはトウマに誘われ、皆で遊技場で体を動かして遊ぶのだった。
その後クリスは完全に満喫し、一足先に部屋に戻り休む事にし部屋へと戻り、ベッドへと前向きにダイブする。
「あ~めっちゃ遊んだ~凄く楽しかった。とりあえず、ルームメイトのシンとも話して変に違和感持たれてないし、このまま何とか一泊できそうだ」
クリスはそんな事を思いつつ、ベッドから起き上がり汗をかいたので部屋についているシャワー室で汗を流そうと思い荷物を漁りだす。
今回の宿泊するホテルでは、部屋にシャワー室が付いており担当教員からもそれは使用してもよいとされていたので、クリスは早速同室のシンが帰って来る前に浴びてしまおうと思ったのであった。
そして準備も出来た所で、シャワー室へと向かった時に突然部屋の扉がノックされる。
クリスは慌てて咄嗟にシャワー室へと、持っていた着替えなどを投げ込んで扉を勢いよく閉め、部屋の扉を開けた。
この時クリスは同室であるシンが戻って来たのだと思い、急いで行動していたが扉を開け目の前に立っていた人物がシンではなかった事に驚くのだった。
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