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第397話 折り返し
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ジュリルとの二人だけの密会から次の日。
私はこれまでよりもほんの少しだけだったが、スッキリした気持ちでバイキング形式の朝食を迎えていた。
「何かクリス、今日はどこかスッキリした表情だな」
そう話し掛けて来たのは、目の前に座り同じく朝食を共にしていたトウマであった。
そして近くにはルークにシン、モーガンも座っている。
「確かに言われて見れば、そういう表情をしているね。何かあったのかいクリス?」
「え、いや、ちょっと考えていた事の答えがでたって感じで」
「そうなんだ。それは良かったね」
「うん」
そのまま私たちは朝食を食べながら、今日の予定について話し始める。
修学旅行も折り返しとなる5日目になり、更には昨日の夜に女子側もホテルに到着している為、本日は男女共に一日ニンレスの自由観光の予定であった。
基本的には班での行動であるが、何処かの班と合流して共に観光する事は認められているので、既に一部の男子が離れた場所で食事をする女子に声を掛け始めていた。
女子側とは今日が終わってしまえば、明日からはまた別行動になってしまうので、仲を深めたい一緒に回りたいと考えている人にとっては、見逃せない大チャンスなのである。
ちなみに私の班では、そんな話にはならず昨日ははぐれてしまったりとバタバタしてしまったので、今日はその晩かい的な意味合いで班のメンバーで色々な所を回ろうと話し合って方針を決めた。
その話が終わったタイミングで、私はとってきた朝食を全て食べ終えたので、紅茶でも飲もうかと思い席を立ち飲み物のスペースへと向かった。
私はその途中で、何故かげっそりした顔のライラックとリーガを見かけ、その顔に驚いてしまいつい声を掛けてしまった。
「ん? あークリス。おはよう」
「クリス? おーおはよう」
「お、おはよう……えーと、二人共大丈夫? 何か凄くげっそりした顔だけど? 体調が悪いとか?」
ライラックとリーガは私の問いかけに、互いに顔を見つめてから答えてくれた。
「あー体調が悪い訳じゃないんだ。元気は元気だぞ」
「うん。悪い所はどこもない。ただ……」
「ただ?」
「……いや、ちょっと昨日色々とあってな」
昨日? 昨日って言えばライラックたちとは遊技場で皆で盛り上がってただけな気がするけど。
私はそんな事を思い出しながら再び問いかけた。
「俺が昨日いた遊技場から先に抜けて、別の場所に他の奴と後に何かあったのか?」
「え、あ、うん。そ、そうなんだ。あははは……」
何故かリーガは私から目線を逸らしながら苦笑いをすると、ライラックが遠くを見ながら口を開いた。
「ロマンを追いかけ求め過ぎた結果、さ」
「は、はぁ……」
その意味が私にはよく分からなかったが、少し言い淀んだ感じや雰囲気から何かあったのは察したが、言いたくなさそうだと感じたので私はそれ以上追求するのをやめた。
そしてライラックとリーガは、追加で朝食を取りに行く所だったので、二人とはそこで別れ私は飲み物のスペースへと向けて再び歩き始めた。
私は紅茶をその場でティーカップに注ぎながらふと男子側の席を見たら、ライラックとリーガの様に少しげっそりした顔をした人が何人かいる事に気付く。
もしかしてこれは、私が知らない所で何かあったに違いないな。それに昨日って言えば、トウマが一人でロープで自分を縛っていた件もあったけど、あれも何か関係しているのかな?
そんな事を考えながら私は、ティーカップに紅茶を注いだ後トウマの件に関しては後でこっそりと本人に改めて聞こうと思いつつ自席へと向かった。
その後、朝食の時間も終わり各担当教員から二十分後に外出できる準備を整えて、ロビーに集まる様に言われ解散となる。
私はシンと部屋に戻り、直ぐに仕度をしてからロビーへと向かった。
ロビーに到着すると、既に仕度を終えた学院生たちがソファーに座ったり、班で固まったりして話をしながら時間を潰していた。
私たちも近くの空いているソファーに座り話していると、次々に皆がやって来てそこで固まって話しているとあっという間に集合時間となり、各クラス事に集まり担当教員からの話が始まった。
内容は朝食時間にしたものに近く、今日の自由観光の事や何時までなのか、ざっとくりとした観光ルートの提出や注意事項などの説明であった。
その話が終わると、班長だけ残され解散となり各班ともに班長が戻って来るまでソファーに座ったりして待っていると、他のクラスが次々に出発し始める光景を目にした。
私たちはそれを横目にしていると、遅れて班長たちが各班に合流し始めた。
「で、何だったんだ話は?」
「あー今日のルート提出と、緊急時の連絡などの再確認だよ」
「今日の提出用紙はしっかりと用意出来ていたんだな、トウマ」
「当然だろ。昨日、あの後思い出してやったんだからな」
「あの後って?」
私がトウマとルークの会話で気になった所を訊き返すと、トウマは何故か急に焦った感じで答え始めた。
「いや~そのだな、ほら、昨日皆で遊んだろ。それで遊び過ぎちまってよ、寝る前に気付いて急いで作ったんだよ」
遊び過ぎた? 私が最後に見たのはロープに縛られてる姿だったけど、あの後また遊んだって事?
私は疑った目でトウマを見つめると、トウマはゆっくりと私から目線を逸らし始めた。
怪しい……何か私に隠しているの?
と、ジト目でトウマを見ているとルークが間に入って来た。
「ほらクリス、変な事してないで早く出発しようぜ。また時間なくなるぞ」
「変な事って、別に何もしてないぞ俺は!」
「じっとトウマを見てたろ? それの事だよ」
そう口にするとルークはシンとモーガンに声を掛けて、先に歩き始める。
私はそんな風に言われたのが気に食わず、直ぐに後を追って言い返したり、トウマも急いで追ってきたりと他の班よりも騒がしい雰囲気で私たちもホテルを後にしたのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「なかなか見応えのある博物館でしたね」
「うん、化石とかここが出来た経緯とか見てて飽きなかった」
「化石とか俺初めて見たかも」
「僕も書物で見た事はあったけど、本物を見たのは初めてだったな」
私たちは水の都に到着し、観光ルートの一つである唯一の博物館内を見学後、皆でその話で盛り上がりつつ昼食を食べる場所を探し始めた。
トウマとシンがマップを見ながら先頭をあるき、私とモーガンとルークがその後を付いて行く形となり歩いていたが、今日も人通りが多くマップを見ながら歩くのは大変だと気付き、一度足を止めて場所を確認する事にした。
マップとにらめっこしている二人にルークも加わり、あれこれと話している間私は、立って周囲を見回して話が終わるのを待っていると突然、近くの曲がり角から人が出て来てぶつかってしまう。
相手は先程のトウマとシンの様にマップを見つめていたらしく、私とぶつかってしまった事に驚き直ぐに謝って来た。
私もまさか人が来るとは思ってもみなかったので、気にしなくていいと声を掛けようとしたが、そこでよくよくとぶつかった相手を見ると見たことがある学院服だと気付く。
「あれ? それうちの女子の学院服じゃないか?」
そう私が話し掛けると、相手が顔を上げると急に目を見開き私の名前を口にして来たのだった。
「ク、クリス君!?」
「?」
私はその瞬間相手が誰なのか分からずに固まってしまう。
様子から見て、相手は自分の事を知っている様だったが、今の自分では思い出せていない相手である為、どうしようとすぐさま頭をフル回転させ始めた直後だった。
ぶつかった女子が現れた所から、見知った相手が現れたのだ。
「モラン、だから言ったでしょマップを見ながら歩くのは危ないわと。って、クリスじゃない」
「っ! ジュリル」
私はこれまでよりもほんの少しだけだったが、スッキリした気持ちでバイキング形式の朝食を迎えていた。
「何かクリス、今日はどこかスッキリした表情だな」
そう話し掛けて来たのは、目の前に座り同じく朝食を共にしていたトウマであった。
そして近くにはルークにシン、モーガンも座っている。
「確かに言われて見れば、そういう表情をしているね。何かあったのかいクリス?」
「え、いや、ちょっと考えていた事の答えがでたって感じで」
「そうなんだ。それは良かったね」
「うん」
そのまま私たちは朝食を食べながら、今日の予定について話し始める。
修学旅行も折り返しとなる5日目になり、更には昨日の夜に女子側もホテルに到着している為、本日は男女共に一日ニンレスの自由観光の予定であった。
基本的には班での行動であるが、何処かの班と合流して共に観光する事は認められているので、既に一部の男子が離れた場所で食事をする女子に声を掛け始めていた。
女子側とは今日が終わってしまえば、明日からはまた別行動になってしまうので、仲を深めたい一緒に回りたいと考えている人にとっては、見逃せない大チャンスなのである。
ちなみに私の班では、そんな話にはならず昨日ははぐれてしまったりとバタバタしてしまったので、今日はその晩かい的な意味合いで班のメンバーで色々な所を回ろうと話し合って方針を決めた。
その話が終わったタイミングで、私はとってきた朝食を全て食べ終えたので、紅茶でも飲もうかと思い席を立ち飲み物のスペースへと向かった。
私はその途中で、何故かげっそりした顔のライラックとリーガを見かけ、その顔に驚いてしまいつい声を掛けてしまった。
「ん? あークリス。おはよう」
「クリス? おーおはよう」
「お、おはよう……えーと、二人共大丈夫? 何か凄くげっそりした顔だけど? 体調が悪いとか?」
ライラックとリーガは私の問いかけに、互いに顔を見つめてから答えてくれた。
「あー体調が悪い訳じゃないんだ。元気は元気だぞ」
「うん。悪い所はどこもない。ただ……」
「ただ?」
「……いや、ちょっと昨日色々とあってな」
昨日? 昨日って言えばライラックたちとは遊技場で皆で盛り上がってただけな気がするけど。
私はそんな事を思い出しながら再び問いかけた。
「俺が昨日いた遊技場から先に抜けて、別の場所に他の奴と後に何かあったのか?」
「え、あ、うん。そ、そうなんだ。あははは……」
何故かリーガは私から目線を逸らしながら苦笑いをすると、ライラックが遠くを見ながら口を開いた。
「ロマンを追いかけ求め過ぎた結果、さ」
「は、はぁ……」
その意味が私にはよく分からなかったが、少し言い淀んだ感じや雰囲気から何かあったのは察したが、言いたくなさそうだと感じたので私はそれ以上追求するのをやめた。
そしてライラックとリーガは、追加で朝食を取りに行く所だったので、二人とはそこで別れ私は飲み物のスペースへと向けて再び歩き始めた。
私は紅茶をその場でティーカップに注ぎながらふと男子側の席を見たら、ライラックとリーガの様に少しげっそりした顔をした人が何人かいる事に気付く。
もしかしてこれは、私が知らない所で何かあったに違いないな。それに昨日って言えば、トウマが一人でロープで自分を縛っていた件もあったけど、あれも何か関係しているのかな?
そんな事を考えながら私は、ティーカップに紅茶を注いだ後トウマの件に関しては後でこっそりと本人に改めて聞こうと思いつつ自席へと向かった。
その後、朝食の時間も終わり各担当教員から二十分後に外出できる準備を整えて、ロビーに集まる様に言われ解散となる。
私はシンと部屋に戻り、直ぐに仕度をしてからロビーへと向かった。
ロビーに到着すると、既に仕度を終えた学院生たちがソファーに座ったり、班で固まったりして話をしながら時間を潰していた。
私たちも近くの空いているソファーに座り話していると、次々に皆がやって来てそこで固まって話しているとあっという間に集合時間となり、各クラス事に集まり担当教員からの話が始まった。
内容は朝食時間にしたものに近く、今日の自由観光の事や何時までなのか、ざっとくりとした観光ルートの提出や注意事項などの説明であった。
その話が終わると、班長だけ残され解散となり各班ともに班長が戻って来るまでソファーに座ったりして待っていると、他のクラスが次々に出発し始める光景を目にした。
私たちはそれを横目にしていると、遅れて班長たちが各班に合流し始めた。
「で、何だったんだ話は?」
「あー今日のルート提出と、緊急時の連絡などの再確認だよ」
「今日の提出用紙はしっかりと用意出来ていたんだな、トウマ」
「当然だろ。昨日、あの後思い出してやったんだからな」
「あの後って?」
私がトウマとルークの会話で気になった所を訊き返すと、トウマは何故か急に焦った感じで答え始めた。
「いや~そのだな、ほら、昨日皆で遊んだろ。それで遊び過ぎちまってよ、寝る前に気付いて急いで作ったんだよ」
遊び過ぎた? 私が最後に見たのはロープに縛られてる姿だったけど、あの後また遊んだって事?
私は疑った目でトウマを見つめると、トウマはゆっくりと私から目線を逸らし始めた。
怪しい……何か私に隠しているの?
と、ジト目でトウマを見ているとルークが間に入って来た。
「ほらクリス、変な事してないで早く出発しようぜ。また時間なくなるぞ」
「変な事って、別に何もしてないぞ俺は!」
「じっとトウマを見てたろ? それの事だよ」
そう口にするとルークはシンとモーガンに声を掛けて、先に歩き始める。
私はそんな風に言われたのが気に食わず、直ぐに後を追って言い返したり、トウマも急いで追ってきたりと他の班よりも騒がしい雰囲気で私たちもホテルを後にしたのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
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「うん、化石とかここが出来た経緯とか見てて飽きなかった」
「化石とか俺初めて見たかも」
「僕も書物で見た事はあったけど、本物を見たのは初めてだったな」
私たちは水の都に到着し、観光ルートの一つである唯一の博物館内を見学後、皆でその話で盛り上がりつつ昼食を食べる場所を探し始めた。
トウマとシンがマップを見ながら先頭をあるき、私とモーガンとルークがその後を付いて行く形となり歩いていたが、今日も人通りが多くマップを見ながら歩くのは大変だと気付き、一度足を止めて場所を確認する事にした。
マップとにらめっこしている二人にルークも加わり、あれこれと話している間私は、立って周囲を見回して話が終わるのを待っていると突然、近くの曲がり角から人が出て来てぶつかってしまう。
相手は先程のトウマとシンの様にマップを見つめていたらしく、私とぶつかってしまった事に驚き直ぐに謝って来た。
私もまさか人が来るとは思ってもみなかったので、気にしなくていいと声を掛けようとしたが、そこでよくよくとぶつかった相手を見ると見たことがある学院服だと気付く。
「あれ? それうちの女子の学院服じゃないか?」
そう私が話し掛けると、相手が顔を上げると急に目を見開き私の名前を口にして来たのだった。
「ク、クリス君!?」
「?」
私はその瞬間相手が誰なのか分からずに固まってしまう。
様子から見て、相手は自分の事を知っている様だったが、今の自分では思い出せていない相手である為、どうしようとすぐさま頭をフル回転させ始めた直後だった。
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