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第532話 アリス VS ニック
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アリスの待つ対戦場に最初に姿を現したのは、ニックであった。
「いや第二期の時もチーム戦だが戦いはしたか。あの時はガードルにやれたよ」
「そんなこともあったわね」
「もう口調とか、姿も偽らないんだな」
「必要ないからね」
ニックは「そうか」と呟くと準備運動を始める。
担当試験官からアリスは事前にニックは連戦での相手になると聞いていたが、ニックの様子から疲れは一切見えはしなかった。
前の対戦が誰でどんな結果までかは分からないけど、まだまだ余裕そうな表情ね。
いやニックの実力を考えればそれが普通か。
通常の魔力を使用した魔法の他に高等魔法に分類される詠唱魔法までも使えるのだから、実力を考えれば私よりも上。
アリスはこれまでのニックとの対戦などから、現状の自分がどう戦えば勝てるかの作戦を複数構築し続けていた。
「両者定位置へ。対戦方法はどちらを?」
担当試験官の言葉で二人は指定場所に立ち、同時に問いかけに答える。
「「対人」」
打ち合わせもなく両者の意思が揃ったため、直接魔法での攻撃や体術ありの対人方式での試合に決まる。
意見の対立が起きた場合は互いに話し合いが行われ方式を決めるのだが、今回はそれが発生しなかった為そのまま試合開始へと進む。
「意見の対立がない為、対人方式での勝負となります。制限時間は三十分間、どちらかの戦闘不能・降伏もしくは場外へ出てしまった時点で試合終了です」
二人はその言葉に頷き構えると、担当試験官が片腕を真上に上げ「試合開始!」という言葉と共に勢いよくその腕を振り下ろす。
直後先制攻撃を仕掛けたのはニックであった。
青色の小さな球体を片手から放ち、途中で指を一度鳴らすとその球体が破裂しアリス目掛け雨の様に襲い掛かる。
アリスは真横へと走り出し攻撃を避けるが、向かった先の地面が大きく突き出しアリスは宙へと浮かされてしまう。
速い! 魔法使用から魔力分類までほぼ時間がかかってない。
同時使用が出来ると考えるべきよね。
そう思考していたアリスの懐に、いつの間にか赤い小さな球体が潜り込んで来ており、次の瞬間ニックの口元が動くと同時にその球体は爆発する。
「(これで終わりじゃないよな、クリス)」
ニックは爆発した箇所を見つめていると、そこから腕だけゴーレム武装したアリスが煙の中から現れ地面に着地する。
するとすぐにゴーレム武装を解除するのだった。
寸前だった。両腕にゴーレム武装を展開しかつ強度を上げて、球体を囲い爆発の方向を何とか変えれて直撃は防げたけど、奇跡というか運が良かった。
あんなの一歩間違えてれば間に合わず直撃で終わってた。
想像以上の強さだ、ニックの奴。
最後のは魔法と詠唱魔法の組み合わせだろうか? 『バースト』にしては威力が強すぎる。
「俺がこう訊くのもあれだが、お前何でうちに来たんだ?」
「っ……」
「まあ人には色んな事情があるのは分かるが、性別や名前まで偽ってまでしているとさすがに気になるんだよな」
問いかけながらニックは攻撃を続ける。
アリスは回避しながら、こちらからも遠距離攻撃を仕掛け始める。
対話などそっちのに魔法の打ち合いが始まり、互いに相殺しては回避し大きなダメージが入る事はなかった。
アリスはこのままではじり貧となり、ニックの有利な状況のまま進んでしまうと直感し多少無理をしてでも勝つために攻めなければと考え始める。
あまり初戦からゴーレム武装を使って魔力消費をしたくはなかったけれど、このままじゃ使わなくても変わらないしニックには勝てない。
試合ごとに休憩があるからといって必ずしも消費した魔力が全て回復する訳でもない為、アリスは初戦からなるべく大きな魔力消費であるゴーレム武装は使わずに戦って行こうとしていたがそうもいっていられない状況に作戦を変更し始める。
スピード特化で接近戦に持ち込めば戦況も変わるはず。
ニックはそこまで接近戦が得意な方じゃない。かといって、苦手な訳じゃないからスピードで圧倒し隙を作って攻撃を入れる。
崩れた所で畳みかけ勝負を決めに行く。
するとアリスはニックの攻撃を避けた直後、スピード特化のゴーレム武装を行い一瞬でニックとの距離を詰める。
「っ!?」
アリスは拳を振りかざし作戦通りに接近戦に持ち込む。
ニックは咄嗟に防御態勢をとるが、そう来ることはアリスも想定しておりあえて防御態勢をとらせるように拳を振りかざしたが、その場で攻撃はせずに背後へと回る。
がら空きの背中目掛け右脚を振り抜くも、ニックが寸前の所で周囲の地面を魔力創造で変化させ壁を創りだし防ぐ。
その後一定の場に留まらず、ニックに反撃させないようにアリスは周囲を移動しながら攻撃の手は休めず続けた。
防戦一方になるニックだったが、その護りは鉄壁でアリスの素早い連続攻撃をすべで動かず防いでいた。
アリスは想定とは違うニックの防御力に突破口を探しあぐねていたが、足元までは網羅できないだろうと思いパワー特化型に変化させ地面へと魔力を込め拳を打ち付ける。
そしてニック周辺の地面一帯を魔力創造で凸凹にすると、ニックも防御体勢を崩す。
その瞬間をアリスは見逃さず、再びスピード特化型へと姿を変えニック目掛けて勢いを乗せた拳を突き出す。
入る。
アリスはそう確信した直後、ニックは体勢を崩しながらも勢いの乗った拳を片手で受け止めたのだ。
「接近戦か。この方がさっきの話しの続きはしやすいな」
思いもしない展開にアリスは驚く。
「言っとくが、俺がお前の攻撃を止めたのは怪力とかじゃないぞ。詠唱魔法による身体強化だ」
するとニックはアリスをそのまま引き寄せると、もう一方の拳でアリスを殴り飛ばすのだった。
「いや第二期の時もチーム戦だが戦いはしたか。あの時はガードルにやれたよ」
「そんなこともあったわね」
「もう口調とか、姿も偽らないんだな」
「必要ないからね」
ニックは「そうか」と呟くと準備運動を始める。
担当試験官からアリスは事前にニックは連戦での相手になると聞いていたが、ニックの様子から疲れは一切見えはしなかった。
前の対戦が誰でどんな結果までかは分からないけど、まだまだ余裕そうな表情ね。
いやニックの実力を考えればそれが普通か。
通常の魔力を使用した魔法の他に高等魔法に分類される詠唱魔法までも使えるのだから、実力を考えれば私よりも上。
アリスはこれまでのニックとの対戦などから、現状の自分がどう戦えば勝てるかの作戦を複数構築し続けていた。
「両者定位置へ。対戦方法はどちらを?」
担当試験官の言葉で二人は指定場所に立ち、同時に問いかけに答える。
「「対人」」
打ち合わせもなく両者の意思が揃ったため、直接魔法での攻撃や体術ありの対人方式での試合に決まる。
意見の対立が起きた場合は互いに話し合いが行われ方式を決めるのだが、今回はそれが発生しなかった為そのまま試合開始へと進む。
「意見の対立がない為、対人方式での勝負となります。制限時間は三十分間、どちらかの戦闘不能・降伏もしくは場外へ出てしまった時点で試合終了です」
二人はその言葉に頷き構えると、担当試験官が片腕を真上に上げ「試合開始!」という言葉と共に勢いよくその腕を振り下ろす。
直後先制攻撃を仕掛けたのはニックであった。
青色の小さな球体を片手から放ち、途中で指を一度鳴らすとその球体が破裂しアリス目掛け雨の様に襲い掛かる。
アリスは真横へと走り出し攻撃を避けるが、向かった先の地面が大きく突き出しアリスは宙へと浮かされてしまう。
速い! 魔法使用から魔力分類までほぼ時間がかかってない。
同時使用が出来ると考えるべきよね。
そう思考していたアリスの懐に、いつの間にか赤い小さな球体が潜り込んで来ており、次の瞬間ニックの口元が動くと同時にその球体は爆発する。
「(これで終わりじゃないよな、クリス)」
ニックは爆発した箇所を見つめていると、そこから腕だけゴーレム武装したアリスが煙の中から現れ地面に着地する。
するとすぐにゴーレム武装を解除するのだった。
寸前だった。両腕にゴーレム武装を展開しかつ強度を上げて、球体を囲い爆発の方向を何とか変えれて直撃は防げたけど、奇跡というか運が良かった。
あんなの一歩間違えてれば間に合わず直撃で終わってた。
想像以上の強さだ、ニックの奴。
最後のは魔法と詠唱魔法の組み合わせだろうか? 『バースト』にしては威力が強すぎる。
「俺がこう訊くのもあれだが、お前何でうちに来たんだ?」
「っ……」
「まあ人には色んな事情があるのは分かるが、性別や名前まで偽ってまでしているとさすがに気になるんだよな」
問いかけながらニックは攻撃を続ける。
アリスは回避しながら、こちらからも遠距離攻撃を仕掛け始める。
対話などそっちのに魔法の打ち合いが始まり、互いに相殺しては回避し大きなダメージが入る事はなかった。
アリスはこのままではじり貧となり、ニックの有利な状況のまま進んでしまうと直感し多少無理をしてでも勝つために攻めなければと考え始める。
あまり初戦からゴーレム武装を使って魔力消費をしたくはなかったけれど、このままじゃ使わなくても変わらないしニックには勝てない。
試合ごとに休憩があるからといって必ずしも消費した魔力が全て回復する訳でもない為、アリスは初戦からなるべく大きな魔力消費であるゴーレム武装は使わずに戦って行こうとしていたがそうもいっていられない状況に作戦を変更し始める。
スピード特化で接近戦に持ち込めば戦況も変わるはず。
ニックはそこまで接近戦が得意な方じゃない。かといって、苦手な訳じゃないからスピードで圧倒し隙を作って攻撃を入れる。
崩れた所で畳みかけ勝負を決めに行く。
するとアリスはニックの攻撃を避けた直後、スピード特化のゴーレム武装を行い一瞬でニックとの距離を詰める。
「っ!?」
アリスは拳を振りかざし作戦通りに接近戦に持ち込む。
ニックは咄嗟に防御態勢をとるが、そう来ることはアリスも想定しておりあえて防御態勢をとらせるように拳を振りかざしたが、その場で攻撃はせずに背後へと回る。
がら空きの背中目掛け右脚を振り抜くも、ニックが寸前の所で周囲の地面を魔力創造で変化させ壁を創りだし防ぐ。
その後一定の場に留まらず、ニックに反撃させないようにアリスは周囲を移動しながら攻撃の手は休めず続けた。
防戦一方になるニックだったが、その護りは鉄壁でアリスの素早い連続攻撃をすべで動かず防いでいた。
アリスは想定とは違うニックの防御力に突破口を探しあぐねていたが、足元までは網羅できないだろうと思いパワー特化型に変化させ地面へと魔力を込め拳を打ち付ける。
そしてニック周辺の地面一帯を魔力創造で凸凹にすると、ニックも防御体勢を崩す。
その瞬間をアリスは見逃さず、再びスピード特化型へと姿を変えニック目掛けて勢いを乗せた拳を突き出す。
入る。
アリスはそう確信した直後、ニックは体勢を崩しながらも勢いの乗った拳を片手で受け止めたのだ。
「接近戦か。この方がさっきの話しの続きはしやすいな」
思いもしない展開にアリスは驚く。
「言っとくが、俺がお前の攻撃を止めたのは怪力とかじゃないぞ。詠唱魔法による身体強化だ」
するとニックはアリスをそのまま引き寄せると、もう一方の拳でアリスを殴り飛ばすのだった。
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