異世界にて婚約破棄を言い渡された王妃は、イケメンの公爵様と幸せになります。

異世界にて婚約破棄を言い渡された王妃は、イケメンの公爵様と幸せになります。

「私と婚約を解消をして欲しいんだ。私はイリスと結ばれたいんだ」

王であるダリウスの冷たい言葉に王妃であるエリカは涙を堪えた。

彼女はジュブナイル王国の王妃として迎え入れられたものの、ダリウスの愛は聖女であるイリスに奪われている。

「分かりました。では、私はこの国を去ります」

エリカはダリウスに一礼してから部屋を出た。

彼女は激しい怒りと悔しさに涙を滲ませながらも荷物をまとめて馬車に乗り込んだ｡

しかし、途中でイリスの手下に襲われてしまう。

「王妃様お気の毒ですね｡あなたはもう必要ないのですよ」

「やめてください!助けて!!」

エリカは必死に抵抗したが､力がどうしても足りなかった。

刃物が彼女の前に突き刺さろうとしたそのとき、突然矢が飛んできて、襲撃者を一瞬で倒した。

「大丈夫ですか?」

エリカの前に現れたのは隣国の公爵であるスヴェン・フレイムだった｡

彼は美しい金髪に碧眼のイケメンで､エリカは傷の痛みを忘れて頬を赤く染め､一目で心を奪われしまう。

(こんな素敵な人を始めて見たわ…なんて美しい殿方なのかしら…）

「あなたは…」

「私はスヴェン公爵ト゚申します。あなたを助け助けにきました」

「どうして…?」

「それは後で話します。とりあえず私の屋敷につれて行きます。安心してください」

スヴェンはエリカを抱き上げて馬に乗った。

エリカは彼の胸に頭を埋めて感謝の気持ちを伝える。

「ありがとうございます。あなたに命を救われました」

「いいえ､これは当然のことです。あなたは私にとって大切な人なのですから」

スヴェンの言葉にエリカは驚く。

(彼は何を言っているの?）

彼女はスヴェンの顔を見上げたが、彼は微笑む。

「どうして私が大切なのですか?」

「それは…あなたが私の運命の人だからです」

スヴェンはそう言って、エリカに優しくキスをした。

彼女は彼の唇に応えて、幸せな気持ちに満たされていく。

彼女は知らない。

彼がガルガ魔導国の魔王であることも､彼が彼女を妃にしようとしている事も､ダリウスやイリスが彼らの仲を引き裂こうとしている事も…。

エリカとスヴェンは、スヴェンの屋敷で幸せな日々を送っていた。

しかし、ダリウスやイリスは彼らのことを忘れてはいない。

彼らはエリカを殺す為に暗殺者や魔物を送り込む。

しかしスヴェンは魔王としての力を使って彼らをほんの一瞬で撃退する。

「あなたは私を守ってくださるのですね」

「勿論です。あなたは私の妃ですから」

スヴェンはエリカに愛を囁く。

エリカは彼の抱擁に安心する。

彼は強くて優しくて、彼女にとって最高のパートナーだった。

しかし､ダリウスやイリスは諦めない｡

彼ら二人は最後の手段としてスヴェンの国に侵攻した。

彼らは大軍を率いて､スヴェンの城に迫る。

ダリウスは高らかに宣言する。

「これで終わりだ。あの魔王と妃を殺して、この世界を平和にするのだ!!」

イリスは彼の横に立って、勝利への祈りを捧げる。

彼らは自分たちこそが正義の味方だと信じている。

(どの口が言ってからるの、元々はあなた達二人のせいでこんなことになっているのに!!）

エリカはダリウスとイリスに激しい憤りを感じた。

スヴェンもまた彼女と同じ気持ちで彼らに対抗しする。

彼は自身の国の兵士や魔物達を率いて､ダリウスの軍に挑む。

彼はエリカと自分の国を守る為に全力を尽くした｡

「あなたは私についてきてください。私はあなたを決して離しません」

「はい、私もあなたと一緒にいます。私はあなたを愛しています｡スヴェン」

エリカはスヴェンの手を握って彼に微笑んだ。

二人は愛の誓いを交わす。

そして激しい戦闘の末、スヴェンはダリウスの軍を打ち破る。

ダリウスはスヴェンに打たれて､イリスは捕らえられた。

スヴェンはエリカと共に勝利を祝った。

「これであなたと自由に暮らせますね」

「はい、これであなたとずっと幸せにします」

スヴェンはエリカに優しくキスをした。

エリカは彼の唇に応えて幸せな気持ちで満たされる。

その後二人は結婚式を挙げて魔王や王妃として、この世界で幸せに暮らしている。