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婚約者とその幼馴染が私に婚約破棄を迫ってきました。
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私の婚約者であるディーンは幼馴染のジュリアと新しく婚約をしたいと告げてきた。
「アンナ、すまないが私はジュリアが好きになってしまった。だから君には悪いがこの婚約をなかった事にしてほしい。」
真剣な顔つきの隣にいる幼馴染のジュリアは、
「私も彼には同意しますわ。ごめんなさいね。あなたという婚約者がいるのは承知していましたが、どうしても彼の事を好きになってしまいましたの。それに彼は私の方がいいといってくれましたの。」
またなの、この前のパーティでも同じようなことを周囲の人達に婚約者である私の前で堂々と恥ずかし気もなく言いふらしていたのではありませんの?
もっとも、周囲の人達は本気でドン引きをしていらしたのでいたたまれない気持ちになりましたけど。
それ以前にジュリア、幼馴染の貴方以外にも彼が何人もの女性との関係を持っていた事に気付いているのでしょうか?
その度に私が何度彼を叱ったことか!!
けれど、ディーンは私の申し上げていることに一切聞き入れてくれず、凝りづにまた同じようなことを繰り返しているので、もういい加減疲れてしまった。
だから、
「あらそうなの。私は別に構わないわよ。今この場ですぐにこの婚約を解消してもらいましても。」
素っ気なく答えた。
「じゃあこの場で、婚約は破棄させてもらい、ジュリアを私の婚約者にする。」
「そう、わかったわ。」
ああ、やっと彼から解放されるわ。
私は内心喜んでいた。
「ごめんなさいね。アンナ、私が貴方から彼を奪ってしまった形になってしまったけれど、あなたに女性としての魅力がないのが悪かったのですわ。あなたが女性関係の事でいつも怒っているといつも愚痴をこぼして落ち込んでいらしたのよ。私はそんなディーンにいたたまれない気持ちなり、私の方が婚約者として相応しいと感じてしまいましたの。」
どうやら、彼女はずっと彼の傍にいらしたのに何も知らなかったのでしょうね。
呆れるように、
「ジュリア、あなたは知らない様ですけれど、彼は相当の女好きで浮気なんて当たり前、モワハラ気味のお方ですので気をつけてくださいませ。」
これは私の本心であり、本当の事。
それでもジュリアは私を見て嘲笑う。
「それは貴方に魅力がないのが悪いのよ。アンナ、私は貴方の様には絶対になりませんわ。」
横から彼も、
「君の言う通りだよ、ジュリア。アンナの言う事は嘘に決まっている。気にしなくていいからね。」
幸せそうに語り二人を見つめる。
ああ、駄目なのね、ジュリアにはいくら言っても…。
私はもう諦める事にした。
その後、私との婚約破棄を済ました彼は、幼馴染のジュリアと新しく婚約を結ぶこととなった。
私には関係のないことだけど。
しばらくすると、ジュリアがハアハアと息を鳴らして、私の元へと駆け込んで来た。
「え……一体どういう事なの?」
訝し気に彼女を問いただすと、
「ごめんなさい……、貴方の言った通りてをでしたわ……アンナ。私がいるにも関わらず、何人もの女性と浮気をして、その女性をいつもいつも私達の部屋に連れ込んでいましたので、思わず注意をしましたが、いちいち口出しするんじゃない!!このぐらいの事、君が我慢をすればいいだろう!!とキレるのよ。信じられない!!」
ほらね、言ったじゃない、これが本当の彼なのだと。
ジュリアは泣きそうになりながら、
「お願い!!もう一度、彼とやり直して頂戴。私はもう別れるから!!」
冗談でしょう、あの元婚約者とやり直して欲しいなんて。
もう手遅れ決まっているわ!
「お断り致しますわ。私とて彼にはもうこりごりですので。それに私も新しい婚約者我慢いますので、もう関わらないでいただきたいですわ!!」
と容赦なくッパねた。
ジュリアは、
「あなただけ幸せになるなんで冗談じゃないわよ!」
いやだ、いやだと泣いて暴れたので周囲に取り押さえられる事となった。
彼の方はというと、その後も浮気癖がおさまらず、多額の慰謝料を支払う羽目になったので、両親から勘当され露頭に迷う事になった。
それ以来、二人には会っていない。
新しく婚約者となった男性はとても誠実で優しく、私の事を大切にしてくれる。
婚約者とのお付き合いは順調に続き、もうすぐ結婚をする予定だ。
「アンナ、すまないが私はジュリアが好きになってしまった。だから君には悪いがこの婚約をなかった事にしてほしい。」
真剣な顔つきの隣にいる幼馴染のジュリアは、
「私も彼には同意しますわ。ごめんなさいね。あなたという婚約者がいるのは承知していましたが、どうしても彼の事を好きになってしまいましたの。それに彼は私の方がいいといってくれましたの。」
またなの、この前のパーティでも同じようなことを周囲の人達に婚約者である私の前で堂々と恥ずかし気もなく言いふらしていたのではありませんの?
もっとも、周囲の人達は本気でドン引きをしていらしたのでいたたまれない気持ちになりましたけど。
それ以前にジュリア、幼馴染の貴方以外にも彼が何人もの女性との関係を持っていた事に気付いているのでしょうか?
その度に私が何度彼を叱ったことか!!
けれど、ディーンは私の申し上げていることに一切聞き入れてくれず、凝りづにまた同じようなことを繰り返しているので、もういい加減疲れてしまった。
だから、
「あらそうなの。私は別に構わないわよ。今この場ですぐにこの婚約を解消してもらいましても。」
素っ気なく答えた。
「じゃあこの場で、婚約は破棄させてもらい、ジュリアを私の婚約者にする。」
「そう、わかったわ。」
ああ、やっと彼から解放されるわ。
私は内心喜んでいた。
「ごめんなさいね。アンナ、私が貴方から彼を奪ってしまった形になってしまったけれど、あなたに女性としての魅力がないのが悪かったのですわ。あなたが女性関係の事でいつも怒っているといつも愚痴をこぼして落ち込んでいらしたのよ。私はそんなディーンにいたたまれない気持ちなり、私の方が婚約者として相応しいと感じてしまいましたの。」
どうやら、彼女はずっと彼の傍にいらしたのに何も知らなかったのでしょうね。
呆れるように、
「ジュリア、あなたは知らない様ですけれど、彼は相当の女好きで浮気なんて当たり前、モワハラ気味のお方ですので気をつけてくださいませ。」
これは私の本心であり、本当の事。
それでもジュリアは私を見て嘲笑う。
「それは貴方に魅力がないのが悪いのよ。アンナ、私は貴方の様には絶対になりませんわ。」
横から彼も、
「君の言う通りだよ、ジュリア。アンナの言う事は嘘に決まっている。気にしなくていいからね。」
幸せそうに語り二人を見つめる。
ああ、駄目なのね、ジュリアにはいくら言っても…。
私はもう諦める事にした。
その後、私との婚約破棄を済ました彼は、幼馴染のジュリアと新しく婚約を結ぶこととなった。
私には関係のないことだけど。
しばらくすると、ジュリアがハアハアと息を鳴らして、私の元へと駆け込んで来た。
「え……一体どういう事なの?」
訝し気に彼女を問いただすと、
「ごめんなさい……、貴方の言った通りてをでしたわ……アンナ。私がいるにも関わらず、何人もの女性と浮気をして、その女性をいつもいつも私達の部屋に連れ込んでいましたので、思わず注意をしましたが、いちいち口出しするんじゃない!!このぐらいの事、君が我慢をすればいいだろう!!とキレるのよ。信じられない!!」
ほらね、言ったじゃない、これが本当の彼なのだと。
ジュリアは泣きそうになりながら、
「お願い!!もう一度、彼とやり直して頂戴。私はもう別れるから!!」
冗談でしょう、あの元婚約者とやり直して欲しいなんて。
もう手遅れ決まっているわ!
「お断り致しますわ。私とて彼にはもうこりごりですので。それに私も新しい婚約者我慢いますので、もう関わらないでいただきたいですわ!!」
と容赦なくッパねた。
ジュリアは、
「あなただけ幸せになるなんで冗談じゃないわよ!」
いやだ、いやだと泣いて暴れたので周囲に取り押さえられる事となった。
彼の方はというと、その後も浮気癖がおさまらず、多額の慰謝料を支払う羽目になったので、両親から勘当され露頭に迷う事になった。
それ以来、二人には会っていない。
新しく婚約者となった男性はとても誠実で優しく、私の事を大切にしてくれる。
婚約者とのお付き合いは順調に続き、もうすぐ結婚をする予定だ。
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