圧倒的外道の神様ライフ

KURA

文字の大きさ
5 / 12

ただ助けるわけにもいかんだろう?

しおりを挟む
「ダキラ、あいつらの視界を無くせるか?」

「わかったよ」

 洞窟の入り口にいる盗賊達を指差し、視界を奪えないか聞いてみると、やはりそういったことはできるようだ。
あとで、俺も出来ないか聞いてみるとしよう。

 ダキラが指を鳴らすと、盗賊は慌てだす。
まぁ、そうだろう。
逆に視界を奪われて冷静な奴はヤバイ。
まぁその場合油断しなければ良いのだ。
 
 まあ、こういったファンタジーなんだ。
気配を人の痕跡等ではなく誤っているが気配、つまり人の出すナニカで検知するような化け物もいるかもしれない。
まぁそういった場合は逃げるが。

 さて、盗賊達だが……どうにも煩い。
わーわーと、叫ぶ姿は滑稽を通り越して目障りであり耳障りである。
なのでさっさと殺すか。
といきたいところなのだが……手遅れだ。
さっさと殺して静かにさせたかったのだが……騒がせすぎたようだ。
こういった考え込む癖を無くそう。
最近多い気がする。
やはり新天地なので新鮮だからなのだろうか。

「どうしたぁ? うるせぇよ」

 大男が出てくる。
ヤバかった。飛び出していたら見つかっていただろう。
まぁ勝てないこともないのだが。

「お、お頭!? お頭ですかい?」

「あぁ、見ればわかるだろう?」

「それがでさぁ! 見えないんでさぁ!」

「……は?」

 はぁ、とても厄介だ。
さすが、直ぐ様混乱することなく説明……か。
まぁ、良い。
もう

「ダキラ、頼む」

「わかった。噛むよ」

 俺はダキラに噛まれている。
何故か? 今使おうとしているものが術者の血を利用するものだからだ。
毒は生成してないので純粋な血なので心配はいらない。

 そして俺の首筋から口を離したダキラが呟く。

「闇に呑まれて」

 見張りと、お頭と呼ばれていた男は突如現れた黒い……いや、黒いというよりも暗い何かに呑み込まれて、その何かが闇に消えていくと、見張りとお頭と呼ばれていた男はもういなかった。

 コクリと喉を鳴らすダキラ。
それはどちらだろうか。
俺の血か、それとも男達か。
まぁ、そんなことはどうでもいい。

「ダキラ、武器か何か作れないか? 応急でいいからさ」

「うん。……はい、どうぞ。無理やり固めただけだから四時間が限界だよ」

「充分だ。さて、さっさと捕まえますかねぇ」

「うん。きっと汗臭い。洗わなきゃ」

「水魔法とかあるのか?」

「使える。魔法、教えようか? きっと出来る」

「おー、わかった。その前に夜食でも作らないとね」

 ダキラから貰った暗いナイフを片手に洞窟を進む。
陽気な会話をしながら。
魔法を教えてもらうことになった。
地味に嬉しい。
知識としては一応もってはいるが、使えるか、となると別だったのだ。

 洞窟の盗賊相手に俺が戦えるか?
馬鹿言うな。やれるわけないだろう。
こっちは生前普通の野郎だぞ?
どこぞのヤクザやなにかの武道を習っていたわけでもない。
めんどくさかったしな。
なのでダキラ頼みにはなるが手足を拘束してもらった。
ナイフの意味? そりゃ護身と捌くためだな。

「……マスター」

「おん? どうした?」

「この女。盗賊じゃないよ」

「ふーん、うわっこれって……神聖王国の紋章……しかも結構上位の感じがするなぁ……この刻印は」

 一応基礎知識はぶちこんだ俺にはわかったのだ。
といっても多国からみて基礎だから結構広く知っている。
神聖王国では誰もが知る紋章だ。
国の象徴だしな。
しかもこれにいたっては丁寧に刻印されている。
王国騎士レベルではないか?
ただ、解せないのが何故王国騎士レベルがココにいる?
しかも捕まって。今は気絶しているので彼女自身からも聞けない。

「……ダキラ。あいつらに話聞けるか?」

「うん。魔力で頭弄ったら真実しか話さないようになるよ?」

「お、頼む」

適当に選んで聞いてみた。
話を聞くに、コイツは拾った、とのこと。
何故だ? 気になったのでアカシックレコードを覗いてみたんだ。
すると、コイツは神聖王国から捨てられたようだ。
正義感が強すぎるので上層部からすると目障りだったのだろう。
わかるよ上層部。うんうん。

 ってなわけでぶっ殺しても大丈夫そうだ!
腹へったしコイツの方が女だし美味しそうだな。
あいつら野郎は臭そうだしな。

「さて! ダキラ! 調理だぞ」

「わーい」

「……? 貴方達は……?」

「あ」

 やっべコイツ起きやがった。
そしてナイフを振り下ろそうとしている俺の姿を目に写す。
んー、どーしよ。

「わ、私は神聖王国の騎士ですよ!? 殺す気ですか!? やめなさい!」

……驚いた。この女、本気でそう言ってやがる。
話してる。
なるほど。
よーくわかった。
コイツは何なんだ?
人なのか?
まぁいい。
ダキラが涎を垂らしていることだし、さっさと殺す……殺す?
殺せるのか?
そう思いながらナイフを横に振った。

「な……な……ぜ……」

 喉を切り裂かれ苦しそうに話す女騎士。
よくしなないなぁ。
そう思う暇なんて俺にはなかった。
激しい吐き気。
やはり、人を殺す忌避感というものはあるのだな。
安心した。これで私はサイコパスやナチュラルキラーボーンではないことが証明された。
ある程度吐いた後女を見ると、未だ死んでいかなかった。
しぶとすぎだろう。

「……む…………な……で」

「……さっさと死ね」

「な……」

……ねぇ?
これはあの女が言っていた言葉だ。
なんとなく口の動きでわかった。
なのでニヤリと笑って腹を蹴ってやった。
ざまぁみろ。

「浮かせるよ。血抜き」

 普通絶命する前ではないか?
そう浮かんだが違った。
やはりファンタジー。
ダキラが指を振ると女の口から血が球となり出てきたのだ。
血を取り出したのだろう。
凄いなファンタジー。

「マスター、大丈夫?」

「あ、吐いたこと? 今からご馳走食べるんだ。腹ん中減らしただけさ」

「……そう。ご馳走楽しみ」

 クックックちょっと覗いたんだ。
コイツらが奪った品々を。
色々な香辛料とかもあったし、普通に料理くらいはできそうだ。

さーて、次、殺ろうか。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中

桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。 やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。 「助けなんていらないわよ?」 は? しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。 「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。 彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...