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学校の七不思議解明編 1/7の1/3
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源次郎は至極当たり前の事のようにミステリー研究会跡地の教師tの扉を開ける。その仕草は二度目だというのに妙にこなれた感じだった。実は学校見学でミステリー研究会に二度足を運んでいるので正確には二度目では無いのだが。
そんな事は知らない夜見は先日と変わらない雰囲気で源次郎の方を見る。手元にある本をパタリと閉じた。
「…まさか放課後に遊ぶ友達がいないとかなのかね、君。別にミステリー研究会は友達を作る場所では無いのだけど…」
そう言ってのける夜見にとって食われたような呆気ない表情を見せる。確かに事実だが…と、納得しかけたが
「いないってのは否定しないけど…お前もお前で何のために学校来てるの? て、言わんばかりの速さでここにいるけどな」
新校舎の一階、一番奥のクラスである源次郎は遊ぶ友人がいない事をいい事にホームルームが終わったと同時に駆けるようにミステリー研究会まで来ている。一度渡り廊下を通って旧校舎の3階まで上がる行為は決して近い距離では無いのだが高身長を生かしての移動である。競う事かは疑問が浮かぶが、速さでは結構な自信があった源次郎である。若干のサボり癖、と近い物を夜見に感じたのだ。
源次郎の言葉に何と無礼な、と今にでも斬りかかりそうな表情を見せる。それでも顔が整っているので絵になっているのが微妙に源次郎の心を揺さぶる。良い意味で、である。
「夜見、だよ私の名前は。そんなお前お前、と他人行儀な呼び方だと距離感を感じてしまうだろう? そして早く扉を閉めたまえ。バレたらどうするかね」
「距離を感じるで名前呼びを強制するその近付き方も心配だけどな…。つか、無断使用だけどな。これ」
「別に良いじゃないか名前で呼び合ったって!! それがミステリーの世界では常識だよって言われたけどね私は! 無断使用って言うけどここに来ている時点で君も同じだよ。ほら、喧嘩両成敗的な」
「ミステリー世界の常識って一番信用しちゃいけない物だと思うけどな。…まあ、同罪だな」
なんやかんや言っておきながら来てしまった源次郎は苦笑しながら扉を閉める。遠くも短くもない距離を歩き、夜見の対面に置かれている椅子に腰を掛ける。春先で気温的にもそこまで暑く無いのでブレザーは着たままだ。それは夜見も同じで、見慣れない姿に源次郎は物珍しそうな表情で見詰めていた。
まあ、窓から覗けば見飽きる程ブレザーJKは居るのだが。教室にも。
「(言葉遣いが現代齟齬なだけで見た目は完全にナウなヤングだよな。いや、ナウなヤングはナウなヤングって使わないか)」
うっすらと色付いた唇に綺麗に整えられたブレザー。綺麗に切り揃えられた爪まで眺めたが変質者だな、と気付く。これが少し前の学校で学ランセーラー服の時代だったのなら違う印象を受けていたのだろうが生憎と現代である。年号が変わった今、相応の時代を謳歌する為に高校生はファッションと言う波に乗っているのだ。それは夜見も同じようだ。つまりは夜見もJKもサーファーである。九十九里浜に行こうね。利根川でも良いよ。
そんな思考であるが眺めていた事は事実なので空いた沈黙の数秒を埋めるように本来の目的を思い出す。
源次郎の幻想は夜見との青春キャッキャウフフの日常形ハートフルラブコメではなく、名探偵と大怪盗が蔓延るミステリーチックな世界である。そんな幻想を出来るだけ叶えるべく行動している源次郎の今日の目的は
『ミステリー研究会の設立』
である。先日からの目的であるが夜見との出会いは金曜日でそこから土日を挟んでしまっているのだ。若干はあやふやになりつつあるが、一応は微力ながらも協力はしようと手助けになりそうな小道具は幾つか持ってきている源次郎である。夜見は乗り気か知らないが。
沈黙を隠す意味も含め、鞄の中を漁り三冊の本を取り出す。
「ここに三冊のミステリー小説がある。金曜日、夜見が書いていた小説のような内容のミステリー小説だ。これなんか冒頭の少年が落ちてくるシーンは同じだぞ?」
源次郎は言って『金本の策略』と書かれたタイトルの小説を一つ前に出す。夜見は奇妙そうにその本を手に取り、裏表紙に書かれたあらすじを読む。知らなかった作品なのかあらすじを見る表情は真剣そのものだった。
「へぇ…少年少女、幼い子が落下死する事件を解決する内容なんだね。……いや、私の小説は死なないよ!? 落ちてるシーンは同じだけどその先が全然違うけどね??」
「ほら、シュレディンガーの猫的な…」
「開けるまで死んだか分からないのはミステリー以前に普通の小説として当たり前だよ……読む前に答えがわかったら盛大なネタバレだよ」
確かにな、と源次郎は笑う。一方の夜見はフンフンと遺憾な様子だった。空から落ちてくる少年と契約して始まる作品はもうファンタジー確定だけどな、と思っている源次郎だがその事は言葉に出さなかった。小説は自由な場でならなければいけないのだ。そこに他者の足跡がついたものは醜い以外のものでしかない。
夜見が口を開く。
「いや、ここに来るって事は研究会として、部活として設立させようってのは理解できるんだけどね。だけど私の小説の書籍化をアテにしちゃダメでしょ…それこそ藁にもすがる感じだよ」
「結構俺は好きな内容だったけどな。ミステリーとしては見れないけど」
「ま、まあ、これからミステリー小説と言われる所以の怒涛の展開が繰り広げられていくんだけどね!! そんな事言う源次郎君には見せてあげないからね!? どっちかと言うと羞恥心的な意味で」
本当に羞恥心的な意味で言ったのか若干熱が入った事で頬が染まる。
源次郎自身も特にお金を払ったり、身を削ったりしてまで読みたいとは思っていないので言及はしなかった。興味がない、のではなく嫌々なのを無理やり奪って見るのは普通にダメだよね、と常識的な感想である。勝手に人が書いた小説を朗読した人物と同じだとは誰も思うまい。聖人君子である。令和のキリストと言っても過言だろう。しっかりと小説を購入して酷評しそうな雰囲気を感じる。
源次郎の『吉崎夜見の小説を書籍化させ、実力的な意味で設立を許可してもらう』作戦は夜見側の羞恥心によって失敗に終わった。
別に源次郎が他力本願な人間ではないのだ。
不服そうな夜見の表情を見ないことにしながら鞄の中から紙を取り出す。それは先日、書籍化の代案として出された学校の七不思議が書き出された物である。夜見が書き出した物であるが、源次郎は源次郎でどの部分に興味が出るのか、解決策や解明方法などを彼なりに考察した文章も添えられた物だ。
夜見は出された紙をじっくりと見る。
「えっと、最初の女子トイレは解決したから…次の文からだね? ごほん、
『幻の5階が現れる旧校舎
俺自身確認した事はないので予想でしかないが午前2時から四時は警備員の巡回が入るらしい(担任に聞いた)
そしてミステリー研究会は3階にあるがそれ以上、上は老朽化の影響で立ち入りすら禁止されている。この事は階段を上がる時に立ち入り禁止の看板が立っている事を確認した。
・以上のことから幻の5階は警備員が巡回した時に立ち入り禁止の看板を取った時に見たせいである可能性が一つ、出てくる。』
…へえ。そ、想像以上にしっかりとした理由じゃないか。特に4階の階層を抜かしている点が」
書かれている1項目を読み終わり、会って一番良い笑顔で源次郎に言う。
確かに、内容的にそれっぽい事を書いているが穴が目立つのだ。だが、
「…それを含めての予想だ。実際は知らないし、七不思議として回っているんだからもっと複雑だろうよ。こんな土日の開いた時間に考えた可能性がそう簡単に当たるなんて思ってないし」
思ってないし、そうは言っているが源次郎は土日という短い時間であるが一生懸命こうではないか、ああではないかと考えた予想であるのだ。間違ってかも、確証はないけど、と言っているが実際に否定されるとなると心に来るものがないでもない。
実際の所、心にあった気持ちは自信半分疑念半分であるので悲しみ半分納得半分で終わっている。落ち込んだ表情は数秒もしないうちに元の眠そうな表情に戻っていた。流石高身長である。燃費が悪い的な意味合いである。
「まあ、でもミステリーってそんな形が多いのも事実だよね。かの有名な〇〇○も真実は似たような物だったし、音楽室から聞こえてくる不気味なピアノの音色は家で練習できない合唱部の子だった話もある。灯台下暗しが一番似合うジャンルなのかもしれないね」
「そうかもな…それこそ幽霊はいるいない論争みたいな感じだよな」
科学的に証明が出来ないが写真には映るし、実際に見た人も会話できる人もいる。そんな背景を見れば科学を信じるか、スピリチュアルを信じるか。結局は心の持ちようで変わりそうなのだが生憎と源次郎と夜見は信じない方である。論争は出来ない。
時刻はまだまだである。今日は長くなりそうである。
そんな事は知らない夜見は先日と変わらない雰囲気で源次郎の方を見る。手元にある本をパタリと閉じた。
「…まさか放課後に遊ぶ友達がいないとかなのかね、君。別にミステリー研究会は友達を作る場所では無いのだけど…」
そう言ってのける夜見にとって食われたような呆気ない表情を見せる。確かに事実だが…と、納得しかけたが
「いないってのは否定しないけど…お前もお前で何のために学校来てるの? て、言わんばかりの速さでここにいるけどな」
新校舎の一階、一番奥のクラスである源次郎は遊ぶ友人がいない事をいい事にホームルームが終わったと同時に駆けるようにミステリー研究会まで来ている。一度渡り廊下を通って旧校舎の3階まで上がる行為は決して近い距離では無いのだが高身長を生かしての移動である。競う事かは疑問が浮かぶが、速さでは結構な自信があった源次郎である。若干のサボり癖、と近い物を夜見に感じたのだ。
源次郎の言葉に何と無礼な、と今にでも斬りかかりそうな表情を見せる。それでも顔が整っているので絵になっているのが微妙に源次郎の心を揺さぶる。良い意味で、である。
「夜見、だよ私の名前は。そんなお前お前、と他人行儀な呼び方だと距離感を感じてしまうだろう? そして早く扉を閉めたまえ。バレたらどうするかね」
「距離を感じるで名前呼びを強制するその近付き方も心配だけどな…。つか、無断使用だけどな。これ」
「別に良いじゃないか名前で呼び合ったって!! それがミステリーの世界では常識だよって言われたけどね私は! 無断使用って言うけどここに来ている時点で君も同じだよ。ほら、喧嘩両成敗的な」
「ミステリー世界の常識って一番信用しちゃいけない物だと思うけどな。…まあ、同罪だな」
なんやかんや言っておきながら来てしまった源次郎は苦笑しながら扉を閉める。遠くも短くもない距離を歩き、夜見の対面に置かれている椅子に腰を掛ける。春先で気温的にもそこまで暑く無いのでブレザーは着たままだ。それは夜見も同じで、見慣れない姿に源次郎は物珍しそうな表情で見詰めていた。
まあ、窓から覗けば見飽きる程ブレザーJKは居るのだが。教室にも。
「(言葉遣いが現代齟齬なだけで見た目は完全にナウなヤングだよな。いや、ナウなヤングはナウなヤングって使わないか)」
うっすらと色付いた唇に綺麗に整えられたブレザー。綺麗に切り揃えられた爪まで眺めたが変質者だな、と気付く。これが少し前の学校で学ランセーラー服の時代だったのなら違う印象を受けていたのだろうが生憎と現代である。年号が変わった今、相応の時代を謳歌する為に高校生はファッションと言う波に乗っているのだ。それは夜見も同じようだ。つまりは夜見もJKもサーファーである。九十九里浜に行こうね。利根川でも良いよ。
そんな思考であるが眺めていた事は事実なので空いた沈黙の数秒を埋めるように本来の目的を思い出す。
源次郎の幻想は夜見との青春キャッキャウフフの日常形ハートフルラブコメではなく、名探偵と大怪盗が蔓延るミステリーチックな世界である。そんな幻想を出来るだけ叶えるべく行動している源次郎の今日の目的は
『ミステリー研究会の設立』
である。先日からの目的であるが夜見との出会いは金曜日でそこから土日を挟んでしまっているのだ。若干はあやふやになりつつあるが、一応は微力ながらも協力はしようと手助けになりそうな小道具は幾つか持ってきている源次郎である。夜見は乗り気か知らないが。
沈黙を隠す意味も含め、鞄の中を漁り三冊の本を取り出す。
「ここに三冊のミステリー小説がある。金曜日、夜見が書いていた小説のような内容のミステリー小説だ。これなんか冒頭の少年が落ちてくるシーンは同じだぞ?」
源次郎は言って『金本の策略』と書かれたタイトルの小説を一つ前に出す。夜見は奇妙そうにその本を手に取り、裏表紙に書かれたあらすじを読む。知らなかった作品なのかあらすじを見る表情は真剣そのものだった。
「へぇ…少年少女、幼い子が落下死する事件を解決する内容なんだね。……いや、私の小説は死なないよ!? 落ちてるシーンは同じだけどその先が全然違うけどね??」
「ほら、シュレディンガーの猫的な…」
「開けるまで死んだか分からないのはミステリー以前に普通の小説として当たり前だよ……読む前に答えがわかったら盛大なネタバレだよ」
確かにな、と源次郎は笑う。一方の夜見はフンフンと遺憾な様子だった。空から落ちてくる少年と契約して始まる作品はもうファンタジー確定だけどな、と思っている源次郎だがその事は言葉に出さなかった。小説は自由な場でならなければいけないのだ。そこに他者の足跡がついたものは醜い以外のものでしかない。
夜見が口を開く。
「いや、ここに来るって事は研究会として、部活として設立させようってのは理解できるんだけどね。だけど私の小説の書籍化をアテにしちゃダメでしょ…それこそ藁にもすがる感じだよ」
「結構俺は好きな内容だったけどな。ミステリーとしては見れないけど」
「ま、まあ、これからミステリー小説と言われる所以の怒涛の展開が繰り広げられていくんだけどね!! そんな事言う源次郎君には見せてあげないからね!? どっちかと言うと羞恥心的な意味で」
本当に羞恥心的な意味で言ったのか若干熱が入った事で頬が染まる。
源次郎自身も特にお金を払ったり、身を削ったりしてまで読みたいとは思っていないので言及はしなかった。興味がない、のではなく嫌々なのを無理やり奪って見るのは普通にダメだよね、と常識的な感想である。勝手に人が書いた小説を朗読した人物と同じだとは誰も思うまい。聖人君子である。令和のキリストと言っても過言だろう。しっかりと小説を購入して酷評しそうな雰囲気を感じる。
源次郎の『吉崎夜見の小説を書籍化させ、実力的な意味で設立を許可してもらう』作戦は夜見側の羞恥心によって失敗に終わった。
別に源次郎が他力本願な人間ではないのだ。
不服そうな夜見の表情を見ないことにしながら鞄の中から紙を取り出す。それは先日、書籍化の代案として出された学校の七不思議が書き出された物である。夜見が書き出した物であるが、源次郎は源次郎でどの部分に興味が出るのか、解決策や解明方法などを彼なりに考察した文章も添えられた物だ。
夜見は出された紙をじっくりと見る。
「えっと、最初の女子トイレは解決したから…次の文からだね? ごほん、
『幻の5階が現れる旧校舎
俺自身確認した事はないので予想でしかないが午前2時から四時は警備員の巡回が入るらしい(担任に聞いた)
そしてミステリー研究会は3階にあるがそれ以上、上は老朽化の影響で立ち入りすら禁止されている。この事は階段を上がる時に立ち入り禁止の看板が立っている事を確認した。
・以上のことから幻の5階は警備員が巡回した時に立ち入り禁止の看板を取った時に見たせいである可能性が一つ、出てくる。』
…へえ。そ、想像以上にしっかりとした理由じゃないか。特に4階の階層を抜かしている点が」
書かれている1項目を読み終わり、会って一番良い笑顔で源次郎に言う。
確かに、内容的にそれっぽい事を書いているが穴が目立つのだ。だが、
「…それを含めての予想だ。実際は知らないし、七不思議として回っているんだからもっと複雑だろうよ。こんな土日の開いた時間に考えた可能性がそう簡単に当たるなんて思ってないし」
思ってないし、そうは言っているが源次郎は土日という短い時間であるが一生懸命こうではないか、ああではないかと考えた予想であるのだ。間違ってかも、確証はないけど、と言っているが実際に否定されるとなると心に来るものがないでもない。
実際の所、心にあった気持ちは自信半分疑念半分であるので悲しみ半分納得半分で終わっている。落ち込んだ表情は数秒もしないうちに元の眠そうな表情に戻っていた。流石高身長である。燃費が悪い的な意味合いである。
「まあ、でもミステリーってそんな形が多いのも事実だよね。かの有名な〇〇○も真実は似たような物だったし、音楽室から聞こえてくる不気味なピアノの音色は家で練習できない合唱部の子だった話もある。灯台下暗しが一番似合うジャンルなのかもしれないね」
「そうかもな…それこそ幽霊はいるいない論争みたいな感じだよな」
科学的に証明が出来ないが写真には映るし、実際に見た人も会話できる人もいる。そんな背景を見れば科学を信じるか、スピリチュアルを信じるか。結局は心の持ちようで変わりそうなのだが生憎と源次郎と夜見は信じない方である。論争は出来ない。
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