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配達のおじちゃん
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そういえば実習らしいことを書いてこなかった。
そろそろ生活面だけでなく、病院実習で起こったことも書こうと思う。
朝は病院の医局に集合する。
病院の医局には職員用のエレベーターを使っていくのだが、フロアにつくと医局に入るには職員証が必要になる。
私は短期留学生だから職員証ならびに学生証はもらえず、毎朝誰か職員が入るときにタイミングを合わせて入るように説明を受けていた。
ある日、ドアの前にはだれもおらず職員が来るタイミングを待っていた。
すると配達のおじちゃんがやってきた。
中国ではデリバリーサービスが盛んで、誰かが頼んだ朝食を運びにやってきたようだった。
いわゆるウーバーイーツ的なやつ。
「おい!このドアを開けてくれ!」
え、やば、いきなり話しかけられた。
この時点でやや覚えていた片言の中国語で何とか説明する。
「ごめんなさい、私カギを持っていないの!」
おじちゃんは怒りをあらわにしだした。
「なんだよ!これじゃあ入れないじゃないか!頼まれてきてんのに!お前、白衣着てるんだから職員証あるだろ?」
「だからないんだってば!私は留学生で!」
二人で頭を抱えた。
というか初めはまったく中国語がしゃべれなかった私がおじちゃんと対等に喧嘩できてるなんて、一週間でよく中国語を覚えたな、なんて内心感動していた。
するといきなりおじちゃんがドアに手をかけた。
もちろん開くはずなんてない。
おじちゃん、ドアにぶつかる。
ぶつかって、引いて、ちからづくで引いて…
何度か繰り返しているうちにおじちゃんは無理やりこじ開けた!
一瞬、おじちゃんと私の間に沈黙が流れた。
もしかしたらサイレンなんてなるかもしれない…大丈夫だろうか…
…2,3秒経ってもなにも起こらない。
二人で見つめあって
「…ま、いいか!」
おじちゃんは笑顔とともにお届け先に走っていった。
私も平静を装って医局へと向かった。
心臓はバクバク言っている。
大丈夫なのか、あのドア壊れたら怒られるんじゃないか…問いただされるんじゃないか…
しかし、その日はなにも起こらなかったし、ドアはその後も普通にオートロックされていた。
まるでジャッキーチェンの映画のワンシーンを見ているかのような朝のひと時だった。
そろそろ生活面だけでなく、病院実習で起こったことも書こうと思う。
朝は病院の医局に集合する。
病院の医局には職員用のエレベーターを使っていくのだが、フロアにつくと医局に入るには職員証が必要になる。
私は短期留学生だから職員証ならびに学生証はもらえず、毎朝誰か職員が入るときにタイミングを合わせて入るように説明を受けていた。
ある日、ドアの前にはだれもおらず職員が来るタイミングを待っていた。
すると配達のおじちゃんがやってきた。
中国ではデリバリーサービスが盛んで、誰かが頼んだ朝食を運びにやってきたようだった。
いわゆるウーバーイーツ的なやつ。
「おい!このドアを開けてくれ!」
え、やば、いきなり話しかけられた。
この時点でやや覚えていた片言の中国語で何とか説明する。
「ごめんなさい、私カギを持っていないの!」
おじちゃんは怒りをあらわにしだした。
「なんだよ!これじゃあ入れないじゃないか!頼まれてきてんのに!お前、白衣着てるんだから職員証あるだろ?」
「だからないんだってば!私は留学生で!」
二人で頭を抱えた。
というか初めはまったく中国語がしゃべれなかった私がおじちゃんと対等に喧嘩できてるなんて、一週間でよく中国語を覚えたな、なんて内心感動していた。
するといきなりおじちゃんがドアに手をかけた。
もちろん開くはずなんてない。
おじちゃん、ドアにぶつかる。
ぶつかって、引いて、ちからづくで引いて…
何度か繰り返しているうちにおじちゃんは無理やりこじ開けた!
一瞬、おじちゃんと私の間に沈黙が流れた。
もしかしたらサイレンなんてなるかもしれない…大丈夫だろうか…
…2,3秒経ってもなにも起こらない。
二人で見つめあって
「…ま、いいか!」
おじちゃんは笑顔とともにお届け先に走っていった。
私も平静を装って医局へと向かった。
心臓はバクバク言っている。
大丈夫なのか、あのドア壊れたら怒られるんじゃないか…問いただされるんじゃないか…
しかし、その日はなにも起こらなかったし、ドアはその後も普通にオートロックされていた。
まるでジャッキーチェンの映画のワンシーンを見ているかのような朝のひと時だった。
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