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16章 聖魔戦争
第62話 聖戦(後)
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リズベットは足下の濁流を見おろした。拡げた翼に身を任せ、空を舞い降りて行く。咄嗟にエステルを抱えたが、他の御使いは安否も不明だ。連結意識に欠けはなく、致命傷こそ免れている。ただ、霊力は根こそぎ奪われた。
下は一面が乳白の海だ。だが、天然自然の水流とは異なり、巨人機に集中している。四方から寄せた霧の大波が、その一帯を碾き臼に掛けた。白い泡と灰色の渦が土砂と巨人を砕き均していた。
「兄さん――」
あの大渦の底のザイナスは、どうなっているのだろう。背中に広げた翼から、雪のように羽根が降った。御柱を欠いた霊力は、そう多くも残っていない。
エステルが身を捩り、リズベットの背を覗き込んだ。生え戻る羽根の幾枚かに夜のような色が混じっていた。エステルは怪訝そうに鼻根に皺を寄せた。
霧の水面が近づくと、先にエステルが跳び降りた。落ちるリズベットを受け止める。最も大きな残骸の傍だ。今は巨人機の形もわからない。
だが、内側から打つ音がした。思いの外に近い場所だ。打つたび鋼板が反り返った。不意にそれを蹴り開けて、ビルギットがひょっこり頭を出した。
「何があったの」
「こっちにが聞きたいですわ」
スクルドの間近にペトロネラが身を起こした。白銀の冠と一緒に土埃を払う。
「生きてたの」
呆れたように呟くと、彼方此方に御使いたちが立ち上がった。権能を繋いでいる限り、護身の神器は皆が使える。冠や鎧で身を護ったのだろう。むしろスクルドの持つ翼は、消耗の激しい非効率な部類だ。
「やれ、しぶとい」
霧に佇む魔女が呟く。呆れたようにも、面白がっているようにも見えた。
なまじ人格を残したせいで、天使は己の見極めが甘い。柱と絶たれてここまで抗うのも予想外だったが、じき底を突く筈だ。絡め取るのも容易いだろう。
「面倒くさいな、あのおばさん」
ぼそり、とクリスタが呟いた。見目はスクルドと変わらない。自身よりも歳下に映る。もっとも、カミラ・ヴォルゴードは失踪当時、十四歳。今は二四になっている。御使いのスヴァールに齢はないが、魔女の物腰は明らかに古参だ。
何より、神格が目に見えて高い。
「燥げば調子に乗る類でしょう」
ソフィーアがクリスタに同意した。接して力を振るうたび、魔女の認識が根を下ろす。だが、御使い自身には如何ともし難い。解り難いが、その旨の意訳だ。
「だが、相手にせん訳にもな」
応えてオルガが息を吐く。
「当たり前だ。奴を倒し、わが王を奪還する」
気を吐くティルダを眺め遣り、魔女は薄く呆れた笑みを浮かべた。
足許の霧に粘度が増した。纏わり付いた乳白の泥濘が蛇の腹を捩り編む。脚に絡まり這い上ろうとした。御使いたちが足を留めじと、払い、蹴散らした。
「じゃまするな」
足許の蛇を千切り捨て、エステルが霧にしゃがみ込む。腕を奥まで突き込むや、地面の底ごと捲り返した。霧に沈んだ敷石だ。小屋ほどの塊が立ち上がり、ひっくり返って乳白の泥を撥ね散らした。魔女の薄笑いが、ふと消える。
白銀の光が霧を割った。
「蜜月の寝所を暴くとは無粋な輩だ」
シーグリッドが身を起こし、辺りを眺めて舌打ちした。片手にザイナスを抱え上げ、霧の中を這い上がる。拉げた鉄塊を間近に見上げ、表情もなく息を吐く。
「これがフリストの絡繰か? 道理で重くて敵わん訳だ」
霧に浸かった地面には、手を突く者、膝を突く者の姿が点々と窺えた。こちらを呆然と見つめているが、誰何せずとも皆わかる。御使いだ。ただ、最奥に立つ少女は違う。違うものが混じっている。こちらも、初見で正体は知れた。
「魔女か」
「まだ、こちらに居るか。人も生きしぶといな」
シーグリッドの抱えたザイナスを見遣り、魔女は顔を顰めた。
「さっさとそれを砕いておれば、吾の手間も省けたものを」
魔女が冷えた声を投げる。
「最初の虜、最後の天使。よもや、おまえまで肉に溺れるとは」
シーグリッドは顔色も変えず、魔女に向かって言葉を返した。
「わが夫は手が早いのだ。私のせいではない」
言葉を継ごうとした魔女より先に、御使いたちが悪口雑言を投げつけた。
「何が夫だ、いきなり寝言かシグルーン」
「神の娘がちょろすぎますわ」
「ザイナスを置いて修道院に帰れ」
「兄さんに節操がないのは百も承知よ」
抱えられたザイナスが、辛うじて目線でリズベットに抗議する。
「放っておいても、それはじき吾のものぞ」
流石の魔女も口を閉じ、一拍を置いて気を取り直した。ザイナスは小さく息を吐き、腹に置いた掌を広げて濃い朱色を見おろした。
「そうかも」
「押さえていろ、腹の中が出るぞ」
魔女を見据えたまま、シーグリッドはザイナスに囁いた。ザイナスは小さく身を竦めた。苦痛を分けて凌いでも、腸の転び出る様はあまり想像したくない。
「おまえもじき底を突く」
魔女はシーグリッドに言い捨てた。確かに霊力は尽きる手前だ。埋め潰されるを堪えるも、人の身のザイナスは無事にほど遠い。シーグリッド自身も身体的には回復の途上だった。ザイナスに治癒を施す余裕がない。
「なら、その前に仕留めるだけだ」
声より先に矢が走った。魔女が聞いたのは弾いた後だ。背から刺し込まれた切っ先を避けて、転がるように前に出た。またおまえか、とアベルを睨む。
エステルが両手に槌を持ち、霧ごと地面を打ち割った。弾けた大地と霧を渡って御使いが魔女に走り寄る。蛇の頭が霧から這い出た。草原もかくやと四方に満ちる。宙を泳いだ無数の蛇は、御使いを素通りしてザイナスを目指した。
霧に突き立つ幾枚もの盾が蛇の幾何かを押し留める。剣が、槍が薙ぎ払う。
魔女は直接に手を下せない。スヴァールの権域はそのままだ。にも拘わらず、大蛇はザイナスを狙う。攻める意図は見えていた。皆の霊力を削ぐ為だ。
わかっていても、止めざるを得ない。シーグリッドが手放せばザイナスは確実に絶命する。二人の前にリズベットが降りて、シグルーンの権能を繋いだ。
「早く」
エイラの力があれば人の身の修復は容易い。だが、漏れ出た蛇が喰らい付いた。目前、シーグリッドの光が阻んだものの、治癒に霊力を裂く隙がない。
これはどうにも後がない。ザイナスは状況を俯瞰した。痛みに呻く自分はさて置き、身体はじきに死に至る。霧の世界と現実は違う。なるほど、血肉は厄介だ。
地霊術を使うも一案だ。確かに状況は変えられる。とはいえ、魔女をどうにかすれば、御使いもどうにかしかねない。果てに全てを失えば、治癒する術が残らない。いっそ魔女への盾にはなれるが、皆がそれを許さない。
ここに至って人格とは、どうやら合理にほど遠い。
皆は一心にザイナスを護る。蛇の一筋も近づけまいと周囲を囲んで戦っている。だが、大蛇は無限に湧いた。全天、全周に跳び来る蛇を打ち払うも、霧に解けてはまた甦る。魔女の手札には切りも果ても見えなかった。
羽根の霧散が加速する。翼を広げたリズベットの減衰は目に見えて顕著だ。アベルは蛇を捌きながら、スクルドの翼に目を眇めた。散り消える白銀の羽根に混じって黒変したそれが舞い残る。消えずに地に落ち、揺れている。
「ゲイラ」
動きを止めたアベルをペトロネラが叱責した。一拍の油断に蛇頭を追い切れず、アベルの短剣は腹を擦り抜けた。蛇が半身を打ち擦り、アベルの身体を巻いて肩口を呑んだ。アベルはその手の神器に目を遣り、地面に転がした。
自由神よ、兆しだ。貴方に本物の混沌を示そう。
「ザイナス――」
アベルが声を張り上げた。
「ボクを神から奪い取れ」
ザイナスはその目をぼんやり見つめた。御使いは導管だ。神威の源泉は御柱にある。理解はしたが、それは無理だ。人に代替は適わない。大司教の霊力であれ、御柱の信仰が拠り所だ。ザイナスにはその信心さえない。
だが、リズベットは理解した。理解はしたが、取り返しがつかなかった。アベルの言葉は、白い水面に落ちた黒い雫だ。認識は自身で抑制できない。皆も思考を蝕まれた。今の御使いを制御するのは、血肉に残った意思と人格だ。そこに葛藤が生じた時点で、皆は既に堕ちていた。
「さて、どこまでが御柱の掌の上かな」
蛇に呑まれたアベルは独りごちた。この先はザイナスに委ねられていた。
下は一面が乳白の海だ。だが、天然自然の水流とは異なり、巨人機に集中している。四方から寄せた霧の大波が、その一帯を碾き臼に掛けた。白い泡と灰色の渦が土砂と巨人を砕き均していた。
「兄さん――」
あの大渦の底のザイナスは、どうなっているのだろう。背中に広げた翼から、雪のように羽根が降った。御柱を欠いた霊力は、そう多くも残っていない。
エステルが身を捩り、リズベットの背を覗き込んだ。生え戻る羽根の幾枚かに夜のような色が混じっていた。エステルは怪訝そうに鼻根に皺を寄せた。
霧の水面が近づくと、先にエステルが跳び降りた。落ちるリズベットを受け止める。最も大きな残骸の傍だ。今は巨人機の形もわからない。
だが、内側から打つ音がした。思いの外に近い場所だ。打つたび鋼板が反り返った。不意にそれを蹴り開けて、ビルギットがひょっこり頭を出した。
「何があったの」
「こっちにが聞きたいですわ」
スクルドの間近にペトロネラが身を起こした。白銀の冠と一緒に土埃を払う。
「生きてたの」
呆れたように呟くと、彼方此方に御使いたちが立ち上がった。権能を繋いでいる限り、護身の神器は皆が使える。冠や鎧で身を護ったのだろう。むしろスクルドの持つ翼は、消耗の激しい非効率な部類だ。
「やれ、しぶとい」
霧に佇む魔女が呟く。呆れたようにも、面白がっているようにも見えた。
なまじ人格を残したせいで、天使は己の見極めが甘い。柱と絶たれてここまで抗うのも予想外だったが、じき底を突く筈だ。絡め取るのも容易いだろう。
「面倒くさいな、あのおばさん」
ぼそり、とクリスタが呟いた。見目はスクルドと変わらない。自身よりも歳下に映る。もっとも、カミラ・ヴォルゴードは失踪当時、十四歳。今は二四になっている。御使いのスヴァールに齢はないが、魔女の物腰は明らかに古参だ。
何より、神格が目に見えて高い。
「燥げば調子に乗る類でしょう」
ソフィーアがクリスタに同意した。接して力を振るうたび、魔女の認識が根を下ろす。だが、御使い自身には如何ともし難い。解り難いが、その旨の意訳だ。
「だが、相手にせん訳にもな」
応えてオルガが息を吐く。
「当たり前だ。奴を倒し、わが王を奪還する」
気を吐くティルダを眺め遣り、魔女は薄く呆れた笑みを浮かべた。
足許の霧に粘度が増した。纏わり付いた乳白の泥濘が蛇の腹を捩り編む。脚に絡まり這い上ろうとした。御使いたちが足を留めじと、払い、蹴散らした。
「じゃまするな」
足許の蛇を千切り捨て、エステルが霧にしゃがみ込む。腕を奥まで突き込むや、地面の底ごと捲り返した。霧に沈んだ敷石だ。小屋ほどの塊が立ち上がり、ひっくり返って乳白の泥を撥ね散らした。魔女の薄笑いが、ふと消える。
白銀の光が霧を割った。
「蜜月の寝所を暴くとは無粋な輩だ」
シーグリッドが身を起こし、辺りを眺めて舌打ちした。片手にザイナスを抱え上げ、霧の中を這い上がる。拉げた鉄塊を間近に見上げ、表情もなく息を吐く。
「これがフリストの絡繰か? 道理で重くて敵わん訳だ」
霧に浸かった地面には、手を突く者、膝を突く者の姿が点々と窺えた。こちらを呆然と見つめているが、誰何せずとも皆わかる。御使いだ。ただ、最奥に立つ少女は違う。違うものが混じっている。こちらも、初見で正体は知れた。
「魔女か」
「まだ、こちらに居るか。人も生きしぶといな」
シーグリッドの抱えたザイナスを見遣り、魔女は顔を顰めた。
「さっさとそれを砕いておれば、吾の手間も省けたものを」
魔女が冷えた声を投げる。
「最初の虜、最後の天使。よもや、おまえまで肉に溺れるとは」
シーグリッドは顔色も変えず、魔女に向かって言葉を返した。
「わが夫は手が早いのだ。私のせいではない」
言葉を継ごうとした魔女より先に、御使いたちが悪口雑言を投げつけた。
「何が夫だ、いきなり寝言かシグルーン」
「神の娘がちょろすぎますわ」
「ザイナスを置いて修道院に帰れ」
「兄さんに節操がないのは百も承知よ」
抱えられたザイナスが、辛うじて目線でリズベットに抗議する。
「放っておいても、それはじき吾のものぞ」
流石の魔女も口を閉じ、一拍を置いて気を取り直した。ザイナスは小さく息を吐き、腹に置いた掌を広げて濃い朱色を見おろした。
「そうかも」
「押さえていろ、腹の中が出るぞ」
魔女を見据えたまま、シーグリッドはザイナスに囁いた。ザイナスは小さく身を竦めた。苦痛を分けて凌いでも、腸の転び出る様はあまり想像したくない。
「おまえもじき底を突く」
魔女はシーグリッドに言い捨てた。確かに霊力は尽きる手前だ。埋め潰されるを堪えるも、人の身のザイナスは無事にほど遠い。シーグリッド自身も身体的には回復の途上だった。ザイナスに治癒を施す余裕がない。
「なら、その前に仕留めるだけだ」
声より先に矢が走った。魔女が聞いたのは弾いた後だ。背から刺し込まれた切っ先を避けて、転がるように前に出た。またおまえか、とアベルを睨む。
エステルが両手に槌を持ち、霧ごと地面を打ち割った。弾けた大地と霧を渡って御使いが魔女に走り寄る。蛇の頭が霧から這い出た。草原もかくやと四方に満ちる。宙を泳いだ無数の蛇は、御使いを素通りしてザイナスを目指した。
霧に突き立つ幾枚もの盾が蛇の幾何かを押し留める。剣が、槍が薙ぎ払う。
魔女は直接に手を下せない。スヴァールの権域はそのままだ。にも拘わらず、大蛇はザイナスを狙う。攻める意図は見えていた。皆の霊力を削ぐ為だ。
わかっていても、止めざるを得ない。シーグリッドが手放せばザイナスは確実に絶命する。二人の前にリズベットが降りて、シグルーンの権能を繋いだ。
「早く」
エイラの力があれば人の身の修復は容易い。だが、漏れ出た蛇が喰らい付いた。目前、シーグリッドの光が阻んだものの、治癒に霊力を裂く隙がない。
これはどうにも後がない。ザイナスは状況を俯瞰した。痛みに呻く自分はさて置き、身体はじきに死に至る。霧の世界と現実は違う。なるほど、血肉は厄介だ。
地霊術を使うも一案だ。確かに状況は変えられる。とはいえ、魔女をどうにかすれば、御使いもどうにかしかねない。果てに全てを失えば、治癒する術が残らない。いっそ魔女への盾にはなれるが、皆がそれを許さない。
ここに至って人格とは、どうやら合理にほど遠い。
皆は一心にザイナスを護る。蛇の一筋も近づけまいと周囲を囲んで戦っている。だが、大蛇は無限に湧いた。全天、全周に跳び来る蛇を打ち払うも、霧に解けてはまた甦る。魔女の手札には切りも果ても見えなかった。
羽根の霧散が加速する。翼を広げたリズベットの減衰は目に見えて顕著だ。アベルは蛇を捌きながら、スクルドの翼に目を眇めた。散り消える白銀の羽根に混じって黒変したそれが舞い残る。消えずに地に落ち、揺れている。
「ゲイラ」
動きを止めたアベルをペトロネラが叱責した。一拍の油断に蛇頭を追い切れず、アベルの短剣は腹を擦り抜けた。蛇が半身を打ち擦り、アベルの身体を巻いて肩口を呑んだ。アベルはその手の神器に目を遣り、地面に転がした。
自由神よ、兆しだ。貴方に本物の混沌を示そう。
「ザイナス――」
アベルが声を張り上げた。
「ボクを神から奪い取れ」
ザイナスはその目をぼんやり見つめた。御使いは導管だ。神威の源泉は御柱にある。理解はしたが、それは無理だ。人に代替は適わない。大司教の霊力であれ、御柱の信仰が拠り所だ。ザイナスにはその信心さえない。
だが、リズベットは理解した。理解はしたが、取り返しがつかなかった。アベルの言葉は、白い水面に落ちた黒い雫だ。認識は自身で抑制できない。皆も思考を蝕まれた。今の御使いを制御するのは、血肉に残った意思と人格だ。そこに葛藤が生じた時点で、皆は既に堕ちていた。
「さて、どこまでが御柱の掌の上かな」
蛇に呑まれたアベルは独りごちた。この先はザイナスに委ねられていた。
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