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おかしい。歩いても歩いても森にたどり着かない。ガイはあんなにすぐに森に着いていたのに。僕の足が短い・・・いやガイの足が速いだけだ、たぶん。
「奏、歩いていくと日が暮れてしまうから、ガイに乗せてもらうかい?」
『俺は称号で神速を持っているからな、奏とユキぐらいなら余裕で背に乗れるぞ』
ガイの背中・・・
「もふもふ?」
『あぁもふもふだぞ』
乗りやすいように奏の隣にガイが屈む。ユキに手伝ってもらいガイの背に二人で乗るともふもふしたなんとも言い難い素晴らしい毛並みに身体が包み込まれる。昨日はぼんやりしていてわからなかったけど、これは凄いもふもふだ。全身で感じるもふもふ。素晴らしい。
「奏がもふもふしか言わなくなったから、今のうちに移動しておこうか。ガイお願いするよ」
『任された。しっかりつかまっておけ』
そういうとゆっくりと歩きだし、徐々にスピードを上げていった。もふもふに気を取られていた奏もようやくガイの動きに気づき始めた。
「わっわぁっ!」
ありえないスピードで流れていく風景に驚き咄嗟に後ろのユキに振り向いた。
「奏、怖い?」
ユキに頭をなでてもらうと少し落ち着いたのか、周りを見る余裕ができてきた。
「スピード落としてもらおうか、奏?」
「・・・わぁっあはは、楽しい!もっともっと速いのがいい」
『おっ、奏もいける口だな。任せとけ。フルスピードで連れてってやるからな』
「いやそれ死んじゃうでしょ」
「わぁい!あはは」
「・・・しょうがないな。全力で結界張ってあげるから」
『いくぜ!』
「わーい!」
「・・・どうしよう。奏もスピード狂になっちゃった」
奏に喜ばれて嬉しかったのか30分ほどで森へとついた。
「ガイが間引きをしてくれたし、私とガイが隣にいるから大丈夫だと思うけど、危険だからね。こっちの世界には魔物という攻撃的な生物もいるから絶対に離れないように。約束ね」
「うん。約束」
二人の小指とガイの尻尾を絡ませて指切りげんまんして森に足を踏み入れる。
見たことのない草花と木々に奏は目を丸くする。ユキは下をみながら少し進むと突然立ち止まり腰を下ろして2本の草を引き抜いた。
「奏、この葉っぱをよくみて」
ユキに呼ばれて近づいていく。ユキの持つ2つの草はどちらも緑のギザギザの葉を二枚つけている。
「このギザギザが下向きになっているのがクリュの葉という薬草。そして逆さのギザギザになっているのがグリュの葉という毒草。」
「薬草と毒草」
「そう。こちらの世界では医療は治癒魔法、薬は薬草などからつくる魔法薬が主流なんだ。だから薬草も毒草も一般的に売買されている。冒険者の最初の仕事は薬草採取が人気らしいから奏もこれを集めてギルドに持っていこう。運よく依頼があれば後からでも依頼受注できるから」
「僕頑張るね」
ユキから見本として2つの葉っぱを貰い、ひとつずつ合わせながら探すが全く見つからない。うぅ、と唸りながら隣にいるガイの毛並みに顔を埋めた。
『奏は魔力が感知できないのか?薬草も毒草もこの世界の生物は全て魔力を持っている。その葉と同じ魔力を持つものを探せばいい』
魔力感知。さっきユキの魔力を感じたみたいに葉っぱの魔力も感じればいいっていうことかな。気を取り直して掌に葉っぱを置き魔力の流れに集中してみる。今度はユキが僕に魔力を流したみたいに僕が葉っぱに魔力を流せばいいのかな。
「うーん。クリュの方が爽やかで、グリュの方が酸っぱい感じがする」
『じゃあ地面から同じ魔力を探してみろ』
爽やかなのと酸っぱいの・・・同じように魔力を流してみると向こうの木の陰に薄く魔力を感じた気がした。
「あっあった!これ、クリュとグリュでしょ!」
「正解。後は私が採取したように根っこから引き抜いてごらん。根っこを傷つけないよう慎重にね。傷つけると効能が下がってしまうから」
ゆっくり慎重に引き抜く。見た目のわりに意外と頑丈なのか、少し力を入れると千切れることなく引き抜くことができた。
「とれた!」
「まだ時間があるよ。もう少し探してからお昼ご飯にしよう」
「ユキ、競争しよう。僕は慣れてないからガイとペア。いいでしょ?」
「面白そうだね。いいよ競争だ。制限時間は太陽が真上に上るまで」
『負けぬぞ』
「それじゃあスタート!」
ガイと魔力感知しながら森を進んでいく。
「見つけた。ガイあの木の下」
『この石の隙間にもあるぞ。奏なら採れるのではないか?』
「うーんしょっと、採れた!」
その後もガイと一緒に探していくとかなりの量がとれた。ガイに同じところから全部採ってしまうと次に生えなくなるよといわれたから半分は残すようにしたけれど、それでもたくさん採れたように思う。
「奏、そろそろ終了でどうかな」
「ユキっ!」
そろそろ真上かなと思ったくらいで、森の奥からユキが出てきた。久しぶりのユキに思わず抱きつきに行く。やっぱり安心するなぁ。
「さて、勝敗はどうかな?」
ユキの採取した葉っぱと僕たちの葉っぱを見比べる。見た目は同じくらい。
「ひとつずつ数えようか?」
「うーん。お腹すいたから、勝敗は買取金額でどう?」
『腹減った。飯にしよう』
「じゃあ先に昼食ね。奏とガイの買ってきてくれたパン。楽しみだな」
「奏、歩いていくと日が暮れてしまうから、ガイに乗せてもらうかい?」
『俺は称号で神速を持っているからな、奏とユキぐらいなら余裕で背に乗れるぞ』
ガイの背中・・・
「もふもふ?」
『あぁもふもふだぞ』
乗りやすいように奏の隣にガイが屈む。ユキに手伝ってもらいガイの背に二人で乗るともふもふしたなんとも言い難い素晴らしい毛並みに身体が包み込まれる。昨日はぼんやりしていてわからなかったけど、これは凄いもふもふだ。全身で感じるもふもふ。素晴らしい。
「奏がもふもふしか言わなくなったから、今のうちに移動しておこうか。ガイお願いするよ」
『任された。しっかりつかまっておけ』
そういうとゆっくりと歩きだし、徐々にスピードを上げていった。もふもふに気を取られていた奏もようやくガイの動きに気づき始めた。
「わっわぁっ!」
ありえないスピードで流れていく風景に驚き咄嗟に後ろのユキに振り向いた。
「奏、怖い?」
ユキに頭をなでてもらうと少し落ち着いたのか、周りを見る余裕ができてきた。
「スピード落としてもらおうか、奏?」
「・・・わぁっあはは、楽しい!もっともっと速いのがいい」
『おっ、奏もいける口だな。任せとけ。フルスピードで連れてってやるからな』
「いやそれ死んじゃうでしょ」
「わぁい!あはは」
「・・・しょうがないな。全力で結界張ってあげるから」
『いくぜ!』
「わーい!」
「・・・どうしよう。奏もスピード狂になっちゃった」
奏に喜ばれて嬉しかったのか30分ほどで森へとついた。
「ガイが間引きをしてくれたし、私とガイが隣にいるから大丈夫だと思うけど、危険だからね。こっちの世界には魔物という攻撃的な生物もいるから絶対に離れないように。約束ね」
「うん。約束」
二人の小指とガイの尻尾を絡ませて指切りげんまんして森に足を踏み入れる。
見たことのない草花と木々に奏は目を丸くする。ユキは下をみながら少し進むと突然立ち止まり腰を下ろして2本の草を引き抜いた。
「奏、この葉っぱをよくみて」
ユキに呼ばれて近づいていく。ユキの持つ2つの草はどちらも緑のギザギザの葉を二枚つけている。
「このギザギザが下向きになっているのがクリュの葉という薬草。そして逆さのギザギザになっているのがグリュの葉という毒草。」
「薬草と毒草」
「そう。こちらの世界では医療は治癒魔法、薬は薬草などからつくる魔法薬が主流なんだ。だから薬草も毒草も一般的に売買されている。冒険者の最初の仕事は薬草採取が人気らしいから奏もこれを集めてギルドに持っていこう。運よく依頼があれば後からでも依頼受注できるから」
「僕頑張るね」
ユキから見本として2つの葉っぱを貰い、ひとつずつ合わせながら探すが全く見つからない。うぅ、と唸りながら隣にいるガイの毛並みに顔を埋めた。
『奏は魔力が感知できないのか?薬草も毒草もこの世界の生物は全て魔力を持っている。その葉と同じ魔力を持つものを探せばいい』
魔力感知。さっきユキの魔力を感じたみたいに葉っぱの魔力も感じればいいっていうことかな。気を取り直して掌に葉っぱを置き魔力の流れに集中してみる。今度はユキが僕に魔力を流したみたいに僕が葉っぱに魔力を流せばいいのかな。
「うーん。クリュの方が爽やかで、グリュの方が酸っぱい感じがする」
『じゃあ地面から同じ魔力を探してみろ』
爽やかなのと酸っぱいの・・・同じように魔力を流してみると向こうの木の陰に薄く魔力を感じた気がした。
「あっあった!これ、クリュとグリュでしょ!」
「正解。後は私が採取したように根っこから引き抜いてごらん。根っこを傷つけないよう慎重にね。傷つけると効能が下がってしまうから」
ゆっくり慎重に引き抜く。見た目のわりに意外と頑丈なのか、少し力を入れると千切れることなく引き抜くことができた。
「とれた!」
「まだ時間があるよ。もう少し探してからお昼ご飯にしよう」
「ユキ、競争しよう。僕は慣れてないからガイとペア。いいでしょ?」
「面白そうだね。いいよ競争だ。制限時間は太陽が真上に上るまで」
『負けぬぞ』
「それじゃあスタート!」
ガイと魔力感知しながら森を進んでいく。
「見つけた。ガイあの木の下」
『この石の隙間にもあるぞ。奏なら採れるのではないか?』
「うーんしょっと、採れた!」
その後もガイと一緒に探していくとかなりの量がとれた。ガイに同じところから全部採ってしまうと次に生えなくなるよといわれたから半分は残すようにしたけれど、それでもたくさん採れたように思う。
「奏、そろそろ終了でどうかな」
「ユキっ!」
そろそろ真上かなと思ったくらいで、森の奥からユキが出てきた。久しぶりのユキに思わず抱きつきに行く。やっぱり安心するなぁ。
「さて、勝敗はどうかな?」
ユキの採取した葉っぱと僕たちの葉っぱを見比べる。見た目は同じくらい。
「ひとつずつ数えようか?」
「うーん。お腹すいたから、勝敗は買取金額でどう?」
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