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優しさをなくした村で
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江戸時代の人間は、日に数キロを簡単に歩けたらしい。
現代人が一日に歩く距離など精々良くて500メートルから 1キロ程度のもの。
車を使用していたり公共交通機関を使っていれば尚更その距離は縮んでいき、自分の家の中でしか生活しないものだって居ないわけではない。
「しんどい!」
声に出して震える足を無理やり前に進ませながら、ラクは一歩ずつ前進していた。
ようやく身体にも慣れ始め、怪我を負った人間のような歩き方くらいはできる程度にまで上達したが、どれだけ歩いても歩いても終わりが見えない旅路はさすがに心が折れそうになる。
(そもそもこの子はなんでこんな森の奥深くに一人で居たんだ? 親は? 周りにもしかしたら村でもあったのかなぁ)
基本的に森の中に人が住むという思考自体がラクにはなかったのだが、考えてもみれば異世界人が日本に住んでいる人間と同じような生活を送っていると考える方がおかしいのだ。
一瞬引き返そうとも考えるが太陽の角度が目に見えて変わる程度には既に歩いてしまっているので、こうなってくると下手に引き返した場合体力が尽きて死んでしまう可能性もある。
唯一救いなのはこの子供の体で行きかえりが出来る距離で、かつこの子供の装備がそれ程整ったものではないため遠くても二日で歩ける程度の距離にあるだろうという予測が建てられるところくらいだろうか。
それも所詮は希望的観測でしかなく、希望にすがるようにして歩き続けてそれから体感時間で4時間ほど。
ラクの視界にようやく人の村らしいものが目に映る。
人の身長よりも高い場所に作られた塀に門番のようにして立つ人の姿。
見たところ地球の人間とそう変わらない見た目をしており、手をぶんぶんと振るうと物見やぐらのような場所にいる人物がどうやらこちらに気づいたらしく何かを言っているのが目に映る。
ラクはいままでの疲労を忘れてしまったかのような速度で走り出していく。
「初めまして~!」
人とのコミュニケーションをとる上で大切なことは何か。
それはたった一つ、最初の挨拶である。
元気よく笑顔を見せながら自分はあなたの敵ではないと体全体で誇示すれば、大抵の人間はいきなり攻撃してくるようなことはない。
ましてや卑怯な考え方ではあるがいまのこの姿は子供の姿。
子供が笑顔で元気に挨拶をして悪意を覚えるような人間は早々いない。
門の近くまで近寄り、兵士の前でニコニコと笑みを浮かべるラクはこれから自分がまた他人を楽しませられることにワクワクしていた。
「ldjfhkajlkjh!!!」
「何言ってるか分かんないんですけど怪しいものではないです!!」
言葉が通じればいいなとは思っていたが、どうやら世の中そんなに甘くはないらしい。
だが別にラクにとってそれは大きな問題というわけではなかった。
言語の壁というのは意外と低い。
もちろん文学や高度な会話をするうえで相手の言語がわからないことはそれなりに致命傷ではあるのだが、簡単なコミュニケーションをとるだけならば言語などあってもなくてもそれほど変わらないのだ。
両手をぶんぶんと振り回しにこやかに笑みを見せ続けるラクを前にして、兵士は持っていた棒を大きく振りかぶった。
「この村ってどんな村--痛っ」
肩に鈍い痛みが与えられ、ラクは苦痛に顔をゆがめる。
何が起きたのかといえば目の前の兵士が棒でこちらの肩を叩いたのだ。
それだけで肩が外れてしまったのかプラプラとしている肩を押さえつけ、ラクは目の前の男の顔色をうかがう。
驚愕と恐れ、それから来る怒りの表情が顔に張り付いており、どうやらどうにもならなそうな雰囲気を感じる。
昔海外に遊びに行ったときにも何度か見たことのある表情だ。
外から来たものを恐れる表情をした人間はたとえやってきたのが子供だろうが何だろうが関係なく攻撃を仕掛けてくる。
「わかりました! 立ち去るので攻撃しないでください!」
「pijspfihjpaijdrhpoiaj"!!"!"」
「これマジで不味いな! 走れ俺! 走れぇッ!!」
痛む両手を挙げて降伏の意を示したというのに攻撃をしてくる時点で、相手はもはやこちらを殺す気だ。
敵に背中を見せて全速力で走り出したラクの速度は、先ほどまでの移動距離を考えても相当な速度だった。
相手が子供のいじめっ子などであれば逃亡できた可能性も十分に存在するが、残念なことに相手は大人、しかも訓練されているであろう兵士だ。
それを相手にして子供の歩幅や速度などというものは対した対抗策にすらならず、10歩も歩けば背中を捕まえられてしまう。
足をけ飛ばされ上体を押されてしまえばもはや体制を整えることなどできるはずもなく、地面へと倒れ伏したラクの背中に兵士は足をのせて動けないようにする。
「aodjoajsh!!」
「ajsporgjaposjo!」
「b\cb\cb\c!!」
(あっ、これ死ぬな)
もう一度あの場所に行けば、今度こそ他人のいない世界に逆戻りだ。
死ぬのは怖くない、ただ他人のいない場所に再び送られること、これ以上に怖いことはない。
(嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌だ!! 出戻りなんかしてられるか! 俺は絶対に生き延びて見せる!!)
体を無理やりにでも動かして、何とか逃れようと努力を重ねてみる。
ここで死ぬのならせめて誰かの記憶に残れるように、欲を出していいのならここから逃れるために。
「俺は死にませぇぇぇん!!」
「b\c」
ガツンと頭部に強い衝撃が走り、 ラクの意識は完全に消失する。
本来ならばここでラクが死に、そうして死後の世界に戻るというのが神の想定したルートであった。
転生者の多くは転生直後に死ぬように仕組まれており、自分で選択したのだからと迫ることによって効率よく輪廻転生の輪へと戻すのがあの神の仕事だった。
だが世の中偶然や想定外というものはどうしても存在するものであり、そして今回の想定外は神の目ですら見極めることができないほどの物だ。
「aposdgpo!!!」
兵士の誰かが前方に人影を発見して大声で吠える。
その人影は森の中から現れ、音もなくラクの方へとゆっくりと近づいてくるではないか。
それを止めようと兵士たちが武器を差し向けるが、まるで陰に対して攻撃を仕掛けているようにすべての攻撃はその人影を通り抜けていく。
それを見た兵士たちはまるで化け物を見たかのように何事かを避けぶと村の中へと尻尾を巻いて逃げていき、人影は倒れているラクを抱きかかえると再び森の中へと帰っていくのだった。
現代人が一日に歩く距離など精々良くて500メートルから 1キロ程度のもの。
車を使用していたり公共交通機関を使っていれば尚更その距離は縮んでいき、自分の家の中でしか生活しないものだって居ないわけではない。
「しんどい!」
声に出して震える足を無理やり前に進ませながら、ラクは一歩ずつ前進していた。
ようやく身体にも慣れ始め、怪我を負った人間のような歩き方くらいはできる程度にまで上達したが、どれだけ歩いても歩いても終わりが見えない旅路はさすがに心が折れそうになる。
(そもそもこの子はなんでこんな森の奥深くに一人で居たんだ? 親は? 周りにもしかしたら村でもあったのかなぁ)
基本的に森の中に人が住むという思考自体がラクにはなかったのだが、考えてもみれば異世界人が日本に住んでいる人間と同じような生活を送っていると考える方がおかしいのだ。
一瞬引き返そうとも考えるが太陽の角度が目に見えて変わる程度には既に歩いてしまっているので、こうなってくると下手に引き返した場合体力が尽きて死んでしまう可能性もある。
唯一救いなのはこの子供の体で行きかえりが出来る距離で、かつこの子供の装備がそれ程整ったものではないため遠くても二日で歩ける程度の距離にあるだろうという予測が建てられるところくらいだろうか。
それも所詮は希望的観測でしかなく、希望にすがるようにして歩き続けてそれから体感時間で4時間ほど。
ラクの視界にようやく人の村らしいものが目に映る。
人の身長よりも高い場所に作られた塀に門番のようにして立つ人の姿。
見たところ地球の人間とそう変わらない見た目をしており、手をぶんぶんと振るうと物見やぐらのような場所にいる人物がどうやらこちらに気づいたらしく何かを言っているのが目に映る。
ラクはいままでの疲労を忘れてしまったかのような速度で走り出していく。
「初めまして~!」
人とのコミュニケーションをとる上で大切なことは何か。
それはたった一つ、最初の挨拶である。
元気よく笑顔を見せながら自分はあなたの敵ではないと体全体で誇示すれば、大抵の人間はいきなり攻撃してくるようなことはない。
ましてや卑怯な考え方ではあるがいまのこの姿は子供の姿。
子供が笑顔で元気に挨拶をして悪意を覚えるような人間は早々いない。
門の近くまで近寄り、兵士の前でニコニコと笑みを浮かべるラクはこれから自分がまた他人を楽しませられることにワクワクしていた。
「ldjfhkajlkjh!!!」
「何言ってるか分かんないんですけど怪しいものではないです!!」
言葉が通じればいいなとは思っていたが、どうやら世の中そんなに甘くはないらしい。
だが別にラクにとってそれは大きな問題というわけではなかった。
言語の壁というのは意外と低い。
もちろん文学や高度な会話をするうえで相手の言語がわからないことはそれなりに致命傷ではあるのだが、簡単なコミュニケーションをとるだけならば言語などあってもなくてもそれほど変わらないのだ。
両手をぶんぶんと振り回しにこやかに笑みを見せ続けるラクを前にして、兵士は持っていた棒を大きく振りかぶった。
「この村ってどんな村--痛っ」
肩に鈍い痛みが与えられ、ラクは苦痛に顔をゆがめる。
何が起きたのかといえば目の前の兵士が棒でこちらの肩を叩いたのだ。
それだけで肩が外れてしまったのかプラプラとしている肩を押さえつけ、ラクは目の前の男の顔色をうかがう。
驚愕と恐れ、それから来る怒りの表情が顔に張り付いており、どうやらどうにもならなそうな雰囲気を感じる。
昔海外に遊びに行ったときにも何度か見たことのある表情だ。
外から来たものを恐れる表情をした人間はたとえやってきたのが子供だろうが何だろうが関係なく攻撃を仕掛けてくる。
「わかりました! 立ち去るので攻撃しないでください!」
「pijspfihjpaijdrhpoiaj"!!"!"」
「これマジで不味いな! 走れ俺! 走れぇッ!!」
痛む両手を挙げて降伏の意を示したというのに攻撃をしてくる時点で、相手はもはやこちらを殺す気だ。
敵に背中を見せて全速力で走り出したラクの速度は、先ほどまでの移動距離を考えても相当な速度だった。
相手が子供のいじめっ子などであれば逃亡できた可能性も十分に存在するが、残念なことに相手は大人、しかも訓練されているであろう兵士だ。
それを相手にして子供の歩幅や速度などというものは対した対抗策にすらならず、10歩も歩けば背中を捕まえられてしまう。
足をけ飛ばされ上体を押されてしまえばもはや体制を整えることなどできるはずもなく、地面へと倒れ伏したラクの背中に兵士は足をのせて動けないようにする。
「aodjoajsh!!」
「ajsporgjaposjo!」
「b\cb\cb\c!!」
(あっ、これ死ぬな)
もう一度あの場所に行けば、今度こそ他人のいない世界に逆戻りだ。
死ぬのは怖くない、ただ他人のいない場所に再び送られること、これ以上に怖いことはない。
(嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌だ!! 出戻りなんかしてられるか! 俺は絶対に生き延びて見せる!!)
体を無理やりにでも動かして、何とか逃れようと努力を重ねてみる。
ここで死ぬのならせめて誰かの記憶に残れるように、欲を出していいのならここから逃れるために。
「俺は死にませぇぇぇん!!」
「b\c」
ガツンと頭部に強い衝撃が走り、 ラクの意識は完全に消失する。
本来ならばここでラクが死に、そうして死後の世界に戻るというのが神の想定したルートであった。
転生者の多くは転生直後に死ぬように仕組まれており、自分で選択したのだからと迫ることによって効率よく輪廻転生の輪へと戻すのがあの神の仕事だった。
だが世の中偶然や想定外というものはどうしても存在するものであり、そして今回の想定外は神の目ですら見極めることができないほどの物だ。
「aposdgpo!!!」
兵士の誰かが前方に人影を発見して大声で吠える。
その人影は森の中から現れ、音もなくラクの方へとゆっくりと近づいてくるではないか。
それを止めようと兵士たちが武器を差し向けるが、まるで陰に対して攻撃を仕掛けているようにすべての攻撃はその人影を通り抜けていく。
それを見た兵士たちはまるで化け物を見たかのように何事かを避けぶと村の中へと尻尾を巻いて逃げていき、人影は倒れているラクを抱きかかえると再び森の中へと帰っていくのだった。
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