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序章
初依頼
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長老に言われた通りに林に入ると、一番最初に驚いたのはその足場の悪さだ。
木の根が張っているしぬかるみがあるわけでもないのだが、全体的に凸凹としており剣を使う物としては踏み込みが少し不安になる。
商人にはここに来るまでに知らせておいたので先に帰られるという事は無いだろうが、とは言え人を待たせておくのはあまり良いこととは言えないので駆け足で林の中を移動していると、ふと後ろから声をかけられる。
「お前さては林の中で走った事ないだろ?」
そう言ってこちらを見つめていたのは、商人の所からずっと何かしら気にかけてくれているあの森霊種だ。
先程の依頼を受けた時も横にいたので話は聞いていたのだろうが、まさかついてくるとは思ってもおらず珍しく暁月も動揺する。
「ああ。林の中を走ったのはこれが初めてだけど」
大戦時代はそもそも林など存在せず、草木が根絶やしにされた死んだ地面か迷路のような広大なジャングルの二択だったので、こう言った場所には不慣れだ。
「それに猪を探そうにも一人だとキツいだろ? 俺も手伝ってやるよ」
「手伝ってくれるのはありがたいんだけど…」
「金なら後払いでいいから」
「本当か!? なら頼んだ!」
ただより高いものは無いというが、今の暁月からすれば非常に魅力的な提案だ。
二つ返事でお願いすると、森霊種は少し笑みを浮かべて軽く頭を縦に振るとすごい速度で林の中を駆け抜けていく。
それを見様見真似で真似しながら暁月も進んでいくと、暫くして獣の気配が辺りから漂ってきた。
臭いもそうだが、最も分かりやすいのは獣特有のなんとも言えない魔力の波動だ。
どんな生物であろうと基本的に抑えようとしていない限り多少の魔力が漏れてしまうのだが、獣の場合はそれが顕著に現れる。
抑えられていない魔力の波動は自身の実力を周りに知らしめる為であり、故にそれでどれほどの相手かは想像がつく。
「そろそろだな。お前の獲物はその剣だけでいいのか?」
「ああ。お前は?」
「俺も剣だな。昔は弓使ってたが、なんか違う気がしてな」
「分かる。俺も一通り武器類は触った記憶があるけど、しっくりこなかったんだよな」
遠距離でチマチマするのは気に合わないし、かと言って重量級の武器は隙が大きすぎるので爽快感はあるが実用的では無い。
だから剣にしたのだが、今となってはこれ以外の武器は考えられないほどに手に馴染んでいる。
慣れもあるだろうが、それ以上に天性の才というものがどうやらあったらしい。
「さてと、ここら辺ではあるはずなんだけど…罠でも仕掛けるか?」
「猪なら罠くらい壊すし無駄だろう。そんなこともあろうかとほら、脂身を少々拝借してきた」
「天才か? 火起こしは任せろ」
「よし、投げ込むぞ」
脂身が目の前で炎を大きくしながら燃え上がり、肉の匂いが辺りに漂い始めていく。
雑食性である猪は食べられるものならばなんでもかんでも口にする特性があり、ましてや魔物に近い猪であれば鼻の良さも相まってこちらに向かって来ているのは想像に難くなかった。
「プギィィィィッッッ!!!」
変な声で鳴きながらこちらに何かが突撃してきて、暁月と森霊種は近くの木に飛び移る。
すると数秒前まで暁月達がいた所にトラック並の大きさの猪が爆音と共に突撃し、辺りの木々を倒壊させた。
その威力はさながら巨大な鉄球そのもので、木の枝が身体に突き刺さるどころかへし折れているのを見ると、その身体もかなりの強度であろう事は想像にたやすい。
目の前で呑気に食事を始めた猪に向かって暁月は腰に挿した剣を抜き取り、体重増加の魔法を空中でかけながら猪の頭めがけて飛び降りる。
「プギャァァァァァ!!」
「うるっさい!」
「そのまま刺しとけ! こいつらは脳みそなくなってもちょっとの間は動くぞ!」
その言葉通り確かに深々と刺さっている剣は脳を貫いているのに、それでも確かに猪は暴れ回る。
刺しっぱなしにしておけばいつか死ぬのだろうが、このままだと肉が固まって剣が抜けにくくなってしまう可能性があった。
「祖は炎の化身なり。祖は火を司る。その御身の力を我が刀身に与えたもう火炎付与」
無詠唱で唱えられる魔法をわざわざ全て詠唱し、暁月は自身の持つ剣に火の特性を付与する。
魔法の力によって燃え盛る炎の剣は内側から猪の頭部を焼き、最後の悪あがきさえも燃やし尽くす。
後に残るのは頭部が焦げ不気味に体を痙攣させる猪の姿と、その上で仁王立ちする暁月の姿だった。
「まさか付与系魔法が使えるとはな。それも詠唱省略までしてある」
「どうやら得意な魔法だったようだ、完全詠唱ってどんなんだっけ?」
「祖は炎の化身なり。我は祖の僕なり。祖は火を司り、我等を常に見守り育てる。その御身の力を願わくば我が刀身に与え、御身の権能を我が力とせん火炎付与だな」
どうやら封印されている間に魔法の形態も随分と変化したようで、長々とした詠唱が目の前で繰り広げられるのを聴きながら暁月はその意図を探る。
魔法の詠唱とは魔法の安定化や強化などの意味合いを持ち、故に強者であればあるほどその詠唱は無駄な部分が削られていく。
無詠唱はそう言った理由で行われるのだが、では逆に魔法の長文化はなぜ起こったのか。
それは単に大戦時代から魔法技能が下がったわけではなく、魔法というものを誰にでも触れやすくしようというどこかの誰かの意思があってのものだろう。
でなければ文字を減らす事は有っても増やす理由にはならないし、増やした言葉がしっかりと魔法詠唱時の意味合いを持つわけがない。
熟練された兵士しか使えなかった魔法でも、これだけ長文化すれば多少弱いものでも使えるだろう。
世の中の対応が強者のみを鍛え上げ外敵と戦う勇者生産的思考から、弱者であろうと皆平等に強くする英雄生産的思考になったのは暁にとっても嬉しい誤算だ。
「長いな…思い出しで唱えたけど上手くいってよかった」
「記憶喪失前は結構高名な冒険者だったのかもな。とりあえずこの猪を解体して運ぶか」
腰の短刀を取り出して器用に森霊種が猪を捌き出したのを見て、暁月もその手伝いを始める。
こうして案外あっけなく、暁月の初めての依頼は幕を閉じたのだった。
木の根が張っているしぬかるみがあるわけでもないのだが、全体的に凸凹としており剣を使う物としては踏み込みが少し不安になる。
商人にはここに来るまでに知らせておいたので先に帰られるという事は無いだろうが、とは言え人を待たせておくのはあまり良いこととは言えないので駆け足で林の中を移動していると、ふと後ろから声をかけられる。
「お前さては林の中で走った事ないだろ?」
そう言ってこちらを見つめていたのは、商人の所からずっと何かしら気にかけてくれているあの森霊種だ。
先程の依頼を受けた時も横にいたので話は聞いていたのだろうが、まさかついてくるとは思ってもおらず珍しく暁月も動揺する。
「ああ。林の中を走ったのはこれが初めてだけど」
大戦時代はそもそも林など存在せず、草木が根絶やしにされた死んだ地面か迷路のような広大なジャングルの二択だったので、こう言った場所には不慣れだ。
「それに猪を探そうにも一人だとキツいだろ? 俺も手伝ってやるよ」
「手伝ってくれるのはありがたいんだけど…」
「金なら後払いでいいから」
「本当か!? なら頼んだ!」
ただより高いものは無いというが、今の暁月からすれば非常に魅力的な提案だ。
二つ返事でお願いすると、森霊種は少し笑みを浮かべて軽く頭を縦に振るとすごい速度で林の中を駆け抜けていく。
それを見様見真似で真似しながら暁月も進んでいくと、暫くして獣の気配が辺りから漂ってきた。
臭いもそうだが、最も分かりやすいのは獣特有のなんとも言えない魔力の波動だ。
どんな生物であろうと基本的に抑えようとしていない限り多少の魔力が漏れてしまうのだが、獣の場合はそれが顕著に現れる。
抑えられていない魔力の波動は自身の実力を周りに知らしめる為であり、故にそれでどれほどの相手かは想像がつく。
「そろそろだな。お前の獲物はその剣だけでいいのか?」
「ああ。お前は?」
「俺も剣だな。昔は弓使ってたが、なんか違う気がしてな」
「分かる。俺も一通り武器類は触った記憶があるけど、しっくりこなかったんだよな」
遠距離でチマチマするのは気に合わないし、かと言って重量級の武器は隙が大きすぎるので爽快感はあるが実用的では無い。
だから剣にしたのだが、今となってはこれ以外の武器は考えられないほどに手に馴染んでいる。
慣れもあるだろうが、それ以上に天性の才というものがどうやらあったらしい。
「さてと、ここら辺ではあるはずなんだけど…罠でも仕掛けるか?」
「猪なら罠くらい壊すし無駄だろう。そんなこともあろうかとほら、脂身を少々拝借してきた」
「天才か? 火起こしは任せろ」
「よし、投げ込むぞ」
脂身が目の前で炎を大きくしながら燃え上がり、肉の匂いが辺りに漂い始めていく。
雑食性である猪は食べられるものならばなんでもかんでも口にする特性があり、ましてや魔物に近い猪であれば鼻の良さも相まってこちらに向かって来ているのは想像に難くなかった。
「プギィィィィッッッ!!!」
変な声で鳴きながらこちらに何かが突撃してきて、暁月と森霊種は近くの木に飛び移る。
すると数秒前まで暁月達がいた所にトラック並の大きさの猪が爆音と共に突撃し、辺りの木々を倒壊させた。
その威力はさながら巨大な鉄球そのもので、木の枝が身体に突き刺さるどころかへし折れているのを見ると、その身体もかなりの強度であろう事は想像にたやすい。
目の前で呑気に食事を始めた猪に向かって暁月は腰に挿した剣を抜き取り、体重増加の魔法を空中でかけながら猪の頭めがけて飛び降りる。
「プギャァァァァァ!!」
「うるっさい!」
「そのまま刺しとけ! こいつらは脳みそなくなってもちょっとの間は動くぞ!」
その言葉通り確かに深々と刺さっている剣は脳を貫いているのに、それでも確かに猪は暴れ回る。
刺しっぱなしにしておけばいつか死ぬのだろうが、このままだと肉が固まって剣が抜けにくくなってしまう可能性があった。
「祖は炎の化身なり。祖は火を司る。その御身の力を我が刀身に与えたもう火炎付与」
無詠唱で唱えられる魔法をわざわざ全て詠唱し、暁月は自身の持つ剣に火の特性を付与する。
魔法の力によって燃え盛る炎の剣は内側から猪の頭部を焼き、最後の悪あがきさえも燃やし尽くす。
後に残るのは頭部が焦げ不気味に体を痙攣させる猪の姿と、その上で仁王立ちする暁月の姿だった。
「まさか付与系魔法が使えるとはな。それも詠唱省略までしてある」
「どうやら得意な魔法だったようだ、完全詠唱ってどんなんだっけ?」
「祖は炎の化身なり。我は祖の僕なり。祖は火を司り、我等を常に見守り育てる。その御身の力を願わくば我が刀身に与え、御身の権能を我が力とせん火炎付与だな」
どうやら封印されている間に魔法の形態も随分と変化したようで、長々とした詠唱が目の前で繰り広げられるのを聴きながら暁月はその意図を探る。
魔法の詠唱とは魔法の安定化や強化などの意味合いを持ち、故に強者であればあるほどその詠唱は無駄な部分が削られていく。
無詠唱はそう言った理由で行われるのだが、では逆に魔法の長文化はなぜ起こったのか。
それは単に大戦時代から魔法技能が下がったわけではなく、魔法というものを誰にでも触れやすくしようというどこかの誰かの意思があってのものだろう。
でなければ文字を減らす事は有っても増やす理由にはならないし、増やした言葉がしっかりと魔法詠唱時の意味合いを持つわけがない。
熟練された兵士しか使えなかった魔法でも、これだけ長文化すれば多少弱いものでも使えるだろう。
世の中の対応が強者のみを鍛え上げ外敵と戦う勇者生産的思考から、弱者であろうと皆平等に強くする英雄生産的思考になったのは暁にとっても嬉しい誤算だ。
「長いな…思い出しで唱えたけど上手くいってよかった」
「記憶喪失前は結構高名な冒険者だったのかもな。とりあえずこの猪を解体して運ぶか」
腰の短刀を取り出して器用に森霊種が猪を捌き出したのを見て、暁月もその手伝いを始める。
こうして案外あっけなく、暁月の初めての依頼は幕を閉じたのだった。
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