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39話 悪夢から目覚めて 2
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ヒルダの出してきた使徒の証を見て固まってしまう。使徒を知っていた事もそうだが自分の立場をどう伝えれば良いのか困ったと言うのが一番の理由だ。
証は触れると今だから判るが別の感情とやる気が流れ込んでくる、実際それで人形になりかけていた。しかし今は自我は取り戻してるし流れ込んでくる感情を取り払いやる気だけを貰うという便利アイテムになりつつあるこの使徒の証だが、前はどっかの裏路地やらに捨てて見たが翌朝には何故か手元に戻ってきていて冷や汗を掻いた。
「…いやいやそうじゃなくて……!」
「?」
全く関係ない話が何故か出てきたがそうではなく。何が言いたいかと言うと自分が使徒なのか使徒では無いのか分からないのだ。
さっきの夢の出来事で俺とアルテミシア達との敵対関係になったのは間違いない。そうなると証やらの効力やらも無くなるのでは?と思ったが繋がりは途絶えていない。俺に証からの精神攻撃は効かないと分かっている筈なのだが……。
「ーーなんかもう面倒だな」
『!?』
何故かみんな顔を強張らせる。そしてルルとアインさんはいつでも武器を出せるように、お姉さんは魔法の準備をする。
ーーーなんで!?
「うぇ!?どうしたの?」
「い、今コウタが面倒とかって……」
「?いや、複雑な事情があってどう説明したものかと」
「どういうこと?」
「えっとーーー」
「なーんて事があってさ、そして目が覚めたらお前の顔を鷲掴みにしてた……という訳さ!」
「………」
「あぁー…、あれ?」
ヒルダとディズさんは頭が痛そうにし、他の皆は俺の事を呆れたように見ていた。説明が下手だったか? でも大変だったのは伝わった筈だ!
「…じゃあなに、繋がりはあるけど意識の塗り替えは無効してるの?」
「ん?そうそう」
「気合いで……?」
「まぁ……うん、気合いで」
「……滅茶苦茶な……」
ま、まぁ…俺だって神様からの精神攻撃を喰らってもへっちゃらだとは思わなかったけど……。
それよりもみんなは使徒に凄い警戒していた、それを聞かなくてはいけない。
「……なによ、関係が変わるかも何て考えてた私が馬鹿みたいじゃない………」
「なぁなぁ」
「何よ」
「お…?なに怒ってんだよ……、あのさ使徒がどんな奴らなのか知ってるのか?」
「コウタは知らないの?」
「ん?勇者やらが絡むと意識が変わるのは知ってる…と言うか、なりかけた」
「……何が知りたいの?」
「使徒が過去に何をしたのか」
「それは……」
「ーー私が話そう」
「父様……」
「使徒関連で一番なのは村1つを消した事だな」
「村…を……?」
「あぁ……、基本どの国も使徒については余り詳しくないのだ。ただ勇者や魔族が絡めばおかしくなり、何かの力を使えるという事ぐらいしか分からないのだ……」
「知っている事は俺とそう変わりありませんね」
「何よりも不思議な事に力は強力な物からそうでは無い物まである。
ーーーそして稀に自分の能力を上回る力を手にすることがある、……コウタ君は力の発動条件は分かるかい?」
「一応魔法扱いですが…、魔力の消費が異常なので……対価として自分の命を……」
「そう、命を消費して力を使う。そしてさっきの話だが過去に数回強力な使徒が現れた、その者はとある村に泊まっていたのだがそこが魔族の魔族に襲われたのさ。そしてその使徒は力を使い自分の命だけでは足りないと知る……」
「ま、さか………?」
「そいつはね迷わず村を巻き込んで力を使ったんだ、そして村が1つ消えた訳だ」
「………」
とんでもない話だった、まさかアルテミシアがそこまでやるとは思わなかった。自分もそうなりかけてたんだ……。
タクト達の顔が浮かび、もしかしたら自分もあいつ等を使って力を…そう思うと寒気がした。
ヒルダ達が部屋から出ていった後になっても不安は残り続けた。アルテミシア達の目的が全然分からない、そこまでの犠牲を払って一体何をしようとしてるのか想像が出来ない。
今思えば掃除の時に見つけた本の事を聞いて無かった、間違いなくアルテミシア関連の筈だから聞けばよかった……。
「はぁ~、今日だけで色々ありすぎだ……」
アルテミシア達に喧嘩を売った以上俺に対して何かしらの動きを見せてくるとは思うが、何だろう。違う使徒にでも襲わせたりとか、……もしかして勇者に神託だとか言って敵対させたりとか……。
ーーー考えるだけ無駄か…、どちらにしろ相手が動いてからこっちも動くしかない。
証は触れると今だから判るが別の感情とやる気が流れ込んでくる、実際それで人形になりかけていた。しかし今は自我は取り戻してるし流れ込んでくる感情を取り払いやる気だけを貰うという便利アイテムになりつつあるこの使徒の証だが、前はどっかの裏路地やらに捨てて見たが翌朝には何故か手元に戻ってきていて冷や汗を掻いた。
「…いやいやそうじゃなくて……!」
「?」
全く関係ない話が何故か出てきたがそうではなく。何が言いたいかと言うと自分が使徒なのか使徒では無いのか分からないのだ。
さっきの夢の出来事で俺とアルテミシア達との敵対関係になったのは間違いない。そうなると証やらの効力やらも無くなるのでは?と思ったが繋がりは途絶えていない。俺に証からの精神攻撃は効かないと分かっている筈なのだが……。
「ーーなんかもう面倒だな」
『!?』
何故かみんな顔を強張らせる。そしてルルとアインさんはいつでも武器を出せるように、お姉さんは魔法の準備をする。
ーーーなんで!?
「うぇ!?どうしたの?」
「い、今コウタが面倒とかって……」
「?いや、複雑な事情があってどう説明したものかと」
「どういうこと?」
「えっとーーー」
「なーんて事があってさ、そして目が覚めたらお前の顔を鷲掴みにしてた……という訳さ!」
「………」
「あぁー…、あれ?」
ヒルダとディズさんは頭が痛そうにし、他の皆は俺の事を呆れたように見ていた。説明が下手だったか? でも大変だったのは伝わった筈だ!
「…じゃあなに、繋がりはあるけど意識の塗り替えは無効してるの?」
「ん?そうそう」
「気合いで……?」
「まぁ……うん、気合いで」
「……滅茶苦茶な……」
ま、まぁ…俺だって神様からの精神攻撃を喰らってもへっちゃらだとは思わなかったけど……。
それよりもみんなは使徒に凄い警戒していた、それを聞かなくてはいけない。
「……なによ、関係が変わるかも何て考えてた私が馬鹿みたいじゃない………」
「なぁなぁ」
「何よ」
「お…?なに怒ってんだよ……、あのさ使徒がどんな奴らなのか知ってるのか?」
「コウタは知らないの?」
「ん?勇者やらが絡むと意識が変わるのは知ってる…と言うか、なりかけた」
「……何が知りたいの?」
「使徒が過去に何をしたのか」
「それは……」
「ーー私が話そう」
「父様……」
「使徒関連で一番なのは村1つを消した事だな」
「村…を……?」
「あぁ……、基本どの国も使徒については余り詳しくないのだ。ただ勇者や魔族が絡めばおかしくなり、何かの力を使えるという事ぐらいしか分からないのだ……」
「知っている事は俺とそう変わりありませんね」
「何よりも不思議な事に力は強力な物からそうでは無い物まである。
ーーーそして稀に自分の能力を上回る力を手にすることがある、……コウタ君は力の発動条件は分かるかい?」
「一応魔法扱いですが…、魔力の消費が異常なので……対価として自分の命を……」
「そう、命を消費して力を使う。そしてさっきの話だが過去に数回強力な使徒が現れた、その者はとある村に泊まっていたのだがそこが魔族の魔族に襲われたのさ。そしてその使徒は力を使い自分の命だけでは足りないと知る……」
「ま、さか………?」
「そいつはね迷わず村を巻き込んで力を使ったんだ、そして村が1つ消えた訳だ」
「………」
とんでもない話だった、まさかアルテミシアがそこまでやるとは思わなかった。自分もそうなりかけてたんだ……。
タクト達の顔が浮かび、もしかしたら自分もあいつ等を使って力を…そう思うと寒気がした。
ヒルダ達が部屋から出ていった後になっても不安は残り続けた。アルテミシア達の目的が全然分からない、そこまでの犠牲を払って一体何をしようとしてるのか想像が出来ない。
今思えば掃除の時に見つけた本の事を聞いて無かった、間違いなくアルテミシア関連の筈だから聞けばよかった……。
「はぁ~、今日だけで色々ありすぎだ……」
アルテミシア達に喧嘩を売った以上俺に対して何かしらの動きを見せてくるとは思うが、何だろう。違う使徒にでも襲わせたりとか、……もしかして勇者に神託だとか言って敵対させたりとか……。
ーーー考えるだけ無駄か…、どちらにしろ相手が動いてからこっちも動くしかない。
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