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第11章 モンスター

腐の野望

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本当に困った。

石鹸も無いし、汚れを落とす物が少ない。

衣服の汚れ等に使うのは、水と草らしい。この状態では、衣服の事は絶望的と考えるべきだ。

それと、臭いは此処に居る限りではあるが、抉る事が少ない。

食事に関しては、家の食べ物と違いは無い。甘味が少ないのが、不満ではあるが。

不満は多いのだが、それを引いても美男子率が高い。

そして、故意なのかくさい芝居をしてくれた。
ふふふふっ。

「ボーイーズ、ラーブ!」

エメリアの顔からは、涎が滴り落ちていた。

「もはや、ラブです!創作意欲が満ち満ちてますわ!」

「その~、聖女様。」

「なんですの?」

「“らぶ”とはなんですか?」

「ラブとは、愛!」

「愛ですか・・・・では“ぼーいーず”とはなんですか?」

「知りたいですか?」

「えっ?」

「知りたいのですか?」

「えーと。いいです。」

「何故なんですか!此処まで聞いといて、聞かないの?」

「分かりませんが、何か聞いてはならない物と感じましたから!」

「ちっ!ノーマルか!」

「えっ?」



此れは、良い結果ではない。
同志探しが、一番先になる。いや、同志を増やすのも良いかもしれない。
そのためには!

「ラクムミさん!ペンと紙を貰えませんか!」

「は、はい。」

「ニクラクさんは飲み物をお願いします!」

「はい。」

エメリアの野望が動き出した。
しかし、エメリアは知らない。
この世界に衆道の理解が無い事を。







ーーーーーーーー





ワンブーヘ王は、リザリテ宰相と険しい顔を付き合わせていた。

「やはり、守りだけでは限界はあるな。」

「はい。内部の反乱も目を光らせるだけになりますし。」

「やはり、開戦か・・・・」

「攻められるよりも攻めよ、ですな。」

「神国には頼めぬ時に、聖女持ちの小娘が来たのも加護と言うべきか。」

「魔国も動きは無いようですが、何時動くとも・・・・」

「くそっ!人同氏が争っても意味が無いのに!」

「我が国だけでは、何も出来ません。」

「後は、賢者クラスを一刻も早く探してくれ。」

「はっ!」

と、深刻な話をしていたのだが、この時にエメリアが近くに控えていた。

もちろん、ナイスミドルな顔を近付けた二人を目で追っている。

渋い。渋さの中に若いのと違う物がある!

とエメリアは、それを執筆をしたのだ。新たな腐の歴史を初める為に。


しかし、ワンブーヘ王とリザリテ宰相は開戦を話し合っていた。
そう、ワンブーヘ国も魔族と戦う前に人と戦わなくてはならないのだ。

国と国ほど、信じ合えない。
特に、混乱しかしてなくて、疲弊だけしかしてないのだ。食糧が減り、この冬を生きて行けるか心配になれば、争いが起きる。
無駄な討伐の結果が、人の争いを産んだのだ。

その背景には、アリテウルの奴隷を取り上げた事が、一番効いている。
最下層よりも下の弱者の存在が、消えたのだ。

不思議な事だが、人は乞食よりも弱者が存在したら、食べ物が少なくなっても我慢が出来る。
問題は、弱者のレベルが乞食になり、今は最下層になっている。

もはや、人の国同氏が隣のご飯を奪わなければ、生きていけないレベルにまでになったのだ。

富める者から奪いたいが、ダクネト国に争う国は無い。

何故なら、下層の民はダクネト国に逃げる為に行動してるし、それを止める貴族の争いが起きているからだ。

そして、この中で大国に上ろうとする王や貴族も存在していた。



この事をエメリアは知らない。
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