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第11章 モンスター

残念神

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ルナの報告は、新たな敵が居ることについてだった。
今のモンスターと違うモンスターが居るとの事だった。
大元が居ないので、探さないといけないらしい。

「てか、アルテウル神国に居るんだろ?」

「そうですね。」

「なら、アルテウルに聞くのが良くね?」

「そうですが、今のアルテウルは神界から出ることは無理です。」

「なるほど。」

確かに、アルテウルは抜け出せ無い程の事をやってしまった。
それならば、

「ミネルシルバを呼びます?」

「そうだね。」

何気に言葉を言ったのだが、

(直ぐに出向きます!)

流石は神なのか、ミネルシルバの声が聞こえた。
と、云うかストーカー的な何かでもしてるのか?

(してません!)

本来に?

(当たり前です!これでも私は、大神ですよ!)

心の声と会話してても?

(あっ!)

来たら、デコピンな。

(ひいぃぃぃぃぃぃぃ!)

神とて、プライベートを覗くなら容赦は出来ない。
その前に、教育しなおさないといけんな!

(ご、ご勘弁下さい!)

てか、早く来いや。

(はい!)

心の声を聞く程度なら許すが、心の声に答えるのは許されない。

だいたい、神様とは考えや心の声には答えない。
発した言葉に対して、答を言うのが普通である。
心の声に答える存在とは、悪魔などの闇でしかないのだから。

それを理解して見て考えると、異世界の神は悪魔的な存在に感じる。

まともな神を作ってあげる方が、良くないのか?と考えてしまう。
いや、神と言う存在が、地上の人に干渉するから混乱してしまうのだろう。
ま、理解するのに何万、何億年過ぎないと分からんのだろう。

そんな堕神が現れる。

いや、既に土下座って良いのか?

「で、アルテウル神国に何が起きた?」

「分かりません!ぐふっ!」

のっけから阿保な答えなので、頭をしばいた。

「で、アルテウルは何か言っていたか?」

「聞くのを忘れました!どふっ!」

生きていて、頭を踏んだ事は多かったが、まさか大神の頭を踏むとは思わなかったよ。
もちろん、頭に来て咄嗟に足が出ました。

「ミネルシルバさんー?」

「ず、ずんまぜん!」

「理由も知らんの?」

「じ、じりばぜん!」

「はぁー。」

「ぢょ!いだい!いだだだだ!」

踏んだ足に力が入り、ツイストをかましてしまう。

聞いて居ないって、馬鹿なの?馬鹿な子なの?てか、大神でないのか?そんな堕神が統治してるのか。

神の存在を残念に思う、篤郎であった。

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