神の寵愛を受ける僕に勝てるとでも?

雨霧れいん

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最高神ファノーネ様

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僕の一生を一言で表すのならば、”地獄”ただその言葉に尽きる。宗教にどっぷり浸かった両親のもとから生まれた僕は純白の髪を現世に生まれ落ちた。両親はそれをたいそう喜び、僕を”神の子”に仕立て上げた。毎日楽しそうに僕を着飾って信者の前に座らせた。

こんな、僕より一回りも二回りも年を食っているよな大人が僕を見て頭を地面にこすりつけて拝みだすのだ。怖くて、後ろに足を引けば母が冷たい笑顔を浴びせる。僕の存在が、僕の一挙一動が!最高神、ファノーネ様の神格を表すのだと。怖がってはいけない、感情を見せてはいけない、ケガをしてはいけない、風邪をひいてはいけない...僕に対する要求は僕が年齢を重ねるたびに増えていった。

そんな中で育った子供が学校でうまく人と付き合えるわけがなかった。ただでさえ人の目を引く純白の髪を持ち、整った容姿をしているのに。僕は友達が欲しかった、一緒に外で遊ぶ...なんてこともしてみたかった。だが、両親はそれを許さなかった。与えられる本も聖書ばかりで休み時間は1人で聖書を読んでいた。

両親を怨んだ。僕をこんな風に育てやがって、と。
環境を怨んだ。言葉に騙されるようなチョロい大人しか周りに居なかった。

.....神を、恨んだ。僕をこんな容姿で産んだこと、こんな家族のもとに生まれたこと。
布団の中でいつも泣いていた。誰もかれも僕をみてくれない、愛してくれない。いや、みられなくてもいいから。ただ、自分の人生を歩んでみたかった。

「きらい、きらいきらいきらいきらいきらい..!!!」

たった1人で世界を怨んだ。なにが神の子だ、僕は幸せになれなかったのに。愛されなかったのに。
こうやって、考えても意味のないことを何度も繰り返してそのせいでいつも顔はぐしゃぐしゃだった。そしてそれは今日も例外ではなく、泣き疲れて眠りに落ちた。瞼が閉じる、ほんの数秒前。なにかが光ったような気がした

ーーー
ーー


ベッドとはまた違う、ふわふわとする感触に驚いて体を起こした。

「....ここどこ?」

見渡す限りは白い雲のようなものと、青い空。今は確か冬であったはずなのに全く寒さを感じなかった。僕の脳裏によぎったのは、いつしか聖典で読んだ最高神ファノーネ様の庭、つまりすべての世界の外側。

「あ!起きた、起きたよファノーネ!えーっと、キラくんだっけ!」

「エイリーンはいつも騒がしいな...寝起きのキラにお前は悪影響だ」

「えっ!あたしはファノーネの想い人知りたいだけだって!」

突如、背後から声がした。急いで振り返れば、そこにいたのは1人の少女と、1人の青年。会話から、察してはいた、だがまさか現実だとは思えなくて言いかけた言葉を飲み込んだ。

「キラくーん!初めまして!あたしはエイリーン・メイっていうの!ほら、ファノーネも!」

「ファノーネ・ジヴェアと言う。はじめまして、俺の愛しき子よ」

なんだか神聖な雰囲気を纏っている2人の名前に聞き覚えがないわけがなかった。エイリーン・メイ、世界の豊穣を司る神であり最高神ファノーネ様の眷属...そして最高神であるファノーネ様のフルネームはファノーネ・ジヴェアである。

「な、ぇ....ファノーネ、様?」

僕がそういえば、彼は頷いた
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