とある少年の生き方

如月圭

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 その日の放課後、咲の親衛隊に呼び出されたシキは、

 (面倒だ……)

 と思いながら、呼び出された体育館裏へ行くと、体格の良い男達が十名程度居た。シキは、ハァッと、溜め息を一つ、十名程居た男達に、

 「辞めておいたほうが良いんじゃないですか?」

 あくまでも、穏便に言った。親衛隊の隊長は、

 「お前ごときが、関わって良いお方ではない!!」

 と言い、喧嘩を仕掛けて来た。シキは、

 「売られた喧嘩は買いますよ」

 ブレザーのジャケットを脱いで、男達に突っ込んで行った……。

 五分後、地面と仲良くしているのが九名、あと一人居たが、シキは相手にもしなかった。残った一名に、

 「あの人達みたいになりたくないのなら、俺に喧嘩を吹っ掛けて来ないで下さい。良いですね?」

 「はっはい!」

 怯えながら、固まっている親衛隊を残して、シキはジャケットを着ると、その場を去った。



 (久々に喧嘩を買った気がする。こうした時は、無性に煙草が吸いたくなるな……)

 そう思いながら、寮に帰ってみれば、喧嘩の原因となった人物が居間で、雑誌を読みながら、リラックスしていた。

 「何しに来たんです?」

 「お帰ッ……。お前、その顔!!」

 咲は、焦ったようにシキの元へ来た。

 「貴方のファンのせいですよ!貴方が俺を構うから、……何度言えば良いんです!?貴方に興味がないと!」

 咲は、ションボリしながら、

 「俺は……」

 俯いた。シキは、

 「貴方を抱けば良いんですか?」

 そう咲に、問うた。

 「あぁ、そうだ」

 「なら、今からしましょうか!?」

 「えっ?……」

 咲が戸惑っていると、シキは咲の手を掴み、寝室へ連れ込んだ。乱雑に服を脱がし、咲にキスをすると、咲は、怯えた表情をする。シキはそれを見て、ハァッと溜息をつく。

 「怖いと思うのなら、抱かれたいなんて、言わないことですね」

 咲から離れると、机の中からマルボロ赤を取り出して、火をつけると、窓を少し開けた。肺に煙を入れると、フゥーッと煙を吐く。携帯の灰皿に灰を入れて、煙草の火を消すと、咲の方を見る。咲は、泣きながら、シキにキスを求めた。シキはそれに応えて、フレンチキスをすると咲をベットに押し倒した。

 咲の白い肌に、咲の良い所に赤い斑点を付けていく。そうして、シキは持っていたローションで後ろの秘部を溶かして行くと、自身にゴムを付けて、

 「入れますよ!?」

 そう言って、咲の後ろの秘部の中へ突き入れた。咲は、シキによわいところを 突かれて、強い快楽に のまれていった。甘い吐息をもらし、シキを求めた。シキは、フッと笑って、咲の弱い所を重点的に突くと、咲は、シキに甘えるように抱きつき、果てた。シキは咲の中の刺激に腰が動き、咲が余韻に浸ることなく、シキは咲の細腰を抱き、突き上げた。咲は、嬉しそうに息を乱して、与えられる快楽に溺れて、もう一度シキと共に果てた。

 シキは咲の中から自身を抜き、ゴムを捨てると、ベットを降り、タライに湯を張り、タオルを濡らして、咲の体を拭き、事後処理をした。さっぱりした咲は、シキのパジャマを着ると、すぅすぅと眠りに就いた。シキは、シャワーを浴びて、頭と体を洗うと、脱衣所で頭と体を拭き、バイトに行く用意をして、寝室に入った。すると、咲は、起きていて、シキがベットの縁に腰を掛けると、咲は大人しくなり、シキはそんな咲に、

 「俺はバイトに行きます。寮長は……「咲って呼べ」」

 「では、咲さんは自分の部屋に帰るか、俺の部屋にいるか、好きにして下さい。あと……「キスして?」」

 と咲は、甘える。シキは、なんだかんだ咲を受け入れつつ、咲にキスをした。

 「俺達、体の相性は良いみたいですね……、それじゃあ、行ってきます」

 「あぁ、いってらっしゃい」

 そう話して、シキはバイトに出かけた。残された咲は、嬉しげに笑った。ずっと思っていた“春”という人物を捕まえることができたのだから、嬉しくて、シキのベットの上でゴロゴロと身悶えていた。



 シキが“春”として、バーテンダーとして、働いていると、常連の男性がシキの顔を見て、

 「春君、何かあったのかい?」

 と聞いてきた。春は、はてなマークを頭の上に付けて、

 「いえ、何も、どうかされましたか?」

 そう返答すると、常連の男性は、

 「いや、いつもより、色気があるというか……、恋人でも出来たのかい?」

 と詰め寄った。しかし、春は笑顔で、

 「いえ、出来ていませんよ。それが何か?」

 「いや、何でもないよ」

 とシェリー酒を頼んだ。そんな風に、常連の人々に言われた春は、

 「マスター、俺、何か変ですかね?」

 と聞いた、マスターは、

 「肌がツヤツヤしているからだよ」

 そう答えた。春は理由が分かり、

 「すみません」

 と言って、バイトを終えた。

 

 寮に戻れば、寝室に居た咲がベットで眠っていた。シキは苦笑して、咲を起こさないように居間に戻り、シャワーを浴びて、頭と体を拭くと、パジャマを着て寝室のベットに横になると、咲が起き、シキは咲に、

 「おやすみなさい」

 と言って、寝入ってしまった。咲は、シキの寝顔を見て、シキにくっついて眠った。
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