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夜八時頃、寮に着いたシキは、自室のドアを開くと居間のテーブルに、咲の置き手紙があったのに気づく。その手紙には、
『帰ったら、寮長室まで来い』
と書かれていたので、シャワーを浴びてから、咲の部屋へ行くと。咲が、
「遅かったな、シキ」
「ただいま、咲さん」
「お兄さんどうだった?」
「えぇ、元気そうに見えましたけど」
「そっか、なぁ、こっち来いよ」
咲は自分の居る側の座布団を ペシペシ叩き、シキを呼んだ。シキが咲のそばに行くと、咲はシキにキスをした。そしてシキを抱き締めて、
「甘えて良いぞ」
そう言った。シキは笑い、
「それなら遠慮なく」
咲を抱き上げて、寝室に行き、ベットに押し倒すと、咲にキスをして、そのまま抱き締めて、抱き枕にして、眠ってしまった。それを見た咲は、
「やっぱり、疲れてんだよな」
と言って、自分も眠ろうとした。まだ九時なのを時計で確認して、
(シキは本当に疲れてるんだな)
そう考えていた。
そんな生活が三週間ほど経った、月曜日の夕方、いつものように、空手を教えて、空手教室が終わる頃、母が現れて、
「シキ、お疲れ様、あのね、母さん再婚しようと思うの」
「へぇ、そうですか」
さして、興味が無さそうにしているシキに、母の百合子は、構わず話しを進めて、
「李フェイロンさんって言ってね。香港の実業家なのよ!二十九歳ですって!」
一人盛り上がる母に、シキが、
「李……フェイロン!?写真か何かは?」
と話に食いついて来たので、百合子は、
「見合い写真ならあるわよ?」
そう言って見せられたのは、四年前よりも大人になった男だった。
「見つけた……」
シキはそう口にして、ジッと写真を見つめた。
(見つけた!こんな所で、あんなに探したのに……)
そう思い、少し動揺した。母は、それを見て、
「知っている人?」
とシキに聞く。シキはスッと表情が無くなり、
「えぇ、まぁ、それより、母さん、おめでとうございます。」
お見合いの写真を母に返した。
「ありがとう、ゴールデンウィークの土曜日に顔合わせがあるから、シキも出席するのよ!」
「えぇ、それで、兄さんに伝えなくて良いんですか?」
サチのことを口にすると、母は、フッと、目を細めて、笑い、
「チサちゃん?やぁねぇ、私と血が繋がらないのに、言うわけないじゃない。何言ってるのよこの子は」
シキの神経を逆撫でするような事を口にする。シキは、キレそうになるのを堪えながら、
「そうですか」
冷ややかな声で母に返すと、さっさと道場を掃除して、寮に帰ろうとした。すると、母が、
「シキ、夕食、食べていくわよね?」
「いえ、帰ります。友人と約束があるので」
「あら、そう、折角作ったのに。勿体ないわね」
「じゃあ、俺はこれで」
殺気を殺して、寮まで帰った。すると、寮にいるはずの無い、光の姿が有り、驚くと咲がシキに気が付き、
「お帰り、シキ」
「ただいま、咲さんなんで光がここに居るんです?」
咲はシキの無表情な顔に気づき、
「今日、いきなり入寮してきたんだよ」
シキの肩にポンと手を乗せ、
「後で、俺の部屋に来い!良いな?」
そう言った。
「わかりました」
と言って、自室に入るなり、クッションを思い切り殴った。自分でも抑えきれない怒りに、シキは頭を冷やそうと、冷たいシャワーを浴びた。入浴を済ませると、すこし 頭が冷えた。
(兄さんに、なんて伝えよう?……)
そう思いながら、服を着た。
『帰ったら、寮長室まで来い』
と書かれていたので、シャワーを浴びてから、咲の部屋へ行くと。咲が、
「遅かったな、シキ」
「ただいま、咲さん」
「お兄さんどうだった?」
「えぇ、元気そうに見えましたけど」
「そっか、なぁ、こっち来いよ」
咲は自分の居る側の座布団を ペシペシ叩き、シキを呼んだ。シキが咲のそばに行くと、咲はシキにキスをした。そしてシキを抱き締めて、
「甘えて良いぞ」
そう言った。シキは笑い、
「それなら遠慮なく」
咲を抱き上げて、寝室に行き、ベットに押し倒すと、咲にキスをして、そのまま抱き締めて、抱き枕にして、眠ってしまった。それを見た咲は、
「やっぱり、疲れてんだよな」
と言って、自分も眠ろうとした。まだ九時なのを時計で確認して、
(シキは本当に疲れてるんだな)
そう考えていた。
そんな生活が三週間ほど経った、月曜日の夕方、いつものように、空手を教えて、空手教室が終わる頃、母が現れて、
「シキ、お疲れ様、あのね、母さん再婚しようと思うの」
「へぇ、そうですか」
さして、興味が無さそうにしているシキに、母の百合子は、構わず話しを進めて、
「李フェイロンさんって言ってね。香港の実業家なのよ!二十九歳ですって!」
一人盛り上がる母に、シキが、
「李……フェイロン!?写真か何かは?」
と話に食いついて来たので、百合子は、
「見合い写真ならあるわよ?」
そう言って見せられたのは、四年前よりも大人になった男だった。
「見つけた……」
シキはそう口にして、ジッと写真を見つめた。
(見つけた!こんな所で、あんなに探したのに……)
そう思い、少し動揺した。母は、それを見て、
「知っている人?」
とシキに聞く。シキはスッと表情が無くなり、
「えぇ、まぁ、それより、母さん、おめでとうございます。」
お見合いの写真を母に返した。
「ありがとう、ゴールデンウィークの土曜日に顔合わせがあるから、シキも出席するのよ!」
「えぇ、それで、兄さんに伝えなくて良いんですか?」
サチのことを口にすると、母は、フッと、目を細めて、笑い、
「チサちゃん?やぁねぇ、私と血が繋がらないのに、言うわけないじゃない。何言ってるのよこの子は」
シキの神経を逆撫でするような事を口にする。シキは、キレそうになるのを堪えながら、
「そうですか」
冷ややかな声で母に返すと、さっさと道場を掃除して、寮に帰ろうとした。すると、母が、
「シキ、夕食、食べていくわよね?」
「いえ、帰ります。友人と約束があるので」
「あら、そう、折角作ったのに。勿体ないわね」
「じゃあ、俺はこれで」
殺気を殺して、寮まで帰った。すると、寮にいるはずの無い、光の姿が有り、驚くと咲がシキに気が付き、
「お帰り、シキ」
「ただいま、咲さんなんで光がここに居るんです?」
咲はシキの無表情な顔に気づき、
「今日、いきなり入寮してきたんだよ」
シキの肩にポンと手を乗せ、
「後で、俺の部屋に来い!良いな?」
そう言った。
「わかりました」
と言って、自室に入るなり、クッションを思い切り殴った。自分でも抑えきれない怒りに、シキは頭を冷やそうと、冷たいシャワーを浴びた。入浴を済ませると、すこし 頭が冷えた。
(兄さんに、なんて伝えよう?……)
そう思いながら、服を着た。
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