5 / 17
5
お昼を終えて、カフェから出ると、司がオメガクラスまで送るという。クレハは必死に遠慮して、司が拗ねる。清春と真のイチャイチャぶりを見ていたクレハは、
「本当に一人で大丈夫です!」
「クレハ、そんなに俺が嫌か?」
「嫌とかでわなく、周囲の目が気になるんです!」
「周囲なんざ気にするな!」
気にするなと言われても気になるクレハは、司に、
「司くんはご自分がどれだけ影響力を持っているのか、知っていますか?」
「女共のことか?」
「はい、僕は静かに暮らしたいんです。だから、大丈夫です一人で、では、僕は……」
「クレハ、そんなに俺が嫌なら、俺は此処から動かない事にする。クレハが送らせないなら、俺はずっと此処で一人だ。どうしたらいい?クレハ」
捨てられた様に暗く沈む司に、クレハは大層困った顔をした。司はそこから一歩も動かすに居て、捨てられた大型犬のようにクレハを見つめた。
クレハの理性は、これ以上近寄るのは危険だと警報を鳴らしている。けれど、本能は、この人を一人にしては駄目だと心が言っている。クレハは、理性と本能を天秤にかけて、脳内で悩む……、こと二分、結局、理性よりも本能が勝り、司の手を取った。
すると、司はニヤリッと笑い、クレハの腰に手を当て、エスコートする様にオメガクラスまでの道のりを帝王然とした態度でクレハを送り届けた。相変わらず、薔薇のいい匂いがした。
クレハは、送ってくれた司に、
「ありがとうございました。司君」
笑顔を貼り付けた顔で言うと、司は、
「クレハ、俺からどんな香りがする?」
唐突に聞いた。クレハは、
「いつも薔薇のいい匂いがしますよ」
「クレハは柑橘系の香りがするな」
「?僕は香水なんて、つけていませんよ?」
「俺もだ。……この答えがわかるか?」
「答えとは?……何でしょう?」
鈍いクレハに、司は苦笑して、
「俺の運命の番はクレハ、お前だ」
「えっ?……まさか!……本当に?」
慌てるクレハに、司は、
「俺は、お前を初めて見た時から、わかっていた。四カ月アプローチしたが、クレハは鈍感だとわかって、神宮寺に借りを作って、今だ。俺から逃げられると思うなよ!クレハ、一生分デロデロに甘やかせてやる!覚悟しとけ」
目を細めてそう言った。クレハは目が点になり、
「えっ?」
と表情が固まる。周囲に居たオメガクラスの女子達はキャアキャア言っていた。
司の運命の番が、クレハだということが、放課後には、全生徒の耳に入った。
「本当に一人で大丈夫です!」
「クレハ、そんなに俺が嫌か?」
「嫌とかでわなく、周囲の目が気になるんです!」
「周囲なんざ気にするな!」
気にするなと言われても気になるクレハは、司に、
「司くんはご自分がどれだけ影響力を持っているのか、知っていますか?」
「女共のことか?」
「はい、僕は静かに暮らしたいんです。だから、大丈夫です一人で、では、僕は……」
「クレハ、そんなに俺が嫌なら、俺は此処から動かない事にする。クレハが送らせないなら、俺はずっと此処で一人だ。どうしたらいい?クレハ」
捨てられた様に暗く沈む司に、クレハは大層困った顔をした。司はそこから一歩も動かすに居て、捨てられた大型犬のようにクレハを見つめた。
クレハの理性は、これ以上近寄るのは危険だと警報を鳴らしている。けれど、本能は、この人を一人にしては駄目だと心が言っている。クレハは、理性と本能を天秤にかけて、脳内で悩む……、こと二分、結局、理性よりも本能が勝り、司の手を取った。
すると、司はニヤリッと笑い、クレハの腰に手を当て、エスコートする様にオメガクラスまでの道のりを帝王然とした態度でクレハを送り届けた。相変わらず、薔薇のいい匂いがした。
クレハは、送ってくれた司に、
「ありがとうございました。司君」
笑顔を貼り付けた顔で言うと、司は、
「クレハ、俺からどんな香りがする?」
唐突に聞いた。クレハは、
「いつも薔薇のいい匂いがしますよ」
「クレハは柑橘系の香りがするな」
「?僕は香水なんて、つけていませんよ?」
「俺もだ。……この答えがわかるか?」
「答えとは?……何でしょう?」
鈍いクレハに、司は苦笑して、
「俺の運命の番はクレハ、お前だ」
「えっ?……まさか!……本当に?」
慌てるクレハに、司は、
「俺は、お前を初めて見た時から、わかっていた。四カ月アプローチしたが、クレハは鈍感だとわかって、神宮寺に借りを作って、今だ。俺から逃げられると思うなよ!クレハ、一生分デロデロに甘やかせてやる!覚悟しとけ」
目を細めてそう言った。クレハは目が点になり、
「えっ?」
と表情が固まる。周囲に居たオメガクラスの女子達はキャアキャア言っていた。
司の運命の番が、クレハだということが、放課後には、全生徒の耳に入った。
あなたにおすすめの小説
イケメンに惚れられた俺の話
モブです(病み期)
BL
歌うことが好きな俺三嶋裕人(みしまゆうと)は、匿名動画投稿サイトでユートとして活躍していた。
こんな俺を芸能事務所のお偉いさんがみつけてくれて俺はさらに活動の幅がひろがった。
そんなある日、最近人気の歌い手である大斗(だいと)とユニットを組んでみないかと社長に言われる。
どんなやつかと思い、会ってみると……
ブレスレットが運んできたもの
mahiro
BL
第一王子が15歳を迎える日、お祝いとは別に未来の妃を探すことを目的としたパーティーが開催することが発表された。
そのパーティーには身分関係なく未婚である女性や歳の近い女性全員に招待状が配られたのだという。
血の繋がりはないが訳あって一緒に住むことになった妹ーーーミシェルも例外ではなく招待されていた。
これまた俺ーーーアレットとは血の繋がりのない兄ーーーベルナールは妹大好きなだけあって大いに喜んでいたのだと思う。
俺はといえば会場のウェイターが足りないため人材募集が貼り出されていたので応募してみたらたまたま通った。
そして迎えた当日、グラスを片付けるため会場から出た所、廊下のすみに光輝く何かを発見し………?
見知らぬ君に触れられない
mahiro
BL
今から5年前、組織を抜けた人物がいた。
通常であればすぐにでも探し出すはずなのに、今回は即刻捜査は打ち切られた。
それが何故なのか、それを知ろうとすることすら禁じられた。
それから5年の歳月が経った。
表向きには何事もないように見える日常の中で、俺は見つけてしまった。
5年前には見ることの出来なかった明るく笑うやつの顔を。
新しい仲間に囲まれ、見たことのない明るい服装を見にまとい、常に隠されていた肌が惜しげもなく外に出されていた。
何故組織を抜けたのだと問い質したい所だが、ボスからは探すな、見つけても関わるなと指示されていた。
だから、俺は見なかったことにしてその場を去ること しか出来なかった。
あれから俺のいる部屋にいつもなら顔を出さない部下が訊ねてきて………?
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
離したくない、離して欲しくない
mahiro
BL
自宅と家の往復を繰り返していた所に飲み会の誘いが入った。
久しぶりに友達や学生の頃の先輩方とも会いたかったが、その日も仕事が夜中まで入っていたため断った。
そんなある日、社内で女性社員が芸能人が来ると話しているのを耳にした。
テレビなんて観ていないからどうせ名前を聞いたところで誰か分からないだろ、と思いあまり気にしなかった。
翌日の夜、外での仕事を終えて社内に戻って来るといつものように誰もいなかった。
そんな所に『すみません』と言う声が聞こえた。
殿堂入りした愛なのに
たっぷりチョコ
BL
全寮の中高一貫校に通う、鈴村駆(すずむらかける)
今日からはれて高等部に進学する。
入学式最中、眠い目をこすりながら壇上に上がる特待生を見るなり衝撃が走る。
一生想い続ける。自分に誓った小学校の頃の初恋が今、目の前にーーー。
両片思いの一途すぎる話。BLです。
好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
不能の公爵令息は婚約者を愛でたい(が難しい)
たたら
BL
久々の新作です。
全16話。
すでに書き終えているので、
毎日17時に更新します。
***
騎士をしている公爵家の次男は、顔良し、家柄良しで、令嬢たちからは人気だった。
だが、ある事件をきっかけに、彼は【不能】になってしまう。
醜聞にならないように不能であることは隠されていたが、
その事件から彼は恋愛、結婚に見向きもしなくなり、
無表情で女性を冷たくあしらうばかり。
そんな彼は社交界では堅物、女嫌い、と噂されていた。
本人は公爵家を継ぐ必要が無いので、結婚はしない、と決めてはいたが、
次男を心配した公爵家当主が、騎士団長に相談したことがきっかけで、
彼はあっと言う間に婿入りが決まってしまった!
は?
騎士団長と結婚!?
無理無理。
いくら俺が【不能】と言っても……
え?
違う?
妖精?
妖精と結婚ですか?!
ちょ、可愛すぎて【不能】が治ったんですが。
だめ?
【不能】じゃないと結婚できない?
あれよあれよと婚約が決まり、
慌てる堅物騎士と俺の妖精(天使との噂有)の
可愛い恋物語です。
**
仕事が変わり、環境の変化から全く小説を掛けずにおりました💦
落ち着いてきたので、また少しづつ書き始めて行きたいと思っています。
今回は短編で。
リハビリがてらサクッと書いたものですf^^;
楽しんで頂けたら嬉しいです